■日本語 TEX インストール・カイド この例では、入手した jtexl. 7. tar. z は /tmp に 置いたと仮定しています。 アスキーの配布サーピスを利用した場合は、返送さ れてきたテープのうち、日本語 ' I か取められている ほうをドライプにセットして、以下のコマンドを実行 します。 % tar xpf /dev/rstO テーブドライプのデバイス名は、マシンの構成など によって異なる可能があるので石忍してください。 ファイルを展開すると、イ乍業ディレクトリには次の ようなファイルやディレクトリが作られます ( 以下の 説明では、ファイル名やディレクトリ名を作業ディレ クトリからの相対パスで示し、ディレクトリ名には最 後に / を付けています ) 。 ・ EUCsetup 、 patch/ 、 kanj i/ オリジナルの日本語 rIbX は、 Shift-JIS コード用に 開発されています。 シェル・スクリプト EUCsetup を実行することによっ て、日本語ドキュメントや入力ファイルの漢字コー ドを EUC に変換し、日本語 ' I kX のソースコード を EUC 用に変更します。 patch/ にはソースコードを変更するためのパッチフ ァイル、 k ji / にはコード変換のためのコマンドの ソースか取められています。 ・ README 、 README . RELEASE 、 README. KANJI 、 INSTALL . DOC 日本語 ' kX の配布に関する簡単なドキュメントで す。 jtex/ 日本語 ' I 本体や、そのほかのツールをコンパイル するための環竟です。 tfm/ 、 jfms/ 、 macros/ 、 jmacros/ 日本語を使用するマシンにインストールする ファイルが収められています。 tfm/ と jfms/ はメ トリック・ファイル、 macros/ と jmacros/ はスタ イルファイルなどの入力ファイルです。 doc/ 日本語 ' I に関するドキュメントです。 UNIX MAGAZINE 1992.9 utils/ おもに、 C で書かれた関連のツールのソース です。 jtgrind 、 makeindex 、 patch のソースカ刈乂められ ています。 undump / undump のソースです ( 今回はとりあげません ) 。 ptex/ 糸嵌はみ機能をもつのプレリリース版です ( 今回 はとりあげません ) 。 ファイルを展開したら、漢字コードを自分のマシン に合わせます。展開した直後は Shift-JIS コードになっ ていますが、 Sun の場合は漢字コードとして EUC を 採用しているので、 EUCsetup を実行します。 EUCsetup ではソースを EUC に対応させるために patch コマンドを使用します。 patch がないときは、 utils/patch ディレクトリで作成し、インストール します。 コンパイル作業は、 jtex / の下でおこないます。 のディレクトリの下には、次のようなファイルやサプ ディレクトリがあります。 jtex/Makefi1e コンパイルの方法や順序を記述したファイルです。 make コマンドで参照します。 jtex/site. h インストールする各マシンに依存する各種設定を記 述するヘッダファイルです。 jtex/texdir/ オリジナル rIVX 本体の tex. web や日本語 BX の ためのチェンジファイル j ctex. ch など、日本語 の Pascal ソースの作成に必要なファイルが収 められています。 jtex/jtangle/ WEB ソースとチェンジファイルから Pascal ソー スを生成するコマンド jtangle のソースが収められ ています。 jtex/web2cdir/ 85
■日本語 TEX インストール・ガイド 用には 10t(List Of Table) ファイルを使用します。 これらのファイルは、それぞれ \tableofcontents 、 \listoffigures 、 \listoftables コマンドをイ吏っ たときしか作成されません。 1 回目の処理では、 toc ファイルがないので目次は ありません。 2 回目は 1 回目の to c ファイルがあるの で目次は作成されますが、本文の前に目次がある場合、 目次のぶんだけページがすれてしまいます。したがっ て、このようなケースでページの正しい目次を作るた めには、最低でも 3 回は処理しなけれはなりません。 索引を作るためのファイル L\TEX には、索引を作成する機能もあります。ただ し、 I*TFfX だけではなく、 C で記述された makein- dex コマンドの助けを借りる必要があります。 1 回目の処理では、 I VfX によって idx ファイルが 生成されます。この idx ファイルを makeindex コマ ンドで処理 ( ソート ) すると、 i Ⅱ d ファイルカられま す。この ind ファイノレを \printindex コマンドで言冗 み込み、索引を作成します。 文献リストを作るためのファイル には、参考文献や引用文献のリストを作る機 能もあります。この機能を支援するのが BIBTbX で す。 文献を参照、引用する位置に \ cite { / 勧 el } コマンド を書いておくと、い TF;X の 1 回目の実行時にリストに 載せるべき文献のラベルが aux ファイルに書き込まれ ます。そのあと、 BIBTVJX で aux ファイルを処理し、 ューサーの用意する文献データベース (bib ファイル ) から、ラベルに相当する文献の著者、タイトル、出版社 などのデータを抽出して bbl ファイルを生成します。 は、 2 回目以降の処理でこの bbl ファイルを読 み込み、文献リストを作成します。 0 インストールの準備 う。ハードウェアは Sun SPARCstation2 、 OS は それでは、実際に。 I し kX をインストールしてみましょ 84 4.1.2 を想定しています。 ます、ソースファイルを入手しなければなりません。 日本語 rIVfX は自由に再配布できるので、周囲に日本語 をもっている人がいれば、コピーしてもらうのが もっとも簡単です。 周囲にもっている人がいないときは、代 p かアスキー でおこなっているテーフ酒己布サーピスを利用します。 WIDE などのネットワークに IP 接続されてい るサイトならば、アスキーから anonymous ftp で 入手できます。ただし、 ftp が利用できるマシンやユ ーサーは各サイトの方針によって制限されていること が多いので、詳しくはそれぞれの管理者に間い合わせ てください。 ftp. ascii ・ co ・ jp の -ftp/pub/tex/ jtexl. 7. tar. z が日本語のディストリヒ、ユー ション・ファイノレなので、 binary モードで get コマ ンドを使います。このファイルは約 5.6MB あります から、ディスクの空き領域に注意してください。 ftp ができないときは、アスキーでおこなっている アスキー版日本語。 I しとワシントン大学版 UNIX 用 の配布サービスを利用します。下記の宛先に、住 友スリーエム製 DC6150 の新品テープを 2 本送ると、 QIC-150/UNIX tar フォーマットで書き込まれたテ ープと交換し、送科着払いの宅配便で j 医されます。 〒 215 川崎市麻生区南黒川 12 ー 1 ( 株 ) アスキーソフトウェア開発センター ビジネスソフトウェア事業部日本語 TEX 配布係 このサービスを利用する場合、インストールしよう としているマシンか、ネットワークで接続されたマシ ンに、 QIC ー 150 フォーマットか第売めるテーブドライプ が必要です。また、テープカ甘旨定したメディアでない 場合 ( 他社製、中古の場合も含む ) 、サーピスできない こともあるので注意してください。 UNIX MAGAZINE 1992.9 % zcat /tmp/jtexl . 7. tar. Z ー tar xpf ようにファイルを展開します。 ftp で jtexl. 7. tar. z を入手したときは、以下の 手したソースを展開します。 コンパイルのためのイ乍業ディレクトリを用意し、入 ソースファイルの展開
■日本語 TEX インストール・ガイド 構築されています。これらのファイルには、インストー 拡張子の付いたファイル名になっていて、そのスタイ ル (fmt ファイルの作成 ) に使われるものと、 I*TFfX を ルを実現するためのパラメータ設定やマクロ定義が記 実行するときに使われるものがあります。実行時に使用 述されています。 するファイルには原稿ファイルのほかに、スタイルファ 本体は、コンパイル時の設定、または工竟変数 イル、 aux ファイル、目次を作るためのファイル、索 の設定に従って入力ファイルを捜します。スタイルファ 引を作るためのファイル、文献リストを作るためのファ イルも入力ファイルの 1 つなので、この入力ファイル イルなどがあります。 パスに設定されたディレクトリになければなりません。 これらのファイルには、システムにインストールさ 標準のスタイルファイルは、 /usr/lib/tex/macros れているもの、ユーザーが用意するもの、 INIVfX が原 などのディレクトリにインストールし、このディレク 稿ファイルを処理することで自動的に生成され、あと トリをサーチパス ( 彳あ ) に含むように設定して で自身に読み込まれるものがあります。 本体をコンパイルします。 インストール時に使用するファイル aux ファイノレ 日本語 IATEX の fmt ファイルを作成するときには、 aux ファイルは、によって自動的に生成さ initex に」 lplai Ⅱ . tex ファイルを読み込ませます。 自身によって読み込まれるファイルです。 jlplain ・ tex は、 plainTVJX を用にチュー I*TFfX には、章番号や図番号やページを参照してい ニングしたもので、基本的なマクロを定義しているほ る部分を、実際の組版に従って自動的に変化させる機 か、次のようなファイルをインクルードしています。 能があります。たとえば、文章の編集中に第 2 章と第 3 章を入れ替えたとき、この機能がないと「第 2 章を ・ hyphen. tex 参照してください」のような文はすべて書き換えなけれ ハイフネーションの規則を言当したファイルです。 ばなりません。 I*TFfX は、この書換えを自動酌におこ j1fonts2. tex なってくれるのです。 I*TEX の \Large 、 \bf などのフォント関係のマク ファイル中の参照される部分に \ label { / 勧 el } で ロ定義を言己したファイルです。 ラベルを付けておけば、参照する部分に書かれた ・ latex . tex \ て ef { / 勧 el } がラベルの位置の章番号や図番号に フォント関係 D 收 ) 、 I*TFfX のマクロ定義を言己し \pageref{label} がラベルの位置のページ番号に置換 たファイルです。 されます。 ・ kinsoku. tex これを前方参照時にも機能させるために、 aux ファ 禁則処理など、日本言飜版に関するパラメータを記 イルを使って I を 2 回実行します。 1 回目は、仮 述したファイルです。 の組版をおこないながらラベルの出現場所 ( ページ など ) を aux ファイルに書き出し、 2 回目に aux ファ これらのファイルが必要なのは、基本的には I*TEX イルを読み込んて参照部分を正しく組版します。 の生成時だけですが、スタイルファイルのチューニング の夫考にもなりますから、ユーザーがつねに参照できる 目次を作るためのファイル とろにインストールしておくとよいでしよう。 には、目次や図目次、表目次を作る機能もあ スタイルファイル ります。これも、い (IbX が自重加勺に生成したファイル いでは \documentstyle コマンドを使って、 を自身カ売み込み、複数回処理することによっ 原稿ファイルの先頭で文書のスタイルを選びます。 て実現します。 は、その指定に従って該当するスタイルファイ 目次用には toc(Table Of Contents) ファイル、図 ルを読み込みます。スタイルファイルは、 . sty という 目次用には 10f(List Of Figure) ファイル、表目次 彡こ 83 UNIX MAGAZINE 1992.9