SFマガジン 1984年2月号

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「またか ? 」 、、ルまで正確だった。 百。ハ , ーセント、千。ハ おれは、ライトペンの尻をかみくだいた。ここ四、五日、殆ど一 再成装置の次には、動力コンデンサがいかれた。それから、イイ フロディと、奴のやくざな″ジャン。ヒング・ 睡もしていない。・ ターコムがぶつこわれた。次に、。フラズマ・シリンダが一本、使い のせいだ。マニュアルに基いて、セルメックを空気再成装置に ものにならなくなり、二元サ、ホ機関まで、あやしくなりはしめてー ″培養〃するのは、そう難しくはなかった。培養器のソフトに、似 たようなシステムを作るステッ。フが記録してあったからだ。 ″ ( 一朽船だ。一つのシステ 悪夢だった。疑いもなく、 しかし、おれは気づいてしかるべきだった。おれが、セルメックムが駄目になると、他のあちこちも、次々と、あとを追うように、 に条件づけ基礎。フログラムを刷り込みする時、奴はそれを優性にしかれだす。その度に、おれとセルメックがかつぎ出されるのだ。お といつもこいつも ろと指示したのだ。基礎プロ自体はたいしたものではなかった。殆まけに、おれの作るセルメック部品は、・ どのケースで、セルメックにほどこす処置ーーー解除・原形復帰コー 引退を考える時機だ。しかしその前に、まず、この航宙を終わら トを、細胞に刻印するのだ。これをやっておけば、セルメックは、 せなければならない。 電磁波でコード指令を伝達するだけで、仮眠から醒め、すみやかに ジョーイの声を聞いた・フロディは、おれの寝棚から、そして、勝 ーポンから、起き上がった。 それまでとりこんだ元素を分解排出して、原形ーー白いプラスティ手にやっていたおれのバ ック粘上状ーーにもどる。そしてまた、他の用途に供せるのだ。 ジョーイは話を続けた。 に、セルメックを複製 ( 繁殖 ) する設備がない以上、不「水素タンクの供給バル・フだ。気流制御回路が働かない」 可欠の処置だった。一時借用したことが・ハレないように、惑星グレ おれは、画面のジョーイをにらみつけた。 イクレイで積荷を引き渡さなければならない。 「一体、この船は整備ってもんがしてあるのかフ しかし、こいつを″優性〃にするとは。″優性″にしておけば、 「いや、あんまりいじらないことにしてる。さわると、すぐ具合が 解除プログラムは伝染する。同しシリアルナン。 ハーの全セルメック悪くなるから」 細胞は、コ , ードを。フリントした細胞と接触することにより、ウイル 横で、プロディが大真面にうなずいてやがる。冗談じゃない ! スにやられたように遣伝情報を押しつけられ、解除コードに反応すおれとプロディは、キャビンを出た。 るようになる。 例によって、第三隔壁が攻撃をしかけて来る。必要もないのに、 今になってみれば、・フロディの目的は理解できる。船長は知って一人が通過するごとに二回から七回、自動 ( ッチが開閉するのだ。 いたのだ。グレイクレイにたどりつくためには、船内の全セルメッ おれが、ノ 、ツチを修理する時、どこかで。フログラムを間違えて、 クをつかわなければならないかも知れない、ということを。 レーがランダム計数器に成長してしまったらしい ″ジャンビー イが博物館と、 について言った台詞は、 おれは危うくすり抜けたが、・ フロディは、見事にノックアウトを コディショニング ・フリント 305

くらった。 が、またへそを曲げた。 「直しといてくれ、・」 グリルが、黒煙を吹き出した。顔面をもろにおそわれて、・フロデ 3 鼻の頭をおさえながら、船長はうなった。おれが、わざと・フログイ : カせきこむ。ジョーイが煙草に火をつけ、空調のモニター ラムしたと信じこんでいるのだ。あいにく、セルメック製品は、完 ルに紫煙を吹きかけると、フィルタはおとなしくなった。タ・ハコさ 全な一体成型だ。開閉リレーだけ取りはずして、修理するという訳え吸わせておけば、このフィルタは満足しているのだ。 に冫いかない。おれのような素人に。フログラムをまかせるから、こ 「なんて空調だ」 んなことになる。 と、・フロディが鼻を鳴らした。 ジョーイのところへ行くまでに、三度、床が抜けた。一度は、床「船は生き物、さ」 が腐蝕していたせい、あとの二度は、床材に使用したセルメック ジョーイをとって喰いたそうな目でにらんでから、船長は水素・ハ が、自分は精巧な落とし穴の一種なのだという信念を持っていたた ル・フを調べて、首を横に振った。 めだ。この船は、二重にガンに冒されている。老朽化というガン「使い物にならん」 と、素人・フログラマーの手になる、遣伝子固定の不充分な、すぐに と言って立ち上がり、足を踏み出す。 互いに感化し合って、勝手に他のものに変わろうというセルメック「危い、 その床はーーー」 部品が、勢力争いを演じているのだ。 切迫した声で、ジョーイが言いかけた。 「こりや、駄目だよ、 cn ・」 すばらしいタイミングで、床が抜けた。叫び声を上げた・フロディ うれしそうに、ジョーイは言った。 は、腰まですつぼりと穴にはまってしまう。 「交換が必要だな」 「叫ぶな」 面白がってやがる、と、おれは思った。面白がって船内を点検し このセクションに慣れたジョーイがささやいたが、・フロディはそ て回り、わざわざ故障個所を探し出しているのだ。 れを無視し、耳をふさぎたくなるような悪口雑言を吐きちらした。 「勝手に交換したらいい」 「静かに。インターコムのセルメックは、ス・フリンクラーとお友達 おれは、疲れた目をこすった。これ以上、セルメックととっくむなんだ。気をーーー」 のは御免だ。 遅かった。固定。フログラムが不充分だったせいで、いつの間にか 「部品がない」 非常消火システムと一体化してしまった音声センサーが作動し、プ ジョーイは、ツナギのポケットに両手をつつこんで、空調グリル ロディの頭上のスプリンクラーが、一 リットルの消火液を放出し によりかカナ それが気に入らなかったのだろう。三層フィルタⅡセルメック 「これはこれは : : : 」

おれとジョーイは、ずぶぬれの・フロデイから二、三歩遠ざかって色彩が満ちた。たった今まで脱出ハッチがあった所から、うごめく 虹が船内に侵入しはじめている。非空間フィールドだ。アルミ合金 から、声をかけた。 の肋材が紫色のス。ハークをとばし、・フロディの体が、床からゆっく 「どうもひでえことに : 体験から学んだ船長は、貝のように口をつぐんだまま、穴から這りと浮上した。 ジョーイが、。フロディの足にタックルをかけた。ふたりは、、 い出し、顔をぬぐった。 たんからまりあって、水素タンクに衝突してから、床を離れ、脱出 「まったくだーー」 ィールドの重力波ラグのた ・フロディは、必要以上に慎重な足どりで、手近のタオル供給機にロにのろのろと吸い寄せられて行く。フ 歩みより、紙タオルのロールを引いた。それで、ゆっくりと首すじめ、擬似重力が失われていた。 静電気と恐怖のせいで、おれの髪の毛は逆立った。左手で壁を押 をたたく。 して、緊急コーカーに向かう。一秒かそこらの遊泳が、一時間にも 「言っとくべきかな : : : 」 感しられた。何度もっかみそこねてから、右手の中指が、レ・ハ と、ジョーイがもそもそと話しかけた。 っこ 0 「何を ? 」 「うえつ」 低いがおそろしい怒りのこもった声で、・フロディはかみついた。 髪の毛をフィールドになぶられて、・フロディがけったいな声を出 「どうもおかしいんだ、それーーー」 した。ジョーイは、両手でプロディの胴体をはさんだまま、足をど ジョーイは、タオル供給機を指さした。 こかの角にひっかけようと、じたばたしている。おれは指先のかす 「これか ? 」 かな摩擦をたよりに、左に流れて行きそうになる体をひきよせた。 プロディは、タオルを前にかざした。 亜空間フィールドの、脈動する色彩の波が、・フロディの銀色のプ 「・、あんた、それも直したろ ? 」 ーツに触れて、スパークのシャワーを散らした。 「ああ、そこの脱出ハッチと一緒に修理した覚えがあるーー・ー」 おれは、二本の指で、レーをつかんだ。 「それがどうかしたか ? 」 ・フロディは、狂ったように身をよじって、吸い出されまいとして ・フロディはいらだって、ロールをぐいと弓いオ いる。フィールドがあるから、真空の通常空間と接している訳では 今回も、なかなかのタイミングで、緊急脱出ハッチが作動した。 くぐもった音とともに、ちょうど・フロディの頭上のハッチが外側ないが、船外に出たら、特異加速度で・ハラ・ハラに引き裂かれてしま に開いた。セイフティ ・ラベルが、むなしくジョイントからたれ下う。 がる。セルメックめ、どこから接続していたんだ ? レ・ハーを引いた。 誰かが悲鳴を上げると、消火液が降って来た。デッキに、不吉な発泡性の速乾プラスティックが、コーカーの噴出口からほとばし っ 307