教え - みる会図書館


検索対象: 向上心
21件見つかりました。

1. 向上心

" 大常識人。であったがゆえに偉大な業績を遺したスコット 4 章見識を高める ! 人生の教えをどこに読みとるか 1 忍耐強くけっして裏切らない無ニの " 友人。 最良の人生がぎっしり詰まった " 上等な壺。 心の「共鳴」が生み出す巨大なエネルギー 2 人生の教えをどこに読みとるか 6 これまでの " 生き方の流れ ~ を変える新鮮な刺激 どんな小さな癖ひとつにも " 人格 ~ はあらわれる 何が「クレオパトラの鼻」になるかわからない 自分の中の " 野獣 ~ をどのように手なずけるか 3 「もうひとつの人生」を切り開く最良の刺激剤 150 9 147 ー 72

2. 向上心

見識を高める ! 人生の教えをどこに読みとるか

3. 向上心

228 いつまでも新鮮さを失わない「人生のよき伴侶」 「聖人は百年の教えを説く。老子の生き方を知れば愚者は賢くなり、よく迷う者は強 い決断力を得る」と中国の言葉にもある すぐれた人物の血の通った生涯は、後世の人たちにとっていつまでも自由と解放の 福音であり続けるのである。 「われわれは、後に残る者の心の中にいつまでも生き続ける」 人徳にあふれた人の口から出た言葉や行動に示された手本は、いつの時代にも生き ている。それらはみな後に続く者の頭や心の中に染み通って、人生のよき伴侶として われわれを助けるばかりか死を迎える時の心の慰めともなる。 「後世の人にりつばな教えや手本を残すという輝かしい名誉を担うことは、真に偉大 な人物だけに許されているのだ」とは、インドで布教活動をした後、冷たい牢獄で一 マーティンの言葉である。 生を終えたヘンリー・

4. 向上心

152 世界に自由に出入りすることができる。文字さえ読めれば誰にでも入場する権利があ るのだ。 笑いたければ、セルヴァンテスやラブレーが一緒に笑ってくれる。悲しみたければ、 テイラーがともに悲しみ、慰めてくれる。 トマス・ア・ケンピスやジェレミー・ 楽しい時も悲しい時も、幸せな時も逆境にある時も、われわれが憩いと慰めと教え を求めてすがるのは常に書物であり、そこにちりばめられている偉人たちの魂である。 2 人生の教えをどこに読みとるか 人間にとって世の中でいちばん興味のある対象と言えば、ほかでもない自分と同じ 人間である。人間の生活にかかわるすべてのできごと、すなわち経験・喜び・悲しみ ・成功などは、何にもましてわれわれの好奇心をゆさぶる。 人はみな程度の差こそあれ、自分以外の人間を人類という大家族の一員、つまり仲 間として眺め興味をもつ。その人の教養が深ければ深いほど、人類の幸福に関するす

5. 向上心

けた。ストア派の哲学の教えを請いたいというのである。エピクテトスは、はじめか らこの男のヘりくだった態度を信用せず、冷ややかな調子でこう言った。 「君は心の底から教えを請いたいのではなく、私の生き方のあらをさがしに来たので はないかね 「それはどうですか。しかし、あなたのようなことをやっていたら、食器も馬車も土 地もない、ただの貧乏人になり下がってしまいますからね」 するとエピクテトスは答えた。 「私はそんなものはほしいと思ったこともないね。第一、現に君は今でも私より貧し い生き方をしている。パトロンがいよ、つといまいと、それがど、つしたとい、つのだ。君 にとってはそれが大問題だろうが、君よりも私はずっと豊かなのだ。 こび こも媚を売るつもりはな シーザーが私をどう思おうと知ったことではない。私は誰。 君がもっている金や銀の食器にまさる財産が私にはある。君は銀の水差しをおも ちだが、信念と理性と探究心のほうは上でできたお粗末なものだね。私にとって精神 は王国なのだ。そしてそれは、君の救いがたい怠け癖のかわりに、豊かで幸せな仕事 をもたらしてくれるのだ。君は、全財産をかき集めてもまだ足りないと思うだろうが、

6. 向上心

「偉大な生き方」は時をこえて生き続ける 偉大な人の示した手本は永久に消えることがない。、 しつまでも生き続け、後の世代 伝記小説は、精一杯に生きればどんな人間に成長して、どんな仕事を成し遂げられ るかを教えてくれる。それを読めば新しい自信と力が湧いてくる。登場する人物が自 分には手の届かないほど偉大であっても、やはりあこがれと希望を抱くよう勇気づけ られるだろう。 体内にはわれわれと同じ赤い血が流れ、同じ世界に生きた大先輩たちの生涯は万国 共通の力をもっている。彼らは今もなお草葉の陰からわれわれに語りかけ、彼らの歩 んだ道に導いてくれる。彼らが身をもって示した手本は、われわれに教えを授け影響 あを与え、正しい人生を歩ませるために生き続けている。 っ 高潔な人格は時代から時代へと永久に受け継がれる遺産であり、同じような人格を A 」 人 絶え間なく生み出していくのである。 2 2

7. 向上心

いやしい人間を尊敬するなら自分もいやしい性格だし、金持ちを尊敬するなら俗物 にすぎない。肩書のある人間を尊敬するならおべつか使いか、さもなければ相手の顔 色をうかがう人間だ。勇気のある誠実で男らしい人を尊敬するなら、自分もまちがい なくそのような性格をしている。 何かにあこがれるという衝動がいちばん強いのは、人格形成期、すなわち若い時で ある。われわれは、年をとるにつれて習慣の型にはめられてしまい、何を見ても感動 しないよ、つになってしまいかちだ。 若い頃は性格に柔軟性があり、物事にも感じやすい。こういった時期に、偉大な人 物に対するあこがれの気持ちを植えつけておいたほうがいい 若者は思いもよらない人物を英雄視するものだから、とんでもない悪者にあこがれ たりしかねない。だからこそアーノルドは、自分の教え子がりつばな行ないやすぐれ あた人物、それにすばらしい景色を見て感動するのが何よりもうれしかったのである。 つ「 " 何を見ても感動しな とは悪魔の好みそうな言葉だ。感動がなくなってしまえ 人ば、自分の教えのもっと深い部分を生徒に伝えられなくなってしまう。わけのわから ないアンチ・ロマンの風潮にかぶれている人は、自分の才能のもっともすばらしいと

8. 向上心

どんな業績を遺し、何を考えたかによって、生きた長さをはかるべきである。人の ために役立っ仕事をすればするほど、考えたり感動したりすることが多ければ多いほ ど、本当に生きていると一言える。 怠けてばかりいて何の役にも立たないような人間は、どんなに長生きをしたとして もただ息をしているだけの存在なのである。 その昔、キリストの教えを説いた人たちは自ら手本を示して労働意欲を盛り上げた。 「働かざる者は食うべからす」と使徒パウロは説き、他人に迷惑をかけず自らの手を 汚して働くことを教えたのである 宣教師ボニフアテイウスはイギリスへ着いた時、片手に福音書を、もう一方の手に は大工の使う物差しをもっていた。のちにイギリスからドイツへ渡る時には、建築の 技術を身につけて行った。ルタ 1 も、植木屋や大工、旋盤工、それに時計屋と、さま かて 抜 ざまな職業についてまじめに働き、日々の糧を自分の手で得ていたのである。 をすばらしい職人芸を見学に行くと、その職人に敬意を払い、帰り際には深々と頭を 仕下げるのがナポレオンの癖だった。セント・ヘレナ島で暮らすようになったナポレオ ンがある夫人と歩いていると、下男が数人、荷物をかついで来るのにぶつかった。夫

9. 向上心

か、鉄くずで終わってしまうかは、そのひと振りの打ち下ろし方、修養の仕方しだい だからである しなくてもよい回り道のせいで、ねじれてさびついてしまった鉄をもとに戻すのは 難しい。しかし正しい師、人生の基本を教えてくれるような良書を得て、その教えを おこ きちんと守れば、人は素直に伸びるものだ。自分を常に赤々と熾すべき目標を見つけ、 それに向かって切瑳琢磨するのが未来に向かう若い人の生き方なのだ。 さて、私と同じ考えを、自ら実践し、一一百年を経た現在もなお若い人びとを鼓舞し 続けている人物がいる。それが本書の著者、サミュエル・スマイルズである。彼のア ドバイスが、理想をうたうだけにとどまらず、生活の実践面で役立つものが多いのは、 以上のような生き方の哲学に基づいているためである スマイルズは、一八一二年十二月二十三日、スコットランドのハディントンに生ま れた。十一人兄弟の長男であった。 彼は医学を志し、医者の書生をしながらエジンバラ大学に通った。二十九歳の時に 父が亡くなり、弟妹の面倒を見るために、一時は学問をやめようとさえ思った。しか し母の勧めでそのまま大学に残り、やがて医者となって郷里で開業した。医者として

10. 向上心

はあまり流行らなかったので、やがて文筆に親しむようになり、鉄道書記を務めなが ら新聞に原稿を書くようになった。一八五七年に蒸気機関車の発明家スチープンソン の伝記を書いたのがきっかけで、プロの著作家となった。彼が科学や技術にくわしい のは、こ、ついう経歴のゆえである。彼には一八六一年から六二年にかけて書いた『技 術家列伝』全三巻もある。 彼の名がわが国で知られているのは、明治の初めに中村正直 ( 敬宇 ) によって訳さ れ、『西国立志編』と題して出版されたゾミ・・、ミ、 ( 『自助論』竹内訳、三笠書房刊 ) のゆえである。それが世に出たのは明治四年七月であり、以来一〇〇万部は出たと言 われている。それは福沢諭吉の『学問のすゝめ』と並ぶ明治初年のベストセラーであ った。 明治維新直後の混乱の中にあって、具体的な生き方の指針を求める若者たちに、福 沢は知の世界を、中村 ( スマイルズ ) は徳の世界を展開してみせたと言ってよい。若 A 」 あ 者い日の私もこの本を読んで大いに発奮したものである。 訳 本書は『西洋品行論』と題して明治十一年に第一・二編が、十三年に全編が、これ 1 また中村正直の訳によって出版された。ある意味では『自助論』よりもその内容が充