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検索対象: 月刊 みんなねっと 通巻第110号 2016年 6月号
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1. 月刊 みんなねっと 通巻第110号 2016年 6月号

ねっと「髜 月刊みんなねっと 2016 年 6 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承認 精神疾患がある人や家族に役立つ出版物 A 4 判・ 1 1 2 頁 定価 1 OOO 円 ( 別途送料 ) 家族相談の活動は家族会の原点です 好評発売中 ! ! 本書は、全国から寄せられた家族による相談事例の中から 32 事例を掲載しま した。事例を、日常生活、医療、家族会、家族依存、地域連携、親亡き後、制度の七 つに分類し、それにコメントを加えた初めての家族相談事例集です。同じ家族 としての立場から相談にのり、情報を伝え、家族会につなげていく活動は家族 会の原点ともいえます。みなさんの活動に役立てていただければと思います。 月刊みんなねっと ( 毎月 1 回 1 日発行 ) 通巻 110 号 2016 年 6 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承認 月子翡全馴の家族と家族会をつなぐ機誌 精神障がい者家族相談事例集 精神陸がい者家族 相談事例集 2016 精神障かい者と家族 5 それぞれが自立し、ささえあうために 5 』① ( 白石弘巳 ) 「生きづらさ」の理解は豊かな暮らしの第一歩 社会資源ハンドブック ! 申障がい名と家に役寺つ 村会資源ハンドブック を凸物凸・ 金命田“ B 5 判・ 1 80 頁・定価 1 4 0 0 円 ( 送料込 ) 【内容】医療に関する制度 / 地域で生活するための支援 / 日中活動の 場、就労や復学の支援 / 経済的な支援を受けたいとき / 財産の活用 や保護、法的な支援など / 家族が情報を得る、相談できるところ 家族会員・支援者のための ☆ - 家族会運営のてびき A4 判・ 100 頁・定価 800 円 ( 送料込 ) 家族会からの注文は 1 冊 600 円に割引します 家族会の設置から運営の仕方まて家族会の活性化に役立つ「てひき」ができま した ! 会報や案内パンフなとの見本の資料ページもあり、家族会とつながり のある支援機関でもせひこ活用を ! 【内容】精神障がい者家族会とは / 家族会 活動をおこなおう / 運営・活動費 ( 財政基盤 ) について / 家族会の組織強化をし よう / 地域にとけこむ活動への積極的参加 / 新しい家族を家族会につなげよ う / 新しく家族会を立ち上げよう / 支援者・関係者の方々へ / 資料編 ☆家族相談ハンドブック A4 判・ 76 頁・定価 700 円 ( 送料込 ) 家族相談のテキストができました ! 家族会ガらの注文は 1 冊 500 円に割引 【内容】家族による家族支援 , / 精神障がい者の兄 / 精神障がい者家族のル / 家族相談の 意義と特徴 / 家族相談の目標 / 家族相談の留歳齔 / 相談実習の進め方 / 家族相談の方法 / 新しく家族相談事業を立ちれナ、たいときは / 家族相談員の養成 / 家桝目談の事例 問い合わせ先 . を・支蹊春の基 営の ハントプ・ 4 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 ( みんなねっと ) tel 03 ー 6907 ー 9211 / fax03 ー 3987 ー 5466 ホームへージ http://www.seishinhoken.jp 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会

2. 月刊 みんなねっと 通巻第110号 2016年 6月号

数種を同時に服用すると、何らするための複合薬であることがやはり医科学分野の内容におい かの相互作用が生じます。 多いので、何が起こるかを予測ては、現状では明確にされてい 号 月 医師は薬を処方する際には、するのは不可能です。自己判断ない未知の部分もあり、これ以 重大な相互作用が引き起こされで服用するのは避けるべきで上簡単に説明できない部分もあ一 りました。それでも、薬物療法 ないかどうかを検討しますが、す。急な病気で担当医とも相談 と っ 患者さんから他の医療機関で処できないときには、薬局や薬店がどのような意味を持って行わ ね 方されている薬や市販薬やサプの薬剤師に、「服用している薬れているか、適切で適正な薬物一な み リメントなどの服用があることがあります」と伝え、処方され療法とはどのようなものかとい , っことは伝えられたはずだと信 を申し出てくれなければ、知るている薬ならば「お薬手帳」を、 由もありません。定期的でなく市販薬等なら服用している薬そじています。 日本は医療先進国であるにも とも、どんな種類の薬でも服用のものを持参して相談すること かかわらず、精神科医療につい しているものがあれば、担当医を忘れないでください。 ては、医科学的な治療評価検討 師に予め一小しておくことが重要 を避ける精神科医が少なくない です。市販薬なら大丈夫であるおわりに ため、薬物療法の考え方が欧米 とかサプリメントだから問題な に比して遅れていると言わざる いということはないのです。市精神科の薬物療法について、 販薬の風邪薬の多くは単一成分筆者なりに出来る限り容易に理を得ません。未だに科学的根拠 早していただけるよう工夫をしに基づかない自己流の処方を訂 でなく、効果は強力ではありま角 せんが、さまざまな症状を緩和てお話してきたつもりですが、正する意志を持たない精神科医 のために、治療を受ける側が不が、この改革が本来の目標通りら、そのことを指摘できる正し 利益を被るという医療現場は進めば、日本のどこでも同じよい知識を持って対応していくこ うに適正で適切な精神科薬物療とが必要です。そのためにも、 あってはならないのです。 今一度、本連載を読み返してみ 折しも、本年度の診療報酬改法が受けられるようになると思 る す います。これが実現されるためてください 解 定で、抗うつ薬、抗不安薬 ( 睡 これまでお伝えしてきたこと 眠薬 ) に引き続き、多剤併用投には、治療を受ける当事者が自 薬の減算規定が抗精神病薬にも身の病気のこと、治療のことをが、少しでも読者の皆様に有益 ~ 」矼 法 療 拡大され、 3 種類以上の処方で正しく理解し、医師と治療につな情報となったならば幸いで 物 薬 いて話し合うことや、支援されす。 の報酬減点 ( つまり 2 種類まで 識 ( ひめいあきお ) を原則とすること ) が決まりまる方々も同様に適切でない医療 知 の した。欧米のような単剤化にはを受けている状態を把握した め まだ程遠いのが現状ですが、精 る す 神科の治療内容の適正化を国が ポ 主導となって行うという大きな サ を 改革が始まります。これまで、 多剤併用で生活の質を落とし、 タ 薬物療法の見直しのために遠方 ン メ から筆者の医療機関に通院して 下さる患者さんが多くいました こ

3. 月刊 みんなねっと 通巻第110号 2016年 6月号

「みんなねっと」の ホームページをご覧ください 0 月刊 2016 もくじ ) みんなねっと相談室ン入会のご案内》みんなねっとについて 6 月号通巻第 110 号 ー【表紙の絵】織田信生 、 = 40 ヾへ、 0 、。レ 0 、 0- 0 ~ 、」 00 / ー・レ v ごっ みんなねっとは精神に障がいのめる方の 家族が結成した団体です 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 知っておきたい精神保健福祉の動き 2 お知らせしますみんなねっとの活動 4 0 施策のうごき 〉みんなねナとについて 調査・研究 イベント・研修会 書籍 意見・要望書など 月刊みんなねっと 特集 『精神障がい者と家族 ~ それぞれが自立し、ささえあうために ~ 』① みんなねっとフガーラム 2015 より ( 白石弘巳 ) 6 精神科医療の現状と改革の展望 【連載第 3 回】精神医療政策を見直した先進諸国 ( 氏家憲章 ) 14 私と家族の手記 「宿泊型生活訓練所」で自立化をめざしています ( 高齢の親子 ) 18 街の診療所からのお便り【連載 109 】 ( 増本茂樹 ) ・・「死にたい」「虐待しそう」と相談されると・・ 知ることは生きること ( 連載 6 回 ) 「生きづらさ」の理解は、豊かな容らしの第一歩 ( 青木聖久 ) 26 メンタル障害をサポートするための知識 - ー薬物療法を正しく理解する・最終回 ( 姫井昭男 ) 第 3 章「精襭斗の薬」の実際く 10 〉ー締寝物療法についてよく質問されること ( その 2 ) 30 真澄こと葉のつれづれ日記 ( 第 63 回 ) 34 みんなのわー一読者のページ・地域の話題 36 更新報 都道府県連合会の情報 > 各都道用連からのお知らせ > 都道府県連のお問い合わせ先一覧 > 書籍のご注文方法について 工めーみんなねっと入会のご案内 月刊みんなねっと 「新問による家族支援」及活動 しくスタートします。 2013 年 9 月号 20 : 3 年 9 4 w 熊不県連イベント・研修会予定 2 い 3 第 9 を 都道府県通合会本県 4 NEW! 北信越プロック研会開催 20 : 3 盟震日 NEW! 月刊みんなねっと最新号 2013 年 9 月号 ー特集】働き方いるいろー 用の現場から一 〉バックナンバー 都道府県合会長野県 物玉ま 贏岐第群第 愛筧 宿京都 広島山 長第大分高知 都道府県連合会石川県 北信越プロック研修会開催 20 ロ年明 27 日 ビックアップ 都道府県連合会富山県 北信越プロック研矗会開催 20 ロ年 8 月 2 花 NEWF ■新着記事のめる都道府県連合会 書籍のご紹介 都道府県連合会新県 北信越プロック研会開催 20 : 3 年 3 27 統合失症を正しく理解 するために「わたしたち 家族からのメッセージ」 病気の知識、生活サービ ス、家族の目線でわかりや すくまとめました ) 目次・詳載 うつ病を正しく理解する ために「わたしたち家族 からのメッセージ」 病気の知識、生活サービ ス、家族の目線でわかりや 0 すくまとめました > 目次・詳細 家族支援 相談室 都道用県達合会掲井県 北信越プロック研会開催 20 ロ年 8 月 2 / 日 神書者に対する医療の提供を確保す るための指針等に関する検討会への意見 2 し ! 3 年 9 月 27 ⅱ 物書者基本計画 ( 案 ) へのパプリックコメ ントの募集 2 ( い 3 年 8 月 26 日 書者の地域生活の推進に関する検討会 ( 第 3 回 ) 默月 3 日日 NEW? 〉バックナン / ( ー 22 施策のうごき みんなねっと相談室 差 お気軽にこ相談ください。 : , 詳第 施策のうごき サポート情報室 メンタルヘルスと福社サ ~ どス 病気のことや生活に必要な情報をわ かりやすく説明しています。 施策のうごき > 書籍の一覧 ) こ注文について みんなねっと無料メルマガ購読 メ - ールマガジンはじめました。せひ、こ 登録 ( 無料 ) ください。 > メールマガジンの詳転 家族相談ハンドブック 家族会の相談研臀や支房第関でテキ ストとして活用できます 購読申込み ホームページのリニューアルに伴い、みんなねっとではメールマガジンを 発行しています ( 無料 ) 。当会の活動だけでなく、各都道府県連の情報な ども随時お知らせするメルマガになっています。ぜひ、ご登録ください。 詳しくはホームページをご覧ください ( 「みんなねっと」で検索ください ) 。

4. 月刊 みんなねっと 通巻第110号 2016年 6月号

緒にやって来たのです。 しました。 〈自殺願望 ? 〉 診察室では、まず、付き添い卩目 ( 「ー , 〈声は大きい〉 いつもは「調子いいです」との職員が説明されました。この 「死にたい」と繰り返せば、 明るく言って、早く切り上げる春は調子が悪くて、別の所で暮 さん ( 一人暮らしの簡歳女らしていたお母さんに来ても職員の方は " 死んではいけませ らっていたのでしたが、最近思ん ~ という他はなく、そこで精 性、軽いタイプの躁うつ病 ) が、 い詰めるようになり、役所を訪神科に通院していると聞けば、 今日は役所の職員 3 人と受診で す。待合室では立「たり座「たねて「辛いから、い「そ死んで行「てみよう、となりますね。 りで落ち着かない様子です。どしまいたい」と言われる。そん調子が悪いんですか ? 「悪いんです」とはっきりと なことが何日も続きました。そ うしたの ? と、声を掛けてもい いのですが、職員が付いているれで、主治医の精神科医に相談した声で言われます。そんなに 思い詰めた様子ではありませ ことだし、ここはちょっと我慢しようと、今日は職員 3 人と一 ん。重度のうつ状態ではないよ お母さんが先に亡くなった時す。出してもらえますか ? 」 うです。 に、支給が無くなるのはお母さ それを今は誰に約束しても いっ頃から調子が悪いの ? んの年金ですよ。今でもあなたらっても無駄なことです。日本 「毎年、この時期には暗くな はあなたの年金でやって行かの経済は川年後に破綻している るんです。それで、この間か なければいけないんです。今、 かも知れませんし、突然の大地 ら、お母さんに来てもらってい お母さんと暮らす家があって、震で日本全土がひっくり返って ます」 着る物と食べる物があるのは、 いるかも知れません。何年も先 一通りの幸せというものです。のことを考えて悩むより、今の 〈母親の年金〉 もっと先に年を取って、一所懸幸せを充実させるようにしま どんな時に死にたいと思う 命やって足りない時には生活保しようよ。 の ? 護の相談をすることになりま 今のあなたは病気はそんなに 「このまま悪い調子が続いて、す。 悪くなってはいないと思いま お母さんが先に死んだりする す。薬を加えるとすれば、 " ま 〈者後の生活〉 と、年金もその分少なくなって、 あいいかと思おう ~ という薬で お 一人では暮らして行けなくなる その時に、生活保護や老人しようか ? それとも " 気持ちら カ ので心配」と言われます。ここホームで暮らすのは嫌なのですの満ち引きが極端にならないよ 所 療 か ? ・ で、私は " それは大変だな ~ と うに。という情動調整薬でしょ 二二ロ 思うより、共感できない気持ち 「その時、生活保護を出してうか ? 1 週間考えてから決め街 を感じます。 もらえるかどうか心配なんでましよう。 街の 診療所から のホ便り ・・「死にたい」「虐待しそう」 と相談されると : 連載鵬回 しげき ましもと 増本クリニック院長 みんなねっと 2016 年 6 月号 22 増本茂樹

5. 月刊 みんなねっと 通巻第110号 2016年 6月号

た。幸いなことに、 1 週間後の前から認知症の父親の受診に付 〈多くの人の連携〉 受診時には、さんは「気持ちき添って来られていましたか 号 月 ら、よく頑張っておられると 数日後役所に様子を聞きますが済みました」と言われ、スッ 年 と、さんはまだ何回も電話をキリした顔付きになられまし知っていた方でした。今回話さ したりしているようでしたか れるには、夫は単身赴任中で、 と っ ら、心優しい職員は、どうした 自殺を思う人には " 心配でた家事と幼い 2 人の育児を 1 人で ね な ものかと頭を悩ませていましまらない ~ で気に掛けてくれるされており、さらに、夫の両親 ん 人と、逆に " そう考えなくてい も入院中で、その病院での看病み ~ と助言する人とが必要なのと世話を担っておられるとのこ です。自殺は止めなくてはいけとでした。 ませんが、それを言って来る人 「子供が夜寝ないで泣き続け を全員閉じ込めておくことはでると、 " この子が居なければ ~ と、 きませんから。 口を塞いでしまいそうになる」 と言われます。 〈児童虐待 ? 〉 〈頑張り過き〉 その何日か後に、今度は若い それだけの事情が重なれば、 お母さんのさんが「 1 歳の子 を虐待しそうになる」と言ってそんなことを一瞬思いついても 受診されました。さんは、以不思議はありませんね。そう しようか ? お母さんは、子供 思ったことで、自分を責め過ぎ 〈保護を求める ? 〉 を手放したことで、さらに気持 てはいけません。切羽詰れば、 でも、今日はさんは私のとちが不安定になったことも考え 人間は何でも思いつくもので す。たいていの人は " 聖人一でころ〈来たから、こういう途中られます。迷うところです。 はありませんから。そしてそ経過になりました。以前、別のい〔「 ( 「 - 、 〈自分で決めている〉 れを思いついた自分を反省し過お母さんで " 子供への虐待の気 本談 ~ では、誰に本した ぎるよりも、そういう事情を変 持ち ~ を言われた人がありまし こ。ムは " その気持ちは自分でかで、自分で半分答えを決めて えて行かなければいけません。广不 いるのです。さんとさんも お子さんは保育所に入所の予定止められる ~ と伝えましたが、 ということですが、お父さんもその後、私よりも心配性の小児そうです。精神科医を選ぶ時に も、精神科医によって診断と治 老人ホームへの入所を考えませ科の先生にも相談されました。 しゅうとしゅうとめ んか ? 入院中の舅と姑につその先生は児童相談所に連絡さ療法や薬の種類と服用量が同じ いては病院に相談して、看病のれ、子供は保護されて、親子別々になることはまずないですか ら、患者さんと家族がなぜその に暮らすことになりました。 回数を減らしましよう。 お の あの時、子供を保護しなけれ治療方針なのか納得できること この日、さんは自分の気持 ら ちをひとしきり話されて、自分ば事件が起きていたのでしよう が必要です。精神科の病気は長 は頑張っている方だと、少し安か ? 一時的に保護したことでくかかりますし、患者さんと医診 お母さんは精神的に安定し、子者とが同じ方向を向いて努力す街 心されたようでした。 供を引き取ることができたのでることが大事ですから。

6. 月刊 みんなねっと 通巻第110号 2016年 6月号

口 ①見た目 ( 視覚 ) 、②経験則の一一 つによる側面が大きいです。特号 月 に、②が重要だと思います。例 「生きづらさ」の理解は えば、私が友人たちと約東して 6 豊かな暮らしの第一歩 いた旅行に、突然行けないこと と 日本福祉大学 になったとします。すると、友っ 事青木聖久 人たちは、心中穏やかではあり ん み ません。ですがその理由が、交 私は一昨年の 2 月より、「精神・とはいえ、本人の「生きづらさ」通事故に遭い外科を受診した、 知的障害に係る障害年金の地域を把握し、そのことを周囲の人ということがわかれば、どうで 差に関する専門家検討会」の委たちが理解できるように伝えるしようか。納得はできないとし 員を担ってきました。その中で、 ことは、簡単ではありません。ても、「現代社会では、交通事故 ずっと思っていたことがありまでも改めて思ったことは、これに突然遭うこともあるだろう」 す。それは「精神障がいのあるらのことを伝えずして、社会のという理解は得られるはずです。 本人 ( 以下、本人 ) が抱える生理解は得られない、ということしかしその理由が、精神的に不 きづらさは、わかりづらい。でも、です。 安定になって精神科を受診した、 そのことをいかに客観的に捉え、 とい , っ場ムロはど , つでしょ , つか 障害年金に反映していくかが大罎がいはわかリづらいのか「何故、このタイミングで」とか、 あるいは、「そんなことは、ある 精神障がいのわかりづらさは、 切ではないか」ということです。 はずない」等というように、多「何故、こんなに面白い冗談が一一一一〕相談していますけど、幻聴が取 れないんです。時々、恐ろしい くの人の理解は得られにくいとえるのに、一般就労に行かない のだろうか」等と思っていたも男の声で『ぶつ殺したろか』っ 一一一一口えます。 経験則とは、人が周囲の人たのです。そのような中、未だにて聞こえるんです。それが怖く て。でも、幻聴の主が本当に登 ちのことを見る時、自身の経験忘れられない人がいます。 山田さん ( 仮名、男性 ) は、見る場したら対決しないといけない が土台になって理解しようとす こわもて ることだと言えます。そのことからに強面の風貌で、肩で風をんで、鍛えたら、こんな身体に なったんです」 から、自身や身近な人が精神障切っているような威圧感があり、 さらに、山田さんは話を続け がいを体験していなければ、精できれば近づきたくない、とさ 神障がいを理解することは簡単え思える人でした。でも、実際ました。「たまに幻聴が出るとね、 に話してみると、気が小さく、喧嘩になるんですよ。幻聴の主 なことではないのです。 優しい人であることは、すぐにが本当に現れたら怖いんで、必 死になって僕も『お前なんかに わかりました。そして彼は、ソー 忘れられないェビソード と こ かくいう私も、精神科病院のシャルワーカーになって間がな負けるか』と言い返すんです」と。 る このようにひとしきり話され き い私に対して、いろいろな話を ソーシャルワーカ 1 になって 3 生 年ぐらいは、本当の意味で、精してくれるようになったのです。た後、山田さんが寂しそうに語っ と こ 「青木さん、主治医の原先生 ( 仮た内容は、未だに脳裏に焼き付 神障がいのことが理解できてい なかったです。「この人は、どこ名 ) のことは、本当に信頼していて離れません。「僕は、怖くて知 、ます。でも先生とは、何度も必死になって幻聴と喧嘩をして し、ネドカいかあるのだろうか」し 0 0

7. 月刊 みんなねっと 通巻第110号 2016年 6月号

さ心 いるとうらやましく、眠がこみ も大切です。社会で生活し、仕 な中。 号 で事にも徐々に目が向いていきま上げてきます。こんなはずじゃ 猪擲←す。勿論、家族や周囲の支援はなかったのに、と涙があふれ出月 年 わ ます。 コ欠かせません。 の 私は若い頃、勉強もスポーツ 、わ扠す 、のの介 と も普通でした。勉強は得意で大 第紹日常生活 っ ん 学にも合格しました。だけどど ね み ◆群馬県フランシス家族こかでネジが外れて軌道から外な 〇 れてしまったのです。しかも精み 代 ) 〇 弟が統合失調症です。昨年 8 神分裂病という、みんなに相手 月に父が亡くなり、母が一人でにされない深刻な病気にかかっ 〇「みんなねっと」の感想 てしまったのです。 弟と暮らしています。 私はまさか自分が精神分裂病 相談を受けることが多くな 〇◆福井県小寺清隆家族元 にかかるとは夢にも思っていま り、訪問した際にみんなねっと 代 ) 〇 は読みました。組織のカってあせんでした。しかし周りの人の 姫井先生の「精神化の薬」 3 〇 誠心誠意の心尽くしに、私は何 月号、 4 月号で、現在使用されりがたいと思いました。 今後、精神障害者の財産管理かを感じ、まともな社会人とな ている薬の特徴がわかりまし に関わる事などが情報としてありました。 世の中には私のような者も助 ると良いなと思いました。 本人・家族も飲んでいる薬に けてくれる人もいるんだと感動 ついて理解が深まると思いま す。本人にベストな薬と量は、◆青森県北条本人 ( 代 ) しました。ありがとうございま 私たちは社会的立場が弱く、す。 なかなか見つけられないのです が、治療と安定の維持にはとて何もできません。健常人を見て 読者のページ 春風は傷に善く効く良薬や 太陽よ皆平等に降り注げ 常春の幸を運べし弱者にも ◆熊本県 masahi 「 0 」本人 代 ) ☆自分から逃げれば逃げるほど 生き甲斐も遠ざかるー ☆恐れは逃げると倍になるが、 立ち向かえば半分になるー ☆一瞬逃げられても一生は逃げ られないー ☆夢は逃げない逃げるのはいっとてもいい曲なんですよ。なん も自分だー というか、暑かった 8 月が終わ 詩・その他 り、ちょっとセンチな気分にな るといったメロディーなんです ◆岡山県工藤圭志本人 ( ◆匿名希望 ビリーポーン楽団の曲に「 9 よ。 月になれば」というのがあって、 病院に入院して俳句を作り、 新聞や俳句誌に投かんしていま す ◆京都府ととろ本人 ()0 代 ) 37 読者のページ ( みんなのわ )

8. 月刊 みんなねっと 通巻第110号 2016年 6月号

態化していることもあるのです。あるいは、家族の中だけで課題ら、将来が見えない」となると、 そのような中、生きづらさをを解決しようとしていたものを、私たちは、日々メンタルヘルス 理解することによって、仲間に 相談できる場や人、経済保障等のことばかり気にした暮らしが ストレスを吐露したり、周囲のを活用することによって、どれ強いられることになってしまい 人たちと想いを共有できれば、 ほど負担感が軽減できるか、計ます。 抱えている荷物を一旦おろしたり知れません。 その社会資源の中でも、現実 り、気持ちを分かち合えたり、 ご存知の人も多いと思います的に、今と将来の暮らしを支え あるいは、社会に任せる、とい が、年に国は、「こころるものが経済保障だと一言えます。 うような選択肢が見えてくるこのバリアフリー宣言」を出し、 私は、生きる・暮らす・よりよ とになります。 生涯にわたって、 5 人に 1 人は く暮らすことを実現するのが経 精神疾患を体験する、と言って済保障だと捉え、これまで様々 自分の人生を豊かにするために います。となると、誰しも精神な取り組みをしてきました。 「知る」 障がいを持っ可能性があるので そのようなことをふまえ、次 これらのことを具体的に形にす。そのような時、社会資源を月号からは、約 1 年間かけて、 と した生き方が、社会資源の活用活用した暮らし、という選択肢時々、ゲストも交えながら、経る き です。社会資源とは、「ひと・もを知っているか否かが、自分の済保障についてお伝えしていく 生 の・かね・場・情報」をはじめ、多人生を豊かにするキーワードに と ことにします。 こ る 様なものが含まれます。これまなるのです。なぜなら、「もし、 ( あおききょひさ ) 知 で、必死になって、一入ほっちで、精神障がいを持っことになった いるわけですよ。でも周りには、 現するので、幻聴に対応しなけとのように捉えることによって、 大男がしかめつ面して、ぶつぶればいけない、ということ。二私たちは自らが経験をしていな っと独語を言っているようにしつ目は、再びいっ何時、幻聴が いことでさえ、理解することが か映らないでしよ。この前も、 現れるかもしれない恐怖から、できます。では、そのようにして、 小さい子どもを連れたお母さん常に不安にさいなまれている、生きづらさを理解することの意 が、そっと僕から席を離れてい ということ。そして三つ目は、「周義は、どこにあるでしようか。 くのがわかりました。きっかつりは自分のつらさが理解できな 冒頭で私は、「社会の理解」と たですね」と、山田さんは精一 いだろう」という、わかっても述べました。実はその社会には、 杯の作り笑いをして、去ってい らえないと感じる虚しさです。 当然のことですが、本人やその かれました。 私は山田さんが、このように家族も含まれます。本人や家族 は、生きづらさを抱えながらも、 幻聴と格闘しながらも、必死に 「生きづらさ」を理解することのなって生きている話を聞いた時、荷物を背負い続けるという選択 意義 純粋に人として尊敬しました。肢しか知らなければ、かなり苦 私は、山田さんの話を聞いた前述しましたように、私たちはしい生活になります。 一方で、本誌 2016 年 2 月 時、やるせない気持ちになりま経験則によって、周囲の人たち した。山田さんは、少なくとも、を理解する傾向にあります。で号の頁にも書きましたが、本 三つの生きづらさを抱えているも、経験則だけでは限界がある人や家族は、長年にわたる疾患 のです。 のです。 や障がいとの付き合いから、そ 一つ目は、怖い幻聴が時折出 目の前の人のことを、我がこれが当たり前のこととして、常 みんなねっと 2016 年 6 月号 28

9. 月刊 みんなねっと 通巻第110号 2016年 6月号

あるのを東京の松沢病院で私は が多い。そうなると、そういう見などから守っているけれど 見たことがあります。 場合、ご家族自身も回復をするも、いざとなればご家族として 号 月 専門家は、自分たちの視点かという視点が重要になると思い外に出て訴える、そういう気持 年 ら家族像を描きがちです。「家ます。 ちは持っている」 族は治療の協力者」だといわれ これは、一つの例として私が、 この中の一つでも二つでも増 と ることがありました。確かにご「回復したご家族とは、こうい えてくる、そういう状況がご家っ な 協力を望む家族には好感すべきう方々ではないでしようか」と族の回復なのではないかと思っ ん み 見方だと思いますが、そういう いつも言っていることですが、 ています。 時に専門家が念頭に置いている 「精神症状が決して軽くない 具体的に、私としては「旅」 のは核家族とか、ご本人の問題ことはわかっているけれど希望をお勧めしたいと思います。旅 を、お父さんやお母さんが解決を持つ」「ご本人に温かく接す行というのはほんのちょっと家 してくれる、そういう力を持つるけれど、でも正しい療養を行をあけるだけのことですけど、 た家族だったということが多うようにご本人に伝えることがご本人が行くにしてもご本人が かったのではないかと思いまできる」「医療関係者には感謝家に残るにしても、いつもとは す。 はしているけれど、不安や不満違う何かがあると思います。、 今、いろいろな状況の中で、があれば率直に一一一一〕える」「本人さな一歩が人の生き方、ご家族 画一的な「精神障がい者家族」の世話をしているけれども、自のあり方を変える可能性がある は存在しないと思います。ご家分の生活設計に沿って人生を楽と思います。 族も支援を必要としていることしんでいる」「本人を世間の偏 「この子がいるから行けない」 とかい , っことではな / て、何け があると伺いました。 委ねる。今は川日以内に入院届 ないのだったら、どうしたら連私も、退院支援委員会に外部を出して 1 か月ぐらいで審査し ているのですが、 2S3 日でき れて行けるかを考える。どうしの相談支援の方が必ず入って、 ても連れて行けないのなら、そ早く退院できるようにして欲しちんと審査して、本人に医療審 の間をどうしたら、何日か過ご いと望みたいと思います。その査会が「あなたの入院は妥当だ すことができるのかを考える、外部の支援事業者が家族の支援と認めた」という結果を伝える ということが、お互いの「自立」もおこなうような仕組みを作っようにしていただきたいと思い め ます。ご家族は意向を伝えたと の一歩になるのではないかと思てもらいたいと思います。 あ いうことで、そのあとはご本人え います。 ご家族の立場・位置として それから今、保護者制度がな は、医療保護入院の同意というの人権を守る立場で病院治療に くなったあと、制度上ご家族をことではなくて、本人の意思に関わっていただけるといいと思 れ います。 どう位置づけるのかということ反して診察をする際には、診察 一て れ そ そしてご家族の回復という視 が問題になっていると思いまおよび入院についての意向をま す。 ずご家族が病院とか保健所に伝点も踏まえて、ご家族でなけれ 者 今の状況で、精神保健福祉法えておく。それで、入院が必要ば一一一一口えない提言を、これからも 上、家族をどのように位置づけとか具体的な治療については精続けていただきたいと思いま 障 神 精 るかということですが、「みん神保健指定医とかの医師に任せす。 集 ( しらいしひろみ ) なねっと」としては、「家族のる。その入院が妥当なものかど 同意を廃止」したいという希望うかは精神医療審査会に審査を

10. 月刊 みんなねっと 通巻第110号 2016年 6月号

■この 4 月から、みんな 連休中は渋滞を避けて、 一ねっと誌の編集委員にな家でゆったりしながら、 一りました飯塚です。 庭の草取りや野菜の種を これまで一読者として、まいてはその成長に期待 一硬い審議会などの報告かする日々を過ごしました。 〔一ら、皆様の生の声が伝わ心に悩みを抱えていると、 る「みんなのわ」まで、なかなか自然を楽しむこ 一隅々まで読ませていただとができないようです。 いて、小冊子ながら読みそんな日々を精いつばい ( ~ 応えのある雑誌だと感じ生きていることは賞賛に ~ 一てきました。精神疾患に値する、とおっしやる白 悩む家族を支える一人と石弘巳先生には、深い慈 して、気持ちを通い合わ愛の心を感じました。 せ、必要な情報や知識を たとえ小さな花ではあ 伝えられる雑誌である為っても、生きているうち に、微力を尽くしたいとにいっかはきっと咲かせ 思います。 て欲しいと願う親として さてここ関東エリアでは、できる限り元気で長 節が過ぎて、今はバラやところです。 アジサイなどが美しく咲 ( 飯塚壽美 ) き誇り、 1 年で一番心が ウキウキする季節を迎え ています。 知っておきたい精神保健福祉の動き / 特集 / ( 投稿 ) 私と家族の手記 / 連載 ①街の診療所からのお便り / 連載②メンタル障害をサホートする知識 / 連 載③精神科医療の現状と改革の展望 / 連載④知ることは生きること / 連載 ⑤真澄こと葉のつれづれ日記 / みんなのわ ( 読者のヘージ ) ほか ・「月刊みんなねっと」これまでの特集の紹介・ ■ 2014 年・ 1 月号 : 私たちが求める本当の家族支援とは何か 2 月号 : 働き続けるために一一自分に期待できる働き方 3 月号 : 薬を減らすガイドラインへの期待 4 月号 : その人のできることを実現するための就労支援 5 月号 : 本人・家族をともに支える訪問家族支援【その①】 6 月号 : 本人・家族をともに支える訪問家族支援【その②】 7 月号 : 奈良県で福祉医療制度が実現 8 月号 : いきいき家族会 9 月号 : 障害者差別をなくす地方条例をつくろう 10 月号 : 高齢化する精神障がい者にどんな支援か必要か 11 月号 : メンバーとスタッフが協働して運営するクラブハウス 1 2 月号 : 「あなた病気の人、私治す人」から「私も家族の一人です」となって見えてきたこと ・ 2015 年一 1 月号 : 身体・知的障がい者と同等の交通運賃割引制度の実現を求めて 2 月号 : 精神障がい者同士で結婚して 11 年目のわたしたち 3 月号 : 精神障がい者の地域移行と地域生活を考える 4 月号 : 地域医療の発展をめざした「府中こころの診療所」を訪ねて 5 月号 : 精神障がい者の「住まい」を考える一英国の主支援から学ぶ ( 上野勝代 ) 6 月号 : 精神障がい者」にも交通運賃の割引を 7 月号 : グループホームの運営ってどうなっているの ? 8 月号 : 家族をひろげ元気にする家族相談活動ー愛知の経験から ( 木全義治 ) 9 月号 : 全科が無料になる医療費助成一地域家族会のとりくみ 1 0 月号 : 精神障がい・精神保健の正しい教育を一世界の教科書比較 ( 山田浩雅 ) 1 1 月号 : 日本でも本人と家族をともに支援する家族支援の実現を 1 2 月号 : 戦後 70 年と障害者権利条約 ( 藤井克徳 ) ■ 2016 年・ 1 月号 : 世界から見た我が国の精神保健医療福祉 ( 長谷川利夫 ) 2 月号 : 精神障害者と差別解消法 ( 池原毅和 ) 3 月号 : 障害者総合支援法施行 3 年後の見直し ( 本條義和 ) 4 月号 : 家族だからできる家族支援『家族による家族学習会プログラム』 ( 岡田久実子 ) 5 月号 : 精神障がい者と家族ーそれぞれが自立し、ささえあうために① ( 白石弘巳 ) ・「月刊みんなねっと」のパック才ンハーのお申し込み方法・つ 「 300 円 x 冊数十送料 80 円」の金額を巻末の振込用紙にてお振り込みくた さい。「通信欄」には、ご希望の号を記入してください。郵便局に備え付け の振込用紙の場合、「 () () 1 3 () ー () ー 3 3 8 3 1 7 みんなねっと」宛て にお振り込みください ( この場合、振込手数料は自己負担願います ) 。 FAX での申し込みもお受けします (FAX 番号 03-3987 ー 5466 ) 月刊みんなねっと ~ 毎月こんな内容でお届けします ~ 、ー編集後記 【ご寄付のお願い】当会の活動は、皆さんの会費を主な財源として いますが、活動資金が不足しています。より活動を充実していくた めに、寄付を募っています。ぜひご協力ください。 * 通信欄に「寄 付」とご記入ください。寄付金控除・税額控除の対象になります。 ■郵便振込 00130 ー 0 ー 338317 加入者名みんなねっと 月刊みんなねっこ通巻第 110 号 ( 2016 年 6 月号 ) 定価 300 円 発行日 2016 年 6 月 1 日 賛助会費 ( 会費に購読料含む ) 発行者公益社団法人全国精神保健福祉会連合会個人・年間 3 6 0 0 円 団体・年間 ( お問い合わせください ) 理事長本條義和 〒 170-0013 東京都豊島区東池袋 1 - 4 6 ー 1 3 ホリグチビル 602 TEL 0 3 ー 6 9 0 7 ー 9 2 1 1 FAX 0 3 ー 3 9 8 7 ー 5 4 6 6 郵便振替 O () 1 3 () ー () ー 3 3 8 3 1 7 ホームページ www.seishinhoken.jp 印刷・製本 / 倉敷印刷株式会社表紙の絵 / 織田信生