声 - みる会図書館


検索対象: お父さんゴリラは遊園地
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1. お父さんゴリラは遊園地

ーちらも、くつくーと声を出してあいさつをします。そうすると たくさんのゴリラたちがくつく、一一一一 , , ーとあいさつをしてくれます。 なかま ゴリラたちがぼくを仲間として受け入れてくれたのです。

2. お父さんゴリラは遊園地

一を ' まい篳 ち でも、顔見知りになるとどうでしよう。ゴリラのルールを守って近づ おだ けば、とても穏やかな顔で迎えてくれます。ますシルバーバックがじっ とこちらを見て、気持ちを確かめるように顔をのぞきこむと、くつく ーあと低い声を出します。それがあいさつです。 むか

3. お父さんゴリラは遊園地

ゴリラは楽しいとき、目をきらきらさせて、ロを少し おもしろ ふまん 開けます。これがゴリラの微笑です。不満なとき、面白 くないとき、ロを尖らせてこっこっこっと声を出します。 きんちょう 緊張したとき、どうしようか迷っているとき、ゴリラ はロをぎゅっと結びます。 ほほえみ とが まよ 口をきゅっと結ぶ。 口を尖らせる。 24

4. お父さんゴリラは遊園地

それは、シルバーバックがいつも声を 出しているからです。 く一、うみああ、くみああ。 休むときはみんなシルバーバックのそ ばに集まってきます。そして、おなかを くつつけたり、ひざまくらをしたりして ひるね 昼寝をするのです。昼寝の時間は 2 時間 ねむ から 4 時間もあります。ゴリラは眠るこ とがとっても好きなのです。 昼寝するゴリラ。

5. お父さんゴリラは遊園地

シルバーバックの背中ですべり台遊び。 子どもたちは、シルバーバックの白い背が大好きです。白い毛にさわ ってみたり、毛づくろいをしてみたりします。なれてくると、びしやび しやと背中をたたいてみたり、すべり台にしたりして遊びます。 けつ シルバーバックは決して怒らず、やさしく子どもたちを見守っていま らんぼう す。あんまり遊びが乱暴になると、こほっ、こほっとせきのような声を 出して子どもたちをいさめます。 あそ 1 8

6. お父さんゴリラは遊園地

ルん なちす き赤く れ抱 んな をす さだんま ちま がす赤だ ちで たらすすが もかまで声 どだりき 子全なず好」笑 、安くびな はばよ良遊うつ J にれ仲もそく とてしこ わにちと楽く まばたははこ のそもちに < 笑い顔で遊ぶ子どもたち。 んのどたりこ さク子もたく 父ツにどあこ おバぐ子。く 一すり 赤ちゃんを抱く子どもゴリラ。

7. お父さんゴリラは遊園地

けんかの仲裁。 遊びに力が入りすぎたり、同じ食べ物を取り合ったりすると、けんか が起こることがあります。けたたましい叫び声がして、けんかをいさめ るこほっ、こほっ、こっこっという声があちこちから起こります。する と、たちまちお父さんのシルバーバックが地響きをあげてやってきて、 けんかに割って入ります。シルバーバックににらまれると、どんなけん しす ちゅうさいめいじん かもまたたくうちに静まってしまいます。お父さんは仲裁の名人です。 どんなけんかでもえこひいきすることはありません。必す、けんかを しかけた方をいさめ、体の小さい ほ 子どもを保護します。だから、子 よわ どもたちが弱いものいじめをする ことはありません。子どもたちは、 しんらい 信頼できるシルバーバックのそば で、安心して遊び続けることがで きるのです。 あそ さけ じひび かなら つづ 26

8. お父さんゴリラは遊園地

ー 7 ノ一を シルバーバックの示威〔しい〕行動 ( 力強い姿を見せて敵をおいはらう ) 。 むね とっしん よくしらない人間に出会うと、ゴリラのオスは胸をたたいて突進して うで きます。 200 キログラム以上の巨体が立ち上がり、長く、太い腕をのば したら、とても大きく見えます。 せなか おとなのオスは、背中が雪のように白く、シルバーバック ( 銀の背 ) は きようめい と呼ばれます。胸は太鼓のように張り、のどから胸の下に広がる共鳴 袋が大きな音を響かせます。はうあーっというほえ声と、ぼこぼこぼ こぼこという胸をたたく音が森にこだまします。森中が大きく揺れるよ うな気がして、思わず、逃げ出したくなってしまうのです。 きよたい ひび ぶくろ

9. お父さんゴリラは遊園地

30 年前にはじめてゴリラに会ったと き、ぼくは人間がとてもかなわない能 力をゴリラがもっていると感じました。 でも、長い間それがどんな能力なのか、 わかりませんでした。野生のゴリラとつ きあいを続けるうちに、それは自分を抑 なかまむか えて仲間を迎え入れる能力だと思うよう になりました。一見こわそうに見えるオ じつ スゴリラが、実は子どもゴリラたちに慕 われるやさしいお父さんだったからです。 ぼう あか ゴリラの赤ん坊は 3 年間もお母さんの ぼう ちちす あま お乳を吸って育つ甘えん坊です。しかし、 ちちばな りつば 乳離れをすると、たちまち成長して立派な体 になります。 10 歳になる頃には、オスは にんしん 100 キログラムを超え、メスは妊娠できる体 きゅうそく になっています。このように身も心も急速 に成長できるのは、お父さんゴリラが子育て をするせいだろうと考えられています。子ど もが乳離れをする頃になると、お母さんゴリ せつきよくてき ラは積極的にお父さんゴリラに近づき、子 あす どもを預けようとします。このとき、お父さ きよようりよくほうようりよく んゴリラの大きな許容力と包容力が、子ど もたちを引き付けるのです。 じ しゅちょう ゴリラの子どもたちは自己主張すること むね かた が大好きです。肩をいからせて歩いたり、胸 たが をたたいたりしていばって見せます。互いに かなき 負けていないので、ときどきぶつかって金切 り声が起こります。でも、お父さんゴリラが だいじようふ いるから大丈夫です。お父さんゴリラは、 けつ 決してえこひいきをせず、大きな体を子ども わ たちの間に割り込ませてけんかを止めます。 りよく つづ おさ かべ 大きな壁になることによって、子どもたちを たいとう 対等につき合せるのです。このように、がま ん強く子どもたちを受け入れるお父さんゴリ ゆうえんち ラのまわりは、まるで楽しい遊園地のように 見えます。おかげで子どもゴリラたちは、仲 そんちょう 間を尊重しあって集団生活を送る能力を育 てることができるのです。 でもそんな平和な暮らしをしているゴリラ ばっさい たちが、森林の伐採や内戦によってすむ場所 せつめつききひん 絶滅の危機に瀕しています。コンゴ を失い、 みんしゆきようわこく ちょうさ 民主共和国でゴリラの調査をしている仲間 たちといっしょに、ぼくはホレポレ基金とい ほ かつどう うゴリラの保護活動を始めました。ゴリラは ちがしんか りんじん 人間とは違う進化の道を歩んだ隣人です。人 間を超える能力をもったゴリラたちが、いつ までも生きていける自然を大切にしたいと思 います。 さい く うしな ききん ゆうえんち ちきゅう ドキュメント地球のなかまたちお父さんゴリラは遊園地 2006 年 5 月 20 日初版 写真 / 文山極寿一 発行者小桜勲発行所株式会社新日本出版社 〒 151 ー 0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷 4 ー 25 ー 6 営業 03 ( 3423 ) 8402 編集 03 ( 3423 ) 9323 電話 ル info@shinnihon-net.co.jp メ ホームページ www.shinnihon-net.co.jp 振替 00130 ー 0 ー 13681 印刷亨有堂印刷所製本小高製本 NDC460 32P 26 x 19cm 落丁・乱丁がありましたらおとりかえいたします。 0 ) Juichi Yamagiwa 20()6 ISBN4-406 ー 03268 ー 1 C8345 Printed in Japan ⑩本書の全部または一部を無断で複写複製 ( コヒ。ー ) することは、著作権 法上での例外を除き、禁じられています。本書からの複写を希望される場 合は、日本複写権センター ( 03 ー 3401-2382 ) にご連絡ください。

10. お父さんゴリラは遊園地

。、 : , →第を当ま一 イ ' , ら ゴリラのべッド。 まいばん ねむ 毎晩、べッドをつくって眠るのは、 オランウータン、ゴリラ、チンパンジ しゅうせい ーに共通な習性です。でも、地上の べッドをつくるのはゴリラだけです。 大きなシルバーバックがいれば、肉食 のヒョウやハイエナがやってきても大 丈夫だからでしよう。 シルバーバックが死んだりすると、 とたんにメスや子どもたちは木の上に べッドをつくるようになります。大き な体をしたゴリラにとっても、木の上 は最も安全な世界なのです。 じようぶ もっと 木の上のべッド。