空中写真 - みる会図書館


検索対象: コンピュータマッピング
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1. コンピュータマッピング

4.1 空中写真測量 47 撮影高度等を設定しておく必要がある . これを撮影計画という . 02 62 図 4.2 網膜上の実体視 コース内の隣り合う写真には 60 % 以上 , コース間で 30 % 以上 , 同一の画像が 写されているので , 写真同士の相対的な位置関係は幾何学的に再現することが できる . したがって , 全部の写真をつなげて大きなプロックをつくり , ーっの 3 次元座標系で地物の位置を把握することができる . しかしそのプロックと地 上の測地座標系との関係を記述するためには , 測地座標が把握されている基準 点 (X,Y) や水準点 (Z) がいくっかの写真に写っていなければならない . 特 に基準点についてはその位置に対空標識を取り付け , 空中写真に写るようにす る . これらの点を使って , プロック座標と測地座標の関係式の未定係数を , 最 小自乗法を応用した空中三角測量という手法によって求めるが , 誤差を小さく するために , その配置に対する配慮が特に必要となる . そこで , 空中写真の撮 影計画を立てる際 , 基準点 , 水準点の配置計画も同時に行う . ( 2 ) 空中写真撮影 空中写真は単に景色を見るためのものではなく , 3 次元的に正確な地形を地 図上に再現するためのものであるため , 撮影用のカメラは , 厳しい条件を満足 したものでなければならない . 空中写真測量で利用されているカメラは , 通常 の用途で使われるものとは異なり , 専用のものを用いる . 一般に使われるもの は焦点距離が 153mm , 画面のサイズが 23cmX23cm の大型カメラである . れを , 床に穴をあけた飛行機に設置する . 飛行機には通常 , 双発の小型機 ( セ

2. コンピュータマッピング

4.1 空中写真測量 4.1 . 1 従来の地図作成手法 空中写真測量による地図作成は , 図 4.1 に示す手順で行われるが , 以下にそ の概要を説明する . 空中写真撮影 水準測量 基準点測量 ・基準点等配置計画 ・撮影計画 計画 46 空中三角測量 4 地理データベースの作成 写真処理 図化 補備測量 印刷 編集・製図 現地調査 図 4.1 空中写真測量の作業工程 ( 1 ) 計画と基準点測量 したがって , 地図作成ェリアについて , あらかじめ撮影コース , 撮影地 た , 撮影コース同士の重複も 30 % 程度とるようにしている . せ , 実体視ができるようにする . この隣り合う写真の対をモデルと称する . ま るときは飛行機の撮影コースにそって , 写真相互に 60 % 程度の重複部分をもた て対象物の 3 次元的な位置を測定することになる . そこで , 空中写真を撮影す われ , 実体視と呼ばれている . 写真測量においても , この実体視の原理を使っ ものと近いものでは , 網膜上の像の位置が異なることから判断できるのだとい 人間は二つの目を使って立体的にものを見ることができるが , これは , 遠い

3. コンピュータマッピング

5.4 イメージマッフ。の利用 5.4.2 解析事例 図 5.14 にカラー空中写真を用いた汚濁水分解析の事例を示す . レベルスライス処理 による汚濁水分布 地形図画像 カラー空中写真上に 汚濁水の等濃度線と 図 5.14 カラー空中写真を用いた汚濁水分布解析 地形図画像をオーバ レイした結果 ( ロ絵 2 参照 )

4. コンピュータマッピング

イ 8 4 地理データベースの作成 スナ , ェアロコマンダ等 ) を使うが , 小縮尺の広域的な地図整備には , 高空を 飛べるジェット機や人工衛星が使われることもある . 撮影は写真の品質を考慮し , 原則として快晴で風の少ない日に行われるの で , 飛行機の待機時間が長くなることもしばしばある . ( 3 ) 写真処理 撮影が行われると , 現像その他の写真処理が行われる . 鮮明で伸縮のない写 真を得るためには細心の注意が必要となるが , フィルムの長さが 60 m から 120 m にもなるので , 今日では自動現像機が使われている . ( 4 ) 空中三角測量 空中写真上の座標を地上の 3 次元座標に変換するために , 実体視の原理を利 用することはすでに述べたが , そのためには , それそれの写真について , ( i ) 空中での撮影位置 ( 写真中心の 3 次元座標 ) ( ⅱ ) 撮影時の飛行機の 3 次元座標軸に対する傾き ( X , Y , Z それぞれの軸を 回転軸とした傾き ) を知る必要がある . 地上に置かれた対空標識等の 3 次元座標と , それらの映像の写真座標を既知 の値とし , 上記の未知数を , 撮影されたすべての写真について求め , 地図作成 の対象となる 3 次元座標系と , 写真の座標系との関係を精密に求めることを , 空中三角測量と呼ぶ . 対空標識等の映像の写真座標は , 精密な座標計測機 ( コ ンパレータ ) などでディジタイズされる . 本来 , 写真上で確認でき , かっ 3 次元座標系上の座標がわかった地上の基準 点が各写真対 ( モデル ) ごとに 3 点以上あれば , モデルと地上の関係は数学的 に記述でき , 写真の位置と傾きを求めることができるが , このような基準点を 地上に多数配置することは経済的に困難である . そこで , 空中三角測量では , まず各写真の相対的な位置関係を一つの座標系 ( プロック座標系 ) で表現し , その座標系と地上の 3 次元座標系の関係を求める . 次いで , 各写真が撮影され た座標系と地上の 3 次元座標系の関係を求めることにより , 各写真が撮影され たときの位置と傾きを再現する . この方法によれば , 対象地域全体で最低 3 点

5. コンピュータマッピング

4.1 空中写真測量 イ 9 の , 3 次元座標をもった基準点があればよいことになる . 実際には対象地域の 特性を考慮し , 測量の誤差が遍在しないように適当な数の基準点を配置してお ( 5 ) 現地調査 室内で空中三角測量を行うかたわら , 引き伸ばした空中写真を現場に携え , 樹木に隠された部分や , 地名・建物名称 , 土地利用状況等 , 写真上に表されて いない部分の調査を行う . この調査データも図化作業に用いられる . ( 6 ) 図 この工程は , 実体図化機 (stereo plotter) により道路・建物・等高線等の図 面を作成する工程である . 道路 , 植生界などは , 写真上の図形を実体図化機の フローティング・マークでなぞることによって自動的に図形が描かれる . この フローティング・マークは , 3 次元的な位置を指示するためのカーソルであ る . そこで , このフローティング・マークを一定の高さに保ったまま地表面と 接触させ , 同一標高の箇所をたどることによって等高線を描くことができる . 実体図化機は , モデルを構成する写真対上にある同一対象の空間的な位置を 求めることができる装置である . この装置では , 空中写真が撮影された時の状 況 ( 位置と写真の傾き ) を装置の中に再現することができ , 再現された仮想的 な地形をなぞることで , 地図を描くことになる . 3 次元的なディジタイザとも 考えられ , 工 , , えのティジタルエンコーダをつけ , 3 次元座標をティジタイ ズすることもできる . この工程で製図される図面を機械素図という . 実体図化機の概念図 ( 例 ) を図 4.3 に示す . ( 7 ) 補備測量 空中写真では , 木や建物の陰などの図化はできないので , 機械素図には部分 的に抜けができてしまう . また , 急峻かっ複雑な地形についても写真だけでは 判断がっかず , 図化できない場合がある . そこで , この素図を現地に持参し , 地上測量で補足する . この工程を補備測量という . 補備測量は , 従来 , 平板測 量で直接素図に地図を記人することにより行われる .

6. コンピュータマッピング

4.1 空中写真測量 ( 1 ) 図化作業 57 ディジタルマッヒ。ングに使われる図化機には 2 種類ある . まず , 従来のアナロ グ図化機にディジタル計測するためのエンコーダをつけ , ティジタルデータを 取得するものであり , これはハイブリッド型の図化機と呼ばれる . もうーっ は , 解析図化機 (analitical plotter) であり , 写真対と地表の関係は図化機をコ ータが制御するので , 従来の図化機より , 機構は単純 ントロールするコンヒ。ュ 化される . 作図用デー タ作成 出力用 地図 空中写真 解析図化機等に よる数値図化 数値地図 機械素図の製図 機械素図 補備測量 補備測量 図形処理システム による編集 真位置 構造化デー タ作成 構造化 多目的利用 図 4.4 ディジタルマッヒ。ングの作業工程 アナログ図化方式では図化機が描画台上の用紙に直接製図し , 機械素図がで きあがるが , ディジタルマッピングでは , 図化機から出力される 3 次元データ ータに入力されるので , 作業者は自分の作業をモニタするために 力、コンビ

7. コンピュータマッピング

708 5 行政への利用事例 表現が可能 , ③扱いが比較的簡単 , といった特性をもっている . このことから も , 図形 , 画像を統合して解析するためには , すべてのデータを画像化すると パソコンを使った小規模のシステムであるが ( 図 5.9 参照 ) , 本システムは , 5.4.1 システムの機能 便利である . 以下の機能を有する . マウス タブレット ディジタイザ イメージ スキャナ カラーディス プレイ フルカラー イメージメモリ コンヒ。ュータ 漢字プリンタ ディスク 光磁気ディスク 図 5.9 環境管理計画システムの機器構成 ( 1 ) 基礎データ入力機能 表 5.3 に示したように , 入力用のデータは紙地図 , 空中写真 , 人工衛星画像 などがある . 紙地図の場合は , ディジタイザでべクトルデータとして数値化し た後 , 画像データに変換される . 空中写真の場合は , スキャナにより画像入力 する . 人工衛星画像のように , もともと画像形態になっているものは , 計算機 で画素サイズの正規化をする ( 図 5.10 参照 ) . ( 2 ) データ表示機能 本システムは , 表示速度を高速化するため , パソコン本体にフルカラーのイ メージメモリと高速なグラフィック機構を装備している . これにより入力した 基礎データや解析結果をカラー画像として表示し , 視覚的に判断しながら対話 的に解析をすすめていくことができる .

8. コンピュータマッピング

索 引 ( 五十音順 ) ・ ■あ行■ 移動表示 2 イ イメージマップ 営業支援システム オートティジタイザ 706 / 76 80 自動マッチング 住宅地図データベース 主題図 7 723 自立型経路誘導〃イ 消防地図情報システム 〃 2 727 新自動車交通情報通信システム カーナビゲーションシステム カーロケーションシステム ガウス・クリューガー投影法 画素 29 画像データ 29 カラー画像引 管制型経路誘導〃 4 機械素図イ 9 基準点測量 46 境界確定検索システム 強調 22 空中三角測量 47 , イ 8 空中写真測量 45 47 下水道情報管理システム 公共測量作業規定 58 構造化データ 告示管理システム 90 37 97 ノ 3 イ 734 72 99 芯線化方式 69 推測航法〃 5 数値地形モデル 数値標高モデル 図形データ 図式 正規化座標系 75 線 32 全国ディジタル道路デー 735 選択表示 23 占用物件管理システム 総描 78 属性情報 35 測量原図 50 地形図 7 イノ 4 ノ 32 タヾース 92 / イ 6 82 地図編集用ワークステーション 注記 3 イ 地理情報システム 3

9. コンピュータマッピング

52 4 地理データベースの作成 図化機の横にグラフィックディスプレイを置くことになる . 一部の解析図化機 のなかには , モデルをながめるアイピースの中に , 機械素図が写真と重なって 表示されるものもある . 作業のモニタリングには最適の方法であり , 今後はこ のスーパインポーズ手法が一般的になると考えられる . 図化機からコンヒ。ュータに人力されるデータは , 情報源である空中写真から 直接得られたデータであり , 図化対象物の位置を最も高い精度で再現すること ができる . データは地図の図式に沿って分類され , 種類ごとに計算機の記憶装 置に格納される . 図 4.5 解析図化機の例 ( ツイス社 Planicomp P2) ( 2 ) 補備測量 ディジタルマッピングでは補備測量もディジタル化されるべきである . その ために二つの方法がある . ーっはディジタル化された地上測量機器の利用であ る . もうーっは従来の平板測量図をディジタイザでディジタル化する方法であ る . 前者の機器は , 一般にはトータルステーションと呼ばれ , 光波による測距と 回転ェンコーダによる測角を同時に行い , 対象物の位置座標をディジタルデー タとして出力するものである . 従来の平板測量では , 対象物の図形が測量と同 時に平板上に描かれるので , 作業者は確認しながら作業を進めることができ た . これに対し , トータルステーションによる方法では , トータルステーションによる測量 ( データ取得 )

10. コンピュータマッピング

44 3 地理データベースの記述方法 表 3.1 紙地図と数値地図の特性 数値 地図 紙地図 ラスタ形式 べクトル形式 既存の地図 , 空中写真等をスキ 空中および地上測量に基づき , 手 空中および地上測量に基づき , 図 作成方法 化機・ディジタイサを使い半自動 ャナで入力し , データを作成す 作業で製図する . または手動で数値地図データを作 る . リモートセンシング画像を 使うこともある . ラスタデータ 成する . 用のハードコピー装置で図面出 紙地図を求める場合は , 自動製図 力する . 装置で製図する . 磁気テープ , 磁気ディスク , 光 磁気テープ , 磁気ディスク , 光デ 紙 , ポリエステルべース等の平面 記録媒体 イスクその他電子的媒体に記録す ディスクその他電子的媒体に記 上に描画する . 録する . る . 2 または 3 次元以上 2 次元 2 次元 図式規定 , データ構造等を定める 図式規定に則り製図する . ラスタデータに , その画像の形 メタデータに則り記録する . 式を説明するヘッダ情報を付け て記録する . 主に地表とその付近の事象 主に地表とその付近の事象 主に地表とその付近の事象 記録内容 1 ) 読図を行い , どこに何がある 1 ) 読図を行い , どこに何があるか 1 ) 読図を行い , どこに何があるか 利用方式 かを知ると同時に対象地域の を知ると同時に対象地域の特性 を知ると同時に対象地域の特性 特性を理解する . を理解する . を理解する . 2 ) 距離 , 面積等の測定を行うと同 2 ) 画像解析を行い , 植生 , 自然 2 ) 定規 , プラニメータ , ディジタ 環境 , 汚染等 , 評価を行う . イサ等により面積等の計測をす 時に , 十分なデータ構造を保持 3 ) 図形データと重ね合わせて , していればマッブオーバレイ , る . 対象地域の特性を分析する . ネットワーク解析等地図データ 3 ) 他の情報を地図上に記入し , 主 特有の解析をする . 題図を作成する . 3 ) 属性として文字数値データをも っている図形については , 条件 検素等の手法を使い , 定性・定 量的な特性把握をする . 4 ) 画像データと重ね合わせて , 対 象地域の特性を分析する . 1 ) スペクトルごとの表示選択 , 1 ) 拡大縮小 , 表示図形選択 , 表示 1 ) 複写機や , 写真処理機によりコ 編集方式 ェッジ強調等 , 画像特有の表 ピーを作成する . 位置選択等 , 自由な表示方式を 示方式を選択する . 選択する . 2 ) 手作業で・必要な図形を写し取り , 2 ) 他のメディアと組み合わせて 2 ) 他のメディアと組み合わせて , 他の情報を記入して別の地図を 主題図を作成する . 作成する . 主題図を作成する . 1 ) コンピュータ , 画像処理機器 1 ) コンピュータをはしめとする機 利用の手軽さ 1 ) いつでも , どこでも手軽に携帯 等の操作法に習熟することが でき , すぐに地図を見ることが 器の操作法を理解しなければ , 求められる . 利用することはできない . できる . 2 ) 電子媒体に記録されているの 2 ) 電子媒体に記録されているので 2 ) 出版物になっているものは , 適 で手軽にどこでも見るという 手軽にどこでも見るということ 正な価格で手軽に入手できる . ことはできない . はできない . 3 ) 一般に提供されているものが 3 ) 一般に提供されているものが住 少なく , 手軽に入手できる情 宅地図など限定されており , 手 報は少ない . 軽に入手できる情報が少ない . 現状ではいまだ高価であるが , 利 ラスタ形式のみでは応用範囲は , 投資効果 比較的安価であるが , 利用範囲が 用範囲は極めて広く , コンピュー べクトル形式の地図はど広範囲 限定される . タ , ネットワーク等を通して共有 ではないが , 付加価値の高い情 することもでき付加価値は高い . 報を得ることが可能である . 己録次元 己録規則 一三ロ一三ロ