スノーデンが語る「共謀罪」後の日本

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43 第 3 章世界に広がる監視網の一翼 の点が、機密文書の暴露を自分主導で進め、既存ジャーナリズムと対立したこともある内部告 発メディア、ウイキリークスのジュリアン・アサンジ氏との違いだ。 日本をスパイする スノーデンここ数年、日本関連で私の文書やウイキリークスなどが暴露したことに注目すると、 米国は基本的に、 ( 日本との ) 交渉でよりよい結果を得るため、ないしは日本に流出したお金を米 国に取り戻すため、日本の外交目標や通商目標、経済的な強みについてスパイし続けてきたこと が分かります。 これらのプログラムは、テロとは何の関係もありません。経済的な利益を上げるためのスパイ 行為であり、外交駆け引きを優位に進めるための操作であり、社会的に影響を与えようとするも のです。大量監視は安全とは関係ありません。権力のためのものなのです。 スノーデンは「タ 1 ゲット東京」に言及した。「タ 1 ゲット東京」とは二〇一五年七月、ウ イキリークスが公表した米 zco< による日本の財務省、経済産業省などへの大規模盗聴事件の ことだ。暴露文書には、第一次安倍政権の一一〇〇六年九月 5 〇七年九月、日本政府中枢の電話 が米側に筒抜けだったことが描かれている。同盟国である日本へのスパイ行為そのものも驚き スパイされた側である日本政府が米国政府に強い抗議の姿勢を示さなかったことが、ス ノ 1 デンには強烈に映った。

スノーデン奇妙なことです。私は実際、このインタビュ 1 に備えて文書を再度読んでみました。 日本の良き同盟国である米国が、日本の法律を侵害しているというあらゆる証拠がそろっている のに、なぜ日本政府は異議申し立てすら行わず、問い合わせもせず、議会も回答を求めないのか と。最終的に損害を受けるのは、日本国民だというのに。 これらの文書は、経済官僚のようなーーオーケー、それはスパイにとって正当なインテリジェ ンスの標的かもしれませんーーそうした日本政府官僚だけをスパイしていたわけでないことを示 しています。適切でも適法でもありませんが、官僚に対してなら、まあ、その種のことはやるよ なと理解できます。しかし、 zoo< は三菱や三井のような民間企業もスパイしているのです。日 本銀行もスパイしています。しかし、私にとって何が最も興味深いかと言えば、われわれのこれ までの議論で出てきた名前がここにあることです。 ( 官房長官の ) 菅義偉氏です。 彼はこの「ターゲット東京」の監視で、個人的に標的になっていると名指しされた高官の一人 です。そして、抗議はしていません。自らがスパイされながら、こうしたあらゆる監視報告の文 書を次々と否定してみせるこの男には、一体何が起きているのでしよう。この人物がどうして恥 ずかしいという気持ちを抱かすにすむのか、一米国人として理解に苦しみます。 日本政府は、少なくとも不満を表明したり、これは正しくないと述べたり、同意できないとか、 受け入れがたいとか述べたりする義務を感じていません。これは単に、米国との良好な関係を維 持するためという問題ではないのに。

45 第 3 章世界に広がる監視網の一翼 「ターゲット東京」の暴露に対する、菅官房長官の記者会見での発言は「仮に事実であれば、 同盟国として極めて遺憾だ」という淡々としたものだった。安倍首相はバイデン米副大統領 ( 当時 ) との電話会談で「事実なら同盟国の信頼関係を揺るがしかねす、深刻な懸念を表明せざ るを得ない」と抗議し、調査と結果説明も求めた。しかし、これも「 ( 暴露文書が ) 事実なら」 の条件付きで、結局この電話会談で、幕引きを図った形に終わった。 スノーデンドイツのアンゲラ・メルケル首相は数年前、個人的に標的となり、自分の携帯電話 が Z < に盗聴されていたことが明らかになったとき、「まあいい、問題ない」とは言いません でした。彼女は不満を表明して抗議しました。 彼女は、これは正しくない、 変えるべきだ、終わらせなければならないと述べました。われわ れはこの件で、行動を起こすべきだ、われわれはパ ートナ 1 であり、同盟国なのだから、と。わ れわれは協力し、お互いが信頼できなければならない、だって味方なのだから、とも。 米国のスパイが中国ではなく、日本を盗聴していたとすれば、 いったい ( 日本にとり ) 誰が最大 の脅威なのでしよう。どうすれば、日米は一緒に仕事をし、互いの国民の利益に奉仕することが できるでしよう。なぜ、誰もそれを尋ねないのでしよう。これは、日本の報道関係者全員が菅義 偉官房長官に質すべき問題だと思います。