人生にかける橋 : 凡例・ : 第一章男一匹・ : 神と獣類の間に立つ人女なる言葉に含まれた道徳的 意味男一匹とは何を意味するか尚武思想男 一匹の活動男伊達の行為よりもその精神を酌め 勇は男一匹たるの要素男一匹になるには推理の力が 要る男一匹には判断実行の力が要る男女両性の 接近し競争する傾向弱者の保護は男一匹の要素 男は強かるべし強がるべからす 第二章一人前の人と一人前の仕事 : ・ 一人前とは何を標準とした言葉か一人前と統計学者 目次 ・ : 佐藤全弘 3 -4
ういう強味を処世上に持ちたい 第五章心強くなる工夫 : ・ 盲者蛇を怖れぬ豪胆 同病相憐むに出でたる余の気弱 身体より来る気弱の原因身体局部の故障より来る気 容貎や秘密の暴露 弱点の自覚より起こる気弱 は恥とならぬ自分の心得の最善をつくせば無作法も 宥される「心に忌しい点あるかーと反問せよ 第六章怖気の矯正 : ・ 始めて試みた英語演説演説の顫いを止めた経験 怖気に処する二種の考え信じてかかれば怖気ない 怖気の根本的矯正は自信自重にあり暗いところがあ ると怖気出す『失楽園』に現れた悪魔の姿勢顧み て疚しからすば怖気は起こらぬ 第七章譏謗に対する態度 : 人に最大不央を与うるは何か英雄も聖人も悪口を気 ゞ 8 100
測る標準 のいうノルム 一人前の人と一人前の業 は内にあるか外にあるか職業上の一人前と全人とし ての一人前要は人は業なり 第三章強き人 : 「克つ」に含まれた二種の考え独り相撲で強い人 文明時代の強き力外に強き人と内に強き人よく いよいよという時に発する強さ 耐うる人は強き人 戦場における日露兵の比較己れに克つものが世界に 第四章外は柔、内は剛 : 英雄に現れた内外の差違怖ろしがらせるのが偉いか 曲解されたる教訓剛柔、分を守りて人格が円満 心の持方は剛柔いすれとすべきか身を処するには剛 柔がおのおの必要やわらかく握るところに人生の真 味あり柔和の心は相手の柔和の心を抽き出す柔 和なる者はこの世を嗣ぐ世の中には譲って差支ない ことが多い護られぬところはあくまで固守せよこ