330 徴生物学の一里塚 明らかにした . さら冫 , この最初の論文の重要な部分は , 酵母の増殖に必要な栄養素に関 係した点である . しかも , 酵母ほど明白にその化学的な過程を説明された生物はその後もな いので , パストゥールのデータは , 生理化学分野における最もすばらしい新 局面を開いたのである . パストゥール以後 , その業績を修正するデータは発 見されてないことを述べておかねばならない . われわれは現在の実験から , パストゥールの研究に訂正が必要だという事 実について明示するが , しかしその訂正についての完全な意義はまだ明確に されていない . パストゥールは , 酵母の発育と発酵に必要なもの ( 現在でも変わっていな いが ) は次の物質だけであることを立証した . 酵母灰 アンモニウム塩 発酵可能な糖 いいかえれば , 酵母はアンモニウム塩を変えて生命のある物質にすること ができるのである . さらに , その生存に必要な有機化合物すべてを糖と無機 物質から合成できるのである . これは非常に重要なことである . この合成力があるので , 酵母は非緑色植 物のグルーフ。に分類されなければならないのである . この点で , 酵母細胞 の生存方式は , われわれ自身の細胞の生き方と根本的に対照的なものなので ある . 疑問の提出 パストゥール ( 1859 ) 以後 , 種々の Sacc ん 0 川 ) 化ゞ c 催の , な / “が行うア ルコール発酵に必要であり , 利用可能で , しかも促進的に働く要素について 多くの研究が行われた . 1. 無機栄養はミロン (MilIon), マイヤー (Mayer ) , デュークロー シュッツェンベルガ—(Schutzenberger), ラウレント (Laurent), およびスタ イン (Stein) によって明確にされた最初の分野の 1 つである . これらの研究 結果から , 今日ハイダック (Heyduck) , ネーゲリ (NägeIi) およびローラン (Raulin) の培養基の模範的な処方がっくられた . これらすべての処方は ,
第 M 部一般徴生物学お / 麦芽汁やブドウジュースの蛋白質性物質は不安定で分解され , その分解の間 に糖がアルコールに変わり , 形成される酵母は単にこの蛋白質分解による生 成物である (p ・ 35 参照 ) ということであった . 蛋白質は必ずしも発酵に必要でないということをパストゥールが発表した とき , この疑問は解決されたようにみえた . しかしながら , リービッヒはパ ストゥールの実験を再現できなかった . そして蛋白質性の物質が存在すると きに限って , 発酵が起こるという事実を証明できただけであった . ヒが接種源として用いた酵母の量は , パストゥールが用いた量より少なかっ たので ( パストゥールはビンの頭ほどの量を用いたが , それはリービッヒや ウイルディエが使った量よりかなり多い ) , 発酵が起こらなかったとも考え られる . パストゥールは , おそらく彼の発酵用フラスコの中で発酵が起こる のに十分な「ビオス」量を接種時にもち込んだのであろう . このように , ウ イルディエらの研究はこの論争を説明している . この業績の最も重要な点は , 成長に必要な未知の有機物質が存在するとい うことを示したことにある . 現在われわれがビタミンと呼んでいるこれらの 物質は , 栄養学と生化学に密接な関係をもっことが立証された . われわれ は , 動物がいくつかの異なるビタミンを必要とし , 多くの徴生物もまたそれ らを必要とすることを知っている . これら種々のビタミンは , この研究の後 に順調に発見されはじめた . ビタミンの化学的な特徴の解明は , 生化学的な 実験技術が発展してはじめてできたのである . 種々のビタミンは , はじめは 動物にとっての成長要因であると確認されたが , あるビタミンは最初に微生 物を必要とすることがわかった . ウイルディエが行ったのと同様に , ビタミ ンを定量するために徴生物を用いたので , ビタミンの研究にとって徴生物は 非常に重要であった . さらに , ある種の徴生物 ( とくに酵母 ) は多量のビタ ミンを産生し , そのビタミン源として利用されている . 1933 年にウィリアムス (Williams) とその共同研究者は , 「ビオス」の研 「ビオス」中に含 究を進めて , そのうちの 1 つをパントテン酸と確認した . ニコチン酸 , ビオチン , まれる物質で確認された他の物質には , チアミン , ビリドキシン , パラアミノ安息香酸などがある . ( 訳 : 正子 )
56 徴生物学の一里塚 ても , 生存と増殖性にはまったく影響を与えないが , 同じ条件下で空気を入 れると , 1 ~ 2 時間以内にすべて死減して , その生存に必要な酪酸発酵はた だちに停止してしまう . したがって , 次の 2 つのことがいえる : 1. 酪酸を産生する発酵素は滴虫である・ 2. 滴虫は , 遊離酸素がまったく存在しないところでも生存できる . これは動物性発酵素の最初の例であり , また遊離酸素の存在しない条件下 で生存する動物の最初の例であると確信している . 遊離酸素がなくても生存できる植物性発酵素の場合と同様に , この小動物 の生活形式と特性との関係が , どのように発酵過程と関連しているのかを考 えなければならない . さらに研究が進むまでは , この新事実が示すことにつ いてこれ以上考えを述べることは控えたい・ ある種の細菌が , 遊離酸素がまったく存在しない条件下で生存し , 増殖す ることができることを示した最初の論文である . この発見は , 酸素が生命に 必須のものでないことを示しているので , 一般生物学にとって非常に重要な ものである . この発見から , パストゥールは , 発酵および生物学的現象と酸 素の関係についての新しい研究分野を開拓した . これによって , 酵母が好気 的にも嫌気的にも生存でき , 両方の条件によって機能に違いがあることを発 見した ( p. 57 参照 ). 現在では , 嫌気条件下で生存する細菌はたくさん知られている . そのうち のいくっかは病原性をもっており , 他のいくつかは腐敗に関係している . 今 までに知られている限りでは , 酸素自身がこれらの菌に対して毒性を持つの ではなく , 酸化反応を起こして過酸化水素を蓄積させ , これが毒性を示すと 考えられている . 遊離酸素の存否にかかわらず増殖できる菌を , 通性嫌気性 菌という . 酸素のないところでしか増殖しないものを偏性嫌気性菌という . 偏性嫌気性菌を培養するためには , 酸素を除去する特殊な方法が必要であり , このため好気性菌や通性嫌気性菌ほどよく研究されていない . ( 訳 : 芝崎 )
282 徴生物学の一里塚 ル基とアミノ基の存在が必要であるように思われる (Table 区 ) . p- アミノ 安息香酸のアミノ基をアセチル化すると活性は 1 万分の 1 に , またカルポキ シル基をエチルエステル化すると 1 千分の 1 に減少する . これらの事実は , p- アミノ安息香酸の性質と酵素因子の性質とを比較するのに大切な事実であ った . スルファニルアミドの発育阻害機序 この研究は , 抗菌性物質の作用は細菌細胞に必須の物質 ( " 必須代謝物 質 " , Fildes, 194 のと干渉することによるという一般的仮説に基づいてい る . この実験結果は , また干渉が細菌酵素を不活化することであるという間 接的な証拠に基づく示唆とも一致していて , この不活化現象は , 必須代謝物 質と阻害剤との間の酵素に対する競争が起こるためであるという確実な証拠 とみなされる . 今や , スルファニルアミドの作用機作に関してより明瞭な仮 説を打ち立てることができる . そしてこの仮定は , 将来の研究をさらに進展 させるための基礎として役立っことがわかってくるであろう . 次に , p- アミ ノ安息香酸と関連のある天然物 , たとえば酵母因子あるいはスタンプ因子に ついて考察する . 第一に , p- アミノ安息香酸は微生物の発育に必須であることが暗示され る . しかし , 今使用している連鎖球菌および大腸菌では , これは普通十分量 が合成されている . というのは , 既知物質だけを含み抗スルファニルアミド活 性のある物質を含んでいない培地でも , 0 ーアミノ安息香酸を加える必要はな いからである (McIlwain, 未発表 ). p- アミノ安息香酸は , 連鎖球菌からも 抽出できる (Stamp, 1939 ). この実験に基づいて , 次に考えられることは , p- アミノ安息香酸をさらに利用するのに関与する酵素反応が , スルファニル アミドによって竸争的に阻害を受けるということ , およびこの阻害はスルフ アニルアミドと p- アミノ安息香酸 ( 問題の酵素反応の基質である ) が構造 的に類似しているために起こるということである . これに類似した竸争的阻 害の例は , すでに引用したところである . この阻害を打ち消すのに必要な p ーアミノ安息香酸の濃度は , 使用したスルファニルアミドの 1 / 5 , 000 ~ 1 / 25 , 000 であることが見出されている . 培養中に起こるいろいろなことは , 現在次のように考えられる : ① p- アミノ安息香酸は , 培地中ですでに形成されて存在している . 発育
徴生物学の一里塚 238 本論文は , ドイツ人特有の典型的な徹底さをもって消毒剤の問題にいどん だものである . コッホらは , 種々の細菌や芽胞に対する化学薬品の作用を研 究したが , これに関連する基本的過程に関しては多くの混乱があった . この 侖文は , 多くの概念を明確にして , 防腐剤と消毒剤のその後の発展の多くに 寄与した基本的な論文となった . この著者達は , 一点をもおろそかにせず , 彼らの研究方法を精細に述べている . 19 世紀後期の細菌学的研究の多くは , 実験方法について適切な記載をせずに発表されていたので , これは新鮮な印 象を与える論文であった . 彼らが記述した細かい点の多くはすでに改良され てから長くなるが , 彼らはこの種の研究に対するいくつかの主要な注意点を はじめて述べているのである . この研究に対する物理化学の影響は明らかであろう . 消毒理論の立場から みると , 彼らの提出した最も重要な点は , 細菌細胞のすべてが瞬間的に殺さ れるのではなく , 細胞の集団は対数的な割合で死んでいくということであ る . さらに , 殺菌率は消毒剤の濃度に直接比例するので , 異なる消毒剤濃度 における殺菌率に対して一群の曲線が得られる . この点はたいへん重要であ る . それは第一に , すべての細菌細胞が消毒剤に対して同じように敏感なの ではなく , 感受性が広く変化していることを示している . 最も敏感なものが はじめに死に , 他のものはあとから死んでいく . 第二の点は実技的なもので ある . 消毒には一定の時間を必要とするので , 減菌すべき物品と消毒剤とを 十分な時間接触させておくよう注意を払わなければならない . これらの観察と結論は , 著者らによって工夫された正確な定量的操作なしに は成しえなかったであろう . クレーニッヒとパウルの研究は , 定量的徴生物 学の新しい時代を開いたものといえよう . ( 訳・西村 ) 1 = 一口
300 微生物学の一里塚 菌の病因論の研究が , ちょうどはじまったところであったので , これは重要 な発見であった . コッホの原則の第 1 条 ( p ・ 154 参照 ) は , 推定される原因菌 は必ずその疾患に存在しなければならないということであった . しかし , のことは病巣中の小さい細菌を染色して , みることができるようにする方法 を前提としている . 多くの細菌は , グラムがここに述べているように , 独特 の染色性を示すので , この方法で細菌を検出することがより容易になった . 何年もの間 , グラム染色は主に細菌の種を鑑別するために用いられてき た . この論文に , グラムは彼の方法では染色できないいくつかの菌を記載し ている . われわれは , これをグラム陰性と呼ぶが , グラム陰性菌の数はたぶ んグラム陽性菌よりも多い . グラム染色は , 細菌学をはじめる学生が最初に 学ぶ技術の 1 つであるし , また細菌を同定する検査室で最初に行う操作の 1 つでもある . このように , 細菌分類学における重要性は明らかである . グラ ム自身が述べているように , この染色にはヨードーヨードカリ液が必要であ る . この溶液は , ゲンチアナバイオレットの次に用い , 前に用いてはならな い . ョードとゲンチアナバイオレットが細胞内で化合物を形成し ( グラムも この化合物形成について述べている ) , それは水に不溶であるがアルコール に溶解する . グラム陽性の細菌は , 明らかにアルコールがこの不溶性の化合 物に到達しないようにできる菌である . グラム染色は , はっきり陽性か陰性 になる現象ではなく , 種の相違によって陽性の程度に量的な違いがあり , 同じ 種でも増殖時期の異なった時点や , 異なった環境条件のもとでは染色性に変 化がでることがある . 完全な細胞だけがグラム陽性であるので , わずかに細 菌を破壊してもグラム陰性になる . 細胞壁のない細菌のプロトプラストは , なおグラム陽性である . おそらく , 半透過性の膜が何らかの方法でこの反応 に関与していることを示しているものと思われる . 最後に , グラム陽性のも のはほとんど細菌に限られていて , 他には酵母菌のようなごくわずかのグル ープのものが陽性を示すだけである . グラムの発見に関わるものは , 実に広 範囲であるといわねばならない . ( 訳 : 神野 )
348 微生物学の一里塚 ている点で重要である . 食物内部のエネルギーは , 生きた細胞によって外部 に放出され , エネルギーを必要とする機能が働くことを可能にしている . 通 常 , この反応過程は熱を発生して , 食物を完全に分解する . この 2 つの過程 は , 同化と異化として区別されている . 生命のもつより本質的な性質は , もちろん異化過程である . 成長 , 生殖 , 内的や外的の運動などのような典型的な生命現象が欠けている生命はしばし ば存在しているが , 異化作用が行われないのは , 乾燥したときのように生命 の潜伏状態のときだけである . したがって , 高等生物は生命を維持するためにたえず化学工ネルギーを他 の形のエネルギーに変えなければならないという事実が明確になって , ルブ ナーは熱力学の第 1 の法則が動物におけるエネルギーの変換に適用できるこ とを証明し , アトウォーター ( Atwater ) は人間のエネルギー変換に適用し エネルギー供与反応の性質に関する限り , ラボアジェ (Lavoisier) がすで に , 呼吸過程の重要性を指摘している . すなわち , 生体で起こるゆっくりと した酸化の場合 , 反応自体に酸素が必要であることを示している . この考え の妥当性は , ルブナーが。等力学的置換 " の原理を実験的に証明したときに 強調された . 彼は , 成長した動物において同じ生命機能を維持するために 蛋白 , 脂肪 , 糖の燃焼熱に反比例する重量比で , 蛋白 , 脂肪 , 糖が互いに置 換しうることを示した . いいかえれば , ある限界内の化学工ネルギーが等価 値であれば , 食品の価値も等価値である . すでに 1885 年に , ルブナーは次のことを指摘している . 徴生物の代謝に おいてもエネルギー変換が起こるが , 徴生物にとってのその意義は , もつば らエネルギーの放出が起こることであると断言してよい . 酸素がまったくな い状態で増殖する最初の菌を 1860 年に発見したパストゥールは , これらの 菌に呼吸が欠けていることと , その生活法を特徴づける発酵過程との間に関 係があることを直観的に認めている *. 一方 , 呼吸と発酵の相互関係は , 最初は主として材料の面から考えられて いたので , 発酵という言葉は結合酸素による呼吸を意味するために用いられ ていた . この相互関係を主としてエネルギー論に基づいて考える必要性は , ルブナーがあらゆる生物の代謝を一元的に解釈することを試みた論理的結果 * パストゥール (). 54 ) 参照 .
第Ⅱ部病気の徴生物説お 3 の実験においても , 以下の事実が非常にはっきりしていたので , この事実は 不変のものであると認めねばならなかった . それは外傷性感染症には生きた 寄生体が存在することを肯定するのに役立つ事実であり , 最も重要な研究結 果である . すなわち , 病原細菌間には相違があり , それぞれの性質は不変で ある . それぞれの病気にはそれに相当する異なった形の細菌が存在する . 病 気はしばしば動物から動物へ移るが , 菌の形態は常に一定している . さらに 化膿材料を注射して同じ病気を起こした場合 , その病気を特異的に起こすこ とがすでに知られていた細菌しか存在しない . これらの細菌間の相違は重要である . 細菌は大ぎさと形だけでなく . 増 状態も異なっている . ゆえに , 私は個々の細菌だけではなく , 菌群全体につ いても観察している . たとえば , ある種の動物からとった球菌は塊状に増殖 するのに , 同じ条件で飼育された同じ種類の動物の別の個体からとった球菌 は , ばらばらに増殖する . しかし , 調査したそれぞれの病気には , 生理学的性質 , 増殖状態 , 大きさ , 形などの特徴が一定した 1 種の細菌が存在していた . それらの性質は , 病気 が動物から動物へ移っても常に同じで , 決して他の形 , たとえば球菌から桿 菌に変わったりはしないので , さし当たってこれら種々の病原細菌を別個の 不変の種とみなすべきである . しかしこの考察は , この問題に関係の深い分野の植物学者によって , もっ と議論されなければならない . ネーゲリ (Nägeli) は , 細菌を種に細分するこ とに反対した植物学者の 1 人であるが , 次のように書いている . 「私は 10 年 間に何千もの異なった形の細菌を検査したが , それらをたとえ 2 つにでも , 別の種に分けるべき絶対的必要性は認めなかった . 」 プレフェルト (Brefeld) は , 非常に栄養に富んだ培養液中で芽胞から芽胞 への発育史を追跡するときに , 別の種が存在することを認めても差し支えな いと考えられるような , 特殊な形態が存在するのが認められると主張してい る . ブレフェルトの主張は理論的には確かに正しいが , 病原細菌に関する個々 の研究にとっての必須条件とはなりえない . さもなければ , 植物学者は彼ら が培養によ。て芽胞から芽胞への発育史を追跡する途中で , 別の種の細菌を 発見するまで , われわれの感染症の病因に関する研究を中断するよう要求す べきである . 純培養を得るためにいくら努力しても , 細菌のある形態を観察
第Ⅲ部免疫学 白血球および免疫動物の血清の活性 ポルデ : 193 Leucocytes and the actlve prop erty of serum 丘 om vaccmated 1895 ・ル召施 Bordet, Jules. 1895. Les leucocytes et les propri- étéS actives du sérum vaccrnés.. 4 ビゞ de 以れⅵ t ~ 4 立ら V01. 9 , pages 462 ー 506. 最近の広範な研究によって , 食作用の理論が免疫現象をよく説明できるよ うになったようである *. 食作用の介在は , 動物の寄生体に対する常時の防 御作用であり , その共同作業は感染を受けた生体の回復に強力な助けとな る . にもかかわらず , 食作用の重要性は二次的なもので , 病原体破壊のため にまず必須のものは , 古い考えに従えば , 体液中に溶解している殺菌物質で あると考えられる場合がある . この見解は , とくにビブリオ属の細菌による 感染症に関して弁護されてきた . 食菌作用といわゆる体液による殺菌説との 間でしばしば論争されるのは , とくにコレラの場合である . 実際にこの特殊 な例では , 血清中の抗菌力の出現と動物における免疫の出現の間に明らかな 相関関係が存在する . 免疫していない動物では , この殺菌力は非常に弱い が , 免疫した動物では非常に顕著になる . もし , 殺菌物質が動物の生存中に 体液に一様に分布されていることがわかれば , 食細胞の共同作業は病原体を 破壊するためにとくに必要であるとは思えないだろう . しかしこの点は厳密 に証明されていない . 多くの学者の研究 , とくにメチ = コフの研究によれ ば , 試験管内の血液にある殺菌力は , 生きた動物内の体液には存在しないら しい . 一例として , 前の論文 ( p. 188 ) を参照せよ .
第Ⅵ部一般微生物学 309 自然の状態のもとで起こる窒素固定のほとんど は , 遊離した細菌ではなく , 共生細菌によって行われているのである . ( 訳 : 米虫 ) 培地選定法 ( オキサノグラフ法 ) , 微 べイエリンク : 現象の意義は非常に大きく , て非常にくわしく知ることが必要である . この場合 , 多くの障害に遭遇す とが容易にできる . しかし , 分類学的な研究では新種が同化する物質につい その株を永久に保存培養するために , 同じような栄養素の混合物を用いるこ 混合した培地を用いて細菌を分離することによって新種が発見されるので , 長と増殖に必要な物質を発見することである . 多くの場合 , 特殊な栄養素を ープに含める . 徴生物の生物学的現象の研究で最も重要な課題の 1 つは , 成 現在の慣例に従って , ゼラチン培地で培養できるものを " 微生物 ' ' のグル Haarlem, Vol. 23 , pages 367 ー 372. Ⅳど 4 〃イ 4 な e ゞイビ SC 〃じ e ゞ E 工 4 じゞ et ア 4 れ砿〃ら pliquée aux micrObiOlogiques. = 4r じ / てでゞ méthode de l'hydrodiffusion dans la gélatine ap- Beijerinck, M. 、 V. 1889. L'auxanographie, ou la 7889 ・信れ切ー「 . B 〃じた ln gelatin involving diffusion microbiological research, Auxanography, 2 method useful in 生物の研究に役立つゼラチン内拡散法