有沢広巳 6 商業英語の手ほどき羽田三郎 宮沢健一菊日本産業史 産業連関分析入門 高村・ 山 7 英文経済記事の読み方日本経済新聞社 宮川公男日本産業史③ 計量経済学入門 八木紀一郎町日本産業史働 山 8 ビジネス英文手紙の書き方 ( 上 ) 大田原房子 経済思想 有沢広巳 9 ビジネス英文手紙の書き方 ( 下 ) 大田原房子 片経済数学の手ほどき稲田献一日本証券史 a 有沢広巳Ⅲ英文ビジネスレポートの書き方 絽統計学入門 ( 基礎編 ) 安川正彬日本証券史 亀田尚己 内田茂男 四統計学入門 ( 応用編 ) 安川正彬日本証券史 3 Ⅱ英文契約書の書き方山本孝夫 國友直人 現代統計学 ( 上 ) 〈 O 〉情報・コンピュータ ピジネスマンの英会話 ( 海外旅行編 ) 國友直人 幻現代統計学 ( 下 ) 松居司 昭 戦略情報システム入門石 野中郁次郎 3 経営管理 ビジネスマンの英会話 ( 国際ビジネス編 ) 奥村昭博 4 システムの知識荒川圭基 経営戦略 松居司 楠 宮川公男 5 イントラネット入門 OX 入門 真Ⅱ海外駐在の英会話 脇山怜 土屋守章 6 電子メールの実際 現代企業入門 藤田榮一 熊谷誠治交渉の英語入門 清成忠男 7 電子マネ 1 入門 内中小企業 岩村充スピーチ英語の手ほどき亀田尚己 案 ホームページ 安室憲一 国際経営 --a 辞典村本周示 作成のための 〈ー〉ビジネス・ノウハウ 大竹文雄 文労働経済学入門 システム 9 の知識 松田修一 警セノタ 経四べンチャー企業 星野匡 1 企画の立て方 経営組織 金井壽宏川英文電子メールの書き方ジェームス・ラロン 2 会議の進め方 高橋誠 引ゲ 1 ム理論入門 武藤滋夫Ⅱエレクトロニック・コマース入門井上英也 3 報告書の書き方 安田賀計 英治肥営業革新システムの実際角 国際金融入門 淳 4 ビジネス文書の書き方安田賀計 榊原清則デ 1 タベース入門 経営学入門 ( 上 ) 中村史朗 5 プレゼンテ 1 ションの進め方山口弘明 榊原清則 経営学入門 ( 下 ) 7 「図解表現」入門 飯田英明 〈〉実用外国語 木島正明 8 ピジネスマナー入門 梅島・牧野 肪金融工学 星野匡 安部悦夫 1 ビジネスマンの基礎英語尾崎哲夫 9 発想法入門 経営史 賢 佐久間 有沢広巳 2 経済英語入門 石塚雅彦 2 交渉カ入門 れ昭和経済史 ( 上 ) 賢 日本経済新聞社Ⅱ交渉戦略の実際 佐久間 有沢広巳 3 金融証券英語辞典 昭和経済史 ( 中 ) 北岡俊明 三橋・内田 4 ピジネス法律英語入門長谷川俊明ディベート入門 昭和経済史 ( 下 ) 土屋治子 有沢広巳 5 ピジネス法律英語辞典阿部・長谷川昭秘書入門 日本産業史 a 小小
す。 もちろん、第三には、環境変化をとらえる分析的な思考能力も必要です。まさしく戦略の改 革は、あらゆる思考能力を要求するのです。 組織改革の意思決定 戦略が決まれば、それを実現していくための組織の改革に手をつけねばなりません。まず戦 略的ビジネス・ユニット (Ø・・ >) を設定します。事業単位として、独立採算が成り立っ 小ュニットや組織です。このようなユニットがいくつかできれば、それを支援するスタッフ部 門を、機能的な組織として周辺に作らなければなりませんし、ビジネス・ユニット同士の業務 を上手につなぎ合わせ、組織が機動的・効果的に動けるような仕組みが必要となります。次に 組織が整っても、人材が質量ともに備わっていなければ、実際の戦争にはなりません。採用、 教育、技術取得などが人材開発活動として進められます。業務はたえず不足気味の人員で進め られがちですから、そこに不満を意欲に転ずる活性化が必要となります。どうすれば、人間は 一五〇 % の力量を出しきり、その中で成長をかち取るかが、活性化の課題ともいえましよう。 そのためには、 いったん作った組織が、形骸化してしまわないための運営基準を作っておく必 要があります。ローテーションも必要でしようし、相互乗り入れや、協同作業も自由にやらな
話が飛ぶようですが、社長になると急に情報が入らなくなるとよく言われてます。最高権威 者に対して、怒られはしまいかという不安を上位幹部がもって、清報を遮断するからです。あ る会社の社長はこの問題を解決しようと、との考え方を使って、次のように整理しまし 〈案〉 部下をどんどん呼びつけ、情報を聞き出し直接指一小する。 ・リスクーー役員の能力か向上しない : 一〇〇 % そうなる ( 高い ) : : : 次期社長が育たない ( 高い ) 〈案〉 術 る多少のビジネス上の損失をともなっても、すべて上司を通して指示する。 ・リスクーーービジネスの損失 助 を : : : 七〇 5 八〇 % の確率で起きる ( 中位 ) 決 思 : : : 年間二 5 三 % の収益マイナス ( 中位 ) 意 こう考えた社長は、結局案をとりました。ただし、何らかの形で、部下からの情報が入る 3 ように、役員以外の部長には、月報を書かせ重要情報や所見をあげさせることにしました。
、必ず悩まされるのが、依頼主が「あれもやりたい、これもやりたい」と設備上の要求を拡 大していくことだそうです。こんなとき、いちいち要求をのんでいては赤字受注になってしま います。彼は次のような手順で依頼側を説得していくそ、つです。 まず依頼主がそのプラントで何をしたいのかという目的にさかのばります。そして依頼主の 要求が、その目的に本当に必要なものかどうかを一緒に考えるそうです。こうすると、依頼主 しいます。ま は自分の要求が不必要なことに気づき、自主的に要求を撤回することも多いと、 た、目的にさかのばったときに、本当に必要な目標を新発見して客に感謝されたこともあるそ 、つです。 要するに、国際的な意思決定では、国境を越えて共有化できる「思考言語」が必要で、それ にほかならないとい、つことでしよ、つ。 は「論理」 また自分なりに、国際活動を行うときに便利な思考の用語を集めておくのも有効な方法で 「 contingent 、す . 。「 concern 」 purpose 」「 objectives 」 「 alternatives 」「 adverse consequence 」 action 」など、欧米人が共通思考言語として使いやすい単語を百語ぐらい武器としてもってい れば、ビジネス会話は、相当効率的に進められます。 182
1 国際ビジネスマンの意思決定力 対立点・共通点を明確にする技術 あるビジネスマンからこんな話を聞いたことがあります。日米合弁事業の長期的な収支見積 もりを作っていると、アメリカ側の担当者がやってきて、「そんなに先まで必要ないよ」と いったそうです。彼が「なぜか」と聞き返すと、そのアメリカ人は「利益が出たあたりで売り とばそ、つよ」と、さも当たり前のように答えたそうです。 国際的なビジネスに関係している人に話を聞くと、必すこういうカルチャー・ギャップに悩 まされたという話を聞きます。要するに、日本人にとって当たり前のことが、外国に出てみる と、当たり前ではないということでしよう。 これからのビジネスマンには、今後いよいよ本格的に進展する「国際化」に対応する能力が 必要なことは言うまでもありません。そのためには、もちろん語学力や国際的な教養などが必 要ですが、それらとともに欠かせないのが、国際社会に通用する意思決定力です。 ここで、なぜ彼らとの共同の意思決定作業がなかなかうまくいかないかを考えてみましょ う。一言でいうと、それは「状況認識の差」によるものです。同じ状况にあっても、そのとら 176
前は、早く食事に行けるようむだをなくすから、などというのがその理由だそうですが、これ 、ナガ問題はありません。 らの方法でうまくしー ( こういったジョ 1 クまかいのプランか真剣に検討されるくらい、会議というものは、つまく事 が運ばないのです。それはなぜでしようか 第一に挙げられるのが、「何のための会議なのか」という会議の目的が明確にされていない 点です。連絡のためなのか、通達なのか、コミュニケーションのためなのか。さらに、何かを これがはっきりされていない限り、会 行うための目的、目標、案を選択するためなのか 議運営はスムーズにはいきません。 普通、会議というと「売上拡大の件」「品質意識の向上について」「競合会社への対応策」な どという表現の議題が挙げられるわけですが、そもそもここが間違いなのです。これでは抽象 応的すぎて、何が会議のアウトブットとして出てくればいいのか分かりません。 法しかも、特定の人が話を独占したり、意見の対立による水掛け論で時間を取ることが多いの 定です。これらが意味のあることであればいいのですが、たいていは無意味な行為に終わってし 思きいます・。 意 とはいえ、会議の果たす役割は大きく、これを除いてビジネスはできません。とくに、①多 Ⅵ 数の人に同時に情報伝達でき、その反応を知ることができる、②相互の情報、意見交換が行わ 165
たときに開発した意思決定手法に基礎をおくものです。ケブナー・トリゴー社は、世界の主要 国で、この法の訓練を行い、累積受講者数はすでに三百万人以上、日本でも一一十万人を超 えています。本書は、これらの経験と実績をもとに、とくに入門者向けに必要な部分をひき出 してまとめました。 ですから、あくまでも入門者にとって、これだけは知っておいていただきたいという知識で 構成されていますので、もっと深く勉強されたい方は、法をはじめ、本書で紹介するさま ざまな手法について、さらに学習されることをおすすめします。 ビジネスの世界で意思決定はますます難しくなっています。国際環境・地球環境の激変、経 済摩擦、競争激化、技術革新など、難しさを加速する要素は枚挙にいとまがありません。それ らが私たち一人一人の意思決定に影響を与えています。頼りになる友としての「技法」はさら に重要になるでしよう。 なお、本書の内容は、当社の顧客企業の皆様方のご意見やアイデア、実績、情報なしには成 り立ちませんでした。ここに顧客企業に深く感謝申し上げます。 一九九〇年四月 中島一
このように、国際的なビジネスの場面では、まず対立点をおそれずに明確化し、それがなぜ そうなっているかの背景を確認し、要因にそった解決策が求められるのです。 日本人は、おおむね了解であれば、細かい点についてはいちいち議論しない習慣がありま す。しかし、この細かい部分が、価値観や文化の上で問題となることがあります。発言の機会 を与えることをつい忘れてしまったことが差別としてとらえられたとか、日曜出勤をしている 人をほめたところ馬鹿にしたと非難されたとか、ちょっとしたことが大きな問題となることが 多いのです。したがって、日ごろから、何が相違点で、何が共通点であるかを冷静に分析する 、い構えをもつようにつとめるべきです。 対立点と共通点を早く見分けるためには、やはり思考のヒントで述べた、分離と zoe の思考技術を身につけることでしよう。どんな分類項目で分けて見たり考えたりするの 、かの手引きを、自分なりに構築しておくことでしよう。人、モノ、金、をさらに細分化してお 定くこともよいでしようし、文化・習置をさらに細分化しておいてもよいでしよう。そして、対 立点が明確になったときには、その背景に対する理解を冷静に行い、自分の意見についても、 繞その背景を具体的に分かりやすく述べられるようでなければなりません。当然、日本の文化に 上 ついての説明が行える勉強も必要です。 179
す。つまり、社会・市場・顧客について、適切な情報収集と理解がされていないと、正しい意 思決定はできない、ということです。「なんだそんなことは当たり前ではないか」と思うかも しれませんが、実際の企業活動は、この当たり前が実行されていることの方が少ないのです。 顧客のニーズをよく調べないで出される新商品、新店舗などは日常茶飯に見受けられるので す。 では、市場や顧客の情報があれば、正しい意思決定ができるでしようか。もし、あなたが洋 服屋さんに行って、背広をオーダーしたとします。あなたが、かなりのうるさ型だったとし て、エリ幅やボタンの色、ポケットの形などを指示したとします。相手は、「ハイハイ」と いって、オ 1 ダ 1 通りに作ったとしましよう。つまり、完全ないいなりの下請作業です。この ような洋服屋さんは、本当に顧客の信頼を得ることができるのでしようか。つまり、洋服屋と しての、主体性も意志もないということになります。 いくらいわれた通り作ったとしても、そ こには顧客との本当のコミュニケーションは生まれないと思います。 ビジネスを自らすすめる人間として、ビジネスマンは、自分の意志を明らかにしていくこと が、「正しい」意思決定の条件となるのです。「あなたは一体何をしたいのですか ? 」という問 いにさわやかに答えられる心のなかの何か (something) か求められるのです。この意志は、 単純に自分の好きなことだけをやるといったことではなく、社会への貢献を通しての自己実現
共通思考言語を活用する 国際的な場でなくても、ビジネス上の意思決定では、つねに「相手」が存在します。社内的 な意思決定を行う場合は、上司や他部門の担当者がこの相手であり、社外におよぶ意思決定の ときは、顧客、取引先、下請けなどがその相手になります。 こういうとき、意思決定をリードしていくためには相手を上手に説得する必要があります。 優秀な意思決定者を見ていると、その説得はおおむね次のような手順で行われるようです。 第一に、自分が何をどのような手順で考えるかを設計し、次に相手が何をどのような手順で 考えようとしているかを相手自身にわからせ、最後に相手に何をどのような手順で考えるかを 納得させる、という手順です。 たとえば、顧客の意思決定を引き出すのにたくみなセールスマンは、この方法で客を説得し ます。まず、当然ですが、自分がどのように説明するかを考えます。次に「おっしやっている ことはこういう意味ですか」などと客の考えを整理していきます。最後に、他社の製品との比 較など、判断材料をすべて提供し、客の判断を引き出していくのです。 一方、日本人同士なら、いつもこんな手順をふまなくても、お互いの呼吸で共同作業は進ん でいくものです。しかし、国際的な意思決定になると、そうはいきません。こういったコミュ ニケーションの技術がいっそう必要になるわけです。 180