. 2 運動方程式の動径方向と方位角方向の成分 63 COS 9 ( 4.2 ー 3 ) ' / = ′ sin 十 cos p 方向 方向 COS である . 乙方向についてその方向余弦をい . 2 の 1.2 ー 9 図のそばの表にならって つくると右の表のようになる . これからべクトルの / , p 方向の成分は Vx COS 十協 sin Vx sin 十協 cos によって与えられることがわかる . ( 4.2 ー 3 ) , ( 4.2 ー 3 ) ′の両式を代入して ( 4.2 ー 4 ) となる . つぎに加速度の成分を求めよう . ( 4.2 ー 3 ) , ( 4.2 ー 3 ) ' の両式を一で微 分して , ズ = COS ー 2 ′ sin 9 ー COS 9 S1n P COS ス = sin 十 2 ′ cos ー / sin の 2 十 / COS の S1n COS やはり方向余弦の表を見ながら進める . 上の両式の右に書いてあるのは , それを 掛けて加えるとらス 9 が出る . たとえば , を求めるのには cos , sin を 掛けながら加えればよい . 対応する項をまとめながら答を書くと手際よくいく . 9 = 2 十の = となる . したがって , 運動方程式 ( 4.2 ー 1 ) を 4.2 ー 1 図の方向 , p 方向に投 影したものは , となる . Fr , は質点に働いているカの / 成分 , 9 成分 ( 力を表わすべクト ルを 4.2 ー 1 図の方向 , 9 方向に投影したもの ) である . 両方向は P の運動につれて , 時々刻々動いているものであるが , ス = という式 れはもちろんこれからどの方向に投影しようとしているかにはよらない式であ ( 4.2 ー 5 ) ( 4.2 ー 6 )
62 4. 運動方程式の変換 各方向に分解したものである . 質点の運動方程式 ( 4.1 ー 1 ) をこれらの 3 方向に分解すれば , ( 4.1 ー 13 ) 4.2 運動方程式の動径方向と方位角方向の成分 なっていることを特徴とする . もので , ぁ必座標軸として何を使っているかということには無関係な形に となる . ( 4.1 ー 13 ) の形は質点の速さ , 曲率半径を使って運動方程式を書いた . 1 では質点の運動方程式 ( 4 . 2 ー 1 ) ァ方向 仕 , のと極座標け , のとの間には 場合を考えよう . 質点の直交座標 まず , 質点が一平面内を運動する 方向に分解する . 標を使った方が便利であるときには , 運動方程式 ( 4.2 ー 1 ) も極座標に特有な を接線方向と法線方向に分解したものを求めたが , 質点の位置を表すのに極座 方向 4 4.2 ー 1 図動径方向と方位角方向 ( 4.2 ー 1 図参照 ) rcos , = S1n ( 4.2 ー 2 ) の関係がある . 原点 0 と質点 P を結 んで延長した方向を動径方向け方向 ) , これに直角にの増す向きにとった 方向を方位角方向 ( 方向 ) とよぶ . 質点 P が動くにしたがって , もも 変わってゆく . 速度 / のあッ成分は Vx = cos ー sin ( 4.2 ー 3 )
解 答指 問題 針 S1n , COS , な 2 十々 2 〃 2 十々 2 加速度は主法線 , すなわち , 名軸に直角の方向に 2. 〃 , 日方向の方向余弦は 338 4 42 十々 2 42 十々 2 COS 日 ー sin 日 0 れ方向 0 方向 p 方向 sin COS 9 COS 日 COS 9 S1n sin 日 sin 9 COS sin COS れ方向 方向 法線方向 ( れ方向 ) 方位角方向 ( 方向 ) 子午線方向 ( 9 方向 ) 日方向 極座標の場合と同様に計算する . 6 = 日一 ( c 十 4 sin 日 ) 〆 cos 日 (c 十 asin のø2sin0 (sin2 0 の 9 = 十 sin 日 ( 4.2 ー 5 ) 式を使う . 尸の = 一定 = んとすれば 3. 保存カ . 位置エネルギーは U = 保存力ではない . 伊 = 0 3 000 1 2 2. 2 ろー 3 6 3 AB ℃ ABC
58 運動方程式の変換 4.1 運動方程式の接線成分と法線成分 質点の運動方程式はべクトルを使って書けば , ( 2.4 ー 1 ) により ス = ( 4.1 ー 1 ) で与えられる . こで , 加速度スはもちろん慣性系に対する質点の加速度で ある . 慣性系にあ必名軸をとって , これらの方向に ( 4.1 ー 1 ) を投影すれば , ( 2.4 ー 2 ) が得られるが , これらの軸の方向に分解して考えることが必ずしも便 利とはかぎらない . こでは他の . 一、なについて述べることにしよう . 4.1 ー 1 図で P が質点であるとし , その加速度をスとしよう . P で軌道の接線 を質点の動く向きにとる . 「方向がそれである . 軌道は P 点付近で 1 つの平面 を決定していると考えられるが , この平面内で「方向に直角に , 曲線の曲って て方向 いる内側に向けて法線レを 引く、これを主法線の方向 , p ' ( ェ + d ェ , 4 + 面 , + ) レ方向とよぶ . らレ両方向に レ方向 ds 方向 0 P ( ェ , 4 4.1 ー 1 図らレ , 日方向 直角に , 「方向からレ方向に 回る右回しのねじの進む向 きに召方向をとる . これが陪 法線の方向である . 慣性系 ぁ必名座標系に対する加速 度スのて , レ方向に正射影をとったもの , すなわちこれらの方向の成分を求 めよう . それにはべクトルの基本定理 ( 1.2 ー 12 ) または ( 1.2 ー 13 ) を使うので , まずこれら 3 方向の方向余弦を求めておこう . P の座標を仕 , 必名 ) , 軌道上 P
219 9.1 1 こまの運動 こまが完全に粗い水平面の上で回っていて , 心棒の下端が固定点 O になっ ているものとする . O を通って上方に名軸 , また , 0 を通る水平面内に固定 した方向をあ軸とする . O のまわりの慣性主軸をど , ク諸とする . 主慣性 モーメントは , ミクのまわりにのまわりに C とする . ど , ク , ( の位置を オイラーの角日 , で表す . 基礎になる運動方程式は であるが , 9.8 では , これをど , ク , ( 方向に分解して , オイラーの運動方程式 こまの場合にはつぎの三方向に を導いた 分解するのが便利である . こまの位置で , のちがいを無視すれば , すなわち軸の傾きと 方位角だけに注目すれば , ( ( こまの軸 ) を 通る鉛直面と ( ど , の平面の交線 OM の方向 , / の 9 N 水平に ON と直角の方向 OK を考え , OM の方向を′方向 , O K の方向を方向 , ( の方向をぎ方向として , この三方向に ( 9. 11 ー 1 ) を分解する . 仕 ' , ぎ ) 座標系は日 , 9.11 ー 1 図こまの軸の方向 によって与えられるが , この座標系は空間 に固定されているものでもなければ , 剛体に固定されているものでもない . まの運動ではは非常に大きいが , 広のは比較的小さいので , ′ , , ぎ系は ゆるやかに運動している座標系である . その角速度は sin 日 , の % , = , の = COS のズ′ 剛体の角速度ののぎ方向の成分は の = 9 COS 十 9 sin 研の = O, の x ′ でのがのとちがう . 剛体の角運動量のど , ク , ( 方向の成分をとればの 1 , スの 2 , C の 3 であるから , ( 9.11 ー 1 ) ( 9.11 ー 2 )
64 4. 運動方程式の変換 る一一を各瞬間の方向 , 9 方向に投影したものが ( 4.2 ー 6 ) になるのである . 方向の加速度成分がイ 2 2 ではないかと考えてはいけない . d2 イ 2 は速度 べクトル / の方向の成分を一で微分したものであり , スは速度べクト ル / を一で微分したものの方向の成分である . このように , べクトルの成 分をとる方向が時間がたつにつれて方向を変えるときには , 微分して成分をと るということと , 成分をとってから微分することとはその結果がちがうのであ る . ( 1.3 ー 3 ) や , ( 1.4 ー 2 ) , ( 1.4 ー 3 ) は , ぁ必名軸の方向が変わらないから成 り立ったのである . さて , 運動方程式の成分を求める問題にかえって , 3 次元の極座標の方向の成 分を求めることを考えよう . 質点の極座標を 0, とする . 原点 O と質点 P を結んで延長した方向を動径方向 ( 方向 ) , 乙を一定にして 0 だけを増す と考えるとき P の動く方向を子午線方向 ( 日方向 ) , 日を一定にしてだ けを増すと考えたときの P の動く方向を方位角方向 (p 方向 ) と名づける . 4.2 ー 2 図のように P 点を通り O を中心とする球面を地球の表面のように見立 てると , 方向は地球中心から P で地球面を貫いて上方にのびる方向 , 0 方向 は子午面内で南向きの方向 , 方向は東向きの方向となる . 0 , 方向は方向 だけが大切でどこからこの方向を表す線を引くかは問題でないので , P から引 いたり , 原点 O から引いたりする . 0 から引くと , 4.2 ー 2 図に示してあるよう に , 日方向は子午面内に赤道面と 0 の角をつくり , 方向は = 0 面内 ( 赤道 方向 朝方向 方向 4.2 ー 2 図極座標 方向 方向 面内 ) にあって , ッ軸との角をつくっ ている . 乙 0 方向の方向余弦は , これ らの方向に単位べクトルをとって , その ぁ必名成分をつくれば , 単位べクトル はじめの成分をあッ方向に分解すれば 面の方向と方向とに分解し , それから べクトルの成分は , まずこれを仕 , ⅵ平 が方向余弦になっている . 方向の単位 の大きさは 1 であるから , これらの成分
ーとおくと , 質点が ( ぁⅵ平面で運動するときの公式が得られる . 2 以上のように , 加速度はその場合に応じていろいろな方向の成分をとって使 われるものである . * 66 1 . 4. 運動方程式の変換 第 4 章 らせん % = 4 COS , = 〃 SIII P, 問 題 名 = kp, 〃 , 々 : 定数 の接線 , 主法線 , 陪法線の方向を求めよ . ジ , 12 ページ , 問題 [ 27 ] , [ 30 ] , [ 32 ] を見よ . 他の方向の成分のとりかたについては , 山内・末岡編 : 大学演習「力学」 ( 裳華房 , 1980 ) 8 ペー 速度のが尸に反比例するとき , この点の加速度を求めよ . 3. ( ぁⅵ面を運動する点の描く軌道が = 〃 sin ( 4 , 定数 ) で与えられ , 角 角方向 ( だけが増す方向 ) の加速度成分を求めよ . の上を運動する点の子午線方向 ( = 一定で O だけが増す方向 ) , 法線方向 , 方位 = 〃 COS 日 ッ = (c 十 4 sin 日 ) sin 工 = (c 十 4 sin 日 ) cos , 2. 環面 このらせんに沿って上向きに一定の速さ / で昇る点の加速度を求めよ .
127 非慣性系に相対的な運動 7.1 ガリレイの変換 いままで運動方程式を立てるのは , 必ず慣性系からみた加速度を使って , 運 動の第 2 法則の式を基礎の式としてきた . 4.1 で述べた運動方程式の接線成 分 , 法線成分も , 慣性系からみた加速度べクトルを接線方向 , 法線方向に分解 したものを使っており , . 2 の動径方向 , 方位角方向の運動方程式も , 慣性 系からみた加速度べクトルを動径方向 , 方位角方向に分解してつくったもので ある . しかし , 質点の運動をしらべるのに , いつも慣性系からみた運動によるとい うのは必ずしも便利ではない . たとえば , ある加速度で上昇しているエレベー るの冫は , もちろん 慣性系と考えられる地上からみた運動一点張りで議論できないこともないが , 取扱いはこみいってくる . 地上でみられる運動を力学的に扱うとき , 通常は地 上に固定した座標系は慣性系とみなすのであるが , 厳密にいうと , 地球は自転 しているので , 地上に固定した座標系は , 厳密な意味の慣性系に対して回転し ているのである . 事実 , 地上の運動のある種類のもの ( 砲弾のように速く運 動するもの , フーコー振り子 , 傾度風 * ) では地球の回転の影響は無視できな い . このような場合でも , もちろん厳密な慣性系からみた物体の運動一点張り でも通せないこともないが , 私たちが観測するのは地上で行うのであるから , 地上の運動を慣性系からみたらどうなるかをしらべ , つぎにこの運動から地上 大気の圧力の勾配によって起こる風 ( 台風など ) であるが , 地球自転の影響で低気圧の中心のま わりに回る ( 北半球では時計と逆回り ) 風 7.4 参照 ).
. 2 運動方程式の動径方向と方位角方向の成分 65 わかるように , Sin 日 COS , となる . 日方向の単位べクトルも , COS 日 Sin 日 Sin 9 , まず仕 , ⅵ平面の方向と名方向とに分解 しそれからはじめの成分を % , 方向に分解すれば COS 日 Sin , COS 日 COS 9 , Sin 日 である . 方向の単位べクトルの成分は図からすぐわかるように 0 である . それでこれらの方向余弦を下表に表しておく . COS , S1n , これで任意のべクトルの乙 0, 方向の成分を求める準備ができた . 方向 P 点の直交座標 , め名 ) と極座標 0 方向 9 方向 け , 日 , のとの関係は , sin 日 COS COS COS p S1n 9 sin O sin COS O sin COS / COS 日 COS 0 sin 0 0 Sin OCOS , = sin O sin , であるから , 速度べクトルのあ必成分は 名 工 元 = ′ sin O COS 十 COS O COS 0 ー / sin 日 sin P P Vy = = ′ sin 日 sin 十 COS O sin 9 0 十 sin 0 COS 9 協 = ゑ = テ cos 0 ー sin 0 日 したがって , 上の表を見ながら / の乙 0 , p 方向の成分を書けば , = れ協 = , = sin O の ( 4.2 ー 7 ) 思ってはいけない . 佐 , 協 , 協を微分して , Ax め考を乙研 ; れ研の ; れ となる . 加速度の乙研成分を求めるのには ( 4.2 ー 7 ) を微分すればよいと のを使って表し , 方向余弦の表を使えばスらの 9 が得られる . 結果は , 十 2 一 ′ー 2 / sin2 日 rp2sinOcosO 1 sin O 十 2 sin 十 2 O cos O = Sin O となる . これから , 乙日 , 方向の運動方程式を書き下すことができる . ( 4.2 ー 8 ) - ーー ( 尸 sin20 の ) ( 4.2 ー 8 )
V111 い . 1 い . 2 新 . 1 新 . 2 新 . 3 新 . 4 い . 1 い . 2 新 . 3 い . 4 い . 1 い . 2 い . 3 4. 運動方程式の変換 運動方程式の接線成分と法線 成分 運動方程式の動径方向と方位 ・ 58 第 4 章 角方向の成分 問題 面積の原理 ・ 62 ・ 66 5. 力学的エネルギー 力学的エネルギー保存の法則 質点に働く力の行う仕事・・ 76 新 . 5 新 . 6 べクトル積とべクトルのモー 角運動量保存の法則 , 面積の ・ 85 保存カ場・ 中心力 単振り子の運動 惑星の運動・ 中心力による運動 人工衛星の運動・ ・ 79 ・ 84 原理 第 5 章問題 6. 単振り子の運動と惑星の運動 ・ 93 ・ 103 ・ 116 ・ 117 6.5 万有引力の法則の精度 6.6 ラザフォードの散乱公式・ 第 6 章問題・ 7. 非慣性系に相対的な運動 ガリレイの変換・ ・ 127 ・ 89 ・ 132 ・ 125 ・ 122 ・ 121 慣性系に対して加速度を持つ が回転していない座標系・ 129 慣性系に対し一定の角速度を 7.4 7.5 7.6 持つ座標系 地球表面で観測する運動・・ 137 フーコー振り子・ ラーマーの歳差運動 ・ 148 ・ 144