・今までのあらすじ 北島マヤは、一見平凡な少女だっ つ、かちぐさ たが、ふとしたことて月影千草に演 技の素質を見い出され「劇団つきか ャげ」に入団した。月影千草は、かっ くろふじん 、島ての大女優て黒夫人と呼ばれ、幻の ′れなリえによ 北名作「紅天女」の上演権を持ち、そ の主演女優を育てようとしている。 マヤは、「劇団つきかげ」て数々の舞 さま・さまやくがら 台を踏み、様々な役柄に擁み一歩一 歩「紅天女」めさし歩みだしていた。 大都芸能の邏水第は、黒夫人の 持つ「紅天女」の上演権を得ようと 「劇団つきかげ」をつぶし、黒夫人 を窮地においこんだ。そうした中、 黒夫人は、病に倒れ入院した。 ひめかわあゆみ 「劇団オンディーヌ」の姫川亜弓 は、演技の天才少女として広く世問 の注目を浴びながら、スターへの道 を歩みつづけている。しかし、マヤ の才能に強いライバル意識を燃やし、 月影千草
亜弓もまた「紅天女」めさし次々と 舞台を踏んていた。 黒夫人が入院した後、マヤは、東 洋劇場の話題作「嵐が丘」に出演し、 キャサリンの少女時代を好演した。 しかし、マヤは、一人舞台から浮き たってしまっていた。そんなマヤに 黒夫人は、「劇団つきかげ」と「〕 0 イ 獣」の合同公演「石の徼笑」て人形 役を言いわたす。「動きもセリフもな い、ただ座っているだけ」の演技か ら「自分を殺し、相手の呼吸にあわ せる」ことを悟らせようとしたのだ。 しい楸古をぬって劇団員たちは、 弓もと喫茶店を改造して手づくリの グラげき・う 下劇場にした。客席がゴザにべンチ 姫という粗末な劇場だったが、劇団員 達の熱気がれていた。そして初日、 観客はわすか十ニ人だったが公演は 成功し、ロコミて日がたつにつれ客 がふえだした。そして十日目 : あと 速水真澄
( 収録作品メモ〉 ・ガラスの仮面⑨ 昭和 53 年花とゆめ 9 ~ 14 号、 16 号掲載 花とゆめ COMICS ガラスの仮面第 9 巻 1978 年 9 月 20 日第 1 刷発行 1985 年 8 冂 15 日第 36 刷発行 著者美内すすえ ◎ Suzue Miuchi 1978 発行人小長井信日 日 発行所株式会社白泉社 東京都千代田区西神田 3 ー 6 ー 4 電話・編集直通 03 ( 265 ) 1088 販売直通 03 ( 265 ) 1919 印刷所株式会社廣済堂 Printed in Japan HAKUSENS HA 乱丁・落丁本はおとりかえいたします。