SFマガジン 1983年2月号

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しばらくすると、ビッ。 ( の動きに疲れが見えて来たので、レナン答えになっていない、とレナンは思った。同時に、これと同じよ うな発言を、どこかで聞いたことがあるような気もした。 が交替し、ベガン人を階上で休ませた。 ケイトンには、どんな宗教が人々の心のよりどころとして存在し 「市長ーーー」 ているのたろう。それもいずれわかる。この犯人探しの結末がどう 忙しく手を動かしながら、レナンは質問した。 「市長のおっしやっていた、危険な市民運動とは、どんなものなん出ようと、次の圧縮通信が届けば、多くのことがわかる筈だ。考え てみれば、彼がこの惑星に着いてから、まだ数時間しか経っていな ですか ? 」 犯人と惑星ーー、どちらも、彼にとって不愉快な謎たった。 「恥ずべき振舞です。恥すべき振舞を、公に認めよと要求しているい。 「はい けっこう。次の方、どうそ」 連中がいるのです」 居眠りをしているようなかっこうでカーベットに坐りこみ、水性ここ数年、こんな単純で単調な面通しはしたことがなかったな、 と、レナンは考えた。警部に出世してから現在まで、こういったこ インクのペンを単調に動かしながら、市長は顔も上げずに答える。 / よりマシな部下 レナンは、他のいくつかの疑問について考えた。自分のとらえ方とは、大体他の若い者にまかせて来たのだ。ビッ・、 と、市長の現状認識との間に存在するらしい、奇妙なズレ。ーー例えもいたし、もっとひどいのもいた。それでも何とかなったものだ。 ば、離婚と殺人の問題だ。それが単なる言葉の問題だとは思えなく特に今回のような場合、歯型に符合する者を見つけると言うより、 なっていた。また、この惑星ではそれほど異常ではないらしい路上誰が歯型をとりに来ないか、ということが問題なのだから レナンは、机の上の粘土のかたまりに目をおとした。次に、それ でのオーガズム。・ヘニスを切断された腕の死体。いずれも、ぶしつ を持ち上げ、顔に近づけた。開口部の幅六センチほどの馬蹄形のミ けにわたるのではないかと、質問をさしひかえていた謎だった。 ゾ。全部で八つある上歯のあと。右から三つ目の歯が十度ねじれ、 「次の方」 四つ目が欠けている。一番左の穴が、目立って浅い。まさか 一人のケイトン人がアゴの調子を気にしながらテーゾルを離れ、 レナンは、粘土を、″腕と並べて置いた。 別のケイトン人が。フラスティックにかぶりついた。 同じ歯型だ。 「恥ずべき振舞とはどんなことです ? 」 「こいつだ ! 」 市長は答えたがらないだろう、と根拠のない予想を抱きながら、 理性も用心も忘れて椅子からはね上がると、カスガ警視は問題の レナンは質問を一歩進めた。 ケイトン人と向かいあった。。フラスティックに歯型をつけたケイト 「そう、それはーーー」 ン人は、三つの目で順番にウインクした。 市長は顔を上げた。三つの目が、不規則にまばたきしている。 「異常な家族生活です。不毛のーーー子孫も魂のよろこびも生みださ「その通りだよ」 と、そいつは言い、歯をむき出して見せたゞ ない、歪んだ、堕落した楽しみーーー罪深いことです」 367

その男の首は、体とつながっていなかった。首のない胴体が、に見だけまともなら事実はどうでもいいんですか」 やにや笑っているように見える首を両手でささげ持って、レナンの 「異星人は関係ない」 ほうに差し出していたのだ。 「関係なくはない。 これから星間貿易の仲間入りをしようって時 のどの奥からつまった排水管のような声を出しながら、レナン に、市長、あんたの考え方は時代おくれです」 は、異常事態に遭遇した際の自動的な反応をおこした。身を低くし 正気を保つお守りのように、レーザーを握りしめて、ふたりのや て一歩下がり、ジャケットのすそをはらうのと一動作で、ヒップ・ りとりを聞きながら、レナンは、一体これはどういうことなのだろ ホルスターからレーザーを抜く。三人の教官と二十五年の経験が、 うと考えていた。市長は腹を立てている。これは確かだ。しかしい 彼にそれを教えた。しかしこの場合、レーザーは事態の拾収にはあろくろ首を見て驚いたり、おそれたりしている様子はない。 まり役立ちそうになかった。 「きれいごとを言うな。この、このーーー・・変態め。きさまたちはうす 「な、なんだあ ? 」 ぎたない変質者にすぎん」 やっとのことでしぼり出した警視の声に、市長も顔をあげ、胴体ろくろ首の両腕は、首でお手玉をはじめた。 のない首と、首のない胴体に気づいた。 「変態 ? し 、つまでそんな古臭い道徳律にしばられてるんです ? 「馬鹿者 ! 」 われわれは、生まれる時は単体だ。あんただって、そのままのかっ こんな場合であるにもかかわらず、市長の第一声は正確な共通語 こうで眠る訳じゃないでしよう」 固体弾のレヴォレ・、 ノ / ーが欲しい、とカスガ警視は思った。ないが 「早くそれをはめ直せ。恥を知らんのか」 しろにされるのは、もうたくさんだ。古手のガンを持っていたら、 「恥ですか ? 」 それを天井にぶっ放して、「話をやめろ」と言ってやれる。 「ファミリ 1 ろくろ首の口調には、、 カらかいとあざけりの要素が含まれてい が離れることだけが問題なんしゃない。そのあとで、 こ 0 きさまたちがふける罪深い行為ーーこ 階上で、・ハ な・せで ーンという激しい衝撃音がおこった。ビッ。、 : / カ活動を 「人前で単性をさらすことが、恥知らずな行為ですか ? す ? あんたの教条主義には、もうあきあきした。御自慢の共通語 ( どんな活動であるにせよ ) 開始したのだ。 ビューリタニック 「話をやめろ ! 」 では、こういうのは何と言うんですかね。清教徒的 ? 」・ 「道徳だ ! 」 と、レナン・カスガ警視は叫んだ。 市長は右手でほおをなで、左手を頭の上でふりまわした。怒りの市長と首は、話をやめた。 動作なのだろう。 「警視、大変です ! 」 「それでは、こちらの署長はどうです。単性ですよ。それとも、外見事なタイミングで、ビッ。、 : ′力取調室にとびこんで来た。ドアを 368

ぶち破らなかったのは、既に破られたあとだったからにすぎない。 首を見たビッパは、一瞬たじろいだ。彼は既に、それが何なのか 知っていたが、知ることと見ることは違うのだ。それから、・ヒッパ は横長の顔に、「お邪魔でしようか」という表情をうかべて、所在 なげにたたずんだ。 「かまわん。何だ」 レナンは、レーザーをホルスターにおさめた。そう言えば、ここ 数年、銃撃でカタがつくような事件には、とんとお目にかかってい 圧縮通信が届きました。ケイトンのデータと、緊急注意事 項です」 ビッパは、 . 首と市長のほうへ、遠慮がちな視線をおくった。 「読め。緊急のほうだ」 「はい、しかし・ーー」 「読め」 レナン・カスガ派出警察署長殿。ケン・ファイフ資料 ーマノイドではない。彼 室長。ケイトン人は、厳密な意味ではヒュ らは、高度の役割分担による進化をとげた、六つの形態の異なる性 からなる生物である」 市長が、両手を腰にあてて肯定の動作をした。 ーマノイドの頭部、胴体、両足、両 「六つの性は、それそれ、ヒュ 腕に酷似した形をしており、独立した呼吸、循環器系をそなえてい ーマノイドの身体各部と同様の機能を分担し ることを除けば、ヒュ ている。彼らは、六人一組で夫婦もしくは家族を構成している。そ の際、胴体にある五つの女性生殖器と、両手、両足及び頭部の各男 ーマノイド体形をとる。単 性生殖器で接合し、六性で一つの類ヒュ ・日本の流れをたどる短篇集 〔Ⅲ〕 日本古典集成 横田順彌 定価三三〇円 「西征快心篇」巖垣月州「南極の怪事」押川春浪「暗黒 星」黒岩涙香「悪魔の舌」村山槐多「星を売る店」稲垣 足穂「のんしやらん記録」佐藤春夫「建設義勇軍」宮野 周一「とルミ夫人の冷蔵鞄」海野十三「地図にない島」 蘭郁一一郎を収録。 定価三三〇円 「風流志道軒伝」平賀源内「月世界竸争探検」押川春浪 「シグナルとシグナレス」宮沢賢治「地球を弔う」中山 忠直「人工心臓」小酒井不木「卵」夢野久作「怪船人魚 号」高橋鉄「偏行文明」木々高太郎「夜のロマンツェ」 中谷栄一「宇宙線の情熱」木下宇陀児はか四篇を収録。 定価三二〇円 「明治百年東京繁昌記」坪谷水哉「魔術師」谷崎潤一郎 「件」内田百間「人間の卵」高田義一郎「ジャマイカ氏 の実験」城昌幸「氷人」南沢十七「浮囚」海野十三「遊 魂境」小栗虫太郎「植物の人」蘭都一一郎「女面獅身」木 木高太郎「二千六百万年後」横溝正史はか一篇を収録。 9 ハヤカワ文庫 〔Ⅱ〕