剣刻の銀乙女2 (一迅社文庫)

キーフレーズ

ルチル ヒース エステル エリオ エリオット カタリーナ 円卓の騎士 オーメン 言っ エリナ ーーー オーメントーカー 学園 自分 騎士 少女 ギャレット お兄ちゃん 先輩 水晶 生徒会 生徒 クラウン 気づい ベルグラーノ 思っ コスタ アフナール 思う 副会長 言葉 シュタインボック 王都 上げ 事件 確か けんこく 持っ 上げる 門番 マナ 使い 表情 できる 見え 魔王 言わ 言う わかっ メガネ エストレリヤ 考え 浮かべ 向ける 乙女 時間 助け 頷い なかっ レーヴェ さいか 少年 向け 相手 エリオット・グリート 頷く そんな ひと月 答え 笑っ 地面 小隊 ひとり しよう 手島史詞 ティーフェ 振っ 理解 感じ 魔力

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「次は上手くやれるよー 答えながら、ヒースは次の罪禍に槍を振るう。 ーー仕留め損ねたー えぐ 穂先は野太い首を深く抉るが、貫くには至らなかった。 こわば 傷を抉られながら突進する罪禍に身を強張らせると、すぐ隣で碧い髪が揺れた。 スコン、と、罪禍の首が宙を舞った。 「ーー上手くやれた ? 」 エリオだった。 うなす 戦場に似つかわしくない笑顔の友人に、ヒースは頷き返した。 「これで、おあいこだな」 最初こそ剣を取り落としはしたが、その後のエリオは優等生らしい動きを見せた。 槍は点だ。仲間がいるなら仲間を邪魔せす挿し込める 師からの教えを反芻しながら、ヒースは次から次へと現れる罪禍に槍を突き出す。エリオも それに合わせて動いてくれ、二人の前衛が抜かれることはなかった。 「〈盾〉よ」 その前衛を支えているのは、マナだった。目立っ魔術こそ放っていないが〈氷〉や〈盾〉は 的確に罪禍の行く手を阻み、ヒースとエリオが一度に二体以上の罪禍を相手にすることがない。 はんすう さいか つらぬ

十数分後、ようやく罪禍が出てこなくなったころには、十体近い骸が転がっていた。 罪禍の掃討が一段落つき、外の陽の光を浴びたヒースは、その場に倒れ込んだ。 洞窟の奥まで進んでみるとやはり海に抜けていたのだ。潮風に据でられて、ヒースはようや く自分が生き延びたのだと実感できた。 「い、生きてる : 「も、つ、クタクタ : 同じように、マナもペタンとへたり込む。 「さ、さすがに、あの数は想像しなかったかな : エリオも倒れてこそいないものの、洞窟の壁に寄りかかって息も絶え絶えだ。 そこは小さな入り江になっており、周囲にはもう罪禍がいる様子はなかった。十体以上の同 胞を失ったのだ。当分の間、この洞窟に罪禍が現れることはないはずだ。 「というかルチル、もしかして君、なにもしてなかったんじゃないか ? , すく ルチルは悪びれた様子もなく、肩を竦めた。 女 乙 銀「ええ、楽をさせてもらったわ 刻 「君なあ : : : ! 」 剣 ヒースが涙ぐむと、エステルがケラケラと笑い声を上げた。 むくろ

「あっははー、ルチルってばこんなこと言ってるけど、ヒースたちが戦ってる間、。 すっと気が 気じゃないって顔してたんだよ 「エ、エステルー 「ええー ? 弁護してあげたのに、なんで怒るの ? 」 顔を真っ赤にするルチルを見上げて、ヒースとマナ、それにエリオは同時に噴き出した。 「も、つ ! 」 直慨するルチルをよそに、エステルは洞窟を覗くように目を向けていた。 「どうかしたの ? 」 エステルは見事な銀髪をクシャリとかき上げ、珍しくおもしろくなさそうな顔をした。 「んー、気になることがあるって言ったろう ? 」 「ああ、そういえば : だから、普段なら大道芸でも始めているだろうエステルが、血なまぐさい戦闘に同行してい たのだ。 「なにかわかったの ? 」 「うん。わからないってことがわかった」 「なによ、それ ? 眉をひそめるルチルに、エステルは狩りをする猫のような笑みを浮かべた。 ふんがい のぞ