考え - みる会図書館


検索対象: 基礎物理化学 上
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1. 基礎物理化学 上

9. 理想溶液と希薄溶液 様な方程式が書かれる . たとえば , ギブズの関数についての部分モル量は , 化学ポテン 196 A 物 B であり , となる . = ( A ー社 A つ + ( ー丑 B つ △丑 ( 溶液 ) = 社 A 十〃 B ー A ・一〃 B ・ の式を A と B について書けば △ ( 溶液 ) = 丑 ( 溶液 ) ー丑 ( 成分 ) 使って計算される . すなわち ェンタルビーについての部分モル量は A ー A nB である . 成分 A と B が混ざって溶液ができるときのエンタルビー変化は HA と HB を ( 9 ・ 15 ) ( 9 ・ 16 ) ( 9 ・ 14 ) これまでの章で導かれたすべての熱力学的関係式にも部分モル関数の考えが適用でき る . たとえば , 9 ・ 4 部分モル量の測定 ( 9 ・ 17 ) ( 9 ・ 18 ) また体積を例にとろう . ( 9 ・ 6 ) 式で定義される部分モル体積 VA は , 溶液の体積を A のモル濃度加 A に対してプロットしたときの曲線の傾きに等しい . それは , 襯 A が一 定質量 , たとえば lkg , の B 成分中の A 成分の物質の量であることからいえる . のように曲線の傾きから部分モル量を求めるのはあまり正確ではないが , 手つ取り早く 何かを知りたいときには便利な方法である . 曲線の切片を使う方法が一般的によくとられる . 溶液の平均モル体積 (mean molar volume) という量をつぎのように定義する : 溶液の体積を成分の全モル数で割った 値 . 二成分系では , = v / 朝 A 十れ B ) だから , V = 広 A 十 ) であり , となる . についての微分はモル分率 XB についての微分に変換できるから , dVm OXB 一方 , XB=nB/()A + nD だから ( OXB / ) 明 = ー / 朝 A + ) 2 となり , ( 9 ・ 19 ) 式は ( 9 ・ 19 )

2. 基礎物理化学 上

角虫媒作用 触媒作用 (catalysis) という言葉は 1835 年にベルセーリウス (Berzelius) によって 初めて使われた . 彼はこう書いている . 。触媒 (catalyst) は , そのままでは進まない化 学反応を , それがその系の中にあるだけで進行させてしまうような物質である '. しかし 触媒作用の考えは , 化学の歴史のかなり初期にすでにあった . 錬金術師が求めた。賢者 の石 ' は , 病気を直し卑金属を金に変えることのできる神秘的な触媒といえよう . 実験室や化学工場などで , ほとんどすべての反応についてその反応速度を制御できる 範囲内におさえるような目的で触媒が使われている . 生きている細胞は , 代謝が比較的 低温でも進行するように , 数千のタンパク触媒 , すなわち酵素にたよっている . 酵素は 非常に特異的に反応の触媒作用をつかさどっているが , 化学者の方はそういう高度に特 異的な触媒をどう設計するかやっとわかりかけてきたところである . 14 ・ 1 触媒は反応の速度を変えるが平衡には影響しない 触媒は , スロットマシーンに使われるコインにたとえられる . そのコインは高い品物 を手に入れるのに使われた後でそのまま戻ってくる . 化学反応では , 触媒は反応機構の ある段階で入ってきてつぎの段階で出ていくだけである . この触媒作用の本質は , 入っ ていくことでなく , 何事もなく外へ出ていくところにある . ウイルヘルム・オストワルド (Wilhelm Ostwald) は , 触媒を。化学反応の速度を変 えるが , それ自身は最終生成物に入りこまないような物質である”と定義した . 彼は触 媒が化学反応の速度を変えるだけで , 平衡点の位置には何の影響も及ぼさないことを強 調したのである . オストワルドは , 熱力学の第 1 法則に基づいてこのことの証明を与え た . 体積の変化する気体反応 , たとえば N2 + 3H2 = 2NH3 という気相反応を考えてみよ う . 気体の混合物が , ピストンのついたシリンダーに入って平衡点に達しているとす

3. 基礎物理化学 上

15. 反応速度の理論 370 われわれはこの曲面の上をたどって反応の経路を追うことができる . まず , 反応物か ら生成物まで最小のポテンシャルエネルギーにそった経路をたどる . つぎに並進と振動 のエネルギーの間の変換を考えに入れると , 反応の経路はポプスレーが溝の間を走るよ うな感じになる . この反応はまず D 十 H2 の深い谷間を通って活性複合体 (D—H¯H) の 鞍点 ( 峠の点 ) の山を登り , そこから反対側にある別の谷間 ()H 十 H) に入り込んで 300 工十工 0 ・个・ー本・ D 十 H 十 H 200 \ ′活性複合体 100 反応経路 十 H 2 300 200 れ /pm 「 2 (c) 図 15 ・ 3 (c) D 十 H2 → DH 十 H というポテンシャルエネル ギー曲面の等高線図 ゆく . この反応の経路を反応座標 (reaction coordinate) と呼ぶ . 図 15 ・ 3(c) はこの鞍 点付近の等高線図である . 鞍点の高さは 38kJ で , これがこの反応の活性化エネルギー になっている . この点は 1 = r2 = 93pm という活性複合体の原子配置のところである . この長さは 74pm という通常の H2 の核間距離よりかなり長くなっている . ポテンシャルエネルギーを反応経路に沿った距離の関数として描くと図 15 ・ 4 が得ら れる . この図を , 活性化エネルギーと活性複合体の概念を説明するためによく使われる 図 13 ・ 10 のような反応の概念図 (reaction profile) と対比して見るとよい . そこにプ ロットしてあるものが何かよくわかるであろう . 系のポテンシャルエネルギーが , エネ ルギー最小の道筋に従う反応経路に沿った距離に対してプロットしてあるのである . ポテンシャルエネルギー曲面は化学反応の初めから終わりまでの地図にあたる . どん な反応でも鞍点のところではある特定の原子配置が決まっている . この原子の配置 , す 100

4. 基礎物理化学 上

3 ・ 8 古典的なエネルギーの等分配則 のに対して , 他方は垂直方向の運動 ( 十とーで表している ) であるということだけで ある . これら二つの振動は , 対称性を考えに入れると同じ振動数をもっことになる . 1388 cm- 2349 cm- 図 3 ・ 6 レ 2a 667 cm- レ 2b レ 3 1151 cm 十 (a) 518Cm ー レ 2 1362 cm- (a) C02 ( 直線形 ) と (b) S02 ( 非直線形 ) の基準振動 . 矢印は紙面上での変位を , 十とーはその面に垂直な方向の変位を示している 多原子分子の振動を基準振動に分けることによって , 問題の見通しは非常によくなっ た . 幸いなことに , 分子の振動はほとんど調和振動に近いので , これらのモードのエネ ルギーはかなり良い近似で独立に扱うことができる . このようにして多原子分子の全振 動エネルギーは , 3 Ⅳー 5 個の振動 ( 直線形分子 ) または 3 Ⅳー 6 個の振動 ( 非直線形分 子 ) の一つ一つのエネルギーの総和になっている . 各振動モードは古典的な分子工ネル ギーに対してん T ずつの寄与をすると期待される (} ん T が運動エネルギーで , ん T が ポテンシャルエネルギーである ). 3 ・ 8 古典的なエネルギーの等分配則 分子工ネルギーについての議論をまとめるとつぎのようになる . 古典力学での分子の 平均エネルギーは , 古典的なエネルギーの式に現れる自乗の項の一つ一つに対応して割 りふられたん T というエネルギーの総和となる . これがエネルギーの等分配 (equipar- tition of energy) 則である . たとえば二原子分子では , 並進運動に関して , 襯 , 襯 , 襯 32 という三つの自乗項があるのでん T という平均エネルギーになる . 回 転では , ーっ当たりん 2 という自乗項があるので , 2 個の回転に対応してん T が出てく

5. 基礎物理化学 上

反応速度の王里論 前の 2 章では化学反応の速度についての諸問題を解説してきた . そこでこの章では , 分子の諸性質から速度定数の値を計算するために使われてきた理論やモデルについて考 えることにする . 簡単な気相反応をかなり詳しく扱うつもりだが , それはこの場合一組 の分子間の化学的な相互作用だけを考えて , まわりのいろいろな分子による複雑な相互 作用を考えずに議論を進めることができるからである . 15 ・ 1 気相反応の衝突理論ーーー衝突頻度 気体の分子運動論は , 19 世紀の後半に大きな発展をとげた . 特に , マックスウェル (Maxwell) とポルツマン (Boltzmann) の業績は著しい . 気相中の分子間反応の速度 論の初期のものはみなこの分子運動論に基礎をおいている . トラウッ (). Trautz, 1916 年 ) とルイス (). C. McC. Lewis, 1918 年 ) の論文は特に重要である . その基本 的な考えは , 化学反応は気体分子同士の衝突の間に起こり , その際の化学結合の組替え が古い分子を新しい分子につくり変える , というものである . 反応の速度は単位時間当 たりの衝突の回数 ( 頻度因子 ) に , 化学反応をもたらす衝突の回数の割合 ( 活性化因子 ) をかけたものに等しいとおく . 気相中の分子間の衝突の頻度を扱う最も簡単な方法は , 分子を剛体球として扱うモデ ルに基礎をおいている . ある気体が , 剛体球の直径ム , dB をもつ 2 種類の分子 A , B か ら成ると仮定しよう . 剛体球モデルでは , 両方の球の重心間の距離 r が ( ム十イ B ) / 2 に等 しいときに弾性衝突が起こるという相互作用だけを考えている . すなわち r > ( イ A 十イ B ) / 2 では分子間のポテンシャルエネルギーは U ( わ = 0 で , r く ( イ A 十 dB ) / 2 では U ( わ = であるとしている . 2 種類の異なる分子 A , B 間の衝突の頻度を計算するためには , 分子 A の中心は半径

6. 基礎物理化学 上

2 / 6 12. 統計熱力学 ない ( もしこの等価性が証明できたとしたら , 12 ・ 1 で時間平均が数学的にはできな いのだとはいわなかったはすである . ) しかし , この仮定 1 は何となく認めてもよいよ うな感じをもっているだろう . それだけでなく , この仮定を使っていろいろな系の熱カ 学的性質を計算してみると , 実験事実によく合う結果が得られるのである . 仮定 2 も証明ができるという性質のものではない . しかしある与えられたⅣ , 協 E を もつ状態の起こる確率が , もうーっ別でしかも同じⅣ , 協刃をもつ状態の起こる確率と は違うなどとは考えられないことからも , その妥当性が認められる . こである物質 1m01 の熱力学的性質の式を導くために集合平均の考えを使うことに する . まず図 12 ・ 2 のように , アポガドロ数というルをもったカノニカル集合を頭 の中でつくってみよう . この集合の要素 j は , 温度 T でモル体積とエネルギー Ej を もっている . つぎにこの集合の中からランダムにある一つの要素を拾い出してみよう . ポルツマンの法則に従えば , この要素がエネルギー Ej の状態 j にある確率は この集合の全要素についての確率の総和 第一 = e¯Ej/kT は 1 でなければならないから , である . ここで佖はある比例定数である . で となる . Z(), T) である . ゑ j = 1 = Pj 佖 e ー E レア e ー刃 i / ア ( 12 ・ 1 ) この式の分母はカ / ニカル集合の分配関数 (canonical ensemble partition function) , Z(), T) = Ee-Ej/kT ( 12 ・ 2 ) Z は , そう書かれているように , 体積 V と温度 T の関数で , その集合のどの要素にも 共通である . 12 ・ 3 熱力学的エネルギーの統計的計算 エネルギー E の集合平均値は平均値の定理 ( p. 96 ) = PjEj を使って 2 Ej e¯Ej/ÆT . 呂、 E ・ e ー刃ノ T e¯Ej/kT ( 12 ・ 3 ) のように計算される . ( 12 ・の式から ( 愈 Z / OT ) = ( な T2 ) e ー E T が得られるから , ( 12 ・ 3 ) 式は 田 nZ T2 ( OZ / OT ) ⅣⅣ OT ⅣⅣ ( 12 ・ 4 )

7. 基礎物理化学 上

7 ・ 7 熱機関 139 れ , そこで効率よく熱を受けとるような工夫をしたため , 格段の進歩があった . 蒸気機関は , 一番一般的な熱機関の例である . 極言すれば , どんな熱機関も 42 の熱 を高温 T2 の熱源からとり出し , その一部をだけの仕事に変え , 残りの熱ー 41 を低 温 TI の捨て場に捨てる , ということになるを実際には , 機関の動く部分で摩擦などの 仕事の損失分が生じる . 熱機関を図式的な概略で示すと図 7 ・ 4 のようになる . 熱だめ , T2 機関 熱だめ , 石 図 7 ・ 4 熱機関の基本的な部分 . 熱を仕事 に変える系を機関 (engine) という 熱機関の基本の理論的解析は , 1824 年若きフランスの技師カルノー (Sadi Carnot) の“火を使った動力に関する考察 ' というきわめて独創的な書物によって公開された . 当時はまだ熱はカロリック (caloric) という重さのない基本的な物質のもたらす結果で あると信じられていた . カルノーは , 熱機関から仕事が得られるのは , 熱が熱源から冷 たい捨て場に移動するときだけであるということを , 完全に理解していた . 彼にはカロ リックが液体のように熱源から捨て場に流れて行く様子が見え , それを水が滝の上から 流れ落ちるのと同じであると考えたのであろう . 水が落ちるときに水車を回し , 役に立 っ仕事をするように , カロリックが落ちるときに蒸気機関の中で仕事をすると考えれば よい . カルノーは , 水車の中の水も , 機関の中のカロリックも失われないと考えた . だ から彼のただーっの間違いは , 熱源からとったカロリックと冷たい捨て場に捨てられた カロリックの量が等しいと考えた点である . このモデルは非常に説得力があったので , 19 世紀の偉大な熱力学者トムソン ( またの名をケルビン ) 〔 William Thomson (Lord Kelvin)) でさえも , 1 9 年から何年間も熱機関の理論について精力的な仕事を続けた 結果 , やっと破壊されないカロリックという考えをふりはらうことができたのである . もし読者が熱力学は難しいと悩んでいるのならば , 熱力学の開拓者たちの行った知的な 苦しい努力を知って安心するのではなかろうか . ↑訳注 : 91 < 0 の符号に注意 .

8. 基礎物理化学 上

15. 反応速度の理論 間距離 , H ー H 結合の中点から D までの距離 , H ー H 結合とその中心から D へのべク トルとの間の角度をとることがでぎる . しかしながら , D が H 一 H へ近づく方向の中で , ある特定のものが他よりずっとエネ H 2 精密な計算によって , 彼らが計算と直観を合わせて求めたエネルギー曲面が本質的に正 り入れた半経験的な方法に頼らざるをえなかった . しかしいずれにしても , 後のもっと 算技術では彼らは , 純粋な理論計算を実行することはできずに , 分光学的なデータをと 1931 年のアイリング (Eyring) とボラニ (Polanyi)** の論文が最初である . 当時の計 リン (Marcelin) が 1915 年に発表した *. しかし , この曲面が実際に計算されたのは , 化学反応がこのようなポテンシャルエネルギー曲面で表されるという考えは , マルセ で見るように描くことができる . ると , この反応系のポテンシャルエネルギー Ep@, のを 3 次元上のある曲面として目 の距離をとり , この平面に垂直な軸の方向にエネルギー Ep をプロットする . そうす すなわち D ー H および H ー H の間隔の関数になる . ェ軸に一方の距離 , 軸にもうーっ D が H ー H 軸に沿って近づくときに , ポテンシャルエネルギー刃 p はだだ二つの座標 , 力を感ずる領域に入ってしまうからである↑ . おもに斥力を感じるが , 他の方向から近づくときは , D 原子は両方の H 原子からの斥 D が = 0 という H ー H 軸に沿って近づくときは , D 原子は H 原子の中の一方だけから か 180 。で近づく経路である . この結果はつぎのような考察から得られる . すなわち , ルギー的に有利であることが示される . これは D が H ー H 軸に沿って , すなわち = 0 の相対的な配置を記述する座標 図 15 ・ 2 D 十 H2 → DH 十 H 反応の原子間 2457 ( 1978 ) であるが , ポテンシャル曲面のかたちは図 15 ・ 3 とほとんど変わらない . 訳注 : この系で現在最も精度の高い計算は , P. Siegbahn, B. Lin, 工 C ん襯 . ~ ん , 68 , 訳注 : このように斥力の数だけから説明するのはやや安易に過ぎる . H. Eyring, M. PoIanyi, Z. ~ ん . C ん . , B 12 , 279 ( 1931 ). みれル ~ ん . , 3 , 158 ( 1915 ). しいということが示されたを図 15 ・ 3 (a) , (b) には 3 次元的なモデルの絵で示してあ ↑ る .

9. 基礎物理化学 上

320 る . 13 ・ 12 並行反応 13. 反応速度論 ーっの物質が 2 通り以上の経路を通って反応する場合がよくある . その場合の反応速 度の解析には , その二つの並行反応を合わせて行わなければならない . つぎのような , いずれも 1 次の二つの並行反応を考える . A ー - ・と→ B, A ーー、 C こういう並行反応では , 一番速い反応が全体の反応の主たる経路を定めてしまう . ん 1 》 の場合だったら , A はおもに B ができる方向に分解する . 例として , エタノールが脱 水でエチレンに , 脱水素でアセトアルデヒドになる反応がある . C2H50H ーユ - , C2H4 十 H20 C2H50H 一三 , CH3CHO 十 H2 触媒と温度を適当に選んでやると , 一方の速度がもう一方よりずっと速くなることがあ る . その場合には , 反応生成物の混合物の組成は並行反応の相対的な速度に依存するわ けで , それらの間の平衡定数にはよらない 13 ・ 13 化学緩和 溶液中の速い化学反応の研究に緩和法を使ったのは , 1950 年頃のアイゲン (Manfred Eigen) が最初である . この基本的な考えは , すでに平衡にある反応系を , 平衡定数の 値に影響を与える物理的なパラメーターが急に変わるような条件下に置いてみることで ある . 系は化学平衡の新しい状態に移り変わる . この変化を緩和 (relaxation) と呼ぶ のだが , その速度を測るわけである . 緩和の研究で通常使われるパラメーターは , 温度 , 圧力 , 電場などである . T ージャンフ。法という , 温度変化を見る装置の概略を図 13 ・ 5 に示した . この試料の体積は通常 1cm3 で , 1 の間に反応混合物の中にコンデンサー を使って約 50kJ ( 5X107W に相当する ) の放電を行って T ージャンプをひき起こす装置 である . もし平衡点からのずれが充分小さければ , 平衡の回復 ( 緩和速度 ) は , 正逆両反応の 機構にかかわらず , 1 次の速度式に従う . だから , もし△ェ 0 が混合物の組成を表す何ら かの量ェの変化の初期値 0 = 0 での ) で , △ェはその最初の平衡の乱れからの時間一経 過後の平衡のずれの値とすると , d ( △の 市 △ェ て △ = △ 0 e¯t/ 「 ( 13 ・ 17 )

10. 基礎物理化学 上

15 ・ 2 気相反応の衝突理論ー - 速度定数 う . これは A 十 A という衝突が 2 度教えられないためのものである . ()B という衝突 は BA とは違うものだが , AA というのは一つしかない ) 気体運動論の重要な量に平均自由行程 (mean free path) スというのがある . これは 衝突と衝突の間に気体分子が進むことのできる平均の距離である . 単位時間内に 1 個の 分子は平均距離 ~ だけ進み , 1 種類の分子だけを含む気体中でえ AA 回の衝突をするわけ だから , 平均自由行程は となる . [ 一定の V の下でスは T にどのように依存するか . 例題 15 ・ 3 02 の剛体球直径を 290Pm としたとき , の平均自由行程を求めよ . 1Pa ではどうか . 100 kPa では , N/ = ん / T だから 100 x 103 N m-2 x 6.02 x 1023 m01 ー 1 ( 15 ・ 6 ) 一定のの下ではどうか . ] 500K , 100kPa での 02 8.314 J K-I mo に 1 x 500 K = 185 x 10 ー 9 m 1Pa ではス = 18.5mm. x ( 290 x 10 ー 12 m) 2 15 ・ 2 気相反応の衝突理論ーー速度定数 分子間の衝突のどれもが反応に至るわけではない . もしそうだとすると常圧での反応 は一瞬のうちに終わってしまうであろう . 気相反応の衝突理論は , 衝突し合う一対の分 子のエネルギー刃があるしきい値 E 。 , すなわち活性化エネルギー (activation ener- (y), を越えたときだけ反応に至るという考えを基本にしている . 簡単にいえば , エネ ルギー刃が Ea より小さければ (E<Ea) 反応は決して起こらないが , E がに等しい かそれより大きければ (E>Ea) 反応は必ず起こることになる . しかしこの際 , 分子の何のネルギーを議論しているかを考える必要がある . 分子は たくさんの自由度一一並進と内部 ( 回転 , 振動 , 電子 ) エネルギーに関する一一をもっ ているからである . 最も素朴なかたちの衝突理論では , 衝突に至る道筋の上を二つの分 子が近づくときに , 分子の中心を結ぶ線に沿った並進の運動エネルギーだけを考えれば この衝突にきいてくるエネルギーは , 各分子に 1 個ずっ割りふられた 2 個の自由 よい . 度をもった並進の運動エネルギーである . 衝突のときに一対の分子の相対的な並進の運 動エネルギーがしきい値、に等しいか大きいかという確率は e ー“ / 杠 , すなわち , e ー E ・ア 〔ただし琮 = ん ( 問題 3 を参照 ) 〕である . 反応に至る衝突が単位時間に起こる回数を 知るためには , 衝突の回数にこの活性化因子をかけなければならない .