3 ー 8 ページ組み処理 ・′ト組みプロック処理 コラム等の小組みや , 写真 , 図版それに付随するキャプション等がある 場合 , 本文はそれらのデータが入る領域を避けて組まれなければなりませ ん . 本文が組まれないような領域を確保するために , 別体裁の文書ポック スや画像ボックスを必要な位置に作成する必要があります . ポックスには , 本文の流れに関係なく , 特定のページもしくは位置に , 固定した領域を確 保する固定ポックスと , 小組や写真 , 図版が , 本文の流れに乗って移動で きるアンカーポックスがあります . ポックスで確保した領域に , 小組み文書や写真 , 写真アタリ , キャプシ ョン等を組み込むことができるので , 印画紙出力して版下段階までにする のか , フィルム出力までしてしまうのかによって , アタリだけにするのか , 中に画像を貼り込むかという選択が必要になります . ・毎頁出力処理 例えば , まったく同一の文章や罫線を一定の位置に各ページ ( 毎ページ または奇数ベージや偶数ベージごと ) ごとに存在させたい時は , マスター ページ上に作成しておくことで対処します . ・柱 , ノンブルの自動印字処理 柱は , マスターベージに柱文を印字する位置を決めて文書ポックスを作 り , そこにフォントや文字サイズ等の体裁指定をしておくことで , 毎ペー ジまたは 1 ページおきに自動発生させることができるようになります . そ のドキュメントを通して , 柱文の文書内容に変更がなければかまいません が , 途中で変更があった場合は , ドキュメント上で変更します . ノンプルも , マスターベージにノンプルを印字する位置を決めて文書ポ ックスを作り , そこにフォントや文字サイズ等の体裁指定をしておきます . 柱と違うのは , ページ番号キャラクタ ( コマンドキーを押しながらキーポ ード上の 3 を押すと現われる < # > ) を入力しておくことです . 後は , 必 要なドキュメントページを選んで , 「セクションスタート」の機能を使っ て思い通りの表示タイプやページ数を指定することができます . この機能 を使うと , 開始ページからページを追って自動的にノンプルの数を加算し ながら , 指定の位置に連続して自動発生させることができます . 設定した マスターベージがシングルマスターベージなら毎ページに , 見開きマスタ ーベージなら 1 ページおきにノンプルが印字されます . 745
第 3 章日本語組版に必要な基礎知識 3-8-7 QuarkXPress におけるべーシ組み処理の概要 前述したように , 版下は本文の組版以外に柱 , ノンプル , トンポ , 小組 等さまざまな要素から構成されています . こでは , QuarkXPress 上でこ れらに対処するために , 実際にどの機能を使って処理をおこなうかの概略 を説明しておきます . ・判型 , 版面の作成と段組み , トンボの処理 QuarkXPress を立ち上げて「新規」ファイルを選択すると , 「新規ポック ス」が開きます . 「ページサイズ」で設定した横縦の寸法 ( 数値 ) が判型 の大きさになります . 「マージンガイド」でまず天地 , 左右 ( 見開き編集 の場合はのどと小口 ) の空きを指定し , 残った部分が版面ということにな ります . 日本のように , 何級の何字詰め行送りいくつで何行あるから版面 寸法はいくつ , というように決めていくやり方とは異なります . 「コラム ガイド」で「コラム数」を指定することで何段組みにするかを決め , 「コ ラム間隔」で 2 段組み以上の場合にできる段間の空き量を指定します . 「デ ント等をレイアウト指定に従って指令しておくことで , 後でテキスト取り 文用文書ボックスを選んで , 文字サイズ , 変形 , 字送り , 行送り量 , フォ これらが決まって新規ファイルが開かれたら , も決めておきます . フォルトの組み方」で , 組版のべースを縦組みにするか , 横組みにするか マスターベージを開き本 744 トンボを描いておかなければなりません . ただけページサイズを広く取り , 水平垂直線を使ってマスターベージ上に 動発生のトンポが不可の場合は , 必要なトンボの形状と長さの分を加算し ら「トンボ」を選び「センター」にチェックを選ぶことで対応します . 自 ます . 自動発生のトンボで良いなら , 「プリント」の中の「出力」の中か 判型の寸法を表わすトンボを発生させたい場合には 2 種類の選択があり ます . 算して罫線を引いておくと , 毎ページ段間罫を自動発生させることができ 段目の間 , 2 段目と 3 段目の間・・・・・というように段と段の間に , きちんと計 段間罫が必要ならば , マスターベージの本文用文書ポックスの 1 段目と 2 みをおこないます . 収まりきれなかったデータがあれば , 次ページを新たに発生させて流し込 改ページ処理がおこなわれ , そのページでの処理を終了します . ページに で枠が一杯になると , そこで段末での自動改段処理や , ページ末での自動 込みで流し込むための本文用枠が完成します . 流し込んだテキストデータ
ページ組み処理 3-8-6 3 ー 8 書籍の構成 書籍の構成は , 一般的に以下のような順序に従って成り立っています . むろん , それぞれの書籍ごとに不要な部分は除かれていきます . これは基 本的に欧文の書籍の構成ですが , 和綴じのものを除けば和文の書籍でもほ とんど同じです . 1 . 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 表紙・・・・・・本文をくるむ書籍の外側のことをいいます . 特に表 ( おもて ) 表紙を表 ( ひょう ) 1 , 裏表紙を表 4 といい , そしてそれぞれの裏側の ことを表 2 , 表 3 といいます . 見返しのあそび (End paper) ・・・・・・表紙を本文とつなぐ部分の紙のこ とで , 一般的になにも印刷しません . 前とびら (Front paper) ・・前とびらの裏に , 同じ著者の著作目録を 入れることもあります . ・・和文の場合は奇数ベージに載せることが多い ロ絵 (Frontispiece) が , 欧文書籍では偶数ベージに載せて本とびらとが見開きとなるよう にしたものが多いようです . ・・標題紙ともいい , 本のタイトル , 著者名 , 出版 本とびら (TitIe) 者名を記したページのことです . 雑誌にはありません . ・・コロホン (Colophon), 和文で とびら裏 (Back of the title page) いう奥付にあたるものがこに入ります . 奥付は , 著作者 , 著作権マ ーク , 発行者 , 発行年月日 , 版数 , 印刷者名等をまとめたもので , 和 文書籍では巻末に入れます . 献辞 (Dedication) ・「本書の執筆に勇気をあたえてくれた我が妻 に捧げる」等の類のものです . / 」、序 (AcknowIegements) 等を入れます . 目次 (Contents) 10. 図版目次 (List of illustrations) 1 1 . 略語 (List of abbreviations) します . ・・その書籍の成り立ちゃ協力者への感謝 ・・その書籍に用いた略語の意味を説明 ・・その書籍の主張や執筆意図等が書かれています . 12. 序文 (Preface) 13. 解説 (lntroduction) 14. 正誤表 (a Listof Errata) ・・・・・・本文と同じ文字級数で正誤表が入れられ , 切り貼りできるように配慮されています . 和文書籍では , 正誤表はペ い文字で 2 ~ 3 段組にしたものが多いようです . 21 . 索引 (lndex) ・・・・・・欧文書籍の場合 , 索引は本文より 2 ~ 3 級程度小さ 20. 文献 (Bibliography) 19. 術語の解説 (Glossary) 18. あとがき (Author's notes) 17. 付録 (Appendix) 16. 本文 (Text pages) 15. 中とびら (HalftitIe) ラではさみこむことが多いようです . 743