SFマガジン 1976年7月号

キーフレーズ

ポトラッチ 私たち アメリカ 日本 人間 蘭花 自分 部屋 言っ 福島 加代子 野口 世界 思っ 見え オケラ 洋子 持っ 司政官 西川 考え 衛門 一人 ヨアン 福島正実 思い 言葉 見る 仕事 感じ 思う ョアン そして しよう 時間 入っ ランポー ーーー 作家 アッカーマン しかし 松之助 電話 古矢 人々 書い アフリカ 星新一 知っ 簾畑 フランス 宇宙 二人 マダム 雪之丞 小松左京 豊田有恒 平井和正 最後 相手 機械 知ら 立っ ィリー 必要 すべて 信じ 最初 三人 行く 科学 作品 なかっ 地球 老人 飛行船 できる ちゃん エリスン

目次

はじめて彼をみたのは、渋谷駅ちかくの電話ポックスで、それとんだな。 / ワリー街の浮浪者よろ いうのもわたしが痴漢に追いかけられたからだ。 先客がいた。彼に気づかなかったのは、く 当時のわたしよ、、 をしまよりずっときれいでかわいらしく ( もちろしく、なえきったような姿勢ですわりこんでいたからだ 9 わたしが ん ! ) 、その年齢にふさわしい不良性があった。世界中の男の気をひドアをあけると、ゆっくりと顔をあげた。夕暮れのなかで、生気の きたい、みたいな意識でいつばいだった。だからアパズレふうとい ない白目がちが、侵入者をじっとみつめた。 , っても、たいしたことはなく、上下三枚のつけまっげと前に深いス 「あのね・え」【 リットがあるタイトスカート、十三センチのハイヒールでくねくね わたしは、例のごとく、・ハカ声をはりあげた。 あるくのが、 , せいいつばい。友たちは、わたしのことを、「金髪オ「電話つかいたいの。わるいけど」 ハケ」とよんでいた。それでも駅のまわりを一周すると、かならす反応なし。 七人以上の男に声をかけられた。いちばん多くて十四人。 砂色の瞳は、幼児がはじめて外界を認識したときのように、突如 とびこんできた女の子を ( そのころのわたしは、女ではなくて、ま 「ねえ、ちょっとお茶でものまない ? 」 たいていは、おずおすとこんな調子。 ( ひっかけやすい女とおもだ女の子だった ) 熱心にながめまわす。 それとも、あんたが、あの男を追っぱらって って、みくびってやがる ) 男の視線をあつめたいくせに、わたしは「どいてくれない ? そんなふうにおもう。同時に、軽蔑と奇妙な怒りに似たものをあじくれるっていうわけ ? 」 わう。 ( あたしや、そんな女じゃないよ。まあ、そこいらで立ちん わたしはがなりたてた。 ぼうしてて、せいぜい根気よく別ロでもあさるんだね ) かんしやくをおこして、またしてもそこをとびだし、気ちがいじ で、わたしは ( ふん ) という感しに鼻先をあげて、さらに気どりみた高さのヒールをものともず走りに走った。トレーニングパン に気どって、脚をはやめるのだった。 ツだったわけじゃないから、すぐに息切れをおこし、歩道橋の下で よ、つこ 0 立ちどまった。靴がこわれそうな気もして。 その日は、いつものようによ、 .- ・、、 ふりかえると痴漢はいよ、。 かなりしつこく、うす気味わるかった。そいつは、いつまでもい かわりに、電話ポックスの男が、恐怖映画でよくみるみたいに、 つまでも、くつついてくるのだ。「よう、ねえちゃん、つきあえよ。 いいながら、お気楽そうにしんぼうおどろくほどちかくに迫っていた。わたしは、ギャッとちいさな悲 三十分でいいからさ」なんそと 鳴をあげた。 づよく追ってくる。目だけはガラス製みたいに無表情で。 速足になっても、かけだしても、喫茶店へばいっても、あきらめ彼はしずかに、いくらかやさしいふしぎそうな顔をして、そこに る気配がない。わたしは東映のまえを走りぬけ、電話ポックスに逃立ちつくしていた。 「どうしたの ? 」 げこんだ。一一〇番しよう、とおもった。けっこう気がよわかった 3 け

あまいお話 鈴木いづみ 画村上遊 こ第 4 一 3 こんな男に出会ったら、 ご用ーむ、 ! 「ご用′む ! 距離も時間もなんのその 壁まで抜けて会いにくる

スペース・オケラが、ついに耐えきれず両手を二十センチばかり テレビから流れてくるアナウンサーの声を耳にしながら、俺もま 開きながらうめいた。そのとたんに、皿とおからの攻撃がストップた、恐怖のスペ 1 ス・おなら攻撃にぶつ倒れた。蘭花ちゃんとお母 し、鼻のあたりまで積もっていたおからと、割れて飛び散っていたさんの倒れている、すぐ脇だ。 お皿のかけらが、まるでウソのように消滅した。 かすむ目に、ふたりの盛りあがったムッチリ、プリプリの超ポイ 「やったそ ! 江久曾さん。さすがのスペース・オケラも、このこ ンが映った。 とばには弱いんだ」 そうだ ! : ェロチックでなるべく大きな対象物・ : これ 俺は江久曾と顔を見合わせ手を握り、失神している蘭花ちゃんとだ ! これならビッタリだ ) お母さんのそばへ走り寄った。だが、これは失敗たった。 俺は遠ざかっていこうとする意識の中で、最後の力をふりしぼっ 「うぬ、よくも俺の弱点を見抜いたな。さすがは江久曾だ。しかていった。 し、戦いはこれからだそ ! とっておきのスペ・オケ魔術をかけて「オケラ、オケラ、蘭花ちゃんとお母さんの・ハスト両方合わせた やる ! ウリャーツ、チョェッ 必殺〈スペース・おなら〉をら、ど 1 のくらい ? 」 こ、このくら : : : 」 受けてみよ " こ スペ・オケがガウンのすそをまくった。陬さんの毛むくじゃらの スペース・オケラの苦しみにうめく声が、遠くで聞こえるような 尻がでる。俺は思わず「オェッ」と声をだした。スペ・オケの指が気がした。 ふたたび印を結ぶ。 ゅうべミミズの鳴く声聞いた 「まずい、やつが印を結べないように、あのことばを。ェロチック ミミズじゃないよオケラだよ で、なるべく大きなものを対象にして " こ オケラな・せ鳴くあんよが寒い 江久曾が、あわてていった。しかし、遅かった。 寒いはずだよはだしだよ ・フォー ・フォーツ " オケラにあげましょ福助足袋を・ : 周囲が黄色い有臭ガスに包まれた。ものすごい臭さだ。鼻がとれテレビのンングを聞きながら、俺は完全に意識を失った。 てしまうのではないかと思われる強烈な刺激が、鼻から脳天に突き ス。ヘース・オケラか ? 雪之丞か ? 果して勝利はどちらの手 抜け、目が激痛に襲われ涙がポロポロこぼれ落ちた。江久曾が木偶にもう、いいかげんよせばいいのに、物語は次回に続く気配を 人形のようにぶつ倒れる。そのからだが、テレビのスイッチに触れ残して終りを告げる。寄絶 ! 怪絶また壮絶 " " ( 目次およびタイトルの「決戦 " 【スペース・オペラ」は「スペー 「 : : : では、続きまして〈なっかしの 0 ヒットソング特集〉第五ス・オケラ」の誤りです。故意にやったのだからおわびはしないけ 曲目は、福助足袋の唄です : : : 」 ど、訂正します。作者 ) 3