連載 / てくてく r1bX 23 こうすれま、第 1 章の 1 ページ目のページ番号がア ラビア数字の 1 になります。 \pagenumbering コマンド では、数字の表現方法が変わるだけでなく、ページ番号 が 1 にリセットされることも覚えておいてください。 変更時の注意 繰り返しになりますが、指定したページの数字は改 ページが起こった時点で有効なものが使用されます。た とえば、次のように \chapter コマンドの前でスタイ ルを変更したとします。 \pagenumbering{roman} \maketitle \chapter*{* えがき } ペーシスタイル article および report ドキュメントスタイルで は、フッタの中央にアラビア数字でページ番号が出力 され、ヘッダには何も出力されません。 book スタイル を指定すると、ヘッダに章や節の題名とページ番号が出 力されます。また、タイトルページはヘッダにもフッタ にも何も出力されません。 ページのヘッダとフッタにページ番号などの情報を どのように出力するかは、 \pagestyle というコマン ドを使って指定します。 標準のドキ、メントスタイルには plain 、 empty 、 headings 、 myheadings の 4 種類のページスタイル が用意されており、 \pagestyle コマンドの引数に のページスタイル名を指定します。 pla 土Ⅱペーシスタイノレ ブッタの中央にページ番号を出力し、ヘッダには何 も出力しません。 article 、 report ドキュメントスタイルでは、と くにページスタイルを指定していなけ才ま plain ス タイルになります。 \pagenumbering{arabic} \chapter{ 「てくてく \Tex 」のご紹介 } すると、「まえがき」の部分の最終ページで改ページ が起こる時点で、すでにページ番号の出力は arabic になってしまっています。ということは、このページ がアラビア数字での第 1 ページになってしまうのです。 そして、この場合は第 1 章の最初のページのページ番 号が 2 になってしまいます。 し力、し、どうしても \chapter コマンドの前に指定 したいこともありますよれたとえば、各章を別々の ファイルにしてあるような場合、第 1 章にだけ特別に \pagenumbering コマンドを挿入しておくのも抵抗が あるでしょ ? そんなときには、 \pagenumbering コマンドの月リに \newpage などの改ページコマンドを加えて、とりあ えすそれまでのページを終了してしまえばいいのです。 \pagenumbering{roman} \maketitle \chapter*{ まえがき } 2.3 x x x x 23 \newpage \pagenumbering{arabic} \chapter{ 「てくてく \Tex 」のご紹介 } empty ペーシスタイル ヘッダにもフッタにも何も出力しません。 136 UNIX MAGAZINE 1991.3
連載 / てくてく ( 2 ページ目 ) 23 なお、 \pagenumbering コマンドはグローバルな宣 ドの直後に指定するようにします。 かるようにするためにも、改ページをともなうコマン ジでページ番号の出力スタイルを変更しているのか分 時点で有効なスタイルになります。てすから、どのペー ページ番号の出力スタイルは、改ページが起こった ページ番号のスタイル変更 ( 1 ) 言です。 号より連載されている「てくてく」を作るまで この本は、 fUNIX MAGAZINEJ に 1989 年 4 月 まえがき 過程をお話しするものてす。 連載されている「てくてく \Tex 」を作るまての この本は、 rUNIX MAGAZINEJ に 1989 年 4 月号よリ \chapter*{ まえがき } \end{titlepage} \vfill\vfill \null \LARGE 藤浦はる美 システムンフトウェア事業部 \ \ [ 20pt ] \Large 株式会社アスキー \ \ \vfill \Huge\bf 「てくてく \Tex 」がてきるまて \null \ vf 土 11 \ vf 土 11 \begin{titlepage}\centering \pagenumbering{roman} \begin{document} \documentstyle [a4j] {jreport} マ数字で出力することにしましよう。 それでは、前書き部分のページ番号を小文字のロー UNIX MAGAZINE 1991.3 1 の過程をお話しするものです。 この例では、 titlepage 環境の直前で \pagenum- bering コマンドを使っていますが、 titlepage 環境 の直後、または \begin{document} コマンドの前で 指定してもかまいません。自分にとって分かりやすい 位置に指定してください。 ページ番号のスタイル変更 ( 2 ) 次に本文部分が始まるところでアラビア数字に戻す ことにします。 \pagenumbering コマンドはグローバ ルな宣言なので、括弧などで有効範囲を区切ることはで ぎません。もう 1 度 \pagenumbering を使用して、ア ラビア数字を指定する必要があります。 ふつう、本文の最初には \chapter コマンドが ありますね。「改ページの後に指定するように」と いうことですから、 \chapter コマンドの直後に \pagenumbering コマンドを指定してください 「てくてく \Tex 」の単行本が出版され、本屋さんの 店頭に並ぶ日を亀之助くんは楽しみにしています。 \chapter{ 「てくてく \Tex 」のご紹介 } \pagenumbering{arabic} 「てくてく \Tex 」の連載が始まったのは、 ちょうど 2 年前のことてした。 Chapter 1 「てくてくのご紹介 「てくてく TbX 」の連載が始まったのは、ちょう ど 2 年前のことでした。私はその 1 年前に「日本語 MicroTbX のマニュアルを書いていましたし、その ( 本文が始まったところ ) 1 後にも数回社内セミナーをおこなっていました。 135
てくてく T X ヘアスタレとページスタイル 亀 : あれ、はるみちゃん ? どうしたの、その髪 ! ! H : 失恋したの。 亀 : なに言ってるんだよぉ。しかし、思いきって切っ たなあ。 カフォーマットを「ペーシスタイル (page style) 」と このようなヘッダとフッタに出力される情報やその出 イトルなどを書いておくこともあります。ハ T 砂では、 内容を表す章や節の題名を書いたり、あるいは論文のタ ページ番号などの情報を出力します。たとえば、本文の などが出力されます。一方、ヘッダやフッタにはふつう このうち、ボディの部分には実際のテキストや表、図 ッタ」の 3 つの領域に分けることができます。 い TEX で出力されるべージは「ヘッダ」「ボディ」「フ H: じゃ、今回はページスタイルの話をしようか。 亀 : それ、教えてくれない ? なコマンドが用意されているの。 H : もちろんそれでもできるけど、ページ番号には特別 とか \setcounter とかを使えばいいの ? 亀 : それってさ、このあいた教えてもらった \roman がアラビア数字になって、番号も 1 になるよれ H : そうれそれで、本文が始まるところでページ番号 りするよれ 前書きのところだけページ番号をローマ数字にした 亀 : あのさ、このマニュアルもそうなんだけど、目次や H : あ、貸していたマニュアルね。 亀 : ところで、これありがとう。 切ることないのにつて言われた。 H : わざわざこの寒い季節に、それも風邪ひいてるのに 134 藤浦はる美 呼んでいます。 今回は、標準のスタイルファイルで用意されている ページスタイルの種類とその指定方法についてお話し します。新しいページスタイルの作り方については、も うすこし修行を積んでからにしましよう。 ペーシ番号のスタイル ページのヘッダあるいはフッタには、たいていペー ジ番号があります。まずは、亀之助くんの要望に応えて ページ番号の出力を変更する方法を紹介します。 デフォルトでは、どのドキュメントスタイルを使用 しているときでもページ番号はアラビア数字で出力さ れます。でも、亀之助くんが言うとおり、目次や前書 き部分だけローマ数字にしたいことだってあります。 ページ表記にどのような数字を使用するかは、 \pagenumbering という宣言コマンドの引数で指定し ます。このコマンドを実行すると、ヘーン番号が 1 にリ セットされ、ページ番号の出力が変わります。引数に指 定できる数字の種類は次のとおりです。このうち alph や A1ph を指定したときには、 1 から 26 までの数しか 表現できないことに注意してください。 arabic roman Roman alph A1ph アラビア数字 小文字のローマ数字 大文字のローマ数字 小文字の英子 丿 ( 文哢 : の英字 UNIX MAGAZINE 1991.3