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検索対象: 月刊 みんなねっと 通巻第111号 2016年 7月号
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1. 月刊 みんなねっと 通巻第111号 2016年 7月号

図問題を直視していない日本 号 精神科医療の現状と改革の展望 月 先進諸国で政策転換したもう 昭和大学烏山病院家族会あかね会監事 年 氏家憲章 ) ( 社会福祉法人うるおいの里・理事長 一つの要因は、入院中心の隔離・ 収容政策によって生じた医療費 と っ 問題への反省でした。日本では ね 《連載》第 4 回精神医療政策を見直さない日本 どうだったか、わが国の医療費な み 今回は、先進諸国では見直さ病薬によって精神障害者の地域の状況をみてみます。 れた隔離・収容の精神医療政策生活が可能になったことが、隔 について、なぜ日本では、見直離・収容を見直すことになった①国の医療費を圧迫しない日本 2013 年現在、わが国では、 背景のひとつにあげられます。 すことができないでいるのか、 この精神科医療の進歩につい 入院している全疾患の在院 ( 入 その背景には、どんな問題があ ては、日本も他国と同じように享院 ) 患者は約 12 7 万人です。 るのかみてみます。 受することができました。しかしそのうち精神疾患の在院患者は ①先進諸国との共通点と相違点 日本では、この進歩を、精神医療万人で、全在院患者の % を 先進諸国が、入院中心の隔離・政策に積極的に反映させ、先進占めています。 収容政策を見直した背景には、諸国のように入院中心から地域ところが精神科医療の医療費 1 兆 8879 億円は、国民医療 1960 年代からの抗精神病薬中心の医療へ政策を転換するこ 費全体の兆 3198 億円のわ の本格使用があります。抗精神とをしませんでした。 ずか % にしか過ぎません。在す。つまり、精神科医療は、当日前後の今日、日本は精神科病 事者と家族そして精神科病院の院の在院患者 3 人に 2 人の万 院患者数では最大の数ですが、 医療費では数 % しかないため、医師や看護師などの犠牲の上で人は 1 年以上の長期入院です。 あまり国家財政 ( 医療費 ) を圧迫成り立っているという現状です。年以上は 3 万 4 千人もいま す。日本の途方もない長期入院 せず、 " 安上がりの精神科医療 ~ は、かっての先進諸国の精神科 ②人権問題・施設症問題 になっているのです。 一方で、日本の精神科病院も病院と同様に、自立心を弱め社 そのため、わが国 ( 厚生労働省 ) は、先進諸国のように医療費の深刻な人権問題があります。隔会復帰 ( 退院 ) をより困難にする 離室 ( 保護室 ) 使用と身体拘束二次的障害である施設症を発生 問題から精神科病床を大幅に判 ( べット抑制 ) は、 1 日 2 万 212 させます。先進諸国が隔離・収 減するという必要性が迫られな かったのです。その背景には、 " 安人 ( 在院患者人に 1 人 ) です。容政策を反省し、政策転換を進 望 しかも使用方法にも大きな問 めた要因である人権問題や施設 展 かろう ~ " 悪かろ , フの精神科医 の 題があります。先進諸国で、隔症問題は、日本においては、長い 革 療の問題があったからです。 改 と その安上がりの内容をみてみ離室の使用や身体拘束はほとん間改善されることもなく放置さ 状 現 ると、入院患者一人当たりの病ど行なわれていません。わが国れたままの状態にあるのです。 の 療 院収入 ( 日当点 ) は一般病院のの在院患者の三分の二は、一人 医 3 考え方が変わらない日本 科 三分の一しかありません。職員で病棟の外に自由に出られない 神 日本では、精神疾患の病気や精 数も、医師は一般病院の四分の閉鎖病棟です。 障害を治すことを優先する考え 先進諸国の平均在院日数が絽 一、看護師は半分という状況で

2. 月刊 みんなねっと 通巻第111号 2016年 7月号

い多くの間題を含んでいます。 もなく鎮静剤を注射し、べッド護入院患者数の割合は、平成 2 やストレッチャーに寝かせて手年には % であったのが、平成 やはり第三者人権擁護機関に 足や胴体をベルトで縛る「拘束」年には約 % へと急増してい やはり、医療保護入院は廃止 や、保護室に一人で閉じ込めるるのです。任意入院患者数で見 「隔離」が、 2 年前に比べると、 ると、月 % から約 % への減少し、本人自身のために入院治療 飛躍的に増えているそうです。となっています。任意入院が大以外に方法がないと公的専門機 排泄は強制的にカテーテルで排きく減って医療保護入院が急速関が判定した場合には、司法と 尿させられるなど、この時の本に増えているのはなぜなのでつながる第三者人権擁護機関に て よって人権が厳密に守られる強 人の屈辱感は、人間としての自しよう。 っ 強制入院中の「拘束」・「隔離」制入院制度に変えていかなけれ川 尊心を深く傷つけると患者さん のデータでは、平成年に「拘ばならないとの意見がまとまり たちは怒りを込めて話します。 取 の つつあります。そうなると、措 束」 5 2 4 2 件であったのが、 会 員 平成年には 9695 件に増え置入院と任意入院は残ることに 医療保護入院も増えている 委 策 ています。「隔離」件数は平成なりますが、その措置入院でも、 政 政策委員会に提出されたデー タによると、精神科入院患者年に 7673 件であったのが司法が関わっていない点では、 っ ね 数は平成Ⅱ年には芻万 3 千人平成年には 9791 件になり人権擁護のうえで問題を抱えて ん み います。 であったのが、平成年にはました。強制的に入院させられ、 集 次号に続く 万 7 千人に減っています。と有無を言わせずに注射、拘束、 特 ( のむらただよし ) ころが、その中に占める医療保隔離される現状は、放置できな 解消法においても脆弱です。今ないでしようか。そして、安心 査会の同意・不同意で決めれば 良いとの意見がありました。 後の日本の全市民の人権擁護をできるとは一一一口えない状態で退院号 月 精神障害者の人権擁護の仕組考える前提として、精神障害者してくることも、少なくないの 年 みは、精神保健福祉法に限らず、の人権擁護の仕組みは非常に大ではないでしようか。 そのため、医療保護入院は廃 障害者虐待防止法や障害者差別切な問題です。 と っ 止すべきであるという意見には ね 亠な 皆が賛成なのですが、現在の日 医療保護入院 ( 強制入院 ) は廃止できないか ん 本の精神科医療体制では、措置み 本当に本人の利益を守る入院かるのでしようか。基準があいま入院と任意入院だけにすると対 医療保護入院が、本当に本人 いで不明確という意見が、多数応できなくなる事例がたくさん の利益を守るための止むを得なありました。 あって、現場が困るとの意見も ありました。 い制度なのかÄ」 , つかとい , っこと についても、議論されました。本人は混乱状態で強制入院に 医療保護入院を決める精神保 日常的に行われている医療保拘束と隔離が前より増えている 健指定医の判断は、何を根拠に護入院では、自宅で過ごすこと しかし、医療保護入院の実態 なされているのか。強制的に入ができないほどの混乱状態に は、人権上、問題が多すぎると 院治療を受けなければ、本人に なってから、患者の意思を無視の見方では、意見は一致してい 取り返しのつかない障害が残るして、家族などの要請で病院にます。本人と周囲の人たちの身 などの人権上の確かな理由があ入ってもらうことが多いのではの「安全」のためとして、対話 ■

3. 月刊 みんなねっと 通巻第111号 2016年 7月号

会があります。その貯の都道府に 1 回の総会を開き、理事を選が、これは、公益社団法人全国 県連合会が集まって、全国組織出して、毎年数回の理事会で活精神保健福祉会連合会により発 を設けています。それが「みん動のあり方を検討し、総会に提行されています。この冊子は、 公益社団法人全国精神保健福祉 なねっと」です。「みんなねっと」案・報告しています。理事会は、 総会で決まったことを実行しま会連合会の賛助会員になってく は通称で、正式名称は「公益社 団法人全国精神保健福祉会連合す。東京に事務局を置き、現在ださっている方々に配布してい 会」です。法人として、民間のは常勤職員 4 人と非常勤職員数ます。賛助会員には、家族会の 会員をはじめ、いろいろな方々 立場から公益の増進を目的とす名を雇っています。 がなってくださっています。 る中央組織です。 ま、全国に 1 万 2 千人います。 「みんなねっと」の財政基盤 「みんなねっと」という月刊その会費と、都道府県連合会か 本人・家族の願いを実現する みんなねっとと都道府県連合 誌があります。いま、皆様がごらの会費で、みんなねっとは運 覧になっているこの冊子です営されています。 会との関係ですが、みんなねっ とは貯都道府県の連合会の上部 組織ではありません。家族の願みんなねっとにおける「政策委員会」の役割について いとそれに関連する公益を実現 みんなねっとこよ、、 。 ( しくつか政策委員会があります。これま することを目的とする貯の連合 会が、団結して全国的な活動をの委員会やプロジェクトチームでは活動しきれていませんでし 行なうための法人組織です。年があります。その一つとして、たが、昨年から、専門家を 6 人 医療保護入院と家族の同意、患者の移送問題と早期退院などについて、どう考えるか みんなねっと「政策委員会」の取リ組み① = 三三三 = 三三一三三三三三三三 = 三三三三みんなね。と理事・政策委員野村忠良 全国の中央組織としての「みんなねっと」について 全国すべての都道府県には、 もあります。それらの家族会が それぞれ統合失調症や躁うつ病集まって、「東京都精神障害者 の患者さんの家族の会がありま家族会連合会」を構成していま す。各都道府県内の家族会が集す。現在はの家族会が所属し まって、それぞれの都道府県ごていますが、加入していない家 族会もあります。 とに連合会を作っています。 たとえば東京都では、都内の 区や多摩地域のほとんどの区都道府県の家族会の全国組織 や市に地域の家族会があり、他 現在、すべての都道府県に、 に数カ所の精神科病院の家族会それぞれ一つずつの家族会連合 この特集では、「みんな っと」に設置されてい る「政策委員会」について、 どのような役割を担ってい るのか、できるだけ分かり やすくお伝えしたいと思い ます。 まず最初に、「みんなねっ と」とはどんな組織なのか について、お伝えしてから、 政策委員会について述べて いきたいと思います。 7 特集みんなねっと「政策委員会」の取り組みについて みんなねっと 2016 年 7 月号 6

4. 月刊 みんなねっと 通巻第111号 2016年 7月号

る恐れのある精神障害者を強制れている「医師による治療方法政策委員会ではみんなねっとと 的に拘束して入院させる「措置の説明・提案に患者が同意してしての意見を事前にまとめ、木号 月 冖 / 入院」も、それほどの切迫した から治療を始める」やり方を参全副理事長が出席してその意見 年 状況にはないために使えないと考にすべきことが述べられましを述べました。当日、本條理事 きに、本人と周囲の人々の利益た。それに加えて「一般市民の長は出席していましたが、厚労 と っ と安全を確保するためとして、精神保健」についても検討する省の検討会委員として聴取する ね 亠な よう提案がなされました。 よく使われています。 側に居たため、代わりに木全副 ん み 厚労省の検討会では「医療保 この日の夜には、第 1 回目の理事長が代表として意見を述べ 護入院のあり方」が、見直しの政策委員会が開かれ、検討会にました。 一つのテーマとして取り上げら出席した本條理事長から厚生労 その内容は、本年 4 月号「み れました。もう一つのテーマは、働省第 1 回検討会の報告がありんなねっと」誌の 2 ページから 「地域精神保健医療体制のありました。 5 ページにかけて「知っておき 方」です。 たい精神保健福祉の動き」に、 この検討会では、本條理事長か厚労省検討会のヒアリング 第 1 回検討会の様子とともに報 らみんなねっとの意見として、医厚労省の第 2 回検討会が 2 月告されています。 日に開かれ、精神障害関係団 療保護入院で入院するときと入 院中に、「本人の意思の決定と表体からのヒアリングが行われまヒアリングで述べられた意見 明」について議論すべきことと、 した。内容は、「医療保護入院」木全副理事長が述べた意見を、 その時に、一般の医療で行なわについてです。これに向けて、 ここでもう一度お伝えします。 て、地域精神科医療の拠点にし 調査が必要です。 痛ましい事件が起きるのは ? てほし、 「ます、最近、精神障害があ 危機介入チームの必要性 る人とその家族の間で痛ましい いまは、精神疾患による緊急医療保護入院の家族の同意 事件が度々起きていますが、そ 改正された精神保健福祉法に れは、そのように行き詰まって事態が起きて家族が保健所や医 療機関、警察に通報しても、暴残された医療保護入院の「家族 いる世帯を支援する制度が無い 等の同意」は廃止して、本人の からです。地域に質の高い精神力が起きている最中でなければ 権利擁鞏と保鞏を行な、つ権限を 警察は本人を病院まで運んでく 医療と社会的支援が届くように しなければならず、そのためにれず、病院からの医師の往診も有する新しい公的機関を設けて 精神保健福祉法を大きく見直しありません。家族に病院まで連その同意を得るように変えてほ そして、精神保健福祉法 てほしい。家族間の暴力は、精れて行くことが任されていま にある重症患者を強制的に病院 す。このため、事件が発生する 神科医療だけでは解決できない ことになり・ます まで搬送できる「移送制度」が のて、医療を含む福祉、行政、 公的機関により悪用されたと これを防ぐために危機介入の 警察などのチームによる対応が チームを編成して、通報があれき、家族等から訴えがあれば介 必要です。 ばすぐに駆けつける体制を地域入して本人の人権を擁護・回復 措置入院と医療保護入院、そ するために医療機関や公的機関 に整えてほしい。それとともに、 れぞれの件数が、都道府県に から独立した第三者機関を新し 一定の圏域ごとに小規模な精神 よって大きく異なっています。 く設立してほし、 運用にも差がありますので実態科多機能医療センターを設置し 11 特集みんなねっと「政策委員会」の取り組みについて

5. 月刊 みんなねっと 通巻第111号 2016年 7月号

士などの学識経験者とされてい 少し説明しておきます。 医療保護入院の基準があいま いなので、現在の精神保健福祉 「精神保健指定医」は、 5 年て、合計 5 名で構成されていま 号 月 法では 1 名の精神保健指定医の以上の臨床経験のある精神科医す。それぞれの委員は、普段は 年 が、措置入院か医療観察法の強他の職場に勤務していて、審査 診察で良いとされているのを、 2 クにー ) て一はー ) 。また、この制入院 1 ケ 1 スを含む 8 種類の会が開かれるときだけ集まりま と っ す。 5 人による 1 回の審査会で 法律を根拠にしている「精神医精神疾患治療例についてのケー ね —oo 通を超える報告書を審査な 療審査会」があるが、きわめてスレポートを提出して審査に受 しなければならないので、本人み かれば資格が得られます。 弱体であり、行政が運営してい るので患者の権利が守られない 「精神医療審査会」は、精神に会って確認するなどの手間は 、とか多一、 強制入院が行われ保健福祉法に基づいてすべてとてもかけていられません。 たときに提出される報告書の審の都道府県に設置されていま 査に圓日もかかっていて、人権す。委員の人数は一つのチーム地域の支援体制について 木全副理事長の意見は続きま 侵害が常態化しているのて改革が 5 人で、例えば東京都では 6 する必要がある」 チームが置かれていて、それぞす。 「地域の支援体制についてのみ れが強制入院の報告書の審査に との意見を述べました。 当たっています。 5 人の職種のんなねっとの意見をお伝えしま 蒋保健指定医と医番査会内訳は、 2 人は精神保健指定す。 ます、家族を支援の責任者に ここで、「精神保健指定医」医、 1 人以上は法律の専門家、 と「精神医療審査会」について、それに 1 人以上の精神保健福祉するのてはなく、国と地方自治 体が責任をもって必要とされる 地域ごとに整備して、医師、看以内に退院させられる例が目立 あらゆる支援体制を整える。へき 蔓師、公認心理師、精神保健福ち、家族が困窮している。家族 であること。 祉士、ピアサポーターなどによ が地域で看護てきなくなると入 院させられ、病院で生涯を終え 精神科病院の中の退院支援委る多職種チームを置き、そこか る人が多い。家族に頼、らなくて 員会には、地域の相談支援専門 、ら訪問を行な、つ・よ、つ・にしてほし 員などの支援者を参加させ、本 支援の対象に家族も加えて も地域で充実した生活ができる 人の意向に沿って病院側と連携ほし、 ように、地域の支援体制を一日 して退院支援を進めるべきであ その他、入院中の患者の人権 も早く、国と社会の責任で整え て ること。 てほしい。」 を守るために、本人から要請が っ 地域での支援体制のあり方に あれば「代弁者」を病院外の人材 このような意見を、厚生労働 ついては、心理的支援を充実さ から選んで本人の希望を実現す省の第 2 回検討会のヒアリング 取 の せるために相談窓口をたくさんるために行動してもらう制度をで木全副理事長が切々と訴えま 会 員 い。ムロ療において本した。 設けてあらゆる心配事の相談を 策 受け、傾聴を大切にして安心で人の人権を守るために、本人が治 政 レ」 ) るよ、つに、また、そこでケア療を又け付けないよ、つなと一に さて、ここで、これまでの 3 っ ね 亠な マネジメントがなされ、すべて は代わりに家族が医師から説明回にわたる政策委員会の審議の ん み のサービスが包括的に組み合わを受け、納得できてから治療を なかから、いくつかの主だった されて提供されるよ、つにしてほ 始めるよ、フな制度にしてほし、 テーマを拾って、その議論の様黻 しい。精神保健福祉センターを 最近は、入院してから 3 か月子を紹介します。

6. 月刊 みんなねっと 通巻第111号 2016年 7月号

いのです。 " 自由に決めていし , というていいのです。親が切に希望し ていることは黙っていても子供 号 月 〈自由にしなさい〉 のかも知れません。本人は病気には伝わってしまいますから、 年 「私は娘に負担をかけないよになってしまって、これからど " こうして欲しいの ~ とか " こ うに、″あなたの自由にしてい うした方が良いと思うよ ~ とか、 う歩いて行ったら良いのか迷 と っ いのよ。と言ってきました」と 、困り果てています。 " 自分 言っていいと思います。子供が ね お母さんは嘆かれます。 で決めなさい ~ と言われると、 " 親の意見に反対してもいいのな み 砂漠の真ん中で見捨てられたよだ ~ と感じられるような雰囲気 で話したいですね。 うに感じるのだと思います。 若い人は誰でも、自分が何を 「『どうしていいか分からな して生きて行けばいいのか、良 い』と言って、落ち着かないこ く分かっていないものですが、 とが多いのですが ? 」 統合失調症の人はそこがすごく ' 自分がどう考えているのか 分からない ~ とか " 考えている 不安定なのです。 ことが、自分が考えたことかど 〈方針を示す〉 , つかハ刀からない ~ とい , っことが 「娘には、命令する方が良い統合失調症の患者さんにはあり のですか ? 」 ますから、お母さんが " それは お母さんの考えや希望は言っだめだと思う ~ とか、 " こうし れに、本人が苦しい幻聴を止 た方が良いと思う ~ と助言するです。 生きて行くのに必要な仕事のめたいとあまり考えすぎると、 べき場合も多いと思います。 第一は家事です。お母さんはお返って幻聴が頭から離れにくく 〈仕事の喜び〉 子さんに「家事を手伝って」となってしまいます。 幻聴を止めることにこだわら ちょうど良く仕事をがんばる気軽に言ってみましよう。 のが下手なのが統合失調症の人一麗 ~ 一罎ⅱ一寧当ず、一緒に暮らしている生活の 〈人生の楽しみ〉 中で、お父さんお母さんに自分 の特徴でもあるのですが、前の 統合失調症の治療では幻聴や自身の人生の楽しみを語ってほ 晩ぐっすり眠って、朝気持ちょ く目が覚め、朝ごはんをちゃん妄想を止めようとします。リスしいと思います。人は日々の と食べたら、身支度をして仕事バダールやセレネースは " ずつ細々としたことで喜びや苦しみ を ( あるいは遊びでも ) するのと考え続けるのは止めようよ ~ を感じているのですから。その ことを教えられるのはまず、親 が人間らしい生活というものでという効き目です。 " ゆっくり す。何かの活動をやってみて、休もう ~ という薬や " 少しずつなのです。 自分が好きなもの嫌いなもの、やってみよう ~ という感じの薬 得意なもの不得意なものが判りもあります。しかし、幻聴・妄 ますし、仕事を通じて人と話し想は、実は自分で考えているこ 合い、協力し合う喜びを知るよとですから、薬で全部は止めら うになります。人は何かの活動れません。人の考えを変えるこ をしないでは幸福になれないのとは、もちろんできません。そ 29 街の診療所からのお便り

7. 月刊 みんなねっと 通巻第111号 2016年 7月号

2016 7 月号通巻第 111 号 ( 表紙の絵】。 - 織田信生 お知らせします 特集 みんなねっとの活動 2 みんなねっと「政策委員会」の取り組み① 医療保護入院と家族の同意、患者の移送問題と早期退院などについて、どう考えるか ( 野村忠良 ) 6 精神科医療の現状と改革の展望 【連載第 4 回】精神医療政策を見直さない日本 ( 氏家憲章 ) 18 私と家族の手記「統合失調症の娘と共にあゆみ続けて 23 年①」 ( 濱崎智煕 ) 街の診療所からのお便り【連載 11 の ( 増本茂樹 ) ・・自山に生きるのが基本ですが自山が不安なこともあります・・ 知ることは生きること ( 連載 7 回 ) なせ、経済的支援なのか ( 経済的支援特集① ) ( 青木聖久 ) 30 真澄こと葉のつれづれ日記 ( 第 64 回 ) 34 みんなのわー一読者のページ・地域の話題 36 22 26 知っておきたい精神保健福祉の動き / 特集 / ( 投稿 ) 私と家族の手記 / 連載 ①街の診療所からのお便り / 連載②精神科医療の現状と改革の展望 / 連載 ③知ることは生きること / 連載④真澄こと葉のつれづれ日記 / みんなのわ ( 読者のヘージ ) ほか ・「月刊みんなねっコこれまでの特集の・ ・ 2014 年■ 2 月号 : 働き続けるために一一自分に期待できる働き方 3 月号 : 薬を減らすガイドラインへの期待 4 月号 : その人のできることを実現するための就労支援 5 月号 : 本人・家族をともに支える訪問家族支援【その①】 6 月号 : 本人・家族をともに支える訪問家族支援【その②】 7 月号 : 奈良県で福祉医療制度が実現 8 月号 : いきいき家族会 9 月号 : 障害者差別をなくす地方条例をつくろう 10 月号 : 高齢化する精神障がい者にどんな支援が必要か 1 1 月号 : メンバーとスタッフが協働して運営するクラブハウス 1 2 月号 : 「あなた病気の人、私治す人」から「私も家族の一人です」となって見えてきたこと ■ 2015 年・ 月刊みんなねっと ~ 毎月こんな内容でお届けします ~ 1 2 月号 : 戦後 70 年と障害者権利条約 ( 藤井克徳 ) 11 月号 : 日本でも本人と家族をともに支援する家族支援の実現を 1 0 月号 : 精神障がい・精襯呆健の正しい教育を一世界の教科書比較 ( 山田浩雅 ) 9 月号 : 全科が無料になる医療費助成一地域家族会のとりくみ 8 月号 : 家族をひろげ元気にする家族相談活動ー愛知の経験から ( 木全義治 ) 7 月号 : グループホームの運営ってどうなっているの ? 6 月号 : 精神障がい者」にも交通運賃の割引を 5 月号 : 精神障がい者の「住まい」を考える一英国の居住支援から学ぶ ( 上野勝代 ) 4 月号 : 地域医療の発展をめさした「府中こころの診療所」を訪ねて 3 月号 : 精神障がい者の地域移行と地域生活を考える 2 月号 : 精神障がい者同士で結婚して 11 年目のわたしたち 1 月号 : 身体・知的障がい者と同等の交通運賃割引制度の実現を求めて FAX での申し込みもお受けします (FAX 番号 03 ー 3987 ー 5466 ) にお振り込みください ( この場合、振込手数料は自己負担願います ) 。 の振込用紙の場合、「 () () 1 3 0 ー O ー 3 3 8 3 1 7 みんなねっと」宛て さい。「通信欄」には、ご希望の号を記入してください。郵便局に備え付け 「 300 円 x 冊数十送料 80 円」の金額を巻末の振込用紙にてお振り込みくだ ・月刊みなねつのノヾ、、クナンパーのお申一方湾・ 6 月号 : 精神障がい者と家族ーそれぞれが自立し、ささえあうために① ( 白石弘巳 ) 5 月号 : 精神障がい者と家族ーそれぞれか自立し、ささえあうために① ( 白石弘巳 ) 4 月号 : 家族だからできる家族支援『家族による家族学習会プログラム』 ( 岡田久実子 ) 3 月号 : 障害者総合支援法施行 3 年後の見直し ( 本條義和 ) 2 月号 : 精神障害者と差別解消法 ( 池原毅和 ) 1 月号 : 世界から見た我が国の精神保健医療福祉 ( 長谷川利夫 ) ・ 2016 年■

8. 月刊 みんなねっと 通巻第111号 2016年 7月号

可欠だと思いますが、明示され みを でるでしようか ? の・ ~ 0 同 日常生活 号 月 わ 年 まりコ◆愛知県大石哲也本人 ( ◆藜都野央祐本人 ( 代 ) 」便る の ' わおす代 ) 私は病院のデイケアへ通って の介 オ、り紹 います。そこのデイケアではい いつもみんなねっとを楽しみ と ん に読ませてもらっています。 ろいろ嫌なことや辛いことがあっ み 亠な 結婚して年目の記念日が明ります。 〇 〇 日になります。一一人で焼肉を食でも休みの日に友達とデイケみ 〇 べに行く計画にしています。 アでのことや自分のみを話し 妻も私も統合失調症です。 たり、いろいろな人からアドバ 〇「みんなねっと」の感想 最近、仕事にいくときに車でイスをもらっています。 〇◆群馬県家族 ( 間代 ) Z のラジオニュースをきき それで何とかデイケアが続い みんなねっと 4 月号の「障害 ながら出勤していました。またています。 〇 年金における等級判定のガイド今日は仕事こなせるかなあと思 初めて投稿しましたので、よ 〇 ライン施行後の審査の流れ」は いながら、渇きと不安とストレろしくお願いします。 分かりやすく、ありがたく読まスで仕事場でおえおえいって、 せて戴きました。 食べたものを吐いてしまい、ヨ 帰◆新潟県佐藤フミ子家族 流れの最後は「障害認定基準らせてもらって病院に行きまし ( 代 ) 及びガイドラインに基づき障害 た。やつばり楽しいことをしな 重症の統合失調症の娘 ( 歳 ) 等級などを認定」です。 いと生活できないなあと前向きの母 ( 間歳 ) です。発症して S この基準を公表明示すること に思いました。 年。この間 2 回入院しましたが、 が地域格差を解消するために不がんばります。 今は自宅で何もせず過ごしてい いないので、ウッ病になったり、 ウォルトディズニーやエジソ ます。 2 年程前からオムツもし 始めました。お医者さんから自ニートや引きこもりになってンやビルゲイツなどの " 発達 ~ んでいる大人も沢山いるので、もいて、精神病とやや成り立ち 閉もある事、病気が固定してい る。母親に依存しすぎと言われもっと発達のデイケアや医者やが違うのに、違う障害と理解さ ました。 リワークを増やして欲しい れないのが " 発達 ~ の悩みです。 今、私が達者なうちは面倒をみ るか、それとも今ここで思い切 って入院すべきか、とても迷って います。周りの人達は半々の割 合で意見が分かれています。 私の気持ちとしてはやっと仕 事 ( 田んぼ ) も無くなり、娘に 関わる日もたくさん持てるの で、もう少しこの状態を続けて 行きたいと思っています。 もしそうなら、これからどう 接していったら良いのか。皆様 方の率直なご意見をお聞かせく ださい。お願いいたします。 ◆東京都サクラヒメ本人 ( 代 ) 発達障害を診断できる医師が フう、しい小い、イ 小大もつい以 ◆福岡県平川さくら本人 ()0 代 ) - 〇〇〇〇〇〇〇〇〇みんなのわ〇〇 37 読者のページ ( みんなのわ )