SFマガジン 1978年10月号

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目次

を食う羽目になったのだけれど、逆に人手ルート開拓の違いが結果この人物だ ! ファンタジイの分野で今世紀に出版された単行 的に〈ファンタジイに狂わせた画描き〉の顔ぶれにかなりな差を生本のうち最も美しいといれわる幻の本『火星に旅した船』 "The ませる原因になった。そこでひとつ、ぼくのカバーしている分野の Ship That Sailed ( 0 Mars" ( 1923 ) の作者兼挿絵画家ウィリア 目ぼしい画描きたちを何人か紹介することにしたい。それも、ラッ ム・テイムリン。ぼくはこの本の噂を、すでに十二年前からチャッ 。フマンを通じて聞いていた。それ以来すっと引っかかっていたのた カムやニールセンみたいに有名すぎるのはやめよう。誰も知らない テ・ラ・リ 1 の古書カタログにも二〇〇ド イラストレーターのくせに、すさまじく幻想的なシーンを描きつづが、六年前にジェリー・ ルで出たこともあって ((-n 本で二〇〇ドルもするバカなものは、 けた〈小口マン派〉みたいなのがいい 。そうなると、何をおいても 数えるほどしかないのた ! ) 、いよいよ気にな り、昨年たまたま日本に来たアッカーマン氏にこ の話をしたところ、氏から驚くべきェビソードを 聞かされることになった。話というのは、こうだ 「たしかに『火星に旅した船』は導どおり挿 絵本としては最も貴重なもので、物語と絵を両方 手がけたテイムリンという人の詳細は分からな 、。ほかには、ひょっとすると何ひとっ本を出し ていないかもしれない。豪華本の初版が ( ラップ 精 という挿絵本専門店から出ただけで、冊数は少な 妖 の 百ページそこそこの本たけれど、テキストは 空 すべて手書き文字で、フルページ挿絵が約五〇枚 はいっている。一九三〇年代にハリウッドがティ 船 ムリンから映画化権を買い取り、セシル・・デ し 、、ルの手で 20u ( of the Earth„と題されたス 旅 ペクタル・ファンタジイになる予定であった。と 星 火ころがデモ・フィルムを作るだけであまりに金が △ かかりすぎたために、予算がっかなくなってポッ こ 5

今回はアメリカに出かけた野田さんのビンチ・ヒッター。挿絵狂 いけれど、正直なはなし、たとえば・アメリカの。 ( ル。フ雑誌を大量に いというかアート・アディクトという力とにかく絵のファンタジあっかっていたニ、 ジャージーのジェリー . デ . ・ラ・リーとコ イに関するのめり込み方では野田さんに負けない代役ということ ンタクトを取るまでに、ぼくは丸々一年を費した。。 ( ルフ雑誌の入 で、お呼びがかかったのはほんとうに光栄なのだけれど、なんせコ手先を野田さんに訊けば、おそらくその場でジ = リー レクションの量が確実に一桁は違うぼくのこと、うまく役目が果せ ーの店を教えてもらえたはすなのた。今でもそうなのたけれど、と ますかどうか くに十二、三年前のあのころの野田さんなら、「そんなの、教えて くちお 今でも、思い返すだに口惜しくザンキの念にたえないは、ややらないよ」などという度量の狭いことは、絶対言わなか「たにち ファンタジイの原書を集めはじめたころに野田さんと知り合いでな がいない。だが悲しいことに、当時のぼくはそこまで頭が回らなか かったということだ。おかげでぼくは、ファンタジイ専門のデ ったから、誌のうしろに付いてる広告襴から本屋のアドレスを ーラーというか古本屋をみつけて、安定した人手ルートを確保す引いては、日本人との取引きに応じてくれという意味のタドタドし るまでに、あまりに多くの時間と金銭を浪費しなけれ、はならなかっ い英文を書きつけた ( ガキを、せっせと出しまくっていた。 た。これを書きだすと泣きごとばかりになるから、詳しくは書かな そういうわけで、コレクターとしては出たしの段階でかなり道草 私をウアンタジイに狂わせた画描きたち 知られさるファンタジイの傑作 団精ニ カット / 加藤直之

. 夭野徹インタビュウ この人との一時間〈最終回・荒巻義雄〉 日一アイックとメタ 日・本こてん亠白血 ( 第回日本コテンコテンコテン ータース・ストーリイ〈豊田有厘選・評〉 サイエンス・クリティックューフォロジー論考③ 新連載スターシッフ・ライフラリイ ◇私をファンタジイに狂わせた画描きたち◇ 知られざるファンタジイの傑作 ・ファンジン・ア・ラ・カルト ・サイエンス・トヒック波高き「むつ」の前途 ・スキャナー新鋭グレッグ・べンフォードの版「スナーク狩り」 ・星群祭レポート ・レビュウ DIMENSION O 世界 c-') LL 情報・ ファンダム・スポット・ 連作宇宙斂事詩Ⅸ アョドーヤ物語 ( 四 ) 安田均 池見照ニ 安田均 風見潤の 鎌田三平 / 亀和田武 / 川又千秋 / 谷口高夫 / 中島梓 新井苑子 ・てれぽーと : 第五回「ハヤカワ・ LL コンテスト」応募規定発表 光瀬龍十萩尾望都 148 64 日下実男 スタジオぬえ 2 に 0 59 イラスト 金森達 岩淵慶造 佐治嘉隆 角田純男 い 2 表紙 加藤直之 目次カット スタジオぬえ 扉・目次レイアウト安藤三香子