日本現代文學全集・講談社版45 近松秋江 葛西善藏集

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ホ袋學公 目次 ・ : 大岡昇平 6 秋工 : ・ ・ : 田いち 、天無縫の人 = : ・谷第新二 葛西善藏のこと : ・ ・ : 吉田精一 私小説と心境小説 : ・ ・ : 山本健吉 秋江と善蔵・ : 月 題字・谷崎調一郎 殺すことによって、・ハルザック、フロべールのような一時代、一瓧 會を描くのでなければならない、と思っていた。小林の處方箋によ って私はスタンダールを焏譯し、バルザックを讀んでいたのである。 秋江の「黒髪」は自己の體驗の眞實をあらわしたもので、「自己 大岡昇平 を从かず . といっている。主人公は例によって東京の小説家という 私は昭和一一十年末に復員してから、二十三年まで妻の疎開先からことになっているが、その生活と意見について、ほゞ讀者が先刻承 離れられなかった。それは明石から一つ先の大久保という小さな町知のこととしているのは、多くの日本的私小説と同じである。 で、現在は明石市のうちへ人っているが、當時は驛一つの違いで、女主人公との戀愛、情痴に關係のあることしか書かれていないの 汽車區間に人ってしまう小驛だった。 だが、秋江の人柄はいわば行の間に察せられないこともない。自己 町には本屋といえば貸本屋が一軒あるだけだったが、春陽堂版を欺かずといいながら、かなり自分の都合のいゝことばかりしか書 「明治大正文學全集」がほゞ揃っていた。これは昭和初期改造瓧のいてないのだが、そんな風にしか書けない秋江の人間がおのずから 「日本文學全集ーと共に、日本の文學全集の先驅けとなった定價一わかる。それは別に女に恐を抱かせる性質のものではなく、むしろ 圓の、いわゆる「圓本」である。私は瑕にまかせて、出版當時讀みほゝえませるのである。或いは情痴を眞實と稱するものを目指しな がら、その間に生れて來る虚構の妙、或いは眞實に對するアプロー 落していた明治大正の大家を讀んだ。 紅葉の「伽羅枕」、風葉「亠円春」などはこの時はじめて讀んだ。近チの仕方自に、文學というものが見出されるのではないか、と思 松秋江の「黒髮」もはじめてだったが、私はこれは大正期の私小説われた。 の傑作であると思った。その感想を書いたことがある。 ( 昭和二十一一一「黒髮」の主人公は表面は情痴のとりこになっているようだが、相 年「批評」第六一號 ) 手の女を見る眼は曇っていない。必ずしも女に溺れているわけでは 「私小一「 . 説ーについて、當時はまだ伊藤整の演技説、平野謙の危機説なく、愚行も半ばは醒めて行っているのである。こゝには明らかに も出ていなかった。私逹は昭和十年小林秀雄の「私小説論」の陰に意志が加わっているので、くどくどとその心情を吐露する點では女 いたといえる。つまりいわゆる「瓧會化された私」により、己れを性的だが、例えば女をどこまでも追っかけて行く、その行動におい 秋江 一京の 文 3 都町 京羽 1 、 1 い . 1 三い 東音

近松秋江集目次 卷頭寫眞 別れた妻に迭る手紙 狂亂・ 霜凍る宵 舊慧 舊慧 ( 續篇 ) 子の愛の爲に 第二の出産 : : 一一三四

作品解説 : 近松秋江入門 : 年譜 : 參考文獻 : ・平野謙四 0 一 ・澁川驍四 0 七 四一四 四元

葛西善 ~ 臧集目次 卷頭寫眞 筆蹟 哀しき父・ 贋物・ 子をつれて 浮浪・ 父の出鄕 不良兒 父の葬式・ 蠢く者 : 三 0 九 : 三四 0 ・一一 0 三 ・一三五 : 一一六四 : 毛九 : 一一九 0

椎の若葉・ 湖畔手己 血を吐く 死兒を産む・ われと遊ぶ子 酔狂者の獨白 作品解説 : 葛西善蔵入門 年譜・ 參考文獻 : 一三ロ・ ・平野謙四 0 五 ・澁川驍四一 0 四三 0 : 三四九 : = 一五四 : 三交 : 三七五

奥付

日本現代文學全集 45 近松秋江・葛西善藏集 整郞夫謙吉 光健 井村野本 伊龜中平山 昭和 40 年 10 月 10 日印刷 昭和 40 年 10 月 19 日發行 定價 500 圓 ◎ KODANSHA 1965 ちかまっしゅう 近松秋江 著者 かさいぜんぞう 葛西善藏 發行者 野間省 印刷者 北島織衞 發行所 株式會社講談社 東京都文京區音羽町 3 ~ 19 電話東京 ( 942 ) 1111 ( 大代表 ) 振替東京 3 9 3 0 社社社所社瓧社社社社瓧 器藝會會會會會會 式陽紙紙式式式 株株式式式 株式山一株業紙株株株 刷興岡第事工製 紙紙紙 本 社社社榮ロ加製製製 會製會會ク 日式式式林本本州菱崎 大株大株株小日日本三紳 刷製刷本医皮ス紙紙紙紙 ロ用用用 眞印 用 紙繪文貼 印寫版製製背表ロ本函扉 落丁・亂丁本はお取りかえいたします。