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検索対象: コンピュータマッピング
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1. コンピュータマッピング

地理情報システムで用いられる地図表示法 ( 3 ) ( 4 ) ( 5 ) 2 . 3 道路 建物 植生界 23 鉄道の横に道路がある場合は , 道路を転位させることになる . しかし例外もある . たとえば , 測量の基準点 ( 三角点など ) や , 座標が明確 になっている重要な物体などは転位することはできない 2.3 地理情報システムで用いられる地図表示法 のがある . 地理情報システムで特徴的に用いられている表示法の中には以下のようなも 的に地図を表示することも行われている . ションシステムのように , 自分がいる位置を中心にして車の動きに合わせて動 させたり , 鳥瞰図として表示させることも可能である . また , 車載ナビゲー とえば見たい地図情報だけを選択的に表示したり , 任意の拡大縮小をして表示 地理情報システムは目的に応じて多様な表示ができることに特徴がある . た ( i ) ( ⅱ ) ( ⅲ ) 2 . 3 . 1 選択表示 投影変換表示 移動表示 選択表示 地理情報システムでは , 対象地域に分布する多様な情報が体系的に管理され ている . たとえば都市計画用のシステムでは , 建物 , 街区 , 河川 , 道路といっ た地図のべースとなる図形に加えて , 都市計画区域 , 用途地域 , 行政界 , 文教 地区 , 風致地区その他の区域指定状況が図として管理されている . また , 地下 埋設物の管理システムではガス , 水道 , 下水 , 電気 , 電話といった施設 , 管路 を図形として管理している . これらのものをすべて画面上に表示すると , 複雑 になり過ぎて , 全く理解できないものとなる . そこで , 目的に応じて図形を限

2. コンピュータマッピング

1.2 地理情報システムの特徴 5 スクといった , 電子的な記憶装置を媒体として , その中に地理的な空間内の事 象を投影することになる . したがって地理情報システムにおいては , 「地図」を うに , モデル形成とモデル利用の機能からなると考えることができる . ータで管理するというべきである . また , 本システムは , 図 1.3 に示すよ ータで管理するというよりは , 「地理的な空間のモデル」をコン コンピ 実世界 ( リアルワールド ) 計測データ 各種地図 地理情報システム 地球モデル 地理データベース構築 測量施設管理図 測量データ 統計デー 9 地球 ( 地域 , 都市 ) 比較、計価 モデル形成 図面入力 図形編 ( 地域 , 都市モデル ) 多次元マルチメディア 地理データベース 地理データベース利用 モデル利用 情報検素 況解析 ンこュレー / ョン 作図出力 施設管理 , 地形解掀 環境解析 , 他 主題地図 史新地図 解析結果 図 - 1 .3 地理情報システムの位置づけ このモデルは利用目的 , 範囲によって都市のモデルであったり , 場合によっ ては地球のモデルであったりする . また , このモデルでは , 3 次元空間に時間 や , 対象物を説明する属性などの軸を加えた多次元空間を記述する場合もあ る . さらに , 通常の文字 , 数値以外に画像なども属性として , 総合的に管理す 対象とする空間の次元 , 広がりを目安にすると , 以下のように分類することが 現在 , システムの目的によってさまざまなモデルが提案されているが , 処理 るマルチメディアテータベースとしてモデルが構成されることもある . 情報などを地図と対応づけて , 属性としてデータベース化すると , 効率的な検 結合して管理するシステムがこの範疇に人る . 紙の地図に書き込んでいた顧客 図 1 . 4 の例に示すような , 平面的な地図データベースに , 各種の属性情報を ( 1 ) 2 次元平面を記述するモデル できる . 索システムを構築することができる . 住宅一軒一軒の名前や住所などを記入し などの配管経路を組み合わせ , さらに配管施設の工事履歴などを対応づけるこ サービス向上を図っているケースがある . また地下に埋設したガス , 上下水道 た地図をもとにしたデータベースに , 顧客情報を結合したシステムによって

3. コンピュータマッピング

44 3 地理データベースの記述方法 表 3.1 紙地図と数値地図の特性 数値 地図 紙地図 ラスタ形式 べクトル形式 既存の地図 , 空中写真等をスキ 空中および地上測量に基づき , 手 空中および地上測量に基づき , 図 作成方法 化機・ディジタイサを使い半自動 ャナで入力し , データを作成す 作業で製図する . または手動で数値地図データを作 る . リモートセンシング画像を 使うこともある . ラスタデータ 成する . 用のハードコピー装置で図面出 紙地図を求める場合は , 自動製図 力する . 装置で製図する . 磁気テープ , 磁気ディスク , 光 磁気テープ , 磁気ディスク , 光デ 紙 , ポリエステルべース等の平面 記録媒体 イスクその他電子的媒体に記録す ディスクその他電子的媒体に記 上に描画する . 録する . る . 2 または 3 次元以上 2 次元 2 次元 図式規定 , データ構造等を定める 図式規定に則り製図する . ラスタデータに , その画像の形 メタデータに則り記録する . 式を説明するヘッダ情報を付け て記録する . 主に地表とその付近の事象 主に地表とその付近の事象 主に地表とその付近の事象 記録内容 1 ) 読図を行い , どこに何がある 1 ) 読図を行い , どこに何があるか 1 ) 読図を行い , どこに何があるか 利用方式 かを知ると同時に対象地域の を知ると同時に対象地域の特性 を知ると同時に対象地域の特性 特性を理解する . を理解する . を理解する . 2 ) 距離 , 面積等の測定を行うと同 2 ) 画像解析を行い , 植生 , 自然 2 ) 定規 , プラニメータ , ディジタ 環境 , 汚染等 , 評価を行う . イサ等により面積等の計測をす 時に , 十分なデータ構造を保持 3 ) 図形データと重ね合わせて , していればマッブオーバレイ , る . 対象地域の特性を分析する . ネットワーク解析等地図データ 3 ) 他の情報を地図上に記入し , 主 特有の解析をする . 題図を作成する . 3 ) 属性として文字数値データをも っている図形については , 条件 検素等の手法を使い , 定性・定 量的な特性把握をする . 4 ) 画像データと重ね合わせて , 対 象地域の特性を分析する . 1 ) スペクトルごとの表示選択 , 1 ) 拡大縮小 , 表示図形選択 , 表示 1 ) 複写機や , 写真処理機によりコ 編集方式 ェッジ強調等 , 画像特有の表 ピーを作成する . 位置選択等 , 自由な表示方式を 示方式を選択する . 選択する . 2 ) 手作業で・必要な図形を写し取り , 2 ) 他のメディアと組み合わせて 2 ) 他のメディアと組み合わせて , 他の情報を記入して別の地図を 主題図を作成する . 作成する . 主題図を作成する . 1 ) コンピュータ , 画像処理機器 1 ) コンピュータをはしめとする機 利用の手軽さ 1 ) いつでも , どこでも手軽に携帯 等の操作法に習熟することが でき , すぐに地図を見ることが 器の操作法を理解しなければ , 求められる . 利用することはできない . できる . 2 ) 電子媒体に記録されているの 2 ) 電子媒体に記録されているので 2 ) 出版物になっているものは , 適 で手軽にどこでも見るという 手軽にどこでも見るということ 正な価格で手軽に入手できる . ことはできない . はできない . 3 ) 一般に提供されているものが 3 ) 一般に提供されているものが住 少なく , 手軽に入手できる情 宅地図など限定されており , 手 報は少ない . 軽に入手できる情報が少ない . 現状ではいまだ高価であるが , 利 ラスタ形式のみでは応用範囲は , 投資効果 比較的安価であるが , 利用範囲が 用範囲は極めて広く , コンピュー べクトル形式の地図はど広範囲 限定される . タ , ネットワーク等を通して共有 ではないが , 付加価値の高い情 することもでき付加価値は高い . 報を得ることが可能である . 己録次元 己録規則 一三ロ一三ロ

4. コンピュータマッピング

2.2 記号化法 ノ 9 位置確認ができる程度にとどめることが行われる . また , 道路地図では , 道路 および沿道のサービス施設に表示の重点がおかれる . 表 2.1 に , 縮尺が小さく なるに従いどのように選別されてゆくか例を示す . 表 2.1 縮尺による表示対象の選別 ( 例 ) ( 目標物の一部 ) 項 鳥居 電波塔 墓碑 煙突 目 1 / 500 1 / 2 500 1 / 25 000 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 道路情報板 照明灯 消火栓 プール 〇 : 表示する x : 表示しない 単純化とは , 限られた縮尺のなかで複雑な形状表示をすることは不可能なた め , 形状を省略化し , 図を見やすくすることである . たとえば , 1 / 10 000 まで はある程度密集した建物でも分離して表現できるが , 1 / 25000 以下になると , 市街地における建物密集地区は , 全体を記号化して表現することになる . ま た , 郊外の独立的な家屋も , 小さな長方形に単純化される . 省略とは , 表示の必要性がある対象物でも , 地図の読みやすさや明瞭さを考 慮して , あえて表示をしないことを指す . たとえば 1 / 50000 地形図では森林の 表示を行うが , そのなかに小さな空き地があってもこれを無視し , 全体として 森林として表示する . 以上 3 種類の技法を総称して総描というが , お互いに深く関連するものなの で , 実際に地図を製図する際には意識しないでこれらの技法が使われている . 総描の平準化 対象地域に対する基本的な認識 作成する地図の目的に対する理解 ただし , 総描を効果的に行うためには , 以下の点について注意する必要があ ( 3 ) ( 2 ) ( 1 ) る .

5. コンピュータマッピング

76 2 地図の表示法 P ( ミ ) 図 2.3 正規化座標系 2.1 . 6 標高の投影 以上に述べてきた投影法は , 地表の平面位置を地図上に投影する手法であっ た . 地図にとって「高さ」は平面位置と同様に重要なものであり , 等高線や山 頂の独立標高点などで示している . 日本における標高は日本水準原点を基準に している . 日本水準原点の位置および原点の標高は以下の通りである . 位置 : 東京都千代田区永田町 1 丁目 1 番地内の水準点標石の水晶板の零分 画線の中点 標高 : 東京湾平均海面上 24.414 0 m この水準原点をもとにして , 水準測量により , 全国の標高値が決められてい る . しかしながら , 従来の地図上に記載されている地物位置の標高は , 周辺の 等高線などから内挿法で求めるしかなく , 平面座標ほど正確に得ることはでき ない . 2.2 記号化法 地図は対象地域を縮小して表現するので , そのなかに存在するすべての事象 を再現することはできない . そこで , 地図作成者はまず縮尺を設定し , 地図上 に表現できるものを想定し , 目的に応じて選択し , 現実の世界を記号化する . 記号化するためには地図作成者は , まず対象地域のさまざまな事象を一つ一つ 評価し , 地図表現を行う価値があるか判断する . 次にその判断に基づいて作図 対象物を選択し , 類型化する . 地図作成者は , 各類型にふさわしい記号を設計

6. コンピュータマッピング

4.1 空中写真測量 イ 9 の , 3 次元座標をもった基準点があればよいことになる . 実際には対象地域の 特性を考慮し , 測量の誤差が遍在しないように適当な数の基準点を配置してお ( 5 ) 現地調査 室内で空中三角測量を行うかたわら , 引き伸ばした空中写真を現場に携え , 樹木に隠された部分や , 地名・建物名称 , 土地利用状況等 , 写真上に表されて いない部分の調査を行う . この調査データも図化作業に用いられる . ( 6 ) 図 この工程は , 実体図化機 (stereo plotter) により道路・建物・等高線等の図 面を作成する工程である . 道路 , 植生界などは , 写真上の図形を実体図化機の フローティング・マークでなぞることによって自動的に図形が描かれる . この フローティング・マークは , 3 次元的な位置を指示するためのカーソルであ る . そこで , このフローティング・マークを一定の高さに保ったまま地表面と 接触させ , 同一標高の箇所をたどることによって等高線を描くことができる . 実体図化機は , モデルを構成する写真対上にある同一対象の空間的な位置を 求めることができる装置である . この装置では , 空中写真が撮影された時の状 況 ( 位置と写真の傾き ) を装置の中に再現することができ , 再現された仮想的 な地形をなぞることで , 地図を描くことになる . 3 次元的なディジタイザとも 考えられ , 工 , , えのティジタルエンコーダをつけ , 3 次元座標をティジタイ ズすることもできる . この工程で製図される図面を機械素図という . 実体図化機の概念図 ( 例 ) を図 4.3 に示す . ( 7 ) 補備測量 空中写真では , 木や建物の陰などの図化はできないので , 機械素図には部分 的に抜けができてしまう . また , 急峻かっ複雑な地形についても写真だけでは 判断がっかず , 図化できない場合がある . そこで , この素図を現地に持参し , 地上測量で補足する . この工程を補備測量という . 補備測量は , 従来 , 平板測 量で直接素図に地図を記人することにより行われる .

7. コンピュータマッピング

6 1 地理情報システムの概要 とによって , 施設管理の支援システムが作成される . 属性テープル 1 地図 地図面積直径 樹種 ID ha 番号 435 880 210 580 12 13 628 1140 属性テープル 2 樹種 卓越 番号 種名 ノー 127 蝦夷松 45 ノー 128 60 とど松 ノ -129 蝦夷松 15 ノー 130 ツガ 40 た 131 ツガ 25 樹齢 11 12 ー 0 0 13 図 1 .4 森林管理図と属性の関係 ( 2 ) 擬似的な 3 次元空間を記述できるモデル 地形図には等高線が記入されているが , これは地表の 3 次元形状を擬似的に 表現したものである . 地理情報システムでは地形を表現するためにいくつかの 手段を用意している . たとえば①等高線の図形に標高を属性としてもたせる方 法 , ②対象地域にメッシをオーバレイし , メッシュの交点の標高を記録する 方法 , ③メッシのかわりに対象地域に 3 角形の網をかぶせ , 各頂点の標高を 記録する方法などである . しかしこれでは地下街の深度やビルの高さを表現す ることは困難である . そこで , 階層区分や高さを属性として図形データに結合 し , 全体として擬似的に 3 次元空間のモデル化を行う . たとえば , 日当りの良 い斜面の分布とか , ビルの設計時に行う日影規制の評価などには , このモデル で十分対応できる . ( 3 ) 3 次元空間をリアルに記述するモデル 都市にはさまざまな施設がある . たとえば高層ビル , 地下街 , 高架線といっ たものは , 地表の上下に存在し , 相対的な関係を厳密にモデル化するために は , 上記のような擬似的な 3 次元化といった手法では通用しない。また , 大気 や土質 , 海洋といったものまで含めるとそのモデル化はいよいよ複雑化する . 現在のコンヒ。ュータグラフィクス技術では , 構造物は 3 次元のソリッドモデル として記述しており , 応用例もいくつか見られる . しかし , 都市や地球の総合 的なモデルといったものはいまだ開発されていない . 今後 , それぞれの応用分 野で開発が進めば , 将来は 3 次元空間をリアルに記述するモデルをつくること

8. コンピュータマッピング

5 行政への利用事例 84 間的な広がりをもつ区分で行っており , 計画 , 設計 , 維持 , 許認可 , 規制 , 誘 導 , 指定等の意志決定をするときは , 必ず「どこで」という属性っきで行 たとえば都市計画区域の見直しをする場合 , さまざまな調査結果を地図上に 表示し , 注目される地域の線引きを行う . また , 都市整備を計画する者は , 対 象地域の現況を地図で把握し , 概略の計画をたてる . 水道工事を行う者は埋設 物の現況を地図で見て , 工事の計画をたてるとともに , 工事の結果を地図に示 し施設管理に役立てている . つまり行政を行うには , 対象地域の広がりと , その中の住民 , 施設等の相互 関係を的確に把握することが求められる . しかし , 紙の地図は , 使っているう ちに古くなり耐久性がない . また , 欲しい情報だけを取り出したり , 計画や設 十用の統計値や基礎数値を得るには不自由である . 行政において地理情報シス テムが早くから注目され , 利用されてきたのは , このような理由による . 初期の先駆的な応用例は , ほとんどが国レベルのものであったが , 今日で は , 地方公共団体等へも広がりを見せ , 施設管理 , 都市計画 , 環境管理 , 防災 等各方面での利用がなされている . 表 5.2 に , 初期の代表的な地理データベー ス利用分野を示す . ここでは , 今日の利用例の中から , 土木行政支援 , 下水道情報管理 , 都市計 画行政支援のシステムを紹介する . 5.1 土木行政支援システム 土木行政は主に , 道路 , 橋梁 , 河川等の土木施設を管理し , 常に住民や自動 車による道路利用者等が , 快適な生活を送れるように配慮することが目的とな る . しかし , 近年都市近郊における急激な人口増加や地価の高騰に伴い , 住民 等からの社会要求が増加し , また複雑化の一途をたどっている . 一方行政の簡 素化が叫ばれるようにもなり , 限られた人員で社会要求に応えることがますま す困難になりつつある . 一三ロ

9. コンピュータマッピング

ノ 60 3. レイヤヘッダレコード ごとに作成される . 図形要素をグルーヒ。ングする場合 , そのヘッダとして付けられるレコー 数 , データ取得年月 , データ作成手法などが入る . このレコードはレイヤ レイヤごとのグルーヒ。ングのためのレコードであり , レイヤ内の要素 8 標準化の動向 5. 要素レコード 4. 要素グループへッダレコード 標データや注記 ( 実データという ) がくる . このレコードには , 地図分類 地図の図形要素そのもののヘッダになるレコードで , この次に実際の座 のデータがとれることがあげられる . 実データとして 3 次元座標がとられ 航空写真測量の特徴の一つとして , 制限はあるものの 3 次元的に対象物 6. 3 次元座標レコード コード , 要素の識別番号 , 実データのタイフ。と数などが人る . た場合はこのレコードにデータを入れる . 7. 8 . 9. 2 次元座標レコード 通常の座標は 2 次元になるが , その場合使われる . 注記レコード 地名 , 建物名等の注記を記録するためのレコード . 属性レコード ューザが , データ利用を目的として自由に設定できるレコードで , 図形 要素の属性を記述するために使われる . 10. グリッドへッダレコード 図化対象地域に一定の間隔でグリッドを設定し , グリッドの交点の標高 グリッドの間隔 , 行数 , 列数 , グリッドの原点座標などが人る . る場合 , そのデータ集合のヘッダとしてこのレコードが入る . 値を記録することで , 地形の標高モデル (Digital Terrain ModeI) を作成す こには ,

10. コンピュータマッピング

2 地図の表示法 地図の目的によって , 表示対象の重点は変わるし , 対象地域の特性を , 地図 を見る者に理解させることを考える必要もある . また , 総描は図化する対象地 域のなかで片寄りがあってはならないし . 表現に個人差があってはならない . 調 強 強調手法には , 拡大 , シンポル化 , 転位がある . 拡大とは , 縮尺どおりに表示すると図上で認識できなくなってしまうものに ついて , 幅を太くしたり , 大きく引き伸ばして表示することであり , 総描と深 い関係がある . たとえば , 1 / 50000 地形図で幅 10m の道路を正確な縮尺で描く と , 幅 0.2 mm になる . しかし , これでは目立たないので , 1 mm 程度に拡張 し , 拡大表示する . この場合 , いろは坂のような , 曲がりくねった部分は表現 できなくなり総描 ( 単純化 ) を行うことになる . 同様のことは海岸線 , 河川 , 境界線などでも起こる . 強調表示のなかで重要なものにシンポル化がある . 縮尺どおりに表示すると 無視されるようなものはシンポル化し , その存在を利用者に伝達することが行 われる . したがって , シンポルはそれが何を示すか , 地図利用者が予備知識な しに直観的に連想できるようにデザインされねばならない . また , たとえば凸 のように , すでに一般的になっている記号を別の用途に利用することはすべき でない 2.2.4 転位 転位とは , 強調表示の結果重なってしまうものの位置をずらすことである . たとえば , 道路を拡大表示すると , 沿道の建物は道路の外側にずらして表示せ ざるをえない . しかし , 転位を勝手にすると位置精度にばらっきがでてしまう ので , 地図の目的をふまえ , 重要なものは転位をできるだけさけるべきであ る . 地形図などでは , 一般に以下のような重要度ランクを採用している . ( 1 ) 鉄道 ( 2 ) 水路