必要 - みる会図書館


検索対象: 国民百科事典7
396件見つかりました。

1. 国民百科事典7

3 3 5 あるときなどは , 現物出資者の氏名 , 定款の絶対的必要事項であるから , 資本の増減や社員の変動は定款の変 出資の目的である財産 , その価格な 史を要する。 ども定款に記載しなけれは、ならない。 ゆうこうじゅよう有効需要経 しかし , 株式会社の場合のような検 済学でいう需要は単なる欲求ではな 査の制度はない。各社員が定款に署 く , 購買力の基礎をもち , 実現可能 名すれば当然社員と資本が確定する 性のある需要をさす。有効需要とい から , 株式会社の場合のような引受 フセハリガイ タマウ千ガイ うことばはこのことを明示するため けという行為は必要でなく , 社員の に早くから使われてきたが , ケイン アルミナ電解のさいの氷品石なども 公募はできない ( 増資のさいも同様 ) 。 ズが彼の理論の基本原理を「有効需 融剤である。 〔落合〕 株式会社と同様 , 定款は公証人の 要の原理」と名づけたことから新た ゆうじよ遊女売春婦には古来 証を必要とし , 定款で取締役を定め なかったときは会社成立前に社員総 な重要性をもつにいたった。彼にあ 多くの形態があり , その名称も方言 を加えれば 30() 以上に及ぶ中で , 遊 っては有効需要とは実際に市場に出 会を開いて取締役を選任する。取締 てくる購買力とはは、同義であり , 「有 女は近代以前の売春婦の総称として 役は社員に対し出資金額の払込みや 効需要の原理」とは , 国民所得の大 用いられている。ただし近世以後長 現物出資の目的財産の給付をさせる。 きさ ( したがってまた雇用の大きさ ) く公娼制度下にあったので , 私娼 この払込み , 給付が行なわれた日か や夜鷹ゕ , 総嫁′などの街娼は遊女 は , 消費需要と投資需要とから成リ ら 2 週間以内に本店所在地で設立の とよは、ない。日本における売春婦の 立っ有効需要全体の大きさで定まる 登記をする。登記事項は , 目的 , 商 号 , 資本の総額 , 出資 1 ロの金額 , 本 とするものである。 起原は不明であるが , 7 世紀にはす 〔大石〕 ゆうこうちゅう有孔虫原生動 でに存在したらしく , その後水陸交 店および支店の存立時期または解散 物根足虫類の一群で , ふつうは海産 通の要路点や寺社門前などの繁華地 の事由を定めたときはその時期また であるが , 淡水産も少数ある。古生 にしだいにその数を増した。当時浮 は事由 , 取締役の氏名住所 , 会社を代 かれ女め , 遊君などとよばれた遊女 物学的ならびに地質学的に重要な位 表しない取締役があるときは会社を は特権階級の独占的傾向が強く , 遊 置を占める。海岸の波打ちぎわの砂 代表する取締役の氏名 , 数人の取締 女にも貴族出身者があり , 白拍子鷺 を顕微鏡で調べると , 砂粒に混しっ 役が鼓同して会社を代表すべきこと のような専門の遊芸者もあった。 て有イし虫がいくつか見いだされる。 を定めたときはその旨 , 監査役があ 方では傀儡女 ( 人形使い ) や販女 アメーノヾに縁カ { 近いが殼を分泌し るときはその氏名住所であって , 登 ( 行商女 ) などの流浪売春婦も現われ てその中にはいっている。殼の構造 言己されれば会社が成立する。なお , た。近世になると都市 , 宿駅の遊女 はいろいろで , 簡単な丸いつは、のよ 払込みや給付の未済な出資があると を再編成して / 遊廓をつくり , 江 うなものから , へやのたくさんある きは成立当時の取締役と社員が , 現 戸の吉原だけでも平均 3()()0 人の遊女 大きなものまで千変万化である。種 物出資の目的である財産の実際の価 格が定款記載の価格に・著しく不足す をかかえるはどに発展し , 傾城 , 花 類も多いが , フセハリガ・イ , タマウ 魁などとも呼は、れて , 近世文学に キ力、、イ , ウズハリガイ , コマハリガ るときは成立当時の社員が , 連帯し もしばしば登場した。それとともに イ , ヒラタシラがイ , ビンガ・タドロ てその払込みなどをし , また不足額 ムシなどはふつうのものである。ま 遊女にも階級を生し , 厳密に遊女と の支払いをする責任を負う。 ニ第女い西 た大きいものは直径数 cm に達する殼 称しうるのは , 太夫 , 格子をはし 〔社員の地位〕社員の権利はだいた めはんの一部の高級売春婦で , 彼女 を作るものがあり , 単細胞動物とは いにおいて株式会社の株主と同しで , 遊女と二人の禿 ( かむ たちは趣味 , 教養も高いすぐれた伎ぎ 義務も株主同様出資金額を限度とす 思えないくらいである。化石として ろ ) 。西村重信の浮世絵 芸者であり , 白拍子や阿国かぶきな る有限責任である。ただし , 社員が は古生代から各地層に見いだされ , ど遊女と遊芸との密接な関係の流れ 出資のロ数に応して有する持分「株 それぞれ特有の種類があるので地層 をくむものであった。しかしその抱 式にあたる ) の譲渡は株式のように を区別するのに役だっ。石油資源の 主靆えとの雇用関係は身売的年季奉 開発にたいへん役にたつので , 地質 自山ではなく , 社員相互間の譲渡は 公であり , 1872 年の解放令によって 学者によってよく研究されてきた 自山だがその他の譲渡については会 はしめて自由廃業の権利を認められ なお有孔虫の死殼が海底に堆積する 社にいわゆる先買権が認められて た。それとともに法制用語に定めら と有孔虫軟泥になる。 いる 〔福井〕 れた娼妓き・の称が一般的となり , 同時 〔会社の機関〕会社を代表する取締 ゆうざい融剤フラックスとも に質も低下して遊芸界と無関係にな 役をとくに定めた場合 ( この場合登 いう。鉱石や金属酸化物の溶融のさ 記を要すること前述のとおり ) のは 1946 年の公娼制廃止によって消 いにもとの物質の融点を下げる目的 かは , 各取締役は業務執行に関する で添加する粉末状または粒状の物質。 滅した。 〔原島〕 ゆうずるタ鶴木下順二の戯曲。 決定に参与し , これを執行し , また 融剤を加えて加熱すると両物質の接 会社を代表する。監査役は、株式会 1949 年初め発表 , 同年末大阪で , 触面で化学変化や融解作用が起こり , どうの会により初演された。与へう 原物質の融点より低温で融解がはし 社の場合と異なリ , 置いても置かな くてもよい。また社員総会「気株主 ( ひょう ) に命を救われた鶴が , 恩返 まリ , ついに加熱物全体か融体とな 室 ( むろ ) の泊りの遊女。 しにその女房となり , 自分の羽で織 総会のように単に法令 , 定款で定め る。分忻 , ヤ金 , 合成鉱物の製造な く法然上人絵伝 > 知恩 院四十八巻本より る事項にかぎらす , 会社のいっさい どに用いられる。分析のさいには水 の事項の最高の決定機関である。し に不溶性の物質を可溶性に変えるた かし招集手続や決議方法などは株主 めにも用い , 酸性硫酸ソーダ , 炭酸 総会の場合よりも簡略化されている。 アルカリ , カセイアルカリ , ケイ酸 〔会社の計算〕たいたい株式会社と 塩などを使う。チタン酸パリウム , 同様であるが , 株式会社と違い , 貸 フェライト , ケイ光体などの結品製 借対照表の公告は必要でない。有限 造のさいにはは : 述の物質のはかにア ルカリやアルカリ上類金属のフツイヒ 会社の閉鎖的性格の現われである。 物や塩化物 , ホウ砂 , 酸化鉛 , 硝石 また社債の発行も許されない。 〔定款の変史〕定款の変史には社員 などを用いる。鉄や銅の製練のさい 総会の特別決議が必要であリ , 前述 鉱石中の不純物を鉱滓に変えるた のように資本の総額も社員の氏名も め溶鉱炉に加える石灰石やケイ石 , ユウスノレ 有孔虫 ウズハリガイ

2. 国民百科事典7

がすべて結実するのではなくて , あ るものは未熟のうちに落ちたリ , お そく咲いたものは成熟することがで きない。開絮期間は 9 月上旬 ~ 11 月 上旬ごろまで続く。このように , 開 絮期間がしばらく続くから綿の摘み とりも数回に分けて行なわれる。 うしたわけで機械化が困難であった ので , 米国南部では黒人奴隷の手を 多く必要とした。しかし今ではコッ トンピッカができ , ひろくとリ入れ られている ( / 農業機械 ) 。摘みとっ た綿はよく天日で乾燥し , くリ綿 ( 実 綿から種子を除くことをくリ綿する といい , とれた綿毛をくリ綿という ) するまで保存する。くリ綿機械には 簡単な手動式から動力式のものまで 各種ある。このくリ綿を精製して中 入れ綿を作ったり , また紡績工場で糸 を作る原料にする。 / 紡績〔武田〕 綿花の生産と需給 綿が大衆の衣服原料として日常生 活の必需品になったのは , 英国で産 業革命の進展に伴い , 紡績機械が発 明されて綿製品が大量生産されるよ うになってからである。綿花の大規 模な国際取引はこのときから始まり , 英国の綿花輸入量は 19 世紀初めの 1 ( ) 万俵 ( 1 俵は米綿約 23 ( ) kg , インド綿 約 180 kg ) から半ばごろには 200 万俵 を越えた。 この需要をまかなったの が , 米国南部における綿作地帯で , その生産量は同じ期間に 30() 万俵に 達し , 世界の生産量の % を占めてい た。しかし南北戦争で南部の綿作地 帯は破壊され , 英国はこれに代わる 綿作地を求め , 古い綿産国のインド で増産をはかり , エジプトでは優秀 な長繊維種を作ることに成功した。 米国の綿作は 1880 年以後に立ち直り , 1929 年にいたるまでその豊凶は世界 の綿花相場を左右した。英国 , ドイ ッ , フランス , 米国内の新興紡績業 は品質と数量に制約のない米綿に依 存したからである。 1929 年の世界恐 慌は綿花にも大打撃を与えた。米国 大統領 Fr. ルーズベルトは , 価格支 持と作付制限を組み合わせた政策に よりこの危機を乗り切ろうとした。 1910 ~ 14 年基準のパリティ価格を算 出して支持率 ( 初め 80 % ) を決め , 商 品金融会社 ( C C C ) が現物担保に融 資するか買い取るかするしくみであ る。これにより 35 年には 90 % の耕地 が減反契約を結び、 550 万俵の減産 が行なわれて綿花市況は好転に向か った。しかし , 事態を救ったのはな んといっても第二次大戦であり , C C C の機能は一転して増産のための 農産物買上機関と化した。戦後の綿 花市場を特徴づけるものは米国の C C C のストックと , 独立した後進国 綿業の自立化 , アフリカ綿花輸出国 の誕生 , およびソ連 , 中国大陸など 共産圏綿業の膨張 , それに強敵化繊 の登場である。中国 , 東欧の共産圏 6 6 5 への包含は綿花の国際流通方式を変 えたばかりでなく , 拡大した共産圏 では綿花は増産の一途をたどった。 米綿種のソ連産綿は 57 年に 7 ( ) ( ) 万俵 ( 単命前 2 ( ) ( ) 万俵 ) を越え , 中国産綿 は 59 年に 87 ( ) 万俵 ( 戦前 3 ( ) ( ) 万俵 ) を記 録し , 米綿に対抗する力を備えた。 米国の過剰在庫が本格化したのは朝 鮮戦争後の 1954 年ごろからである。 世界景気の後退にもかかわらす支持 価格が 9 ( ) % に据え置かれ , 増産され 続けたからである。このためヒ。ーク 時の 56 年には 1 年 3 カ月分の在庫が あり , 国内相場は海外相場から完全 に遊離してしまった。米国政府は過 剰農産物処理法と MSA ( 相互安全保 障法 ) その他いろいろな措置で輸出 促進を図ったが , 生産抑制には大し て役だたなかった反面 , メキシコな ど他の輸出国を圧迫するだけに終わ った。一方 , インドをはしめノヾキス タン , エジプト , トルコ , アルゼン チンなどが綿製品の国内自給体制を 確立した。これらの国は , おおむね 国内紡績保護本位の輸出体制 ( 輸出 税とか輸出割当 ) をとっている。日 本の紡績業は日清戦争までは原料を 中国から輸入したが , 品質組剛のた めインド綿に代え , 製造綿糸が細番 手化するにつれて米綿使用が増して いき , 劣質で割高な内地綿花は自滅 した。第二次大戦まではインド綿 , 米綿 , 中国綿の順は変わらなかった。 戦後における綿花輸入の推移は第 1 表のとおりであるが , 米国 , メキシ コ , 工ルサルノヾドル , インド , ノヾキス ニカラグア , グアテマラなど タン , からの輸入が上位を占めている。現 在の世界綿花の生産 , 需給の状態は , 在庫については , 米国では 1957 年を 頂点として半減し , 米国以外では変 わらない。生産は過剰生産に悩んだ 米国では一時減産したが , 59 年あた りから旧に復し , 他では急増してい る。米国 , メキシコ , 中国 , ソ連 , インドなどが主要生産地で , 世界生 産額の多くを占めている ( 第 2 表 ) 。 消費は米国 , 中国 , ソ連などの綿業 国でも増加している。戦後 , 袞退化 をいわれた綿花はなお繊維原料とし もめん繊維のうちでも比較的短く太 いものが用いられ , 商品は品質によ って白綿 , 赤綿などの区分がある。 その原料としてはインド綿などが主 であるが , 紡績工場の各種の落綿も 混用される。開綿機 , スカッチャ ( 荒 切機 ) , カード ( 梳そ綿機 ) などにかけ て薄い膜状の綿とする。弾力があっ て色が白く光沢があり , 不純物の含 まれていないもので , 繊維の長いも のほど品質がよい。ひろく一般に / ふとん , 座ぶとん , きもの類の中 入れ綿などに適する。ときどき日光 にあてて乾燥することが好ましく , 湿気を除き , 厚さや保温力を回復さ せる。また使用して堅くなったもの は打直しによって含気性や圧縮性を 回復させる。よく乾燥して専門家に まかすが , ふつう 5 ~ 10% の目減り がある。 2 ) 絹綿繭の表面の毛羽 を主原料として作ったもので , もめ ん綿以前から使用されていた。また くす繭を綿状にのばしひろげたのを / 真綿という。絹綿の特徴は , 繊維 がやや長く , 強くて容積が大で保温 性にすぐれているが , 色は純白では ない。軽いのでふとん綿として , と くに掛とん用に適する。またきも のの中入れ綿としてもすぐれている。 3 ) カボック綿 ( パンヤ綿 ) / カボッ クは熱帯性植物の種子毛で , 繊維は 短いが軽くて容積が大である。繊維 のからみ合いが少なく , 固まりやす い性質があるが , 日にかわかすとよ くふくらむので打直しの必要がない。 ふとんの中入れ綿とするより , まく らやクッションなどの充てん材料と して適している。 4 ) 化繊綿 , 合繊 綿化繊綿は巻縮スフをもめん綿に 混用させたもので , 弾力に乏しく重 い。合繊綿は最近出回りだしたもの で , / 合成繊維を強く巻縮したもの であり , 化繊綿とよばれることもあ る。合成繊維の種類によって , ナイ ロン綿 , アクリル綿 , アセテート綿 , 塩化ビニル綿などがあり , 各種の商 標で市販されている。一般に強く弾 性があり , 軽くて容積がきわめて大 である。したがってふとんの中入れ 綿の場合では , もめん綿より重量は 30 —4()% 少なくてもよい。湿気を吸 いとる性質には乏しいが , 水にぬれ て固まることがなく , 必要によって はでき上がりの形のまま丸洗いする こともできる。打直しの必要ははと んどない。用途としては圧縮性が大 きすぎるので , 敷ぶとん用としては 適当とはいえぬが , 軽く保温性に富 むので掛ぶとんには好適である。た だし塩化ビニル綿は 70 ℃以上の熱で は軟化する傾向があるので , こたっ 掛ぶとんとしては注意を要する。ま た軽く洗たくができるため , 防寒用 のガウンやジャンノヾーなどの中入れ 綿とし , キルチングによってとめ付 ワタ 第 1 表日本の綿花 輸入状況 年度 1955 i956 1957 1958 1959 196 ( ) 1961 1962 1963 1964 注 数量 トン 494439 678638 661933 574782 661487 753135 795764 6 ( ) 2218 7 ( ) 7298 691778 金額 千ドル 383225 48 ( ) 389 448 ( ) 31 36 ( ) 89 ( ) 355312 4314 ( ) 2 511234 376663 434311 43199 ( ) く通商白書〉 ( 1965 ) による て需要されている。 ふとん綿 〔富山〕 商品として綿という場合は繊維の 集合体を主として充てん材料として 用いる場合にいう語である。しかし 特別の用途のものに / 脱脂綿がある。 綿花によるもめん綿がもっとも多く 用いられるが , 絹わた , カボック , 羊毛なども使われ , 近来は化繊綿 , 合繊綿も出回っている。そのはか綿 と同し用途のものに羽毛があり , ま た最近は / フォームラ / ヾーをはしめ ビニノレフォーム , ウレタンフォーム などの徹粒気はう体がある。 〔種類〕おもな綿の種類とその性状 , 用途は次のようである。 1 ) もめん綿 第 2 表主要国のく り綿生産高 年度 国別 アラブ連合 メキシコ 米国 フ・ラジノレ 中国 パキスタン トノレコ 1959 457 370 3170 466 2410 625 295 195 1603 1963 442 465 3337 652 977 421 246 1735 けて用いられる。 〔小川〕 注国連統計い 964 ) による

3. 国民百科事典7

1 3 2 ルスター池 の提供。 7 ) 出入港船舶から入港届お よび出港届の受理。 8 ) 港湾の調査研 究および統計資料の作製ならびに港 湾利用の宣伝などである。港湾工事 の費用は , 港湾法による港湾の区別 一定の基準で国が負担また に従い は補助する。すなわち , 重要港にお いて , 水域 , 外郭または係留施設の 建設または改良工事についてはその 工事費用の % を国が負担し , 特別重 要港において , 水域および外郭につ いては % までを , 係留施設について は 7 までを国において負担するこ マルセイユ港 とができる。 港湾行政もまた各国で異なリ , そ れぞれ独自の方式によっているが 日本の行政の現状はかなり複雑であ って , 事務により所管を異にする。 そのため港の利用上不便か多く , 従 来から行政の簡素化による能阜向上 が叫ばれている。ます港の修築 , 管 理 , 運営に関する指導 , 臑督 , 許可 造船所 などの行政は運輸省を主管庁とし , その事務の一部は都道府県知事およ び港湾管理者が担当することになっ ている。運輸省の港湾局および各地 の海運局は , 港の修築および管理に 関しては港湾法により , また港湾の 運営に関する港湾運送業 , 倉庫業な どの指導監督は港湾運送事業法によ ロンドン港 り事務を行なっている。次に海上交 通および港内の保安に関しては , 海 所に港の存在が要請されるものは , とする。香港のように港の区域内で 上保安庁は港則法に基づいて特定港 人工港としてのとくに大規模な修築 は関税を徴収しない港を自由港と を指定し , それに港長を置き , 船舶 の計画が必要となる。 の出入港および停泊地の指定などの 〔港の管理と行政〕港湾の管理行政 港の管理形態は各国で異なり , ま 事務のほか港内の安全 , 水路の保安 は各国同一でない。日本の港は大小 た同国内でも港によりかならすしも のために取締りを行なう。 このはカ、 その総数約 3 ( ) ( ) ( ) に達するが , そのう 外国貿易を取り扱う開港においては 同一でない。これを大別すれば国廳 ち行政上の対象となるものは , 港湾 地方営 , 公営 , 私営に分類すること 関税 ( 大蔵省 ) , 検疫 ( 厚生省 ) , 出入 法 , 漁港法 , 港則法および関税法に ができる。ロンドンやニューヨーク 国管理 ( 法務省 ) , 動植物検査 ( 農林 よって次のように区別する。 1 ) 港湾 のポートオーソリティーは公・に属 省 ) などの事務が行なわれ , それぞ 法 ( 昭和 25 法 218 ) では , 港湾の重要 れ主務省に属する出先機関がこれに するもので , 地カ・公災団体の委任に あたる。開港における貿易貨物通関 性によリ重要港湾 ( 函館以下 8 ( ) 港 ) と よリ , その港の管理経営について独 地方港湾に分けて指定し , 重要港湾 の権限をなえられた機関である。 手続およびこれに伴う輸入税の徴収 のうちでとくに重要と認めたものを 日本では , 従来は橫浜などの国が重 は広範な仕おであって , 税関または 特定重要港 ( 京浜以下 7 港 ) とする。 要と認めた港は国営とし , その他は その支がこれにあたる。なお税関 地方営が大部分を占めていたが , 港 また地方港湾のうち暴風時に小型船 は外国貿易船の出入港 , 保税地域の 管理ならびに監視にもあたる。港の の避難を主目的とするものを避難港 湾法の方針に従い , 国営を廃して逐 に指定する。この区別は同法上これ 次公営または地方営の形態をとるこ 第多築については , 商ー巷については運 らの港の修築に関する計画の承認お 輸省港湾局が管掌するが , 漁港につ とになった。同法の規定によれば , いては農林省水産庁の管掌となる。 よび費用の国庫負扣割合を区別する 港湾の施設を管理する地方公共団体 は : 巷 . 務局を設立することになってい 港湾法により施工は港湾管理者か行 ためのものである。 2 ) 漁港法 ( 昭 25 る。港務局は営利を目的としない法 法 137 ) では , 第 1 種から第 4 種に分 なうことになっているが , 重要港湾 けて漁港 ( 現在約 13 ( ) ( ) 港 ) を指定し , 人であって委員組織とし , 管理する は国の直轄工事として , 北海道では 修築費の国庫負扣割合または助阜 港湾区域および港湾施設について次 開発庁の港湾部が , その他の各地で を疑にする。 3 ) 港則法 ( 昭 23 法 174 ) の業務を行なう。 1 ) 港湾区域および は地方建設部が工事を担当している では , 日本の港のうちで喫水の深い 港湾施設の維持。 2 ) 港湾施設の建設 , なお , 港の機能を十分に発揮するオ 研 } 舶か出入できる港または外国船が 改良の計画およびそれが実施のため めには , 適当な範囲の水域と陸域と 常時出入する港を特定港 ( 稚内にか以 の港湾工事。 3 ) 管理する港湾の水域 , を必要とし , これが広義の港の区 下 46 港 ) に指定し , 港の水域を港域 係船施設の利用に関し必要な規制を というべきものであるが , 日本の港 なし , これを利用する船舶に対し係 法により定めて , 港内での取締りを 則法では , 港域法に基づく水面の面 行なう。 4 ) 関税法では , 外国貿易船 留所の指定を行なう。 4 ) 管理する 囲を港域とし , また港湾法では , 津 屋 , 荷役機械などの使用を規制する。 ( 外国貿易のためⅡ本と外国の間を 湾区域としては水域に限リ , 陸域 : 往来する船舶 ) が出入して貿易貨物 5 ) 消火 , 救難および警備に必要な設 ついては臨港地区として取り扱う の取扱いを認められた港を開港 ( 根 備をする。 6 ) 船舶に対する給水 , 離 とに定めてある。開港の場合 , 関 室以下 68 港 ) とし , その他を不開港 着岸の補助その他船舶に対する役務 法に基づいて税関長が認可した保嗣 ハンプルク港 アルトナ 。ハンプルク市 0 工ノレ・べ丿リ 2 4 3 / 、ン・フ・丿レク巷ュ . ノレーヾ 川の河凵より 130 上 流にあるドイツの大河 港。 1 石油専用埠頭 , 2 石炭船専用埠頭 , 3 カイサー・ウイルヘル ム埠頭 , 4 帆船埠頭。 ニューヨーク港代表 的な河凵港の一一つで , くしの歯状の埠頭岸璧 数約 6 ( ) ( ) , 総延長 14 ( ) ( ) km におよぶ米国最大の 港。ロンドン港テム ズ川の河凵より 9()km 上 流にある英国の大河港 で , 潮差の影響をうけ ないよう係船ドックを もつ港として有名。 1 ウェストインディア・ ドック , 2 ロイヤルビ クトリア・ドック , 3 ロイヤ 7 レア′い・ヾ ドック , 4 キングジョ ージ 5 、世・ドック。マ ルセイユ港地中海に のぞむ沿海港で , 長大 な大防波堤に守られた たくさんの桟橋をもっ , フランス最大の貿易港 南 0 0 外港 泊地、 自由の女神像 プルックリン 地中海 大 スターテン島 防 ーヨーク港 ュ 2 km 0 堤 カンニングタウン 2 ① 4 グリニジ 外冫 2 km 0

4. 国民百科事典7

和声 1. 和音の種類 1 和音の種類三和音はある基礎の音 ( 根音 ) の上に 3 度と 5 度 の音を積み重ねたもので , その 3 度と 5 度の性質によって , 長二 和音 ( 長 3 度と完全 5 度 ) , 短三和音 ( 短 3 度と完全 5 度 ) , 減三和 音 ( 短 3 度と減 5 度 ) および増三和音 ( 長 3 度と増 5 度 ) の 4 種があ る。三和音の上にさらにもうーっ 3 度を積み重ねたものは四和音 となるが , 根音から数えて 7 度の音程をもつので七の和音とよば れる。同様に五和音は九の和音とよばれる。 2 音階と和音音階の各度上につくられる三和音のうち , 第 I 度と第 V 度と第Ⅳ度のものはとくに重要で主要三和音とよばれ , その他の度の上の三和音は副三和音とよばれる。第 v 度上の七の 和音は属七の和音とよばれ , 終止を形づくるとき多く用いられる。 3 主要三和音の関係主要三和音は音階中のすべての音を含ん でいる。また属和音と下属和音は主和音を中心として上下 5 度の 位置にあり , この 5 度の対立関係が調組織の基本となっている。 4 和音の転回基本位置の和音は根音を低音に置いているが , 譜のように他の音を低音に置いた転回和音も使われる。この場合 和音の機能をきめるのは主として低音ではなく根音である。 5 4 声楽節和声の学習はふつうソプラノ , アルト , テノール , パスの 4 声を用いた 4 声楽節によって行なう。声部の配置には密 集位置 ( 上 3 声が密集している ) , 開離位置 ( 上 3 声の間が開きも うーっ和音の音がはいる余地がある ) , 混合位置 ( 両者が同時に組 み合わされている ) などの型がある。このさいそれぞれの声部に適 した音域を使う必要がある。 4 声楽節では和音中のある音を重複 したり省略したりする必要がおこる。重複には根音とそれに次い で第 5 音が適している。第 3 音はふつう重複も省略も適さない。 6 終止形主要和声の連結からっくリ出される終止形 ( カデン ツ ) という一定の型が , 和声的音楽を構成する基本となっている。 V ー I と終止する全終止 ( 曲の結びに用いられる ) , Ⅳー I の変格 終止 , V に終止する半終止 ( 属音終止。途中の段落によく用いら れる ) , V から I 以外の和音 ( 多くはⅥ ) にいく偽 ( ぎ ) 終止などが おもな型である。副次和声はこれらの主要和声の代理としてまた は経過的な型として使われる。また和音本来の型からシャープや フラットによって変化させた変化和音が使われることもある。 7 非和声音曲の中では和音と和音が結合されているだけでな く , 各声部が動いていくときその中間に和音に属さない音も現わ れる。それらは非和声音とよばれ , その現われ方によって経過音 ( 和音の音と和音の音の間の弱い拍で順次的に動くもの ) , 掛留 ( け いりゆう ) ( 前の和音の中の音がおくれて次の和音にはいるもの ) , 転過音 ( 弱い拍で跳躍的にはいるか , 強い拍で順次的にはいるも の ) , 先取音 ( 次の和音の中の音を先取りするもの ) , 補助音 ( 順次 的に動いて同じ音にもどってくるもの ) などに分けられる。 これ らのいくつもの種類が同時的に現われることもあり , また非和声 音が半音階的変化音として現われることもある。 モーツアルト作曲くピアノ・ソナタ第 1 6 番 K 545 〉 九の和音 七の和音 増三和音 イ短調 短三和音 減三和音 - ・副三和音 長三和音 2. 音階と和音 ハ長調 ー - 副三和意 -- ( 属七の和音Ⅵ ) ( 属和音 ; ) ・」 ( 下属和音亠係 和の 主 要長 主 ( 主和音長 ) ー・ ( 属七の和音 ) ( 下属和音工 ( 主和音長 ) ー 音 要 主 イ短調 ( D) (D) (T) IV 4. 和音の転回 第 2 転回 基本位置第 1 転回 第 2 転回 基本位置 第 1 転回 第 3 転回 四六の 三和音六の和音 和音 5.4 声楽節と和音の位置 密集位置 七の和音 三四の 五六の 和音 和音 混合位置 ニの和音 開離位置 V2 C : V7 V 1 6. 終止形 ( 大文字 c はハ長調 , 小文字 a はイ短調を表わす ) V Ⅳ (D) 7. 非和声音 ( x 印の音祥が非和声音 ) 転過音 掛留 経過音 (D) 転過音 IV 補助音 先取音 I I C : I 8 古典派の和声くソナチネ > とし て有名な曲。右手の聢律に , 左手が の時代常用の手法である分散和音で和 声をつけている。和声は主要和声を主 体とした単純なもので , 下属和音にか もし出された緊張が属和音をへて主和 音へとゆるめられる , 型どおりの終止 形によっているが , いきいきした動き の中にも調和のとれた安定を保ち , 古 典派の明快さと均斉感があふれている。 9 ロマン的和声くタンホイザー〉序 曲にも出てくるもので , こで引用し たものは男声合唱であるから , 高音部 譜表に書かれている - 上段の譜は実際に はこれより 1 オクタープ低い音となる。 変化和音などをましえながら次々に新 しい調に移っていく , 半音階的なはげ しい和声の動きは , いかにもロマン的 和声の特徴をうかがわせるものといえ よう。ロマン派の人々は情緒と色彩を 描こうとして , 微妙で変化に富む表現 力を和声に求めたのである。 8. 古典派の和声 C : I 9. ロマン的和声 ( 口一マ数字の大文字は長和音 , 小文字は短和音 ) ル : ワグナー作曲くタンホイサー〉第 3 幕く巡礼の合唱〉 es : V Des: 1 ges:V7 des V : Fes: 田 6 ・Ⅱ :V7 fes as : V e s : Ⅵ V V 6

5. 国民百科事典7

4 5 9 ある。長距離およびマラソンの走者 られるようになった決勝線の写真判 定は , 審判長と審判員の補助手段で の体型は一般に小さく , 体重も軽い ドノレの ある。 200 m 競走は直線コースによ が , 皮下脂肪が少なく , 筋肉は強し 高さ んである。長距離走者は持久力が絶 るものとカープを伴うコースとに分 対的条件であるから , 呼吸器 , 循環器 かれ , 記録も別にして公認される。 11 ( ) m 106. 4 ~ 1 ( ) 7. 0 の働きがすぐれ , 酸素摂取能力の高 一般にはカープを伴うコーースを使用 200m 75. 9 ~ 76. 5 ことが必要である。長距離の走法 することが多い。 22 ( ) ャードまでの し、 91. 1 ~ 91. 7 400m は , エネルギーをもっとも合理的 , 競走 , 走り幅とび , 三段とびでは , 走 75. 9 ~ 76. 5 80m 経済的に使用しなければならないの る方向にまうしろから秒速 2 m 以上 110 m 98. 8 ~ 99.4 で , 一般には歩幅を狭くしてピッチ の追い風がある場合 , 記録は認めら を速め , 体は 1 ( ) 。くらい前傾して走る。 れない。 2 ) 中距離競走この中には ードルでは 7 歩あるいは 9 歩 , 400 400m , 80()m, 15 ( ) ( ) m の競走カ { 含ま とくに脚と腕は終始リズミカルに動 ドルでは 13 歩 , 15 歩 , あるいは れる。中距離走者は比較的長身で , 作し , 力をむだに消費しないことが 17 歩 , 8() m ノ、一ドノレでは 3 歩カ { ふつ 短距離的なスヒ。ードと長距離的な持 必要である。疾走のペースも個人の うである。 ドリングは疾走のス 能力によってその配分を考え , はは、 ピードを落とさないようにしてハー 久力を兼ね備えていることが望まし ドルを越すことが重要な技術である。 一定の速度で走る。トレー い。また強しんな脚の筋力と心臓 , ングの 方法は , インター したカゞって , 低いハードルはスプリ 肺臓などの内臓機能の強いことも重 ング ノヾ / レトレ ントの体の前傾とほとんど同様の体 要な条件である。 4 ( ) ( ) m は一般にロ やファルトレック ( スェーデンの競 勢で越し , ドルが高くなるにつ ングスプリントといわれる走法が多 技用語で , 適度な弾性をもった原野 れて上体を前傾 ( ディップという ) し く用いられる。すなわち , スプリン で , コケ , 芝の上を走ってスヒ。ード て越すのが原則である。また , を養う練習法 ) などの練習法が採用 ト走法よりもいくぶん歩蝠を広くし , ドノレはジャンブオー / ヾー ( とび上か・ 余裕のある走リ方である。この競技 されている。 30()0 m 障害物競走は って越す ) でなく , ステッブオーバ では , 走者はセパレートコースを走 30 ( ) 0 m の間に 28 個の障害物と 7 個の ー ( またぎ越す ) の方法によって越す。 るのが正式である。 80 ( ) m は一般に 水たまりを通過して走る競走である。 踏切りは 1.8 ~ 2 m くらいの地点か 障害物の高さは 91. lcm 以上 91. 7cm ま ロングストライド ( 大股走法 ) によ ら行ない , 着地は 1.3 ~ 1. 5 m の地点 で , 幅は少なくとも 3.96 m である。 って走るが , 最近ではロングスプリ ドルに近く着地することが 障害物の配置は水たまりをトラック でノ、 ントに近い走法を用いる選手もある。 理想である。 5 ) リレー ( 継走 ) リレ の内側に作るか , 外側に作るかによ スピードと持久力を必要とする競技 ーは遊戯的な運動から競技会で行な って異なるが , 一般には国際陸連の で , 酸素負債の能力を高めると同時 うリレーにいたるまでその数はきわ 示した例 , 日本陸連の示した基準に に , 酸素摂取能力を強化するような めて多い。競技会でもっとも多く行 よって配置される。この競技は , 長 ニングが行なわれている。ま 距離的な持久力のはか , スピード , なわれている種目は 4 ( ) ( ) m リレー た全距離をもっとも経済的に走るた めには , 個人に適したペースを研究 器用さなどの能力が必要である。 16 ( ) 0 m リレーである。 800 m リレー の種目はハードルの中に分類される リレーにはチームのものが等距離を 15()() m は長距 しなければならない。 こともあるが , 運動の性格からみれ 走ってリレーする種目と一般にメド 離と中距離の中間的な距離である。 ばより長距離的である。 4 ) ハードル レーリレー ( 混合継走 ) といわれてい したがって , スピードと同時に長距 ドリング ( 越 ドルは疾走とノ る種目 ( 例 1 ( ) ()m 十 2 ( ) ()m 十 3()()m 十 離的な持久力を必要とする。走法は , ロン・グストライドより歩幅を狭くし す技能 ) とを結合して , その速さを 4 ( ) ()m ) のように , 異なった距離を走 競う種目である。競走距離によって ってリレーする種目とがある。リレ て , ピッチをはやめる。腕は肩にカ 分類すると 110 m ハイハードル ( 高障 ーは疾走中ノヾトンを持って走り , 2 ( ) を入れることなく , しせんに前後に 害 ) , 28m ローノ、 m のリレーゾーンの中でノヾトンの受 ードル ( 低障害 ) , 振る。体は約 15 。くらいの前傾を保ち , 渡しをする。バトンを引き継ぐ前に ードル ( 中障害 ) , 8 ( ) m 400 m ミドルノ、 脚 , 腕の動作はむりな力を入れるこ このゾーンの外へ出たり , 外側で受 ドル ( 女子 ) , 110 m ジュニ となく , 円滑に , しかも調和して動 ローーノ、 渡しをするとそのチーームは失格にな アハードルの 5 種があり , それぞれ かすことが重要である。ペースは人 パトンは競走中手で持ち運ばな のハードルの高さと配置は上表のよ によって異なるが , 一般的には , 最 る。 ければならない。もしバトンを落と うである。片方の足あるいは両足を 初の 1 周はやや速く 2 , 3 周はだい したときには , それを落とした走 ドルの幅より外に出したとき , たい同しペーースで走るのがよい 長距離競走長距離競走は 1 マイル 者が拾って走らなけれは・ならない。 自分のコースのノ、一ドルでないノ、一 バトンを投げたり , あるいは他の方 以上のすべての距離競走を含めた名 ドルをとんだとき , わざとハードル 称である。ー・般に 15 ( ) 0 m は中距離に を手で突き倒したときには失格とな 法で受渡しをすると失格になる。い 含めて考えられているから , 競技会 ちど予選に出場したチームの編制を る。前述の場合のはかは , ハードル 変更することはできないが , 競技会 を何台倒しても失格しないし , また では 2000m 以上の距離の競走をさす。 の医務員が確認したけがや急病の場 記録は公認される。 ドルをうま また英国では , ディスタンスレース 合 , その競技者を走らせることがむ という名称の中に長距離 , マラソ く越すためには , 一定の歩数で走ら リてあるとしたときは , 審判長の認 なければならない。 11 () m ハードルで ン , クロスカントリー ( 断郊競走 ) , 可を得て編制を変更することができ は , ハードル間の歩数は 3 歩 , 2 ( ) ( ) rn 3 ( ) ( ) ( ) m 障害物競走を含めている例も 長距離競走のフォーム 短距離競走のフォーム リクジョウ ードルの規格 スタートか ら第 1 ハー ドルまで ( m ) 13. 72 18. 29 45 12 13. 72 最後のハー ドルから決ドル ドル間 ) 勝線まで ( m ) の数 14. 02 17. 10 40 12 14. 02 0 0 0 8 0 11 、 1 11 9. 14 18. 29 35 8 9. 14 短距離では力強い腕の 振リ , 上体の前傾 , も もの引きあげなどが特 徴であり , 長距離では 自然な , リズミカルな 走リ方が要求され , 上 体も比較的起きている

6. 国民百科事典7

6 6 7 渡り鳥 , 漂鳥 , 留鳥というふうには 〔仲間にはぐれた渡り鳥〕迷鳥とい 〔ワッセルマン反応〕先天梅毒胎児 っきり分けることはできない。ハヤ うのは渡りの途中で大風にあったり の肝臓の浸出液を抗原として , 梅毒 プサは冬鳥 ( 後述 ) として日本にくる 道に迷ったりして仲間にはぐれ , 本 患者の血清との間に補体結合反応を が , 旅鳥 ( 後述 ) である場合もある。 来日本にみられない種類なのに日本 行なうと , 陽性の結果が得られ , コサギやゴイサキ、は留鳥であるが , のどこかに姿を現わした鳥のことで れをワッセルマン反応とよぶ。初め ある ( 海洋にすむ鳥が台風のときな 漂鳥あるいは夏鳥 ( 後述 ) になる場合 は特異性補体結合反応と考えられて どに , 山中や町に不時着した場合も がある。ウズラでも , 北海道に春夏 いたが , その後抗原についての研究 迷鳥という ) 。日本ではハゲワシ , ア の間いて繁殖し , 秋に本州中部地方 が進み , とくにリポイドの抗原性が に移るのは冬鳥で , 本州中部にすむ ネハッ、ノレ , ノガン , コブハクチョウ , 明らかにされて , かならすしも原法 のは漂鳥である。 べリカンなどの例がある。 のような抗原でなくてもよく , 〔渡りの方向の決定〕鳥たちが何に 〔分類〕渡り鳥は日本を中心にして えは、ウシの心、臓のアノレコール抽出液 よって渡りの方向をきめるかは , 現 でもよいことが判明した。ワッセル 考える場合 , 3 種に分けられる。 1 ) 繁殖のため春に南方から渡来し , 自 在もよくわかっていない。鳥は人間 マン反応は梅毒診断のために重要で 分たちに適した場所を見つけて落ち にない特殊な感覚をもっていて , 正 あるが , その成績は絶対的なもので っき , 秋涼とともに食物の多い南方 しい方向に飛べるに違いないが , そ はない。梅毒患者の病期によって違 に去ってゆくもので , 春 ~ 夏に日本 の解析は不十分である。渡り鳥で昼 うカ { , その陽性率は , だいたい 6 ( ) ~ にいるので夏鳥 ( 春の渡り鳥 ) といわ 9 ( ) % 程度である。逆に , 飛ぶのは大きい種類が多く , 渡りな 陽性でも梅 毒とはかぎらない。フランベジア症 れる。日本が生まれ故郷であるが , がら必要なときにえさをとりつつ進 などの原虫性疾患でも陽性となり , こで越冬できないもので , もっと む。昼は太陽と自分との関係位置に まれに結核や妊娠の場合も陽性とな よって方向を知るらしい。多くの小 もよく知られているのはツバメであ ることがある。なお , また方法が複 鳥は昼にえさをあさって体養し夜飛 る。ほかにホトトギス , カッコウ , 堆で , 種々特殊な材料を必要とする 亠。夜の飛行はワシ , タカなどに襲 ブッポウソウ , オオヨシキリ , オオ のが難点である。しかし , その定量 われる心配はないが , 太陽の位置に ルリなどがある。 2 ) 東部シベリアや 的観察は各病期の診断 , 処置のうえ 中国東北部などで繁殖し , 秋が近づ よって方向を知ることはできないか に重要な意義を有するし , また脳脊 ら , 星空をたよりにするらしい。 くと北方の地を去って南に下る。そ 髄液のワッセルマン反応は神経梅毒 して日本に滞留し翌春までくらして れには近年ドイツの学者の実験があ の診断上きわめて必要である。 る。ウグイス科の小鳥を渡りの時期 いるもので , 冬中みられるから冬鳥 〔高谷〕 ( 秋の渡り鳥 ) という。ッグミ , ジョ にだけ星空の見えるかごに入れてお ワット James Watt 1736 ~ 18 ウビタキ , レンジャクなどの小鳥か いたら , 実際に渡りの方向に体を向 19 英国の機械技術者 , 発明家。グ けた。またプラネタリウムの中にか らカモ , ガン , ハクチョウ , ツルな ラスゴー近くの港町グリノックの大 ごを持ち込んで実験したところ , や どの大きな鳥まである。 3 ) 旅鳥とい 工の家に生まれた。 19 歳のときロン うのは , 夏鳥や冬鳥以上の大旅行家 はり渡りの方向によく体を向けた。 ドンにいき , 1 年間徒弟として理学 であって , シベリアやカムチャッカ 実験に使った鳥はひなの時分から外 などで繁殖し , 南方に渡るときと翌 を見せないようにして育てたもので 年北の生まれ故郷に帰るときしばら ある。しかし , 星空でない曇りの夜 渡り鳥の主要コース く日本に寄るもので , 夏の終わり近 には方向を決められなくなる。鳥は 人間には見えない赤外線を感知し , くに現われるものが多く , 帰りのと それにより夜目がきいて夜間飛行が きは春になる。 5 ~ 6 日あるいはそ れ以上日本に滞在し , その間 , 羽を できるのだろうという説明もある。 休めえさをとり , それから先の旅行 いすれにしても渡リはその原因をも への準備を整えたうえで日本を去る。 含めて , 現在でも神秘的な行動とい うことができよう。 シギやチドリの類には夏鳥もあるが , 〔高島〕 わっかない稚内〔市〕北海道の 多くは旅鳥である。ムナグロという チドリはシベリアのツンドラ地帯で 北端 , 宗谷海峡にのぞむ日本最北の 市。 1949 年市制。人口 51539 ( 1965 ) 。 繁殖し , オーストラリア , ニュージ ーランドあたりにまで出かける。 国鉄宗谷線 , 天北線の終点にあたる。 最長距離飛行家はホッキ・ヨクアジ 明治の前半期からニシンの漁場 , 南 サシという海鳥で , これは日本周辺 樺太との連絡港として発展したが , には現われないが , 往復 3500 ( ) タラ , ホッケ , 第二次大戦後はカニ の大旅行を年々くりかえす。・この鳥 タコ , コンプなどの水産業の基地と は 6 月中旬ころ北極近くのグリーン なり , 水産加工品の生産が多い。最 ランドやラブラドル半島の沿岸に戻 近海岸部が埋め立てられて港湾が整 ってくると , そこでの短い春夏の間 備され , 南稚内を中心に発展が著し に繁殖し , 8 月末ころ南方に渡りは い。また宗谷炭田の一部をなし , 石 しめる。大西洋を横ぎって 1 月か 2 炭も産出する。 〔今井〕 月ころには南米南端から , さらに南 ワッ・セ′レマン August von Was- 水洋にまで達する。北から南 , 南か ドイツの 1866 ~ 1925 ら北まで往復旅行に 1 年のうち約 40 細菌学者。コッホ研究所をへて , 19 週間を費やし , 1 日に平均 240km 飛 13 年にカイザー・ウイルヘルム研究 んでいる。なお , こういう足どりを 所の主任となった。微小病原体の研 究者として著名で , 梅毒の研究中 , 調べるのに , 近年は足輪をつけて放 A. L. S. ナイサー ( 1855 ~ 1916 ) と共同 す標識法がひろく採用され , 大いに 究明されつつある。また渡りの鳥の で発見した梅毒患者の血清反応は , 速さはふだんより速く , ツバメでは , 診断的価値が高く , ワッセルマン反 ふだんは時速 47 なのに渡りのとき 応として現在も診断に用いられて には 55 ~ 60 となる。 〔石原〕 ガン カモ , ハクチョウ / シキ 0 ハクチョウ ツ こっ ツ / 、メ サキ コノレリ オオルリ カッコウ シキ チドリ ツ / 、メ サキ アカショウビン オオヨシキリ ホトトキス ススス コココ 夏冬旅

7. 国民百科事典7

1 1 7 ミスイ って水温の 1 日の変化および年間を 高い水を必要とする関係上 , 地表水 始海洋の成立を心要なーっの前提条 水 ( 補 ) 自然界の水に 都市下水 , 産業廃水な 通してみた水温の変化がいきおい大 が歓迎されるが , 地下水をくみ上げ 件とみなしている。生物の生活環境 どが流入し , 汚染がひ きくなリ , しばしば冷却などの利用 て水路 , ため池に入れ暖めて使って 要因としての水の重要さは , 進化に どくなると病原菌の増 にあたっては障害となる。地下に浸 いるところもある。一般に乾燥して おける水から陸への移行をふり返る 殖 , 溶存酸素不足によ 透した水は浅いところではなお若十 いる大陸地方では畑へのかんがいは とき , 端的に理解される。すなわち る嫌気性腐敗 , 亜硫酸 気温の影響を受けるが , ある一定の 必要であるが , 多雨 , 湿潤な日本で 陸への侵入につれて , 老廃物を大帚 ガスの発生 , 着色 , 混 深さの物 i. 層中にはいると , 一年中 もかんがいは収穫の安定 , 増加をは の水で希釈して流し去れなくなった 濁などがおこり有害な 影響をおよは、すように かるうえに必要である。また八グ岳 一定温度を示す地温の影響を受け , ため , 毒 'l 生の高いアンモニアを主と なる。これが公共水汚 年間恒温の水が得られる。日本では 山ろくなどでは湧水を利用した牧草 する排出 ( 魚類 ) は , 水に難溶の尿酸 濁の問題で , これを防 地下 3 ( ) ( ) ~ 4 () 0 m の間では 20 ℃前後 かんがいなどもみられる。 3 ) 工業用 ( 鳥類 , 多くのは虫類 ) や比較的無害 止することを水質保全 の水温を保っているので , 夏季工場 水製造工業は加熱と冷却の反復に な尿素 ( は乳類 , 両生類 ) を主とする という。水質の汚濁と の ~ 却用 , ビルの冫翁房用に利用され よるといっても過言ではないが , い 排出様式へ進化してきた。また繁殖 保全の歴史は英国がい すれの場合も水を使用するため水は る。地下水が地上にわきでた湧水 も子宮内受精の機構が発達し , 非浸 ちばん古く , ロンドン では下水放流による水 は恒温を保っているのでマスの幼魚 製鉄 , 化学 , 石油精製 , 繊維 , 製紙 , 透性の殼で囲まれた閉鎖卵を生みつ 質汚濁に悩み , すでに 製氷 , 醸造など大多数の工場では不 をはしめ環境の変化に敏感な魚の飼 け , または胎生を行なうようになり , 1876 年には河川汚濁防 育などには不可欠の水源となってい 可欠の条件となっている。冷却 , 加 植物の受精機構も , 水の存在を要し 止法を , 1923 年にはサ 熱のはか原料用 , ェアコンジショ る。 / 地下水 ない特殊な形式へと推移していく。 ケおよび淡水魚法を発 水質もまた水の利用度を左右し , このように陸上の生活環境に順応す ング , 洗浄 , 製品処理さらに消火用 , 布し , 30 年には下水道 地表の水とくに / 河川などの流水は るにつれ骨格 , 茎や幹などの支持機 条令を , 36 年には工場 工員の福祉厚生用などにもまとまっ 下水条令を公布してい 降雨 , 雪解けなどによって濁るので 構の強化が要請され , 体内の水分の た水が必要である。製品 1 トン当り る。日本では 1958 年に その利用にあたってはこれが大きな 蒸発を防ぐ表皮系が発達した。植 の水の使用量は鉄鋼 3 ( ) ( ) トン , テト 江戸川で本州製紙工場 障害となっている。河川の上流地帯 ことに根毛 , 動物 物は吸水用の根 , ロン 2 ( ) ()O トン , 洋紙 4 ( ) 0 ~ 80 ( ) トン , の廃水による魚員死滅 の地質 , 鉱山 , 都市の存在などによ では気体のまま酸素を取り込むため テンサイ糖 1 ( ) ( ) ~ 15 ( ) トン , 氷 6 ( ) トン 事件をきっかけとして って特殊な成分が水に溶け込んだり - , の肺が致命的な重要さをおびてくる。 といった割合で , 現在日本では毎日 水質汚濁の問題が社会 の関心、をよび , 同年「公 なお陸生動物でも水をそのまま取る 汚染された水が加わったリするため 6()0() 万トン近い工業用水が使われて 共用水域の水質の保全 必要があるとはかぎらない。ウサキ、 水質がそこなわれることが多い。日 いる。工業地帯や市街地では地下水 に関する法律」 ( 水質保 などの草食獣は新鮓な植物の含む水 本では火山が多いため酸性になリや だけでは不十分であり , 河川の水は 全法 ) , 「工場排水の規 分だけで十分であり , 合成固形食を すく , 硫酸分に富んでいたりする。 かんがい用水などに使用されるため , 制に関する法律」 ( 工場 はしめて別に水を補給 与えるさい , ただし水中の石灰分はしは、しば魚類 工業用水源としてダムを作ったり , 排水規制法 ) が成立し する必要が生する。また一般に食物 の石灰分の含有量を左右し , また水 工業用水道を引いたリ , また工場内 た。そして , 前者にし たがって , 水質汚濁が は体内で , 燃焼の結果 , 大量の水を 質によっては微生物の繁殖状況が変 ではいちど使用した水を反復循環さ 関係産業や公衆衛生に 作る。 これを代謝水といい糖 , タン わりやすいので , いきおい水産物の せて使用したりしているが , 最近で 悪い影響をおよばすよ 収獲事情も変化させる。またワサビ は都市の / 下水道の水を処理 , 浄化 パク , 脂月方でそれぞれ自己重量の 4 ( ) , うな水域が政府により 50 , 11 ( ) % 程度である。 なども水温と同時に清澄な水がかり して工業用水に充当しているところ これを十分 指定され , そこでの水 利用できれば , 水を飲む必要がない。 によってはしめてびりつとした辛さ が , 東京 , 大阪などに現われてきて 質の調査と基準の設定 , か、得られる。 砂漠のトビネズミ いる ラクタ、、 , 力、、ゼル 放流廃水の規制などが 〔蔵田〕 〔資源としての水〕 1 ) 飲料水保健 行なわれており , 1959 〔水と生物〕水は食物と並んで生命 ( レイヨウの一種 ) ではこの適応を示 年指定水域第 1 号とし の維持に不可欠であるが , 後者と違 上支障なくしかもできるかぎり飲ん している。それでも , ことに陸生動 て江戸川がとりあげら い , エネルキ、一生成に直接参画する 物にとって水分は重であって , 食 で快適に近い水質が要求され , 水質 れ , 66 年 8 月現在 , 石 基準が決定されている ( / 水道 ) 。従 物残渣 : んの過剰水分は腸壁 , 腎糸球 のではなく , 生命の活動の , いわば 狩川 ( 3 水域 ) , 常呂川 , 体でいちどできた原尿のそれは尿細 舞台を提供する一しかしその心要の 来汚染や病原菌の入に安全なので 隅田川 , 木曽川 ( 2 水 管から , それぞれ回収される。ヒト ひろく地ド水か / 飲料水の水源とし 緊急なことは栄養物質に劣らない。 域 ) , 淀川 , 財田川 , 大和川 , 多摩川の 9 河 て歓迎されていた ( / 井戸 ) 。しかし 少なくともある程度の水分が存在し では 1 日に 75 ~ 100 / にのは、る原尿 川および四日市近海の 都市の発達に伴い使用水量の増加 , て , はしめて生命は存在するもので が生し , その大部分は再吸収されて , 鈴鹿水域の合計 13 水域 井戸水の不足 , 地下汚染の機会が多 ある。動植物組織の含水量は , 一般 1. 5 / くらいが排出に回されるにすぎ が指定され , それぞれ くなってきたため上水道が普及する に 8 ( ) % 前後であるが個体全体として ない ( / 尿 ) 。 放流廃水汚濁の許容基 ようになった。ふつう 1 人 1 日当り は , 植物の木質 , 動物の骨格やクチ みずあめ水飴液状の / あめで 準を設けることで保全 の水道水使用量は 25 ( ) ~ 3 ( ) ( ) / となっ そのままなめて食用するが , 煮つめ クラなど水分の少ない構造もあリ , がはかられている。な ているカヾ , これはデ・バート , 学校 , て精製または加工して各種のあめ菓 お , 水質汚濁の度合い 他方 , 含水量の高い例として , ハチ の科学的基準について 病院その他ビルや工場などの給水量 子をつくる。また , キャラメルなど クラゲ類の多くでは , 体重の 99 % 以 は , p 日値 , 浮遊物質の を含めた平均水量で , 都市の近代化 の製菓や , っくだ煮 , あめ煮 , など E が水である。水は , 生体の構成単 量 , 細菌数 , 溶存酸素 と巨大化に伴って増加の一途をたど 位である細胞内で , 液体状態の原形 に利用される。あめには酸糖化あめ (D O), 生物化学的酸 と麦芽あめの 2 種があるが , 一般に 質の毖質となっており精妙な反応の っている。東京では夏季最大 1 日約 素要求量 ( BOD , ふつ 水あめというのは前者からっくるも 38 ( ) 万 m3 の水道水が供給されている 場を提供するものである。複堆徹妙 う 5 日間 20 ℃の状態に おいてその間その水が な細胞内の生化学的過程が円滑に か , なおイ ( 足の状態にある。 2 ) かん のをさす。原料のデンプンはもち罘 消費する酸素量を百万 がい用水新しい農地の開発計画で 制御されて進行することは , 無規則 を用いるのが最高級で , ふつうには 分率で示した値 ) , 総 は供給しうる水量によってその開発 な気体状態や , 動きのとれぬ固体状 うるち米 , 外米 , 砕米 , サツマイモ , 窒素量などを用いてあ 面積が決められる。日本の水田では 態のもとでは不可能に近い。水以外 ジャガイモ , アワ , トウモロコシなど らわすが , どの程度の 昔から自然発生的に河川の上流から の液体が生命の媒体となる可能性は , のデンプンが用いられる。〔川島〕 水質の悪化を汚濁とみ 水が得られるままに , 水田が次々に 地球 E では実上ない。しかも水は , みすい未遂犯罪の実行に着手 るかはその水の利用目 的によって異なり , ひろげられたため , 実際に必要とす それ自体として生命活動に好つごう してこれを遂げなかったこと。実行 律にはいえない。一般 る水量以上の水を使用しているとこ な多くの持質をもっから他の大体上 の着手という点で , 犯罪を実現する 的にいって河川の場合 ろが多い。それらの取水量は慣行水 の生物の存否を論するさいにも , 液 ための準備行為である予備と区別さ 百万分の 5 ( 5ppm ) 利権となって 1 年のうち 100 日あま 体状の水の有無がおもな条件の一つ れ , 犯罪を遂げなかったという点で 以下なら清浄とみなさ りの用水期以外にも他の用途への使 既遂と区別される。人を殺す目的で と目されている。なおまた地球上の れている。 用をはばんでいる。稲作には水温の 生命の起原が論せられるときにも原 刀を用意するのが殺人予備で , 刀を

8. 国民百科事典7

けではない。 この国は 4 ~ 5 世紀ま では東西交通の要地を占めて栄えて いたが , その後は衰え , 7 世紀の半ば に玄奘うが通過したときにはまった く荒廃していた。その遺跡は 1900 年 にヘディンによって発見され , それ よりスタインや大谷探検隊の調査が 行なわれて , 多数の遺物が発見され ことに 780 通をこえる文書は楼蘭 の盛時をよく伝えている。〔山口〕 ローエング、リン Lohengrin ワ グナーのオペラ ( 3 幕 ) 。台本は中世 の聖杯伝説および白鳥騎士伝説など に基づいて作曲者自身が作成。 1850 年ワイマルでリストの指揮により初 演。ワグナーのオペラ改革の最終段 階に至る過渡期の傑作で , これまで の「番号オペラ」の型を脱して無限 碇律と示導動機が強調された。第 3 幕で歌われるく婚礼の合唱〉は , 結 婚式の音楽としてよく知られている。 / ( 別刷 ) オペラ 〔あら筋〕 10 世紀のドイツ国王ハインリヒ 1 世の宮廷が舞台。プラバント公の遺子工 ルザ姫は代官テルラムントによって , 弟殺 しの無実の罪をきせられたとき白鳥にひか せた小舟にのって現われた騎士ローエング リンに救われて結婚する。しかし工ルザ姫 が約束にそむいて彼に名と身分を問いただ したため , 彼は神としての力をもった聖杯 の騎士であることをあかして別れていく。 〔植村〕 ロカ〔岬〕 Roca リスポンの西 方約 30 にあって , ユーラシア大陸 の最西端 ( 9 。 30 ' W ) をなす。大西洋 上に突出した高さ 170m の花コウ岩 の絶壁の上に灯台があり , またポル トガル最大の詩人力モーンイスの碑 があり , 「ここに大地終わり , 大海始 まる・・ ・・」の有名な詩句が刻まれて いる。 合は液柱の高さに相当した圧力差し のが作られている。しかし , この場 細菌用などに応して種々の性能のも 性分析 , 定量分析 , 微細沈殿の分離 , / ろ紙はその使用目的 , たとえば定 紙 ( ろ材 ) と漏斗がふつう用いられる。 ぶことが重要である。実験室ではろ それぞれ適当なろ材 , ろ過方法を選 ある。したがってその目的に応して , するような場合は両者とも無価値で 必要で , 工場廃水を清浄にして廃棄 するような場合はろ液 , ろ塊ともに たふつうの塩類結品を母液から分離 製造などではろ塊が必要である。ま ため , ろ液が重要であり , 無機顔料 どの場合は清澄なろ液をうる目的の ーっである。飲料水 , 酒 , ビールな ひしように多く使われている工程の いう。ろ過は重要な操作で , 工業で といい , ろ材を通った液体をろ液と の上に残った固体をろ塊またはろ滓 この場合の多孔性物質をろ材 , ろ材 ことによって両者を分離する操作。 を通過させ , 固体の通過を阻止する 合物を , 多孔性の物質を用いて液体 ろか濾過固体粒子と液体の混 5 8 7 かないので , 微細粒や粘性の大きい 液体のろ過には時間がかかる。この ような場合には吸引ろ過が行なわれ る。吸引ろ過の場合にはふつうの漏 斗の代わりにプフナー漏斗 , グーチ るつほ , ガラス漏斗 ( ガラスの細粒を 半ば融着させたものをろ材とする ) などが用いられ , ろ紙のほかに石綿 ( アスベスト ) も用いられる。工業的 にもこの操作は鉱石泥漿よ , セメン ・ト , 結晶や塩類 , 顔料 , ワニス , ショ 糖汁の清澄など種々の場合に用いら れるが , 工業的なろ過器にはフィル タブレス ( 圧ろ器 ) , 葉状ろ過器 , 連 続ろ過器などがある。ろ材は綿布が ふつうであるが , 羊毛布 , 絹布 , 合 成ろ材 ( ポリエチレンその他の合成 繊維のろ布 ) , 金属網なども用いられ る。特殊なろ過器としては細菌のろ 過 , 汚水の飲料化に用いられる素焼 圧力ろ過器 , 薄板を多数重ねて圧搾 した堆積層でろ過のやくめをする流 線ろ過器などがある。ろ過の困難な 場合にはろ過助剤を用いることがあ る。ケイ藻土およびこれを主体にし たものが多いが , 炭粉末 , 紙バルプ , 石綿 , 酸性白上なども使われる。助 剤はろ材面に作用する場合と , ろ過 しようとする混合物に混入する場合 とがある。 〔落合〕 が最初である ( / 蓄音機 ) 。その後こ の円筒はロウ管に変わり ( ロウ管式蓄 音機 ) , しばらく一般に使用されたが , 87 年円盤式レコードが発明された。 これは円盤に音溝を刻み , これをめ っきして金型を作り , これによって プレス作業でシェラック円盤を作っ たが , 最近のものはますアセテート 盤に音溝を刻み , これをめつきして 金型を作り , ビニルをプレスして L P 盤を作っている。 / レコード 〔光学録音〕写真のフィルムに音を 光学的に録音し , これを再生するこ とは 19 ( ) 5 年に E. ルーマーがアーク灯 の光を電話電流で変調してフィルム 上に音波の波形に応した濃淡の記録 をうることに成功したのがはじまり で , その後真空管増幅器の発明とマ イクロホンの発達により映画の映像 と結合してトーキーが生まれ今日に 及んでいる。光学式録音には 2 種あ り , いすれもきわめて細いスリット の像をフィルムの上に結ばせ , その 像の光量を音の強弱に応して変化さ せるものである。スリット全体の光 量を多くしたり少なくしたりするも のを密度式とよび , スリットの全長 のうち光のあたっている部分の面積 を変えることによって光量に変化を 与えているものを面積式とよんでい る。ウェスターン・エレクトリクは 密度式を採用し , R C A は面積式を 用いている。このように光量あるい は面積が変化させられると , そこを 通って一定速度で動かされたフィル ムに像が焼き付けられる。この像を サウンドトラックとよんでいる。再 生の場合はこのサウンドトラックに スリットの像をあて , 通して出た光 が , 密度 , あるいは面積によって変 化させられるのを光電管で受けて音 にするのである。この録音も専門家 のみによって行なわれているから , 録音機はいすれも高価なもので , あ まり市販はされていない。 / 映画 〔磁気録音〕磁気的に録音をするこ とは 1898 年にデンマークの V ノヾウノレ センが鋼線を用いて行なっているが , 当時は電流の増幅が困難であったた めそのままになってしまった。第二 次大戦中 , ドイツでプラスチックテ ープに磁性鉄粉を塗りつけたものを 使用したいわゆる / テープレコーダ が発達し , 戦後米国で改良されひし ように品質のすぐれた録音が得られ るようになった いちど録音したも のが不要になれば消去してふたたび 別の録音が可能であるという便利な 性質があり , 一般の人でも自由に使 用することができる。しかしテープ レコーダは巻戻操作を必要とし , 希 望の録音場所を即座に見出せないこ と , 掛替えがめんどうなことなどの 欠点をもつので , テープのかわりに シート状の磁気録音体を使用するシ ートレコーダが日本で考案された。 ロクオン 楼蘭 ( 補 ) ヘディン以 後の楼蘭の調査は , 19 ( ) 6 年スタイン , 08 , 1 い 年大谷探検隊の橘瑞超 , 14 ~ 15 年ふたたびスタ イン , と続くが , スタ インの発見した , 古代 インドで行なわれたカ ロシティー文字でしる されたおびただしい「カ ロシティー文書」は , 大部分が木簡に書かれ , 王の命令 , 個人の書簡 , 契約書など多種豊富な 内容を誇っている。ま た橘の発掘した中で重 要なのは , 前涼の西域 長史李柏の手紙の草稿 とされる「李柏文書」 であった。そして精密 な検討の結果 , 本書の 成立年代は 328 年 5 月 7 日と断せられた。 磁気シート / 録音 れたシードを再生する 転し , 円弧状に録音さ 順次 3 個のヘッドが回 のトラックを走査し , ると , 次のヘッドが次 トラックを走査し終わ ー・ - つの、ツドカぐー - ・つの シートレコーダの一例。 の磁気録音体で行なう 録音と再生をシート状 ロカルノじようやく口カルノ条 約 1925 年 10 月 16 日スイスのロカル ノ L 。 carn 。で結ばれた欧州諸国間 のいくつかの条約で , ベルサイユ条 約の確認 , 中部ョーロッパの安全保 障を内容とする。そのうちドイツ , ベルギー , フランス , 英国 , イタリ ア間で結ばれたラインラントの現状 維持に関する相互保障条約がもっと も重要で , この条約だけをロカルノ 条約とよぶ場合が多い。 これはベル サイユ条約で定められたフランス , ドイツ , ベルギー間の国境の尊重 , この 3 国間の相互の不侵略 , 不戦な どを約し , 英国とイタリアがその保 障を約束したもので , この条約実施 に伴い , 26 年ドイツの国際連盟加入 が実現した。この条約によってベル サイユ体制の安定 , 欧州の国際協調 がもたらされたが , ドイツの東方に 対する侵略の危険防止という点では 不十分だったのでソ連の不満を招い た。 36 年ヒトラーはこの条約を廃棄 , ラインラン : トを再武装した。〔斉藤〕 ローガン〔山〕 Logan カナダの 北西部 , セントエライアス山脈の最 高峰。標高 6050m でカナダの最高点 , 北米第 2. 位。 1925 年マッカーシーら が初登頂。南西 30 のセントエライ アス山 ( 標高 5489m ) と対立する。付 近は氷河の発達がみごとである。 〔戸谷〕 ろくおん録音任意のときに再 生ができるように音を記録すること を録音といい , 1877 年にエジソンが スズ箔をはった円筒に録音をしたの

9. 国民百科事典7

リョウジュ 4 9 5 て , それと壁体 , 屋根部分を組み立 キツネのお化け , 花その他の精など , 自国の外交使節を通して提出し , 相 て , 住宅を構成する方法も考えられ 手国が認可を与えれば領事としての 登場する多くのお化けが人に災いを 権限を認められる。領事が職務を執 もたらすものでなく , むしろ人間以 ている ( 米国の A C O R N ハウス ) 。ま 行するために必要な特権は通商航海 たソ連ではパネル方式よりもさらに 上にやさしい心と姿をもって現われ , 条約によって認められる。外交使節 それが関係する人間たちに幸福をも 合理的な立体形式によるコンクリ ト造アパートが実現イヒされている。 のように国家を代表するものではな たらすのが特徴で , 主人公の人間が / ( 別刷 ) すまい 多く不遇の状況にある秀オ ( 科挙の いから一般にその特権は限られて 第 1 次合格者 ) であることとともに りようし理容師頭髪の刈込み , いる。 〔吉永〕 りようシチリアおうこく両シチ 現世で不遇 , 失意の状態にあった作 顔そりなどの方法で , 人の容姿を整 者が , 夢幻の世界に美と真を求めた えることを職業とする者。日本では リア王国 12 世紀 , ノルマンの一頭 ことを示している。中国怪異小説の 理容師法 ( 昭 22 法 234 ) が , その資格 目ロべール・ギスカールと弟ルジェ 口がシチリアをサラセンから奪い 傑作として日本文学にも影響を与え , や営業について定めている。理容師 になるには中学校卒業またはそれと 後者の子ルジェロ 2 世が 1130 年シチ また欧州諸国にも紹介されている。 同等以上の学力がある者で , 厚生大 リア王兼カラブリアとプーリヤの公 〔丸山〕 を称したに始まる以後シチリアと りようさんじゅうたく量産住宅 臣指定の理容師養成施設で昼間課程 南イタリアは , 同時にあるいは別々 俎立住宅 , プレハプ ( プレフアプリ は 1 年 , 夜間課程は 1 年 4 カ月 , 通 ドイツのシュタウフェン家 , フ 信課程は 2 年以上修業し , さらに 1 ション prefabrication の田等 ) 住 ランスのアンジュー家 , スー、インの 年以上の実地習練を終えたのち , 都 宅ともいう。住宅を建てる場合 1 戸 アラゴン王家 , オーストリア , サポ 道府県知事の行なう理容師試験に合 ごとに現場で材料を加工して建てる イ公などの手を転々としたが ( / シ 格しその免許を受けなければならな 方法でなく , あらかしめ工場で生産 チリア , / ナポリ王国 ) , 18 世紀ポー い。青神病 , てんかんにかかってい され規格の統一された部材を , 現場 ランド継承戦争でスペイン系プルポ こ運んで組み立てる方式の住宅をい る者はなれない。 〔村木〕 りようじ領事外国にいる自国 ン家のドン・カルロスが両者を得て この建設方式が成立するために 民の保護と貿易促進のために派遣さ 独立王国をなした。ナポレオンによ は , 大量の住宅需要 , それを具体化 るナポリ王国の支配をへて , 1816 年 するための大規模な住宅建設企業 , れる国家の機関。領事は接受国の一 プルポン家のフェルジナンドか、ナポ 定の地方をその管轄区域とし , 自国 またはそれを推進する政策が前提と リ , シチリア両王位を統合して正式 民とくに船と船員の保護や戸籍事務 , して必要である。米国では第二次大 に両シチリア王号を称したが , その 截後に大量の住宅が求められたさい 証明事務にあたる。このため領事は 後 3 代にわたるプルポン家の乱脈な に , 量産住宅が企業として成立し , 港に置かれることが多く , またその 反動政治は民心を失い , 60 年がリバ フランスでは熟練労働者不足の問題 交渉相手は地方官憲であって直接に ルジの千人隊の遠征をよび , 翌年イ の解決の意味も含ませて政府保護の 相手国政府と交渉することはない。 タリア王国に統合された。 もとに開発された。また社会主義諸 領事には本務領事 ( 派遣領事 ) と名誉 〔森田〕 りようじゅう猟銃狩猟に使用 国では , 計画経済のもとで , 国民の 領事 ( 選任領事 ) がある。前者は領事 猟銃 ( 補 ) 猟銃を所持 するためには , 銃砲刀 生活水準の向上をはかるための住宅 する銃器で , 散弾銃 , / ライフル銃 , の職務に専任するもので本国から派 剣類所持等取締法 ( 昭 / 空気銃の 3 種に分けられるが , 狭 遣され俸給を受ける。後者は領事の 建設の技術手段として , 政府によっ 33 法 6 ) により , 都道府 義には単に散弾銃だけをさすことが 事務を委託されたもので相手国に居 て強力に推進されている。もちろん , 県公安委員会の許可 , 多い。散弾銃は「ばらだま」を発射 このような住宅建設技術が成立する 住するもの , 多くは相手国人が委託 確認を得なければなら するものであるから , その威力と射 ためには , 単に大量の住宅需要のみ され , 他の職業を兼ねることができ , ない ただし 18 歳未満 でなく , それを可能とする高度の建 俸給ではなく手数料制による。領事 程距離においてはライフル銃に劣る 者 , 精神病者 , 麻薬や 大麻の中毒患者 , 心神 が , 弾丸が散開して命中範囲が大き 設技術水準が達成されていることが の階級は / 外交使節の場合のように 耗弱 ( こうしやく ) 者 , くなるので鳥猟に愛用される。外形 必要である。形式上からは , 軽量方 国際的に定められた階級はなく , だ 住居不定者などは許可 上 , 銃身が 1 本の単身銃と , 2 本以 いたいに総領事 , 領事 , 副領事に分か 式と重量方式に分類され , 軽量方式 されない。 れ , その下に領事補 , 代理領事 , 領 上の多連銃があるが , もっともふつ は木または金属を構造主体として , また狩猟を行なうに うに使われているのは元折れ式の水 事事務官が置かれることもある。領 主として 1 戸建独立住宅を対象とし は鳥獣保護及狩猟ニ関 平二連銃である。散弾銃の口径は番 スル法律 ( 大 7 法 32 ) に 事の派遣と接受は当事国間の合意に たものである。重量方式は鉄筋コン より都道府県知事から 数でよは、れる。 1 ~ 4() 番まであり , ートによる共同住宅を対象とし より原則として通商航海条約に基づ 乙種免許をうけなけれ ている。量産住宅の技術上の長所と いて行なわれる。外交使節の場合の 1 ポンド ( 454g ) の実弾にふさわし ばならない。 して , 現場施工にかわる工場生産で い銃を 1 番とし 4 ( ) 番は % ポンドの ようにアグレマンを求めることはな 実弾に適合する。一般に多用される あるための工期の短縮 , 均一な良質 く相手国に到着した領事は委任状を 部材の完成 , 熟練労働者を必要とし 側面図 ない点などがあげられ , 短所として 量産住宅の一つ , プラスチックハウスの は , デザインの画一化 , 設計の自由 壁の一断面。外壁の外気に接する面には 度の低下などがあげられる。しかし アルミニウム板 , 内面には硬質塩化ビニ 工場から建設現場までの輸送 , 覡場 ルシートを使用し , 内壁にはスチロール スポンジとエスロンポードが使用される で部材を組み立てる施工機械の普及 が問題となる。したがって軽量方式 にしろ , 重量方式にしろ , 実現化さ れた例は , 運搬 , 組立 , 貯蔵に便に なるよっ , 壁によって住宅を組み立 てる方式 ( パネル方式 ) によるものが この場合には , 壁体内に完全 な断熱 , 断湿構造を工場で施工しう るという利点を有している。また技 術的には , 浴室 , 便所 , 台所 , 暖房 などの給排水 , 配管設備を必要とす る部分を , あらかヒめ工場で組み立 量産住宅のうちで , ノヾ ネルを組み立てる米国 のカーノレ・コッホ・ノ、 ウス ( A C O R N ノ、ウス ) 。 浴室 , 台所などの給排 水部は中央にまとめて 作られ , 左右に , 屋根 , 床 , 壁などのノヾネルを 組み立てて居間や寝室 などを構成する 給排水部 / くネノレ

10. 国民百科事典7

1 3 1 潜函などをまっすぐ壁のように積 べたままで置く水面貯木場 , 貯炭場 , みわげた直立堤は向きが適当であれ 貯油施設などがある。 3 ) 航行補助施 は・波からたいした衝撃も受けす安定 設船の出入港時に必要な各種航路 を保ちやすいが基礎が掘れやすい。 標識や , 船と陸上の間でかわすさま ざまの信号施設 , 通信施設や港内の 今日では両ちの長所を生かした混成 型防波堤が多く用いられる。これは 邯明施設である。 4 ) 臨港交通施設 その港のための道路 , 鉄道 , 軌道 , 水面下数 m まで捨石で盛り上げその 上に直立堤を築いたものである。埠 運河 , 橋など。 5 ) 旅客施設旅客乗 頭工事は岸璧 , 桟橋 , 物揚場を築造 降施設 , 手荷物取扱所 , 待合所など。 する工事が中心となり , 前面のしゅ 6 ) 船舶補給施設給水 , 給炭 , 給油 んせつや背面の埋立てを伴うことが 施設。 7 ) 港湾厚生施設船舶乗組員 多い。大規模な桟橋の場合は , 水底 および港湾労務者の体泊所および診 深く打ちこんだ幾本ものくいの上に 療所。以上のはか船舶修理施設のド 鉄筋コンクリートの柱を立てる。岸 ック , 浮ドックなどがあるか、 , これ 壁は背部の上圧や上にのせる建物や はふつうは造船所に付属した施設で 機械の重さに耐え , 飜 } がぶつかった ある。なお水運の場合の輸送費は半 り口一プでひつばられたりしてもこ 分は港における荷役その他の経費で われないだけの強度が必要である。 ドック , ビクトリア・ ・广ノレノヾ あり , 世界の主要港では荷役設備の 大きいものはコンクリート塊や潜函 多数のドックで形成さ ドックなど , 機械化が促進され , とくに石炭 , 石 れ , 朝鮮の仁川港も泊渠港である。 でつくりその重みでカに耐えるよう 汕 , 穀類などの大量ばら輸送には専 これら係船岸の前には本材 〔港湾計画〕港の新設 , 拡張または にする。 用船が使用され , その積出港や陸揚 を組んだものや丸太を鎖で縛ったフ 改良にあたり , その計画をたてるた 港では大規模な船積みまたは陸揚機 ェンダが取り付けられる。これは接 めには , その港の生成発展の可能性 械が建設されている。 岸する船がぶつかったときのクッシ について十分に調査し検討を加え , 〔港の修築〕港を新たにつくったり ョンの役をする。上面には船から出 これによって設置する位置 , 形状 , 改良したリする仕事を修築といい されたもやい綱を縛リつける係船柱 1 ) 防波堤などの外郭工事 , 2 ) 航路や 規模を決定することが第 1 に必要で 泊地などの水深を増し , またそれを や係髜 } リングなどがコンクリートで ある。その計画を港湾計画といい 維持するためのしゅんせつ工事 , 3 ) 固定される。河港では河岸に岸壁ま その資料となるものは , 地形 , 水深 地質 , 気象 , 潮汐 , 波浪などの自然 たは桟橋を構築するニューヨーク港 , 港の用地造成の埋立工事 , 4 ) 埠頭の 的条件と , 後方地域の人口 , 資源 , 両岸に溝渠を掘り入れ , あるいは 築造工事 , 5 ) 鉄道 , 道路 , 荷役機械 , 水門を通して船たまり ( 泊渠 ) を設け , 産業 , 交通などの人文に関する事項 上屋 , 倉庫など陸上諸施設の工事が 必要なおもな工事である。とくに人 である。さらに港の開発によって , これに係船設備を設けるハンプルク 港 , ロッテルダム港の例がある。潮 将来その港に出入する船舶の隻数と 工港では , 大防波堤で人工の湾をつ くることが代表的な仕事であり , 各 汐う干満の差の著しい港では水門を 大きさ , 出入貨物の種類と年間の数 設け , 満潮時に開いて船を入れ水門 量 , 乗降船客数などを想定し , 種の湾入地形を利用する自然 : 樛の場 これ 合でも多かれ少なかれ防波堤工事が を閉ざし , 港内の水深をつねに満潮 らを要素として港の規模形状を決定 時と同一に保つようにした係船ドッ し , それに応して水域および陸域の 必要である。防波堤をつくるには , 範囲とこれに施すべき諸施設の配置 その地方特有の風や涬月流を防ぎ , 岸 ク ( ウェットドック ) の方式をとると や構造が計画されることになる。港 線の形に応した位置と形と長さを決 これを泊渠港という。 ころがあリ , の造成上自然的条件の備わらない場 定しなけれは・ならない。基本的な形 ロンドン港はテムズ川の両側にある 式としては半島型と島型とがある。 横浜港。東京湾北西部の総水面積約 78 ( ) ( ) 万 m2 の沿海港で , 7 個の公共用埠頭岸壁 ( ノヾ 島県は岸に沿う潮流が砂を運んでく ース数 38 ) と 33 個の専用埠頭をもち , 東京港 , 川崎港とともに特定重要港湾に指定さ るのを減らし , 水深を深くし , 細長 4 外防波堤北灯台 3 外防波堤南灯台 5 れている。 1 東水堤女丁台 , 2 北水堤灯台 い泊地が必要なときに役だっ。防波 鶴見防波堤灯台 , 6 山下埠頭 , 7 大桟橋 , 8 新港埠頭 , 9 高島埠頭 , 10 山ノ内埠頭 , い , 貯木場 , 15 植物検疫所 , 16 東洋船舶 堤の向きは波の寄せる方向と直角に 端穂埠頭 , 1 2 出Ⅲ町埠頭 , 1 3 ョットノ 信号所 , け地方気象台 , 18 山下公園 , 19 入国管理事務所 , 20 海上保安部 , 21 関東海連 なるようにつくるとよいが , その場 局 , 22 水 E 警察 , 23 税関 , 24 検疫所 , 25 海ト . 保安本部 , 26 三菱横浜造船所 , 27 横浜駅 合堤にかかる力はひしように大きく なる。斜めになるようにすれば波の 勢いははわかえっていく。港ロの向 っ川 0 きはいつも吹く風の方向とある角度 をもたせたほうがよい。波の方向に 対しまっすぐにすると波がまともに 港内にはいってくるし , 直角にすれ は船か出入リするときに横波を受け て危険である。港ロは一つとかぎる とはなく , 大型研 } と小型船で別に して混雑を防ぐこともできる。港凵 は幅が狄ければ港内の水面は穏やか ' になるカの出入りのためには広い まうがよく , 航路の規定の幅を基準 こ決められる。防波堤には構造上 3 沖類ある。石やコンクリーート塊を 杉に盛リ上げた捨石堤は波が斜面に って北がってくるから堤の受ける わはあまり大きくないが形がくすれ やすい。コンクリートで , ときには 0 港の景観。上 , 岸壁の ビット ( 係船柱 ) に係留 され , 荷役作業中の船。 からはしけで , 能率的 に荷役される。下 , 沖 がかりしている本船に 乗客や乗組員などを運 ぶ交通艇の船だまり 横浜港 5 1 ロ -12 27 1 検疫 錨 地 第一 区 第 、、れ第 8 22 区 ! 0 凡例 灯台、、 勿工場一灯浮標 倉庫 ^ プイ 20 四 6 2 3 2 k m 0