《その》 わかりやすい制なし グループホームとは いなしきハートフルセンター - 横山基樹 グループホームとは、精神障トを借り切って事業をおこなっ がいをもっ方が共同生活をしなているところもあります。また、 がら日常生活上の相談をしたアパートの 1 室を数か所借りて り、食事や掃除などの家事援助運営しているグループホームも を受けることができる居住系あります。 サービスの一つです。 平成年度の障害者総合支援 世話人や生活支援員と呼ばれ法の改正により、旧ケアホーム るスタッフが配置され、入居さ ( 共同生活介護 ) がグループホー れる方の生活をサポ 1 トしてくムに一元化されました。このう れます。建物は一軒家を活用しち、介護や支援の提供について ているところもあれば、ア。 下記のいずれかの形態を事業者 が選択できる仕組みとなりまし生活を体験しながら生活の仕方おこなってから入居の判断をす を身につけ、また自宅に戻るなるところもありますので、各事 ど、活用の仕方もさまざまです。業所にお問い合わせください。 グループホームの活用 サービス管理責任者 利用するまでの流れ につして グループホームは「社会的入 グル 1 プホ 1 ムには「サービ グループホームを利用するた 院」と呼ばれる方の退院先とし て活用されています。 めには、住民票のある市区町村ス管理責任者」と呼ばれる職員 地域移行支援 ( 退院促進支援 ) に障害福祉サービスの利用を申を設置することが義務付けられ でも、グループホームを退院先請し、認定調査等の手続きを経ています。 の候補として検討される方が多て発行される「障害福祉サービ サービス管理責任者は「個別 いようです。 ス受給者証」が必要となります。支援計画」と呼ばれる入居中の ほかにも、①退院後、単身生 受給者証に「共同生活援助」支援計画を作成したり、事業所 活をしてみたものの不安や孤独の記載があれば利用できるようが提供するサービスの質が保た 感が強くてうまくいかなかった になりますが、先述の介護サー れているかをチェックするなど 方が入居、②宿泊型自立訓練施ビス包括型グル 1 プホームを利の役割を担っています。 設など期限のある入所訓練を退用する場合、障害支援区分の認 また、第三者的な立場として 所した方が次の生活の場として定が必要となります。 入居されている方や職員の相談 活用、③自宅から入居し、単身事業所によっては体験利用をにものっています。 必要な介護や支援をグループ 介護サービス包括型ホーム内のスタッフが行います。 障害支援区分の認定が必要です。 介護や支援を外部の居宅介護事 外部サービス利用型業所に委託し、必要に応じて外部 の事業所が支援します。 みんなねっと 2015 年 7 月号 26 27 わかりやすい制度のはなし
に一回あり、法人内の他施設と 連携しています。の運営は、 ホームへ支払われる報酬は ? 法人全体の運営で助けられるこ とも多々あるそうです。 いこともあるようです。 交代勤務と 勤務は、早番、遅番、宿直と三交 人員配置のやりくり への報酬が 代制になっています。そのため、 改定されたが まず、グループホ 1 ム ( 以下、必ずその前後に各職員で引継ぎ の 国の制度では、「常勤換算」と c--=) に支払われる運営費などをおこない、話し合いができるよ る いう基準で、必ずしも常勤であ の報酬について、渡辺さんにおうにしています。 て っ また、定期的に常勤職員およびることは求められていません。 話をうかがいました。 もヘルバーや作業所と同ど やまびこ三原荘 ( 以下、一一一原荘常勤・非常勤職員での会議をおこ という ) は、入居者名、常勤職なっています。どの職員にも同じように報酬は日払いで、利用っ 運 員 3 名、非常勤 4 名の合計 7 名でじ方針に沿った支援が求められ者が入院したり外泊する場合は の ム るからです。そのため、職員間基本報酬がっきません。そのた 運営しています。 ホ 三原荘では職員の入れ替わりで情報の共有ができるように徹め、正規職員を雇える金額には プ は少ないですが、によっては、底しています。職員間での連携程遠く、人手不足を解消するこ は、職員管理上でとても重要なとには繋がりません。 異動や退職などで入れ替わりが 集 三原荘で、東京都の単独加算 ことです。 あり、職員募集をしても採用条 また、法人全体の職員会議も月があるので成り立っているとい 件などに適した職員が集まらな グループホームの運営って ラ tp ているの : 特集 ■ーー■■ 0 0 0 0 0 0 「親亡き後、どう生活をしていくのか」「家族から 独立したい」「病院から退院して地域で生活をした い」「せめてグループホーム ( 以下に入居 できたら安心できるのに」と思われる家族・本人 は少なくないでしよう。「を利用したい」と いう潜在的な要求は多くあると思われますが、 には運営上、いろいろな問題があるようです。 それは、①報酬が低いため運営は厳しく、社会資 源としての数は足りていません。また、②開設時 の建築基準に関する問題、③根強い偏見や地域住 民との関係、④ご本人とのマッチングなどの問題 があります。三障がい全体でのは増加傾向に あるものの、精神障がいの方を中心にしたは まだまだ少ない状態にあります。 今回の特集は、地域で生活していく一つの拠点 としてのの運営に焦点をあて、東京都練馬区に あるグループホーム「やまびこ三原荘」を訪ね、サー ビス管理責任者の渡辺智生さんからお話を聞きま した。 みんなねっと 2015 年 7 月号 6
用として事業所ごとに定められ活にあった食事を自分で用意 た利用料や光熱水費、食費等をし、平日の夕食のみ弁当をとる かかる費用について 支払うことになりますので、入ことができます。昼間の過ごし グループホームを利用する場居を検討する際はご確認くださ方としては、デイケアや近くの 就労継続支援事業、地域活動支 合、世帯の収入に応じて、定率 援センタ 1 などを利用している 負担の個別減免の制度がありま 実際の生活を ほか、アルバイトに通っている す。世帯の収入が障害基礎年金 見てみましよう 方もいます。 2 級程度の場合、自己負担はか かりません。 筆者が関わっている「さぼー 夜間の支援体制は夜時まで それ以上の収入 ( 障害基礎年とハウスけやき ( 介護サービスに 2 回程度、職員が様子を見に 金 1 級や厚生障害年金、就労で包括型 ) 」に入居されている方うかがい、急な連絡事項を伝え 得た収入など ) がある場合も一 の年齢層は、代—代と幅広たり体調を確認しています。ま 定額が控除されます。実際に自く、さまざまな方が入居してい た、日中は世話人が常駐し、体 己負担額がいくらになるかは、 調かすぐれない方への声かけや ます。各居室にはキッチン、 利用する人の収入の状況によっス、トイレ、エアコン、冷蔵庫緊急時の対応もおこなっていま て異なりますので、お住まいのなどが完備されているほか、居す。 市区町村の障害福祉担当窓口に室ごとに電気、ガスメーターが 世話人や生活支援員は、入居 ご相談ください あります。 されている方の生活上の相談に ただし、そのほかにかかる費食事は朝食と昼食は自分の生のるほか、必要な方に対して服 薬管理のサポートや金銭管理のまた、生活する拠点で 手伝い、お風呂が苦手な方などすので事前に使う方が への声かけ、受診や買物の同行雰囲気を確認すること など必要性に応じて具体的なサが大切です。まずは見 ポートをおこなっています。 学するところから始め てみましよう。 利用についての お問い合わせ グループホームの利用につい ては、事業所や入居予定の方の 住所地の障害福祉課にご相談く ださい。また、地域の資源の情 報については病院の医療福祉相 談室や相談支援事業所でも相談 にのってもらえます。 障害者総合支援法になって、 居住系サ 1 ビスが増えてきてい ますが、サービスや支援内容が 事業所によってさまざまです。 ( よこやまもとき ) ロロロロロロ ロロ ロロ ここで 斤しい生話だ 00 ホーム - し D みんなねっと 2015 年 7 月号 28 29 わかりやすい制度のはなし
荘 日 ( 火 ) に「精神障がい者が共めざすことを目的として開催し 水ネタ心戸 に暮らせる地域づくり 5 当事者ます。 山レン中瀬 セルセ来ト のカ、家族のカ、地域の力が未 0 参加申し込みについて 所泉館一流未一場 来を拓く 5 」をテーマに福岡国 温会ホ交館吉ル議 申込書にご記入の上、ファッ 場湯際日祉会倉ン会 際会議場にて開催します。 土国朝福民立サ際 クス、郵送、メール ( 申込書添 市月町市県県ル国 私たち精神障がい者の家族付 ) にてお申込みください。 表島奈楽松庫取テ岡 をとりまく動きは障害者権利 程福宇有浜兵鳥ホ福 申込書についてはパンフレッ 条約批准、障害者差別解消法トや当会ホームページから印刷会 大の 3 ( 2016 年度施行 ) など大きできます。※なるべく多くの方にご く変わりつつあります。 参加していただくためにご案内を郵送ッ程 ( 、 ( 、日日月 社会的長期入院者問題や根強 していますが、お手元に届かない場合ブ 度日 3 1 月月月 1 1 2 く残る偏見差別など、精神保健は福岡大会事務局またはみんなね「と 0 1 月月月 年月月 C) 1 1 1 C) フ」 C) 福祉をとりまく課題は未だ大き事務局にご連絡ください。 年年年年年年年年 なものがあります。 成 ワ」ワ」フ」ワ」 2 」フ〕ワ」フ〕 平 今年の全国大会は家族会を始 ■みんなねっと各プロック大会 地県県都県県県県県 催島山京岡庫取川岡 め、当事者、支援者等が一堂に の日程 開福富東静兵鳥香福 会し、当面する諸問題について平成年度プロック大会の日 海 学びあい、交流を深めながら精程が下記のように決まりました ク . 越東東畿国国溺 を 会 神障がい者と家族が地域で安心ので、お知らせいたします。 退 , 1 ロ 蹊北関州近中四州大 して暮らせるよう、その実現を 談員制度」についても論点の対 難病の 5 要件のうち、「発病のり方⑥意思疎通支援⑦精神障害 号 機構が明らかでない」と「患者者支援⑧高齢障害者支援⑨障害象とすべきであると意見表明し 月 ーセントに達し児支援⑩その他福祉サービスのました。 数が人口の旧パ 年 川項目になっていました。 啓発教育についても意見表明 ない」という 2 要件を総合支援 このうち、①障害者就労支援すべきでしたが、ほかの委員か 法では要件としないとしたこと と っ です。 で、労働施策等福祉施策との連ら提案がありましたので次回以 ね 亠な 図障害者総合支援法施行 3 年携が入っていることは評価した降意見を出していきたいと思い ん 。②精神障害者の意思決定ます。また、居住支援をはじめみ を目途とした見直し は精神保健福祉法上の意思決とする精神障害者支援について 今回は見直し論議の初回とな ることから、事前にワーキング定 ( 権利擁護、代弁者 ) とも関は、論点整理の中の 1 項目とし グループでまとめていた「障害福連するので十分審議すべきであて設けられていますので次回以 祉サービスのあり方についてのる。③その他のところで障害者降に意見表明していきたいと考 論点整理」についた厚生労働省の範囲とあるが、障害者の定義えています。 ( 文・理事長本條 ) 並びにワーキンググル 1 プから、を含め、しつかりと審議すべき 〔知らせします、 ( 現状と論点整理の説明の後はフである④又その他のところで、 リートーキングとなりました。 「障害者総合支援法の付帯決議」みんなねっとの活動 論点整理案は①常時介護支援で「精神障害者やその家族が行 ②移動支援③就労支援④障害区う相談のあり方等について、早■今年の全国大会は「福岡県」 分認定を含めた支給決定⑤成年急に検討を行うこと」とされてで開催します ! いるのだから、「精神障害者相 平成年 9 月日 ( 月 ) ・四 後見制度を含めた意思決定のあ 5 お知らせしますみんなねっとの活動
た。これは月—00 時間以上の 〈家族の意見を知りたい〉 した。 超過勤務です。医師による健康 この例のように、家族のメン これまでは、精神科医は子 チェックが必要と法律で決まっ バ 1 が診療所を訪れて自分の考 さんの話を聞いて、まず、変わっ ています。 えを述べることで、精神科医が 夫さんには、まず、もう少たところがある夫との付き合い し早く家に帰って、疲れを取ろに疲れている彼女に元気を取り助かることは多いです。 う、と伝えました。それから、 " 男戻してもらおうと考えます。そ曰日日」 ) いド 〈現実 ? 妄想 ? 〉 の甲斐性 ~ にこだわるのは止めれから、彼女の感じ方や行動を ましよう。奥さんは家の外で幸変えようとし、それを通じて夫統合失調症の場合、その人の せに働くことができるようですの考えが変わるのを期待するの話だけでは、それが現実的なも ですから、簡単にはいきませんのなのか妄想なのか分からない よ。 ことが多いです。 よね。 一人の患者さんとの付き合い 別々ではあっても夫と妻の両 者が受診することになって、現が長くなってくると、その人の 実の生活が見えるようになりま考えが分かり易くなるものです すと、『夫は昔風な立派な夫にが、やはり、家族の悩みを聞い なろうとがんばり、心身に疲れていくと、患者さんの " 独特な が溜まっている。妻は自分の思考え ~ も見えてきます。彼らは いを言わずに考え込み、袋小路長時間同じことを考えているこ とが多く、人によっては何年も 〈受け入れられないこと〉 繰り返し考えています。「大学どをしてもらっている、と奥さ を法学部でなく、工学部に行っんは言っておられます。夜は服神経症的な夫さんの場合、 た方が良かったのではなかつを脱がしてもらったり、背中をこだわりを指摘されて自分を変 たか ? 」とかです。「次は何分流してもらったりして入浴しまえる気持ちになりました。これ に対して精神病的なレベルの 後におしつこに行けば良いのすし、朝は「仕事に行かない」 などと駄々をこね、奥さんに会さんの場合、幻聴は抗精神病薬 か ? 」というのもありました。 の服用で止めることができてい 社まで送ってもらうそうです。 彼らは臨機応変にちょうど良く それでも威張っていて、「女ますが、心の底にこびり付いた 行動するのが上手でないため、 は男の世話をするべきだ」と考え方に対しては、それを指摘 ずーっとその言い訳を考え続け てしまうのだと、私は思います。言っているらしい。そんなことして受け入れてもらうのは難し ヒヒ いようです。 〈男尊女卑の信念〉 で今の職場の立場を保つのには精神病の人ではすごく自信の 旧帝大を卒業して高級官僚と無理があるからではないか ? ない場合が多いですから、家族お の はそのことを理解し彼らを支え ら して中央官庁に就職した後に統奥さんにそんなにやってもらう カ 所 合失調症を発症したのはさんのも無理があります。その無理ることが必要です。でも、あま 療 1 三ロ です。今は公営企業の幹部ですを通していくために『自分は偉りにも身勝手な考えについては の 街 いんだ』と考えることが必要な協力しないでおくべきだと思い が、職場では部下に支えられて ます。 のでしよう。 何とかなっているらしい みんなねっと 2015 年 7 月号 24
てくるまで、の報酬は激減 うことでした ( 単独加算につい 入居者が入院すると するため運営がきびしくなりま ては、あとで紹介します ) 。 報酬が激減するしくみ す。 今年度、おこなわれたの 地域での生活の拠点となる 報酬改定について、渡辺さんは、 自治体単独制度では が安定した運営をしながら広 「今年度の報酬改定によって、 どうなっているの 障がいが重い人 ( 障害支援区分のがっていくためには、現在の国 こうした場合、東京都では、 4 、 5 、 6 の人 ) の基本報酬は手厚の報酬基準では不十分なことは 単独加算として入院や外泊にか 明らかです。 くなりました。 そのため、の安定的な運かわらず、都の単価が維持され しかし、精神障がい者の場合、 重い人の区分 4 、 5 、 6 に判定さ営を支援するために、自治体がます ( 区分 1 で職員配置 6 対 1 、 5 対 1 、 4 対 1 の場合、 1 日 れる人は少ないので改定の影響国基準に上乗せ助成をおこなっ 3220 円。ただし国基準単価 ているところもあります。 はあまりありません。 例えば、病気と障害を併せ支給分を差引く ) 。これにより 精神障がい者の場合、支援区 分の判定は低く出ても、体調の持っている精神疾患ゆえに、入入院や外泊があってもの収 急変や心理面でのサポートなど院せざるを得ないという場合が入は維持されます。 また、都の単独加算として、 専門性の高い支援が必要なのであります。しかし、国基準では、 すが、そこのところは、報酬上に対して、月一回の「入院家賃補助に該当するものとして かりあげひ 考慮されていません」と言いま時支援特別加算」しか保障され施設借上費が支払われます。こ ないので、本人が退院して戻っれは、入居者 1 人につき家賃分 す。 ( 上限 6 万 ooooo 円 ) が毎月、 に助成されているもので、 建設基準が厳しくなっている 運営上、「とても大きい」と渡 平成年 3 月末までに設置する 辺さんは言います。 グループホーム開設の問題 ことになっています。建物や消 で暮らす障がいのある人 次に、を運営する上での防の基準については、防災面で たちの生活とそれを支える職員 の労働条件、そして事業の運営課題として、建物や消防の基準とても大切です。一方でこの設 の を守るために、何ができるのが厳しくなっているという問題置基準により借家を利用した Q-) る があります。例えば、新しいの設置が難しく、増やしずら か、制度の枠内ではなかなか思 て っ くなっている理由の一つにも うような支援を展開しにくいのには火災報知機などの設置が 亠な ど も事実ですが、一歩踏み出しな義務付けられ、既存のでもなっているようです。 て っ がら利用者や家族に配慮した 事業を進めてほしいと思いま 根強い偏見や地域との関係は ? ム した。 「入居者が、近所迷惑なことをホ 地域との交流も大切です。 三原荘では、開設時、特に住すれば、に連絡が来ること 民からの反対等はなく、地域ともありますが、これを偏見とし 集 は、自治会や防災訓練の参加なてとらえるのではなく、本人が 地域生活をしていく上での社会 どで関わっています。 みんなねっと 2015 年 7 月号 8
0 障害者政策委員会 ・条【インクルーシプ教育 ( 第幻回 5 月四日 ) ⑤統計数としての例 ( 文・顧問川﨑 ) ロン・マッカラム氏講演 ・障害者差別解消法の不服数 「国連障害者の権利委員会」 ・後見人を必要とする者の数 ■第引回社保審障害者部会報告 前座長のマッカラム氏から、今・施設で生活している人の数な 4 月日、第引回社保審障害 回の政府報告に関しての助言がど 者部会が東京都内で開催されま ありました。 ⑥質的なデ 1 タとして、日常生した。今回から障害者総合支援 ①文書はページ以内。 活の満足度をインタビューす法制定後 3 年の見直しを審議す る。 ②問題点と欠陥を明記する。 ることになり、 6 月までの 2 か ③進歩した点と不足点を正直に⑦日本での協議の義務として、月間で 5 回の開催が予定されて 報告する。 必ず障害者団体等の意見を聞く います。 こと。 ④重要な条項 ①障害者総合支援法の対象疾病 ・ 5 条【障害者差別解消法と マッカラム氏は、政府報告はの拡大について の関連性 なんといっても正直にすること 平成年 4 月より、障害者総 き ・ 9 条【建物・アクセシビリテが良い報告ですと話され、参加合支援法の対象となった難病の イ 省庁へちょっとした刺激を与え対象 ( 130 疾病 ) を 332 疾の Ⅱ条】障害者を災害など危険てくださいました。 病まで拡大する方針が示されま な状況から支援する 講演の後、第 3 次障害者基本した。これは医療費助成の対象保 条【法的能力・後見人 精 計画の実施状況が、厚生労働省、要件より、緩和したことによる ・条【地域生活 国土交通省、文部科学省から、 ものです。その緩和とは、指定 参考人などから出された意見 ーに対する強力な支援が必要。 知っておきたい一 は、次のような内容でした。 入院ニーズは依然として高い 一一精神保健福祉の動き日本の家族制度は家族依存性入院 = 1 ズを減らして「入院さ 、・ " の強さが特徴。現在の「親亡きせない政策」〈の転換には、患 0 障害者政策委員会 後」の問題は、家族への過剰な者本人に対する支援と家族に対 ワーキング・セッションⅡの開負担を背景とした、障害種別をする支援が重要。 催 ( 5 月日 ) 超えた共通の課題。 権利条約第条が要請してい テーマは「精神障害者・医療精神障害者の家族の負担は大るのは「地域移行の権利」では ケアを必要とする重度障害者等きい。最も象徴的なのは、医療なく「地域生活の権利」。地域 の地域移行の支援など」です。保護入院における「家族等の同移行や退院促進は、これまでの 全国脊髄損傷の会の大濱眞氏の意」。これが長期入院の一因にな日本の誤った政策の清算のため 司会で始まりました。精神障害 っている。家族が消極的な場合の政策に過ぎず、第一義的には、 者関係では、参考人として、池は、退院はとても困難。この背今後、精神障害者が「入院しな 原毅和弁護士、当事者とし山本景には、時間 365 日対応の いで済む政策」として、地域資 深雪さんが出席しました。意訪問支援型の医療や保健サービ源の開発が求められている。 見の中で、家族支援、時間スのないこと、家族に対する社 現状の精神医療・福祉政策へ 365 日の訪問型支援の必要性会的サポートが乏しいことなど。 の問題点が浮き彫りにされてい が参考人、コーディネーターかまた、長期入院患者の地域移ます。 ら出されたことは、家族会とし行の推進には、家族関係の整理、 次回は 6 月 1 日です。 ては、力強く感じました。 家族負担の軽減、家族やケアラ ( 文・顧問川﨑 ) 説明されました。 みんなねっと 2015 年 7 月号 2
いませんでした。病室で両手両隠し通した父、両親の喜びは大 遠く離れた山の中の病院でし た。何人もの医者らしき人が一足を縛られた兄の姿。独房のよ変なものでした。 ことある度に兄を連れ、国内 斉にタクシーの中に入り込み注うなコンクリートの個室に小さ 射のようなものをし、兄を担ぎな窓には鉄格子、トイレと思わのあちこちへよく旅行に出掛け 出しました。茫然としている私れる穴、異様な臭いの立ち込めていました。 るその病室が初めて見た精神病病気に対する知識のなさ、現 たちに医者が言ったのです。 実に背を向けて、常に否定し最 「社会で生きていくことは諦院の実態でした。 その後何十年もの間いくつも初の一歩ができないまま。 めてください」「妺さんは、お そう奇跡的に根治したと思い 兄さんのことは一生人に話しての精神病院へ面会に行くことと はいけません。これからの貴方なり、ベルトで固定された兄の込んでいたのです。 姿を数えられないほど見ること の人生のために」 しかし再発の繰り返しの日々 その後どうやって自宅に戻っとなるとも知らずに。 そうして十年近い年月が流 たか思い出すことができませ 家族が信じた兄の回復 れ、兄はいっしか通院もしなく ん。ただ両親は泣くばかりでし なり、服薬もしなくなっていま 兄は数年掛けて転院に漕ぎ付 た。「どうしてあんな良い子が」 け、都心の大きな病院から大学した。 そ , つ一言いながら。 あの頃は精神分裂病という病に復学。卒業後大手商社に就職妺である私は、いっか医者に 名で、今のように福祉の手などまで果たしたのです。病院に数言われたとおりに兄の病気のこ 全くというほど差しのべられて年通い続けた母と、兄の病気をとを隠したまま結婚し、自宅を 私と」 ( 家寘の、 記 自いさくら ー兄への想い一 東京都ぼの き叫ぶ母でした。突然のできご 兄の発病 とに凍りつく私に更に兄が言い あの冬の日の霊安室で、私はました「おい、家の周りを見ろ。 あの日の白いさくらを思い出し警察が包囲しているぞ。お前も ていました。当時私たち家族が戦え」と。その頃父は単身赴任 暮らしていたその家の前は、桜で自宅にはおらず、ただ茫然と 朝が来るのを待っことになりま 並木が続く美しい街でした。 した。 その夜私はいつものように、 深夜まで友人と遊んで家の前で 初めて見た精神病院の実態 車から降りました。さくらの花 びらがアスファルトに舞い、家その深夜の出来ごとから私た の前は白く染まっているようでち家族と兄自身の孤独な戦いが 始まったのでした。いえ本当は、 した。 当時まだ十七歳だった私は、兄はたった一人でもっと以前か 母親にみつからないようにとら戦っていたのかもしれませ そっと玄関の鍵を回し、扉を開ん。私たちが気づかない間に。 翌朝父の帰宅を待ち、いくっ けました。そんな私を待ってい たのは、包丁を両手に持って「おもの病院をタクシーで移動し、 かえり」と薄笑いをする兄と泣やっと受け入れてくれた病院は みんなねっと 2015 年 7 月号 18 19 私と家族の手記
さ心 住宅改修工事の支援は無いよう ことと思います。 ッ査。みを に感じます。 の呂で誰もが自分に適した治療を受 少しでも住みやすくすること " 赭擲ナけられるよう願っています。 わ と、家族の負担が少なくなるよ の う声を発していきたいと思いま 「ーーーをわ扠す◆福島県根本清隆家族 ( ) ー「のの介 す。 なら紹代 ) ん 上野勝代先生に感謝申し上げ 「特集精神障がい者の『住ま み い』を考える」を拝読させて頂ます。 〇 き、英国は夢のようなシステム 〇 であると感じました。精神障が◆東京都おかあさん家族 い者の住む家賃補助が出ること ( 間代 ) 〇「みんなねっと」の感想 「みんなねっと」いつも有 や住む権利が守られているた 難うございます。絽歳の息子 〇◆山形県施設職員 ( 代 ) め、家族の負担も低減されてい は治療抵抗性の統合失調症で 4 月号で安部武康さんの文章ると思います。 〇 を読みました。 また、私も建築に関する仕事 2011 年 5 月より「クロザリ 〇 興味を覚え安部さんの著書もをしております。精神障がい者ル」を服用しています。現在、 3 6 2 ・ 5 E ( 2 014 年 1 とりよせて読みました。 の施設は、あまりきれいな状況 いまだに精神の病になった人といえるものではありません。月日より ) ですが、幻聴、妄 目 5 、虫吾、ひきこもりの部分は はかかる病院、先生によって、清潔にし、明るくすれば前向き少豸言 その回復に大きな違いが生じてになれる感じがします。現在、改良せず、訪問看護も何とかこ しまうのかを感じました。 国の制度では、高齢者に対してなしてますが、それ以上の回復 良い出会いとご自分の向きあの住宅改修工事について支援はは望めません。朝日新聞出版の い方に、多くの人が励まされるありますが、精神障がい者への「丁先生漢方っておもしろいで す」の中で「丁宗鐵」先生が統 合失調症に大量の大黄を投与す ると寛解が得られる旨のお話を なさってます。是非お話を聞き たいです。 ◆大阪府家族代 ) 5 月号特集の精神障害者の 「住まい」を考える英国の居住 支援から学ぶで、英国での様々 な住宅事情の運営状況が紹介さ れていますが、費用面での運営 はどの様な額で収支が行われて いるのでしようか 金銭面で日本国内で成立させ るためには、家族の負担はどの 程度の金額になるのでしよう か。精神障害者のための様々な よい環境をつくるには膨大な費 用がかかるのでは ? ◆茨城県ペンネーム石油王本人 ()0 代 ) - 〇〇〇〇〇〇〇〇〇みんなのわ〇〇 37 読者のページ ( みんなのわ ) みんなねっと 2015 年 7 月号 36
このように、は増えてきた いくことも多くあります。 性を身につけるよい機会ととら えています。また、近所の方と建前では人権擁護の考え方をとはいっても、現状では不足した 仲の良い入居者もいて、地域かもちつつも、いざ自分の隣や町状態にあり、必要としている人が 内に施設ができるとなると、精多く、なかなかタイミングよく利 らは見守られていると思ってい 用できないというのが実態です。 ます」と渡辺さんは言います。神障がいへの正しい理解がない ため、不安要因ばかりが持ち出 を設置するには、適した に合わない人もいる 建物であることに加えて、大家・されて開設を望まない声が出る その一方で、グループホ 1 ムの 地主からの協力や地域からの賛ことも少なくありません。精神 同も重要な事項です。また、入保健分野全般の更なる啓発教育基準や入居者との兼ね合いで入 居が困難なこともあります。 居者の方と地域の方が交流しても求められます。 「ご高齢の方や建物の問題で昇 いく中で、偏見が取り除かれて 降が難しい場合などは、入居をお 本人とのマッチングなど断りすることもあります」と渡辺 さんは言います。また、同じ入居 ています。 者から隣の入居者の音がうるさ 入居待ちが多い それは、入居待ちの人が多いと一一一一口われることもあります。共 三原荘では、原則として入院く、空きがでるとすぐに応募が同生活であるため、このような が 6 か月を超えると、長期化のあり、入居募集をしていなくてケースは少なくありません。 また、見学や体験で来てに ため退居してもらうことになつも問い合わせがあるためです。 合わないという人もいます。渡辺う一つ大切なことがあると渡辺は担当ケースワーカーとのつな さんは「に合わないという人さんは言います。それは、「入がりも大事です。生活の拠点と なる場は、その生活圏域の重層 は、自分の意思で入居したいと思っ居者には、デイケアや作業所な ていないという場合が多いです。どの日中活動の場所が必要」と的なかかわりや連携があって成 周囲から勧められて数回泊まりに いうことです。毎日でなくても立していくからです。 しいのですが、日中に決まった きたが、馴染めないということも 最後に、取材した三原荘の利 あります」と言います。 ところに通うということが、生用者のこえを紹介したいと思い の 周囲の人が本人の気持ちをしつ活を安定させる大きな要素になます ( 過去のやまびこ三原荘の る かり汲み取り、本人の希望にそっります。 法人広報紙に掲載されたもの て っ た入居と思っても、それが本人の また、相談支援専門員や担当で、現在はお一一人とも退居して 亠な 一人暮らしをしています ) 。 ど 本心にならないとすれば、自分にの保健師、生活保護受給の場合 て っ 合ったが地域社会にないため 営 運 だと思われます。 利用者のこえ の ム より多様な「住まい」や「グルー ホ 誘われてから何年もたち、やっ プホーム」を考えていく必要もあ プ と保健相談所の保健師さんと 5 ると思います。 箇所のグループホームを見学 日中活動の大切さなど 集 いざ三原荘に入居するため 特 の懇談会を開こうとした前日 グループホームの生活で、も やまびこ三原荘に 入居して (•) 「グループホームを見学した らどう」と作業所のスタッフに みんなねっと 2015 年 7 月号 10