境界例vs.分裂病 : 言語と主観性の臨床精神病理学

キーフレーズ

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目次

目 次 序章昭和 50 年代の名市大精神科と境界例文化について・・ I 境界例 ( 内編または症例編 ) 第 1 章 第 2 章 第 3 章 第 4 章 自己表出と対人関係・・ 生活史と言語・ 急性精神病の反復・・ 母親のコミュ ション・・ Ⅱ分裂病 第 5 章 第 6 章 第 7 章 第 8 章 精神病理学的診断の実例・・ 寡症状性分裂病の臨床・・ 臨床単位性について・・ 単純型分裂病者の成長と言語変遷・・ Ⅲ境界例 ( 外編 ) あとがき・・ 第 12 章 第 11 章 第 10 章 第 9 章 治療技法と反技法・・ 青年期例について・・ 家族と社会・・ 人格概念と主観性の問題・ ・・・ 33 ・・・ 58 ・ 120 ・ 147 ・ 171 ・ 189 ・ 205 ・ 233 ・ 277 ・ 296 ・ 318 ・ 335 ・ 350

奥付

著者略歴 鈴木茂 ( すずき・しげる ) 1948 年東京生まれ 1973 年東北大学医学部卒業 岩手県立南光病院 , 名古屋市立大学精神科 , 八事病院 , マールプルク大学精神科を経て , 1987 年から県西部浜松医療センター精神科科長。 著書『境界事象と精神医学』岩波書店 , 19 年 共訳書『分裂病の人間学』医学書院 , 1981 年 境界例 vs. 分裂病 1 的 1 年 5 月 18 日印刷 1 1 年 5 月 24 日発行 金剛出版 ISBN 4 ー 7724 3 田 -2 C3047 著者鈴木 茂 発行者淵上祐史 印刷所誠信社 製本所河上製本 〒 112 東京都文京区水道 1 ー 5 ー 16 電話 03 ( 3 8 1 5 ) 6 6 6 1 ( 代 ) F A X 03 ( 3818 ) 6 8 4 8 振替口座東京 2 ー 3 4 8 4 8 番 ◎ 1 四 1 , Printed in Japan.

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( 価格は消費税抜きです ) 青年期の精神科臨床 名古屋市立大学助教授清水將之編 A 5 判 328 頁 5 , 680 円 1981 年に初版が刊行された本書は , 今回大幅な改訂増補が行わ れる運びとなった。今回は , 新たに「摂食障害」「青年期境界例」 「感情病圏」「青年期と性」「自殺」「家庭内暴力」「大学生のアパシ ー」「青年期の精神療法」の 8 章が書き降ろされた。本書は学際領 域としての青年精神医学の現場にある , 精神科・臨床心理・ソー シャルワーク・学校・家庭裁判所・保健所などで役立てられるこ とを目指して , 編集されている。 児童青年精神科 現代社会の病理と臨床 岐阜大学教授若林慎一郎編著 A 5 判 230 頁 3 , 800 円 中学生のいしめや登校拒否 , 高校生の不食症や非行も , 時代の 疾患として登場してきた。児童青年精神医学のトピックスを網羅 した本書は , この時代の要請に応えるべく企画編集された。さま ざまな病態に臨床家が適切に対処するための指針となることをめ ざして , 第一線の現場にある著者らが症例を中心に , その時代的 意義 , 診断 , 病因 , 治療 , 予後 , 予防を具体的に述べている。 思春期の対象関係論 福岡大学医学部教授牛島定信著 A 5 判 240 頁 4 ′ 000 円 対象関係論は早期の母子関係のみではなく , 今では広く思春期・ 青年期の心性理解にも有用であり , とりわけ境界例や思春期やせ 症などの治療にも有力な武器となっている。 今後の精神分析の展開にとってますます重要性を増すものである。 有用であったかを示した点で他の書物と一線を画するものであり , 著者が , 臨床で出会った多くの症例の理解に対象関係論がいかに 本書はわが国の風土に根ざした対象関係論の実践に携ってきた

分裂病と家族の感情表出 J ・レフ , C ・ヴォーン著三野善央・牛島定信訳 A 5 判 270 頁定価 4 , 800 円 ( 本体 4 , 660 円 ) 今日 , 家族の EE ( 感情表出 ) の研究は , 家族の情緒的発言が退 院してきた病者を悪化させるという現象がアメリカをはしめ世界 各国でも検証されるに及んで , 精神科医の治療態度および家族へ の干渉態度を , 決定的に方向づけてきた。ウインが「分裂病の過 程と予後にかかわる研究者・治療者にとって , 基本的な文献であ る」 ( 原書カバーより ) と推賞する本書は , 入退院反復のいわゆる 回転ドア現象に歯止めをかける大きな役割を果たすであろう。 分裂病と家族 ( 上・下 ) 心理教育とその実践の手引き C ・ M ・アンダーソン , D ・ J ・レイス , G ・ E ・ハガティ著 鈴木浩ニ・鈴木和子監訳 分裂病の再発を予防し , 社会的・職業的機能を回復するための , 画期的なプログラム ! 家族の力を発揮するために身に付けるべ き知識と技能の詳細およびそれを家族に習得させるための方法が 具体的な事例を豊富に用いて解説されている。 ( 上 ) 鈴木浩二・鈴木和子・崎尾英子・木下敏子・中村はるみ訳 定価 4 ′ 944 円 ( 本体 4.800 円 ) ( 下 ) 松永宏子・鈴木孝子・村部妙美訳 定価 4 , 400 円 ( 本体 4 , 272 円 ) 境界例 家族療法ケース研究 3 浜松医科大学講師石 ) 日元編 A 5 判 250 頁定価 3605 円 ( 本体 3500 円 ) 治療困難な境界例の治療には家族へのアプローチが不可欠であ る。本書に集積された症例は , 手作り風の技法からシステム論に 基づくもの , 精神分析的家族療法まで , いすれもが家族に対する 鈴木浩二編 3 , 500 円 下坂幸三・秋谷たっ子編 3 , 500 円 理解とはたらきかけが具体的に示されており , 臨床家に計り知れ ない示唆を与えるものである。 2 登校拒否 ①摂食障害

コフート自己心理学セミナー M ・エルソン編伊藤洸監訳 A 5 判 200 頁定価 3.000 円 ( 本体 2. 引 3 円 ) 本書は , コフートがシカゴ大学学生メンタルヘルスクリ で行なった講義とスーパービジョンをまとめたものである。第 1 巻では , その理論的背景についての概観が行なわれ , 第 2 巻 , 第 3 巻では , 自己評価 , 家族からの分離 , 共感のあり方 , 行動化の 問題等々 , 同クリニックを訪れた学生たちの具体的な症状をめぐ るやりとりが克明に描かれている。 ①理論編☆ 3 , 450 円 / 2 症例編 1 ☆ 3 , 000 円 / 3 症例編 2 近刊 増補精神発達と精神病理 花園病院副院長群馬大学教授下坂クリニック院長 北田穣之介・馬場謙ー・下坂幸三編 A 5 判 384 頁定価 4 , 800 円 ( 本体 4 , 660 円 ) 今日では思春期やせ症の多発や境界例などの新しい病態の登場 により , 従来の治療法を超えた技法が要請されている。 病態に対処する臨床指導書として , ウイニコット , アプラハム , サリヴァン , マーラー ガントリップ , ジェーコプソンの理論と 技法を収めた初版に , 新たにエリクソン , マスターソン , バリン ト , ビオンを補った増補版は , 実地臨床への適用を具体的な事例 をとおして紹介する , 精神科医・心理臨床家必読の書である。 無意識の病理学一 京都大学助教授新宮一成著 A 5 判 240 頁定価 3 , 780 円 ( 本体 3 , 670 円 ) 著者は , 家族研究の方法論と分裂病の転移 , 「メランコリー」の 概念 , 緊張型分裂病 , これら精神病理学的課題をラカンとクライ ンの理論との関連で追求し , また神経症と分裂病の言語に「死の 欲動」と「主体」の問題を探る。掉尾を飾る「ラカンの基本理念 をめぐる省察」は , 「シニフィアン」「象徴界」などラカンの基本 理念についての批判的啓蒙的紹介の章である。諸病型へのラカン 的接近を試みた , ラカン流精神科臨床の本邦初の指針の書。 クラインとラカン

今日の分裂病治療 神経研究所島薗安雄・国立精神・神経センター藤縄昭編 A 5 判 380 頁定価 7 , 500 円 ( 本体 7 , 282 円 ) 分裂病は昔も今も精神医療の中心を占め , その精神・身体病理 が関係者の関心の対象でありつづけている。しかしここ数十年間 で , 治療の重点が入院から外来へと推移するといった変化が見ら れ , デイケアやリハビリの効果もあがりはしめている。 学識経験豊かな国立精神・神経センターのスタッフを中心とし た 25 人が企画執筆した本書ほ , 現時点での日本の水準を示すもの として , 関係者が今日望みうる最良のガイドブックとなっている。 今日のうつ病治療 昭和大学教授上島国利編 A 5 判 320 頁定価 5 , 800 円 ( 本体 5 , 6 引円 ) 躁うつ病は近年その基礎的 , 臨床的研究が進み , 治療について も新しい試みがなされるようになった。本書はその趨勢にあわせ て 33 人に及ぶ治療最前線の臨床家を動員し , 最新の情報と臨床的 知識を詳述したものである。そのための工夫として , 認知療法 , 光療法 , 断眠療法 , 漢方療法などが挙げられ , また患者の扱いが ライフサイクルで分けて説かれ , 薬物や文化摩擦を原因とするう つ病が , とりあげられる。臨床家必携の書。 今日の神経症治療 名占屋市立大学助教授清水將之編 A 5 判 290 頁定価 4944 円 ( 本体 4800 円 ) D S M ーⅢから神経症カ { 消えたとしても , 日々日常の臨床で多 くの「神経症」患者に顔を合せている臨床家は , 今日の神経症を 筆者らは最新の研究成果と治療 いかに提え , 対応すべきなのか 理論を長年の経験によって検証し , 神経症に対する基本的なアプ ローチを自らのケースを元に詳述している。神経症の治療につい て根本から考え直す必要に迫られている今日 , 本書がその最も適 切な道しるべとなろう。

分裂病と構造 岐阜大学助教授小出浩之著 A 5 判 200 頁定価 3 , 800 円 ( 本体 3 , 689 円 ) 分裂病の構造はその基本障害をラカンの「排除」の理論が説明 するとする見解が , 境界例の「不安」のラカン的解釈とあわせて 述べられ , 続いてフロイトの「置き換え」と「圧縮」に当たるラ カンの「換喩」と「隠喩」が , 分裂病の症状の理解をつうして検 討される。最後に著者の臨床の技法に導入されたラカン理論が , リハビリを考えるうえでも有力であることが説かれる。最新の分 裂病理論を詳述した本書は , 恰好のラカン入門書ともなっている。 分裂病者の行動特性 針生ヶ丘病院昼田源四郎著 A 5 判 235 頁定価 3 引 4 円 ( 本体 3800 円 ) 分裂病者の行動に , 著者はいくっかの印象深い特性を見出し , その精神状態をも彼ら独自の人格特性をもとに説明が可能である , と主張する。 本書は分裂病に造詣深い著者が , 精神病理学のはかに近年発展 した精神生理学と実験心理学の成果をもとりいれて , 精神医学関 係者に分裂病の全体図を提供し , 治療と接し方への方途をも示し た , 得難いガイドブックである。 分裂病の症状論 東京大学助教授安く ~ 告著 : A 5 判ロ 0 頁定価 2884 円 ( 本体 2800 円 ) 「ファントム仮説」で知られる著者の『精神医学の方法論』に 続く論文集。本書は精神医学者の理解をもっとも拒む分裂病 , お よび分裂病と並んで臨床家を手こすらせている境界例の本質に迫 った論考である。著者は , 分裂病の妄想や幻覚など , その症状の ひとつひとつに鋭利な論理のメスを当て , 同時に境界例について はその、、あいまいさ " から , 時代の影響を受けやすい、、中心気質 " の考え方を提唱する。

( 価格は消費税抜きです ) 青年期境界例 中京病院精神科部長成田善弘著 A 5 判 2 圓頁 3 ′ 500 円 著者は , 全編を通じて実際の精神療法場面の一齣一齣をいきい きと描き , そこでのさまざまな恐れや無力感などの感情や行動化 への対応を , 時には困惑や失敗をも含めて包ます率直に語ってい る。その記述は , 共感を基礎とした治療関係の中での患者に対す る治療者側の反応や働きかけに焦点が当てられており , 境界例の 精神病理が具体的な姿で活写されているが , こで述べられる精 神療法の技法は著者の経験に基づく臨床的英知の結品である。 青年期境界例の治療 J ・ F ・マスターソン著成田善弘・笠原嘉訳 A 5 判 426 頁 7 , 800 円 本書はます , 「境界例」の概念をきわめて明快に示し , その防衛 を「分離一個体化」の失敗による「見捨てられ抑うつ」と規定す る。そして , 詳細で生き生きとした症例の紹介にもとづいて提示 される治療技法は , 治療段階にしたがった具体的実際的なもので , 日本の臨床家にとっても非常になしみやすいものである。 明快な理論構成と具体的治療指針を示し , 今日の青年期境界例 の理解と治療にとって最も基本的な名著である。 境界例の精神病理と精神療法 都立松沢病院林直樹著 A 5 判 240 頁 4 , 660 円 I 部では , 255 という膨大な内外文献を渉猟して , 対象関係論の 立場からみた病理 , 内面の危うさ・空虚さ , 超自我の障害などが 詳述される。またⅡ部では著者が接した 5 症例をもとに , 特徴的 な非現実的な要求や , 原始的な感情交流や , 象徴言語を使用する 能力の欠如などが指摘され , に構築された , アップ・ツー・デイトな境界例への案内書。 ウイニコット , カーンバーグ , マスターソン , コフートらを柱 面接と治療の様子が展開される。

( ☆印は消費税込み , ☆印は消費税抜きの価格です ) グループサイコセラピー 精神障害者の社会参加への冠 A ・ D ・ヤーロム他川室優訳集団療 蜂矢英彦著精神障害者との出会いから 法のバイプルといわれる名著を最新の知 説きおこして長年の活動の軌跡をたどり , 見をとりいれてまとめたミニ版。新しい その理論的基盤を確認 , より質の高い社 治療技術を拓く恰好の手引書☆ 3 , 800 円 会参加を目指して方向を探る☆ 3 ′ 800 円 過食の病理と治療 登校拒否児への援助 下坂幸三編過食の精神病理・精神力動 稲垣卓著長年登校拒否児に関わってき およびさまざまな治療技法を , 経験豊富 た著者が , 本人・学校・家族・相談機関 な専門家が個々の症例に即して懇切に説 相互の連係と家族カウンセリングに重点 ☆ 2 ′ 8 圓円 いた臨床家必携の書。 をおいた援助の実際を公開。☆ 2.500 円 老年期痴呆の医療と看護 今日の精神科漢方治療 室伏君士編菊池病院の全スタッフとと 松橋俊夫編精神疾患の 8 症例について もに蓄積された 13 年の経験から得られた , 西洋医学・漢方・中医学を比較対照しな 痴呆患者を全人的に包括的に診療するた がら治療過程を述べ , 分裂病の経絡や東 めの貴重なノウハウを描く。☆ 4 , 400 円 ☆ 4 , 800 円 洋の性格類型にも論及。 チッワの理療法 てんかんと家族 森谷寛之著著者自身の経験をもとに R ・レヒテンバーグ著緒方明監訳 音声へのこだわリと身体イメージの病理 断や治療など医学的側面ばかりでなく , てんかんの家族に出現する諸相が具体的 の側面から詳述 , さらに 2 症例を選んで , ☆ 3 ′ 800 円 心理療法の実際を詳述する。☆ 3.800 円 に解き明かされている。 臨床描画研究 Annex 青年期 , 美と苦悩 三好暁光教授還暦記念論文集大東・松 家族画研究会編「臨床描画研究」別巻 ! 3 描画を読むための理論背景☆ 2.800 円 本・新宮・山中編該博な知識をしたっ ☆ 2.400 円 て集う研究者・臨床家たちが青年期心性 2 私の表現病理学 をあらゆる角度から照射。☆ 8.000 円 一家族イメージとその投影☆ 2 , 400 円 臨床描画研究 強迫神経症の治療 作田勉編難治性をもって知られる本症 家族画研究会編描画テストと絵画療法 の行動精神療法 , 精神分析療法 , 森田療 を結ぶ臨床・研究誌。実践マニュアルを 法 , 薬物療法 , 児童の治療 , すなわち治 目指した特集をはしめ , さまざまな領域 ☆ 3.800 円 で展開される描画法の最前線を示す。 療のすべてを説く。 サイコドラマのすすめ方 最新刊 ! V イメージと臨床 増野肇著長年の経験から得られた実例 Ⅳ描画の臨床的活用 を使って , 具体的なやり方から細かな注 思春期・青年期の病理と描画 Ⅲ 意点に至るまでを懇切丁寧に説く , 恰好 Ⅱ家族画による診断と治療 I 描画テストの読み方各☆ 3.200 円 ☆ 2.400 円 の実践手引き書。