うすれば、現場ですべてがうまくい もうひとつは、キャラクターの感 ( らいたいかということも考える。た 【かなくても、手ぶらで帰ることには ~ 情がプロットにおいて予定していたとえば、中高年が面白いと感じるこ プロットから実際の執筆へ 【ならないのです」 展開を是としていない可能性。実際とと、新社会人が面白いと感じるこ プロット中心的な執筆方法が無味に原稿を書き、キャラクターに科白と、学生や子供が面白いと感しるこ とは違う。もちろん、全世代に普遍 プロット作業の次には物語そのものを語 ~ 乾燥な印象を与えるのは初期の構想を話させたり、感情面を描いていっ る段階が来る。ここでは仕上がったプ ~ を重視するあまり、物語そのものの ~ たとき、最初に予定した人物像と違的に面白いを思ってもらえることが 】理想だけれど、ひとつの要素をすべ べクトル感覚を書き手が無視してしう形になっていくことはよくある。 ロットとの向き合い方を記しておく。 まうことにあるのだと思う。書きな どちらにせよ、いったん、プロッ ~ ての人が面白いと思えることなど、 がらフレキシプルに対応していく トに戻るのが良策だ。 まずあり得ない。 ひょっとしたら、誰も面白いと 視するけれど、プロット通りに仕上 ~ ( 物語を再発見していく ) ことが躍そこまで書いた原稿を要素化し べクトル感覚 げればよい作品になるとは思わな動感を生む。ただ、それを行き当たて、箇条書きのプロットにしてみる ~ 思ってくれないかもしれない : 物語づくりをしている人たちな 。物語を再発見したならプロット りばったりに求めるのは危険。だか【といい。事態に対するキャラクター んな不安を感じることもあるだろ ら、キャラクターたちが当初考えて ~ を変更していくべきだと思ってい ら、プロットを立て、最低限の道筋の感情を書き込んでみるのもいいだ を見つけておく。 ろう。そうすると、おのすとキャラ そんなときは自分を信じよう。 いたのとは違った行動を取りはじめ ~ る。なので、『ドキュメンタリー クターの感情のべクトルが見えてく あなたは「面白い」と思ったから、 るとか、以前出したアイテムが不意 ~ ストーリーテリング』というドキュ 0 に次の展開で役立っといった経験を ~ メンタリー映画の作り方について記 ~ もし、 ( 何きまった、らるし、次の展開のために書けているそのことについて書きたいと思った したことがあるだろう。 した本にあった一節は我が意を得た 要素を見つけることも容易になる。 のだ。自分が「面白い」とか「わく 一定の分量に達した物語は、こう ~ りという感じだった : ・「 ( ドキュ 小説を書いていて展開に行き詰ま振り返ってプロットを組み直しなわくする」という気持ちのないもの した自律的な動きをはじめる。いや、メンタリー映画の撮影は ) 偶発性に ~ る人は、プロットを立てていないか、 がら進むわけだ。 は書いても仕方ない。自分は読者対 それ以前、形になっている物語その ~ 左右されるものです。だからといっ ~ プロットで予定していたところから だから、キャラをつかむために冒象でなくとも、「もし、自分が読者 ものの量が少なくとも、キャラク ~ て初めから最高の物語を一般的なア ~ ずれてしまった結果であることが多】頭を書いてから、あらためてプロッの立場なら」という前提で、読みた ターが一定の背景を持って存在して ~ イテアの中に探しておいても無駄だ 、。前者は闇雲に勢いのまま、突き ~ トに戻るといった工程を取ることも ~ いものにしておきたい。 世間と合致させていくのは難し いる場合には、自律的な動きは早い ~ というわけではありません。土台と【進んで道に迷ってしまったようなも】ある。このとき、書いた部分をすべ 段階で起こる。 い。けれど、物語は自分自身の人生 なる最低限の物語を理解していれ ~ のだから仕方ないし、後者の場合はて破棄することも覚悟しておこう。 日 プロットは最低限度のクオリティを投じてつくるものだ。 こうした傾向を捉える力を平井和 ~ ば、少なくともその作品を撮るため道から逸れてしまっただけだから、 9 会 正は「べクトル感覚」と呼んだ。 にどんな登場人物を用意して、どん ~ もとのところに戻ってやり直せば いを保証するための指針にすぎない。 書きたいと思った気持ちを、何よ ~ 2 行 月ク刊 ーーしし・刀・わー刀 ・ーし十′ーレ十ノ 執筆での手応えを大切にしよう。 りも大切にしよう。書くのはほかの 実のところ、ある程度、筆力のあ ~ なロケーションを探せよ、 2 ッ料 る作家なら、べクトル感覚を擬んだ 誰でもない、あなたなのだからね。 ります。ジョン・エルズは、機影の 問題は、プロットどおりに進んで 年トか ところで、そこに従っていけば、だ新人映像作家たちに「何が起きても ~ いるにもかかわらず、行き詰まる " 自分を = = ロじる 5 ンゅ いたいなんとかなる。 絶対に崩壊しない予備のプランを用ケースだ。この場合にはふたつの可 ~ あなたが小説を書きはじめるとき 小説執筆の際、私はプロットを重 ~ 意しておくように』と教えます。そ ~ 能性が考えられる。 2 プ皆 ひとつは、プロットに瑕疵がある ~ には、まず、自分の作品の「何が」「ど 日所元 可能性。プロット段階では気にならこが」面白いかということを自分の 行刷行 発印発 なかった展開の無理が、実作におい ~ 中で明確化しておこう。 て気づかされたというわけだ。 同時に、それを「誰に」読んでも 構れをの合配ュ思だ、映出的わはユ頼たはで適の作語づ手、想、可図わ塚界アい科みあに手ムャ用と者み か をこ像もみてキをいが録演出行出キ信。出とをめ製物基。の聞回ど用意 y 手世 > 描の組てすうダ < シ採説著試 ゅ 、が }¯を物をしらいン伝も小はの て。映な組っド集する記の演が演ドのうこ図たのにに Y こ新、な使 Z 平 え日本ー亡史 校 学 動事適 なをて塚の ( 毋をに記引和尸 塚 河社に方うっさ物いリせしメ影めに撮せ丿る成を、けサュ物し報手説事ま分い手そて組。的材たい展科ズるには 手皆談料るいでま、てタこばュ撮戒図。らダ揺構」く受仙キ事出情説小記小さ部づ。説とめ番品本取せしを、百℃アい形てる 説講都す 。させしン起うしキをそ意るやンを、嘘なに向ドは見て小を誌、まな基た小虫初メ作基はわ。新語は式干・てうしな 成は繋たわ置メいろド像こなれ「メ性が「は確方者をい『法雑録さ能にけ『治てニた白合る物法公〇アしいとと アイティアを得るための資料、発 ~ 合った人間から「私の人生を小説に ストーリーというのは結局のとこ 想像を補強するための資料 想を広げるための資料、裏付けを取すれば絶対に面白い」という売り込 ~ ろ、登場人物が何を考えてどう行動 るための資料 : : : ひと言で資料とみがある。ただ、そういう人の体験をするかにすぎない。たとえば、「海」も いっても、用いる段階で役割は変 ~ 小説として着地させるのは、なかな ~ 「山」も存在しているだけではなく、 作品の舞台を現実世界、架空世界のいず わってくるのだ。 か難しい 彼らが「感動していた」だとストー れにおくにせよ、すべてを自分の頭の中 そうした話は肉付けとして使うとリーになる。その感情移入を演出す るために、作り手は持っている人間 だけで考えていくのは得策ではない。 ~ 人間のスケッチ 人間のスケッチをたくさん集めてのスケッチを総動員していくことに ことと、知らすに間違うことは違う。 おりに触れ、いろんな人の話を聞おくと細かなエピソードをつくるのなる。 説得力を担保する資料 結果は同じように見えるが、そうし いたり、さまざまな記事や本を読んが楽になる。若いうちは描けるキャ 人間のスケッチを溜めることは、 作品によっては資料を必要とする【た間違いを犯す人は作品内で無数に ~ でおくことは創作の糧になる。特に、 ラクターの幅が狭くなりがちなのキャラクターたちを、あなたが持っ ものもある。たとえば、歴史小説を書 ~ 「無教養」ゆえの失敗をしているはす ~ そこにある「人生の断片」をスケッチ ~ も、そうしたスケッチのストックが ~ 人間についての教養によって裏付け ないためだ。 くなら、当然、題材となる時代につい ることに繋がる。 だ。結果として、作品そのものが、よ】することは大切だ。 て知っておく必要があるだろう。現 ~ くいえば子供っぽい、悪くいえば幼 ~ 特別な体験である必要はない。た 料号ャ一な 代小説においても、たとえば美容師】稚な印象になってしまうきらいがあ】とえば、子供のころの想い出、家族の 資番ジピ のやコ が出てくるなら、その仕事について ~ る。 生死に際したちょっとしたエピソー 匸用目のる 基本的なことは知っておくべきだ。 ド、それこそ、昔嗅いだ街の匂いでも ~ 的理項こす いい。あなた自身の体験ではなく、他 ~ 率整懿、 では、架空の世界を舞台にした作資料はいっ集めるか ? 品ならどうだろう ? 資料を探そう 人の体験をあなたの中にあなたの言 にも、世界はあなたの頭の中にある。 資料をどの段階で集めるのかは、葉としてスケッチしておくのだ。 のるき そういうスケッチがたまっていく そんなとき、資料はあなたの考え ~ 人によって異なる。 置この管ン るものを現実の世界から補強する。 日頃から、何か使えるものはないと、自ずといろんな世界を描くこと にお容こ丿 上て内もプ かとアンテナを立て、たまたま引っができるようになる。 教養によって裏付けられた創造は、 机しでとこ 物語の説得力を増すだろう。 て存スと かかったものをストックしていく人ここで、注意しておくべきことは、 っ呆一 と 一方で資料にとらわれると、発想もいれば、どんなものを書くのか、決あくまでもスケッチとして使うとい 貼でべ ) をしタどな が縛られることもある。この按配は【めてから漁り始める人もいるはず ~ う点だ。 箋一一な要 付ピデ名必 なかなか難しい だ。さらには、書きながら、疑問点が個人の体験的な実話をもとに作品 最終的に資料に従うかどうかは、出てきて、泥縄式に資料をあたるとを描いたとしても、成功するものは ~ 純を事一 d 資所入ンろ 【いう人もいるだろう。 どちらを取ったほうが面白くなるか 稀だ。耳目を集めるような体験はなの箇記人ャだ で判断すればよいと思う。 どれが正しいかといえば、おそらかなかない。よくいわれることだけ量該を、キい 大当どルスよ ただ、わかっていて敢えて間違うく、すべてを行うことが正しい れど、作家業をやっていると知り◎はなンをお 皆河有伽 、テレピアニメ誕生、 D 0 ( U M E N T A R Y S T 0 R Y T E しい N G ドキュメンタリー ストーリーテリング ツェイを、ツツ : つ・クン、ン、物 腕ラる プ現 日 100 ドキュメンタリー・ストー リーテリングー「クリエイ テイプ・ノンフィクショ ン」の作り方【日本特別編 集版】 著 : シーラ・カーラン・ハー ナード翻訳 : 今村研ー 島内哲朗 [ フィルムアート 社 ] 平井和正は年代から年代に、十代を中心に熱狂的 な人気を博した U)LL 作家。〈 = = ロ霊使い〉の異名を持つ。 3 というわけで 今日の講義はここまで アユ手治虫さんの霻