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検索対象: ロジカル・コミュニケーション
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1. ロジカル・コミュニケーション

例えば、自分が「わかりやすい順番だな」と思って みても、相手にとっては「別の順番で教えてもらった ほうがわかりやすい」ということがある。これを合致 させないでプレゼンを進めていくと、せつかく興味深 い内容であっても上手く伝わらない。それどころか、 相手を混乱させて興味を感じなくさせるプレゼンにさ え、なってしまう可能性もあるのだ。 実は内容そのものと同じくらい、「伝える順番」「伝 える方法」は重要なポイントなのである。 逆にいうと「自分の伝えたいことは、相手が聞きた いこと」「自分が伝えたい順番は、相手が聞きたい順番」 ということであれば、プレゼンにおいても会議におい てもすべてに良い結果が期待できるのだ。 この「わかりやすい話し方」の手法というのは、具 体的には私が主張する、 「話の設計図」を描くこと である。次の項でその事例を、そして第 2 章以降で具 体的な方法をご紹介していこう。 話の設計図 36

2. ロジカル・コミュニケーション

話の設計図 話の設計図のつくり方 ( 話のアウトライン化 ) それでは「話の設計図」のつくり方を具体的に見て いこう。この「話の設計図」を描くことをア ウトライン化と呼ぶ 次の 3 ステップがその手順だ。 「話の設計図」を使えば、 論理的コミュニケーションができるー 「話の設計図 = アウトライン化」の手順 舌を大きく分けると 何個になるのかを考える それらに ラベル ( 名前 ) をつける 理解しやすい順番で ラベル ( 名前 ) を使って 舌の予告をする ①②① 一三ロ ーラベ ) レ 「トラベル 一三ロ Step 舌を大きく分ける ーー何個に話を分けるか この手法で一番難しく、肝心な部分と言える ( 何個 に分けたらよいのかを知るのは、厳密には、この後の 『ステップ 2 』と関係してくる ) 。 この例では、「どんな研修を望むか」という質問から、 ーっ目のかたまりは「研修で学びたいこと」というも - 三 0 49

3. ロジカル・コミュニケーション

問 題 を 分 析 68 伝える順番がおかしい この報告を聞いて、謎が解けた。 C 子さんの報告で は、「代替え機材のチェックとその連絡をすること」と 「ミスをしたことに対して謝罪すること」に関する情報 が交錯している。 この報告では課長は「なぜ私がやらなければならな いのか」「何をすればいいのか」がまるでつかめなかっ こんせん たはずだ。それらが渾然として伝えられている。 わかりやすい話にするには「伝える順番」が大切に なる。ところが複数の話が交錯していると、その順番 をそろえることが難しくなる。また、聞いてる側も複 数の話を仕分けて理解し直さなければならず理解が難 しくなる。 言い換えれば、彼女の報告が要領を得ないという印 象を持たれてしまった理由は、「理解しやすい順番に話 す」ということを考えなかったことにある。 ただし、「話す順番」を全然考えずに相手に伝えると いうのは彼女に限ったことではなく、日本人の代表的 な話し方の問題として指摘されていることだ。 では、どのように言えば C 子さんは課長を怒らせず、 かっ的確に話を伝えることができたのだろうか。 情報を整理し、「話の設計図」を作成してみよう。

4. ロジカル・コミュニケーション

分 実際、始まってみると私が提示したプレゼンの原則 析 やポイントに受講生が興味を示し、共感してくれた。 の 例えば、「自分が伝えたいと思うほどには相手が聞きた いわけではないので、話を聞いてもらうためには、そ 果 こに工夫が必要になってくる」ということや「内容を 詳しくすればするほど、相手が混乱してしまう危険性 が伴う。だから、『わかりやすくまとめるスキル』が不 可欠だ」といったことである。これらの原則を知るこ とで、独りよがりなプレゼンになる可能性が減った。 「話がうまく伝わらない」のは、 ロべただから ? これらの原則を踏まえてみると、パワーポイントの 資料でも、伝える力の強い、効果的な資料を作成でき るようになった。 プレゼンの原則の中でも、私が強調しているポイン トは 2 つである。 自分が 伝えたいことか 相手の 聞きたいこと 相手の 聞きたい順番 自分の ( 2 ) 伝えたい順番 ( 1 ) はプレゼンの内容そのもの、 ( 2 ) は ( 1 ) を 効果的に伝える方法である。特に本書では、 ( 2 ) の部 分について紹介していこうと思う。それは取りも直さ ず、「わかりやすい話し方」の手法である。 35

5. ロジカル・コミュニケーション

アナタの話、 サッパリわかりませ ~ ん ! 現地ですぐに 溶け込める人、ダメな人 管理職のコミュニケーションカを 高めれば、組織は活性化する 「伝えること、伝える順番」で すべて決まる ! 情報伝達しだいで シロがクロ、クロがシロに ?

6. ロジカル・コミュニケーション

『ロジカル・コミュニケーション』 はじめに Part 1 「話がうまく伝わらない」のは、 ロべただから ? コミュニケーションカアップにあった ! アナタの話、サッパリわかりませ ~ ん ! 国際社会で求められるスキルは 語学力よりもコミュニケーションカである 現地ですぐに溶け込める人、ダメな人 まずは、「コミュニケーションとは何か」 を特定しよう 管理職のコミュニケーションカを高めれば、 組織は活性化する スタンダードな視点を付加して 「伝えたいこと、伝える順番」で すべて決まる ! 相手を見て法を説け ! 情報伝達しだいで シロがクロ、クロがシロに ? 37

7. ロジカル・コミュニケーション

cose4 スタンダードな視点を付加して プレゼンスキルがアップ 隘えたいこと、 伝える順番」で すべて決まる ! プレゼンテーションのスキルは、コミュニケーショ ンのなかでも特化されたスキルであり、今ではビジネ スパーソンにとって必要不可欠なスキルである。 例えば、アップル社の C E 0 スティーブ・ジョブズ の卓越したプレゼン能力は有名である。そのわかりや すい構成力、豊かな表現力は聴衆を感動させる。翻っ てわれわれ日本人トップの中でプレゼンが上手くて有 名な人物というのは、残念ながらあまり聞いたことが ない。だからこそ、今まさに各企業はプレゼンカを強 化しているところである。

8. ロジカル・コミュニケーション

はじめに 私はかれこれ二十数余年の間、企業を対象にした研修 で「ロジック」を教えてきました。 はじめは「英語プレゼンテーション」の方法をそのま ま導入していました。ご存じの方も多いと思いますが、 例の「イントロダクション、ボディ、コンクルージョン」 と情報を整理していくものです。 これはいくら英語を話せる人であっても、伝える順番 を間違えると話が通じなくなるので、「最も効率的な伝え 方のルール」を学ばうというものです。その後、米国か ら輸入された「ロジック」の考え方も取り入れたことが あります。 しかし、結論から言うと、「日本人が日本で使うには肌 に合わない」と感じました。 なぜなら、それらの手法は欧米など、いわゆる「通じ ない文化環境」で使う手法だったからです。「あ・うん」 の呼吸が通じない環境だからこそ、彼らは「簡単なルー ルを共有してコミュニケーションをはかる」ことが必要 であり、その目的に沿ってつくられたものなのです。 ところが、日本人は世界で最も「通じる文化環境」の もとで生まれ、教育を受け、働いています。つまり、そ ういった工夫の必要性を感じる機会がもともと少なかっ

9. ロジカル・コミュニケーション

チェックーー話が整理されてない Step1> 話を大きく分ける 2 階層か、 1 階層か Step2> 情報のかたまりに名前 ( ラベル ) をつける ネーミングのバランスをとる Step3> 名前を使って、伝えたい情報の全体像を予告する 最初に伝えるべきことは何か ? 再チャレンジ 結果ーー話が簡潔になった ! ◆ T 社との取引破棄を「分け方その 1 」でまとめると・・ OA 機器販売会社営業アシスタントの C 子さん・・ 本当に私の話し方は 要領を得ないのでしようか ? 実際に話してもらうと・・・ 顧客からのクレームの報告 問題を分析 - ーーイ云える順番がおかしい Step1> 話を大きく分ける ーー報告内容は 3 つに Step2> 情報のかたまりに名前 ( ラベル ) をつける 見てすぐわかるラベルを貼る Step3> 名前を使って、伝えたい情報の全体像を予告する 話の設計図え・ case 3 話の設計図 -- -- 感情的側面と物理的側面 結果ーーースムーズに複数の話を展開可能に ! ◆トラブル処理の依頼ーー改善のポイントは 改善後 - ア - ア にあった !

10. ロジカル・コミュニケーション

善 チェック 話が整理されてない 彼の報告の最大の問題点は「情報の整理」にある。 T 社から言われたクレームの内容を恐らく「そのまま 伝えている」のだろう。さまざまな内容が脈絡なく続 いている。また報告の内容を注意深く調べてみると、 T 社からのクレーム内容ではなく、 B 課長の主観とも とれる部分も混在する。これが話をさらにややこしく している。 じつは、このような話し方も日本人の共通の問題と 言える。日本語はとても便利な言葉で、伝えたい内容 のどこからロ火を切り、どんな順番で情報を伝えてい ってもそう大きな支障をきたさない。またその伝え方 が整理されないへタなものであっても聞き手は忍耐強 く聞いてくれる。自分の思いっくままとにかく話を進 め、最終的に伝えるべき内容をもれなくカバーできれ ばなんら問題ではない。 しかし、これは話し手側の考え方だ。いくら漏れな く話すためとは言え、 10 分で終わるものなのか、 1 時 間もかかるのか、それがまるで見当もつかない報告に 付き合わされるのはたまらない。 そこで B 課長には「情報を整理する」ことをマスタ ーしてもらうことにした。これは前の例で学んだ「話 の設計図」をつくるのと基本的には同じ考え方ででき る。その設計図をまず「予告」することで、話し手と 聞き手のコミュニケーション環境を高めていく。 「話の設計図」を使えば、 論理的コミュニケーションができるー 59