目次 : ・間宮茂輔 8 懷しい作家たち : 京一 父のこと・母のこと : : : 松元眞 『考える世代』のあと MJ 0 : ・ : 岩上淑子 京羽 「ディナミック』と生 ・ : 佐藤勝月 田春月・ : 題字・谷崎潤一郎 して金史良もまた朝鮮戦爭で行衞不明になったま、ま、生死も確認す る方法がなくて今日におよんでいる。舊帝大の出身で、色の白い小 柄な體嫗であったが、芯はつよかった。 わたしの文學生活もいっか五十年ちかくなり、そのあいだにはさ 宮茂輔 まざまな作家とまじわったが、老境に入るほど作品が磨ぎすまされ この卷に作品が收録されている人たちは、いずれも三十年、四十てくる人と、そうでない人とがあって、面白い。七十歳であのいぶ 年の長きにわたって、ともに文學のみちをあゆみこしてきた作家たし銀のような『縮圖』をかいた德田秋聲など、老來ますます冴える ちばかりである。中でも平林彪吾、里村欣三、前田河廣一郎、金史側の典型だったといえるだろう。前田河廣一郞もその一人だとおも 良などの名が視線につよく吸いこまれるのは、これらの作家がすでうが、前田河が晩年にかいた作品の枯淡ともいえる興趣は、壯年期 に世を去っているからだろう。特に平林、里村、金のことが憶いだの『三等船客』その他にくらべて正に別人の作かとおどろかされ されるのも、その死がふつうでなかったからに相違ない。『鷄飼いる。 のコムミュニスト』や『月のある庭』でユニークな作風をみせながしかし早くに世を去っ ら、自分の血液をうってくらしの支えとするような生活のあと、『收た人たちは仕方がない。 穫のバトン』一篇をのこして死んだ平林彪吾のこと。欣チャンの愛ここに顔をならべた作家 稱でたれからも親しまれた里村が、二回目の戦線へいくのだというたちのうち、健在は確認 ことで、わたしを訪ねてきてくれたのは、昭和十九年ではなかったされていながら、文學か ろうか。勞働者出身の里村は手くびに珠數をまいていて、南無妙法らは遠去ってしまったか 蓮華經と唱えていた印象は強烈なものであった。里村はそのときわにおもえる人たちを見出 たしの問いにこたえて『戦場にでることは死を意味するのだから、すことは、何といっても 自分は死を怖れぬために佛陀を念じるのだ』とかたったが、この善寂しいことである。川口 良な勞働者作家はそのご間もなくフィリッピンの戦場で死んだ。そ浩や窪川鶴郞はいまど ホ袋學公 懷しい作家たち 昭和十四年栃木縣日光中禪寿湖にて 前から間宮茂輔尾崎士郞
プロレタリア文學集目次 卷頭寫眞 前田河廣一郞 三等船客 : 林房雄 林檎・ 里村欣三 苦カ頭の表情 : 藤森成吉 散彈・ 土堤の大會・ 立野信之 友 : 山内謙吾 三つの棺 : 山本勝治 十姉妹・ 岩藤雪夫 ガトフ・フセグダア : : 吉
窪川鶴去郎 間宮茂輔 朽ちゅく望樓・ 木村良夫 嵐に抗して・ 須井一 風雲・ 貴司山治 平林彪吾 : ・ズ七 鷄飼いのコムミュニスト・ 江口渙 人生の入り口・ 金史良 光の中に : 中野秀人 第四階級の文學 宮嶋資夫 第四階級の文學・ 平林初之軸 雎物史観と文學 : 一ズ 0
文藝運動と勞働運動・ 政治的價値と藝術的價値・ 大宅壯一 文學的自己淸算に就て・ マルクス主義の自殺か暗殺か・ 藏原惟人 プロレタリア・レアリズム〈の道・ : = ・ = 0 〈 藝術運動當面の緊急問題・ ナップ藝術家の新しい任務・ 藝術理論におけるレーニン主義の ための鬪爭 : : ・堯四 勝本淸一郞 藝術運動における前衞性と大衆性・・・・ = 元 山田淸三郎 プロレタリア藝術運動理論 堀甚二 プロレタリア藝術運動理論 宮本顯治 敗北の文學 : 甘粕石介 創作方法と世界觀との相互浸透 : : : = ・ 林房雄 ・ : 三四九
プロレタリア文學の再出發 : ロ .+Æ 否定的リアリズムについて : 戸坂潤 認識論としての文藝學・ 岩上順一 考える世代 : 作品解説・ プロレタリア文學入門 蕚一口 ・ : 久保田正文三九へ : 紅野敏郎四 0 六 ・ : 0 : ・哭六 ・四一四 參考文獻
日本現代文學全集 69 プロレタリア文學集 整郎夫謙吉 光健 集 村野本 伊龜中平山 昭和 44 年 1 月 1 ( ) 日印刷 昭和 44 年 1 月 19 日發行 定價 600 圓 0 KO DANSI ・ IA 1969 郎お雄新士品之か い 3 廣靆房欣成信 う河村い森の野 だ田し 林里藤立 印 刷 大日本印刷株式會社 寫眞製 味式會社興陽瓧 版印刷 製 本 株式會社大進堂 株式會社岡山紙器所 製 函 株式會社第一紙藝社 背皮 株式會瓧石 表紙クロス 日本クロス工業株式會社 ロ繪用紙 日本加工製紙株式會社 本文用紙 本州製紙株式會・社 函貼用紙 安倍川工業株式會社 見返し用紙 三菱製紙株式會社 扉用紙 紳崎製紙株式會社 行 者野間省 發 印 刷 者北島織衞 行所株式會社講談社 發 東京都文京區音羽 2 ー 12 ー 21 電話東京 ( 942 ) 1111 ( 大代表 ) 郵便番號 112 替東京 3930 落丁本・亂丁本はおとりかえいたします。