SFマガジン 1970年7月号

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目次

写。幸 3 きら第まを 全世界はこの四月十四日正午頃 ( 日本時間 ) から約四日間、まったく予期着陸は、もちろん中止したが ( アポロ計画では、予備装置の一つが故障すれ しなかったスリルの連続を味わわされた。十二日午前四時十三分ケー。フケネ ば自動的に / ーゴーとなることが定められている ) 半身不随となったアポロ デイから打上げられたアポロ号が、月まであと約六万キロの宇宙空間で事 号を、ぶじ地球へ戻す仕事が残っていた。そのままの軌道では、号は、 故をおこし、月着陸中止の止むなきに至ったばかりか、ラベル船長以下三人地球に戻ることは戻れても、大気圏への再突入が不可能になるからだ。 の宇宙飛行士の生命も危ぶまれる非常事態に陥ったのである。 アポロ 8 号、号、Ⅱ号の月飛行には、自由帰還軌道が用いられた。月の 機械船に積んである二個の酸素タンクの一個がとっぜん爆発を起裏側をまわった宇宙船が、そのまま、軌道修正なしで、自動的に地球に帰還 したのだった。このタンクは一分足らずでからになり、もう一つのタンクもできる、いわば最も安全な軌道である。だがこの軌道では月面への距離が遠 破損して、酸素が急速に洩れはじめた。その結果、この酸素を〈原料〉とし く、また着陸点が限られる。そこで号からは、途中でえらんだ着陸地点に ハイプリッド て司令船オデッセイに電力と水を供給する三個の燃料電池のうち、まず二個接近できる軌道ーーー混成軌道を採用した。号も同じだった。したがって、 が故障した。この時点では、しかし、まだ事態はそれほど重大とは思われな地球へ戻るためには、もう一度この自由帰還軌道に戻らなければならない。 機械船の主ロケットはもう使えない。そこで飛行管制センターは、アクエ かった。燃料電池は一個あれば宇宙船全体の電力をまかなうことができるか 1 リアスの月面降下用ロケットを使って軌道修正を行なうことを決定した。 らだ。だが一一〇分後、第三の燃料電池も故障し、船内の酸素供給量が低下し はじめた。第二の酸素タンクもからになりつつあったのだ。そして二時頃に事故から約六時間後、アクエーリアスのエンジンは約三〇秒間噴射し、号 を加速したーー・そして、計算通り、宇宙船を自由帰還軌道に乗せることに成 は、オデッセイ内には、あと十五分ぶんの電力しかなくなった。 電力がなくなれば、オデッセイ船内の装置は一切動かなくなる。ヒュース功した。その十八時間後、月の裏側から出て来たところで行なった第二回め の噴射も成功し、腮号はあと四八時間で地球に戻れることになった。 トンとの連絡も不可能になり、酸素もなくなり温度調節も効かなくなる。っ こうして愁眉は開けたものの、問題はまだ残っていた。水、酸素、電力 まり生死の問題だ。この頃が、アポロ号が最も深刻な危機に見舞われた時 が、帰るまでもっかどうかということだった。計算上は、足りそうだった。 期だった。事実、ヒューストンさえ最悪の事態を考えた。 水は、アクエーリアスの環境繝御用水タンクと、オデッセイの飲料タンクと ヒューストンはしかし、ただちに緊急指令を発して、月着陸船アクエーリ 帰還まで アスに乗り移り、その装置を始動することを命じた。アクエーリアスには独を足せば一八六リットルあり、三人一日分の飲料水を八リットル、 の所要時間二日半とみても二〇リットルあればよいから十分た。酸素も二三 立の電池 ( 普通電池 ) もあり酸素タンクもある。そこでラベル船長は、ヘイ キログラムあるから、三人分に必要な十二、三キロに十分足りる。電力がい ズ宇宙飛行士とともにアクエーリアスに移乗し、装置を作動させた。オデッ ちばん問題だったが、節約すれば何とかなる。しかし、計算通りにいくとは セイには、スワイガート宇宙飛行士だけが残った。 ( 酸素は、ハッチをあけは ノーベキュー飛行や各種装置の冷却用にかなり必要なはず 限らない。水は、・、 なして送りこんだ ) すべてのスイッチを切った母船 ( 機械船と司令船 ) は、 だし、電力は軌道修正や大気圏再突入や、パラシュートを開くための動力 完全に死んだ。もう機械船のエンジンを噴射することもできなくなった。も 源、管制センターとの交信のためにとっておかなければならない。 ちろん地球からの救援を得ることは、この段階ではとうてい望めない。 そこで三飛行士は、徹底した節電、節水生活をはじめた。電熱器も高感度 だが、この頃までには、ヒューストンも、完全に事態を掌握していた。月 4

WORLDS OF IF SCIENC 特約 石原藤夫 野田昌宏 美術館【 9 】一イプト ュ . ラ ( ア・示カ作家クラブ ) 賞一九七〇年伊藤典夫 ~ 特別連載フ、アン ) タジイ ; コミツ・ク点 ~ 、 石森章太郎 t-n でて ' あ 《日本〉石川同司《海外〉福白新正士天 ・入伴日日一司 、ータ . ル コープ サイエン 加藤 ( 云同矛 4 ジャーナル輝ける失敗 四次元数学の神秘 ホッン トロジー ある映画俳優の不思議な体験 ンカーンの知られざる疾病 界情報ニュ ー・ワールスに対抗誌出現・ : 人気力ウンター F マガッジ 7 、月号 ~ ( 第 1 ユ巻第 7 号第 50 g 和 45 年 7 月、 1 日印刷発行発行所東 , ß 十代出区神田多町 2 の 2 , , - 郵 1 びい早川書 TEL 東京 ( 254 ) 1551 8 ~ 、ふ発行者お早川を 編集者森優ー印刷所東洋印刷株式会 ート・ンエクリイ 2 死が生を呼び、その生が今また死を強いられる運命の皮肉′ . 異色長篇ここに完結 / 一樹当、ロホッドエ学入「 LL スキャナ 世界 り・を二ひっ 表第一紙斎藤和明 目次・扉中島靖侃 イラスト緒方健二 真鍋博金森達 岩淵慶造中島立靑慌 池田拓斎藤和明 第六章 ハインライン・コレクション : 113 122

19 70 年 7 月号目次 セ、オど 覧第提、ヨとま にグ灯ース、あ F ア 去 ~ イガバ ーイグ の龍 トム・コドウイン 発明の母 幸運の女神も三度と - は微笑んでくれなかった。 無尽蔵のダイヤを有するこの楽園その ものの美しい惑星の行手には、思いもかけぬ破減的な運命が待ちかまえていたのだ / ・äマスタービーネ 末特選ノグエル。 ( 一五〇枚 ) 、リーズ第五弾 / 1 7 6