ヴィルトウ - みる会図書館


検索対象: マキアヴェッリ語録
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1. マキアヴェッリ語録

第三部人間篇 フォルトウーナ 名声に輝く指導者たちの行為を詳細に検討すれば、彼らがみな、運命からは、機会し か受けなかったことに気づくであろう。そして、そのチャンスも、彼らには材料を与えた だけであって、その材料さえも、彼らは自分の考えどおりに料理したのにも気づくにちが しオし ヴィルトウ つまり、機会に恵まれなければ、彼らの力量もあれほど充分に発揮されなかったであ ヴィルトウ ろうし、また力量をもちあわせていなければ、機会も好機にはならなかったのである。 『君主論』 187

2. マキアヴェッリ語録

第三部人間篇 / 名声に輝く指導者たちの行為を詳細に検討すれば、彼らがみな、 フォルトウーナ 運命からは、機会しか受けなかったことに気づくであろう。 そして : : : フォルトウーナ ノ運命について ヴィルトウ 力量について ネチェシタ 時代生について : : : プ古代ローマの歴史家テイトウス・リヴィウスはこう言っている。 「運命は、自分の考えが中絶されるのを望まない場合、その人 を盲にしてしまう」と : フォルトウ 1 ナ ヴィルトウ イカ量に欠ける人の場合、運命は、より強くその力を発揮する。

3. マキアヴェッリ語録

第部君主篇 ヴィルトウ それでいて、もしもこのような徳を捨て去らねばならないような場合には、まったく ヴィルトウ 反対のこともできるような能力をそなえていなければならない。 君主たる者、新たに君主になった者はことさらだが、国を守りきるためには、徳をまっ とうできるなどまれだということを、頭にたたきこんでおく必要がある。 国を守るためには、信義にはずれる行為でもやらねばならない場合もあるし、慈悲の心 も捨てねばならないときもある。人間性をわきに寄せ、信心深さも忘れる必要に迫られる 場合が多いものだ。 だからこそ、君主には、運命の風向きと事態の変化に応じて、それに適した対応の仕方 が求められるのである。また、できれば良き徳からはずれないようにしながらも、必要と あれば、悪徳をも行うことを避けてはならないのである。 君主の最も心すべきことは、良き状態での国家の維持である。それに成功しさえすれば、 彼のとった手段は誰からも立派なものと考えられ、賞讃されることになるであろう。 思慮深い人物は、信義を守りぬくことが自分にとって不利になる場合、あるいはすでに 一為した当時の理由が失われているような場合、信義を守りぬこうとはしないし、また守り ぬくべきではないのである。

4. マキアヴェッリ語録

第一部君主篇 でいて、スキピオがスペインで得たと同じ効果を獲得したのである。ローマ以外の多くの イタリアの諸都市は、ハンニバルについて反乱を起し、民衆もこれに同調したのであった。 この現象の解明には、次の二つのことを考える必要があると思う。 第一は、人間というものは新しいこととなるとなんにでも魅了されるもので、現在の状 態に満足していない者はもちろんのこと、満足している者まで、変ったことを求める性向 では同じだということである。 この、変化を好む人間の気分が、それをもたらす者が外部の者ならば城門を開け放し、 内部の者ならば、その人の周囲に群がってその人を押し立てる、という結果を生むのだ。 その人物がなにをしようと、良し悪しは別にして、少なくとも変化ではあるのだから。 第二は、人間というものは、敬愛か恐怖かのいずれかに突き動かされて、行動するもの であるということである。 だからこそ、敬愛の念であっても恐布の気持であっても、人々を動かすということなら ば、同量の効果を生むのである。 それどころか、人間とはしばしば、敬愛する者よりは恐布を感ずる者のほうに、服従す るものである。 ヴィルトウ ヴィルトウ とはいえ、真の器量に恵まれ、その人の力量が人々の間に知れわたっているほどの人 125

5. マキアヴェッリ語録

イ君主が民衆のしみを買うのは、どういう理由によるのであろ / 女が原因で国が滅びた例はいくつもあげることができるが / 君主は、民衆がなにか誤りを犯したとしても苦情を言うことは できない。なぜなら : ヴィルトウ 滝わたしが、共和国ですらもともと個々の偉大な君主的器量の 持主や組織者の力がなくてはつくり出せないと考えている以上 滝リーダーの素質とは、所詮もって生れた天性のものによるので

6. マキアヴェッリ語録

じような性向をもって生きてきたことがわかるであろう : ヴィルトウ / 良き性向は、時代によって移動する : : : 四 / 同じ地方に生れた人々は、時代が変ろうとも、同じような気質 をもちつづけるものである : た異なる気質が見出されるのは、地方や国ごとにかぎらない。同 じ都市の中でも、家族ごとにちがう気質が見出される : : : 変化なしの自然はありえないと同様、民族の運命にも、静止と い一つことはあ - りえない・ 次の二つのことは、絶対に軽視してはならない。第一は : 人の為す事業は : 197 202

7. マキアヴェッリ語録

になってからは、この官職は、門閥や年齢に関係なく、ただそ ヴィルトウ の人物の力量によってのみ与えられた : イ自国を大国にしたいと思う者は、あらゆる手段を用いて人口の 流入を計ることを忘れてはならない。なぜなら : イいくつかの民族は、なぜ自分たちの土地を捨てて他国に侵入し、 そこで国を創るかの理由だが、これは戦争の一種と見るべきで あろ一つ : 領土拡張の是非についてだが : イ都市であろうと国家であろうと、規模の大きな共同体ならば、 時が経つにつれて欠陥があらわれてくるのを避けることはでき

8. マキアヴェッリ語録

なぜならこの一一国とも、領土拡張欲のみでそれを行な「たのであ「て、拡張した領土の 明確な活用を知ったうえで行なったわけではないからである。 都市であろうと国家であろうと、規模の大きな共同体ならば、時が経つにつれて欠陥が あらわれてくるのを避けることはできない それゆえ、「医者」が必要になってくる。 つまり、時代の変化につれて変「てくる要求に対処できるような、制度の改革が必要に なってくるのである。 ただし、この場合の「医者」も、ヤプ医者であ「ては困る。改革の必要度が高ければ高 ヴィルトウ いほど、それをできる力量豊かな人物の登用が求められねばならない。 「政略論』 「政略論』 178

9. マキアヴェッリ語録

ヴィルトウ 困難な時代には、真の力量をそなえた人物が活躍するが、太 平の世の中では、財の豊かな者や門閥にささえられた者が、わ が世の春を謳歌することになる : : : イ軍隊には、三種類の軍隊がある。第一のタイプは : イ国家はすべて、いかなる時代であってもいかなる政体を選択し ようとも関係なく、自らを守るためには、カと思慮の双方とも を必要としてきたのであった。なぜなら : イわたしは、改めてくり返す。国家は、軍事力なしには存続不可 能である、と。それどころか、最後を迎えざるをえなくなる、 と : イ戦争するしか能のない者たちを常にかかえておくことほど、為 政者にとって危険なことはない :

10. マキアヴェッリ語録

でなければ為政者に通じないかして、活かされない場合が多い。 それゆえ、人類はいつになってもあいも変らず、同じ醜態をくり返しているわけである。 「政略論』 世の中とは、所詮似たようなやり方で進むものなのである。良き性向も悪い性向も、た いして変りない形で共存しつづけるわけだ。 とはいえ、国によって風習が異なるように、国によってそのあらわれ方もちがってくる。 だが、人類全体から見れば、少しも変らない。 ヴィルトウ しかし良き性向は、時代によって移動する。かってはアッシリアにあったそれが、次い ではメディアに移り、その次はベルシアに、そしてその後も移動をつづけてローマに至り、 ローマを隆盛に導いた、というわけである。 「政略論』 198