社區幻 : ・塩田良平 ー京 : ・新田淸人 : ・廣津和郎報談 都 2 ・ : 野口冨士男 ・ : 稻垣達郎 講東音 月 題字・谷崎潤一郎 らうか、互に深間になった擧句、翌年九月には獨立して濱やを起し た。美妙の支援も大きかったかも知れないが、彼女にも經濟的能力 があったらしい。留は當時三十五歳、美妙は二十四歳だから、美妙 塩田良平にとっては文字通り姉さん、といふより小母さん女房である。美妙 は當時留に月手當二十圓を與へてゐた。滯ることもあったらしいが、 三十何年か昔の話だが、故長谷川時雨が美妙の愛人田澤稻舟の傳とにかく若冠の身にして二十圓の冗費を賄ひ得るといふのは美妙の 記を書くに當り、美妙關係資料に 0 いて色質間されたことがあ 0 收入がこの當時最絶頂だったからだ。ところが二十五年の終り頃か た。その時所藏の美妙の日記ノ 1 トを貸してあげた。全くの秘密ノら美妙は數寄屋町藝妓こきんに入揚げ出した。 ( 新聞記事に六きん ートで、私が遺族から讓りうけた時は單なる大學ノートと思 0 てゐとあるはきんの誤植か。因みにこきんは小金、 0 まり後美妙の妻 たが、實は廿四歳當時の美妙の露骨な女人遍歴史だ 0 た。これは數となったカネ女である。カネ女は後年私に日本橋藝妓だ 0 たと語っ 年前國文學論叢と」ふ慶應國文研究室の機關誌に公表したから一部たが實際は數寄屋町だ 0 た ) 素人娘の錦子や靜子と遊ぶには餘り金 の人は知 0 てゐるかも知れないが、内容は淺草六區の薄茶屋 ( 内實はか、らな」が、藝者ではさうはいかない。そこで美妙は留〈の毎 は曖昧屋 ) の女將石井留との情事を中心に、平山靜、田澤錦子 ( 稻舟 ) 月支給を滯らすばかりでなく、彼女の貯金まで持ち出すに到 0 た。 など良家の子女との忍び逢ひを、豫備門在學時代使用した經濟學概可愛い、男の事だから留も美妙の言ひなりになってゐたが、それが 論のノートの餘白に丹念に書き記したものである。 ( このノート第仇し女〈の遊び金と知 0 てからは事が面倒にな 0 た。 ( 美妙が留か 一頁の寫眞は本卷に挿人されてある筈 ) 石井留と美妙の情事 ( 戀愛ら自分の貯金をどうしてくれると催促されたことは美妙日記にも出 とはいひにくい ) は、美妙が文壇蹉跌の第一歩となるもので、當然一てゐる ) 男の足は遠のく。自分の貯金は返らない、とな 0 ては留 解説にも記されてあるだらうから詳説をさけるが、湯島の魚問屋濱が半狂亂にな 0 て警察に説論方を願ひ出たのも無理はない。それを やの女とめ ( 留 ) は明治十五年夫と死別し、裏田圃が十九年に埋立て當時の赤新聞萬朝報が新聞種にした。そのため美妙が坪内逍遙から られて六區とな 0 てそこに薄茶屋がちらほら建て始められた頃、そ筆誅される。こ、までの」きさ 0 は有名だが、この時既に留が美妙 の茶屋女に住み込んだ。美妙と知合 0 たのは二十三年の終りからだの種を宿してゐたことは餘り人は知らな」。前記の日記の廿五年七 石井留の一生 目次 石井留の一生 : 柳浪の葉書 : 眉山の死 : 風葉と秋聲 : 變り目 :

山田美妙集目次 卷頭寫眞 筆蹟 武藏野・ 蝴蝶 あぎなるど ( 壹ーー七 ) ・ 作品解説・ 山田美妙入門 : 11 一口 參考文獻・ 小田切秀雄四一 0 ・和田芳惠四一六 ・四一一四 廣津柳浪集目次 卷頭寫眞 筆蹟 變目傳 黑蜥蜴・ 今戸心中 雨・ 作品解説 : 廣津柳浪入門 : 參考文獻・ 小田切秀雄四一 0 ・ : 和田芳惠四一八

口上眉山集目次 卷頭寫眞 大さかづき・ 書記官・ ゅふだすき・ ふところ日記・ 作品解説 : 川上眉山人門 日 . 參考文獻・ 小田切秀雄四一 0 ・ : 和田芳惠四一九 ・・四三四 小藥風葉集目次 卷頭寫眞 筆蹟 寢白粉 : 靑春 春之卷 夏之卷・ 秋之卷 : 作品解説・ 小栗風葉人門 一口 參考文獻・ 小田切秀雄四一 0 : 和田芳惠四一一一 ・・四三へ ・・四四六 ・一一 00

日本現代文學全集 11 山田美妙・廣津柳浪 川上眉山・小栗風葉 著 發 印 發 伊 中 平 山 行 刷 編集 藤 龜井勝一郞 村光 野 本健 者 者 者 整 夫 山 ひろ 廣 川 お 野 北 集 印 眞 昭和 43 年 8 月 10 日 昭和 43 年 8 月 19 日 印刷 發行 0 KODANSHA 1968 だ 田 つ 津 かみ 上 ぐり 間 島 び 美 りゆう 柳 眉 ふう 省 織 みよう 妙 ろう 衞 山 印 寫 版 製 製 背 刷 製 本 函 皮 行所株式會社講談社 東京都文京區音羽 2 ー 12 ー 21 電話東京 ( 942 ) 1111 ( 大代表 ) 郵便番號 1 1 2 振替東京 3930 表紙クロス ロ繪用紙 本文用紙 函貼用紙 見返し用紙 扉用紙 大日本印刷株式會社 株式會社興陽社 大製株式會社 株式會社岡山紙器所 小林榮商事株式曾社 崎製紙株式會社 三菱製紙株式會社 安倍川工業株式會社 本州製紙株式會社 日本加工製紙株式會社 日本クロス工業村式會社 / ヲ 6 と 落一本・亂「本はお取りかえいたします。