床を必要としない時代へと移っ来、大量の精神科病床は、精神日に至っています。 ています。入院を必要とする人と科医療費を膨らませ国家財政 ( 総 ・谷のー策の破綻 入院を提供する側 ( 精神科病床数 ) 医療費 ) を圧迫します。そのた わが国の隔離・収容の綿医療 すなわち " 需要と供給のバランス ~ め日本を除く他の先進諸国では、 196 0 年代以降の精神科医療政策は、長い間綿科病院の病床 が崩壊しました。 病床利用率の低下が深刻化しの進歩を契機に、精神科医療と精利用率が 8 % 台を維持すること によって成り立ってきました。し 神障害者の処遇の中心を " 地域 ~ ている背景はここにあります。 に移し、精神障暑を地域で支えかし精神科病院は、在院串著の減 る地域精神医療 ( 脱施設化 ) へ政少によって、病院経営が行き詰ま 国盟・谷の医療政策 入院中心の隔離・収容政策とは、策転換を行ないました。そして必り経営破綻の危機を迎えていま 精神科医療と精神障害者の処遇要がなくなった大量の精神科病す。これは、単に精神科病院だけ 望 の深刻な問題にとどまらず、入院 床を盟したのです。 の中心を精神科病院に置くとい 展 しかし日本においては、精神疾中心の隔離・収容政策が破綻して革 う政策です。そのため入院期間は 改 と いることを一小しています。 必殀に長期化し、しかも長期入患の在院患者数は、全疾患の % 状 現 次回 ( 第 8 回のⅡ月号 ) では造 院者を収容するために大量の精を占めているというのに、精神科 り過ぎた精神科病床の問題をみ療 医療費は国民医療費全体の数 % 神科病床が必要になります。 医 科 そして精神科病院は、医療的役と低く、国家財政を圧迫していなてみます。 神 精 いのです。そのためか、精神医療 割と住む場所の提供など福祉的 役割も担うことになるのです。元政策を見直すことがないまま今 患と診断されると多くの人たちは、在院患者の減少が避けられ減少する』と予測しています。 は新入院者になり、かつ一旦ない精神科病院の構造的問題が 号 月 3 隔離・収容の精神医療政策の 入院になると年単位の長期入あります。この問題を指摘して 破綻 院でした。しかも精神科病院 年 いるのが、新潟大学の染谷俊幸 の簡歳以上の高齢化の割合は、教授です。染谷教授は、日本精今日の万床は、 1954 年 と 1981 年で凵 % 程度と在院患神神経学会の機関誌「精神医学」の第 1 回綿 ~ 星実態調査の「要 者の確保は安定していました。 ( 年月号 ) の巻頭言収容者 ( 入院の必要あり ) 万な ん しかし今日では、新しく入院すで、『精神科医療施設の普及、人」を前提に構築されています。 み る人が減り入院しても短期入院精神科医の増加、薬物治療の進 1950 年代は抗精神病薬の本 です。また長期入院者の高齢化歩、社会復帰をめざす心理社会格使用前で、しかも地域に精神障 も、歳以上は % 、歳以上的治療などの総合的成果によっ 害者が住む場所も働く場所もあ は % ( 2014 年 ) と変化して、遅く生まれた人ほど精神科りませんでした。そのため精神科 ています。在院患者の " 一一極化 ~ 医療の前進の恩恵を受け、その病院にすべてを頼らざるを得な が在院患者減の要因です。 ため入院者は少なくなる』と指い時代でした。 摘しています。『 oaooo 年当 しかしこの間の精神科医療の 同在院患者減が避けられない構時と比較して社会資源が増減し進歩によ「て、今日では精神の病 造的問題 ないと仮定しても、 oaooao 年気や障害があっても地域での社 精神科病院の在院患者減が深 52030 年に、統合失調症の会生活が可能な時代になってき 刻な事態に陥「ている背景に在院患者数は半減 53 分の 1 にました。つまり、大量の科病 ( うじいえのりあき )
るのです。 害年金です。障害年金は一定の定程度ありましたが、現在では 一方で、事業所に勤めている条件のもと、厚生年金保険の被 この制度を設けているところは 人が、精神疾患を発症して、仕保険者期間中に初診日があり、 決して多くないです。 事を休むことがあります。その障害認定されれば、障害厚生年 加えて、生活保障の諸制度と 場合、図 2 の中央右の障害年金金が支給されます。また、学生して、市バス等の無料乗車証の の受給を検討したいところですや無職、自営業主である時に初交付、独自の福祉サービスを実 が、障害年金を申請するために 診日があり、障害認定されれば施している自治体もあります。 。ネ診日から 1 年 6 か月の障 障害基礎年金が支給されます。 その際、それらの福祉サービス 害認定日を待たないといけませ また、所得保障には図 2 に一小を受けられる要件として、「手 ん。ところがその際、一定の条しているように、社会手当も含帳 1 ・ 2 級を所持している者」 件を満たせば医療保険から、こまれます。ただし社会手当は概等のように、手帳取得が条件に の 1 年 6 か月の期間、傷病手当して給付対象が限定的です。特なっていることが多いです。 金が支給されることになるので 別障害者手当は、障害年金 1 級 す。 と 相当の人の中でも、さらに重度防貧機能と保険事故に対する制 こ る と認められる人が対象となりま度としての生活保障 き 生 継続的な日常生活の制限に対しす。自治体独自の市民福祉金は、 図 2 に挙げている制度は、社 と て支給される生活保障 精神障害者保健福祉手帳 ( 以下、会保障で言えば、「防貧」機能 こ とはいえ、本人に対する所得手帳 ) が創設された 1995 年に位置づきます。つまり、貧困知 保障の中心に位置づくのは、障当時、実施しているところが一状態に陥ることを防ぐために、 ご覧ください。本人は、精神障 がいの特性として、疾病と障が 月 いの二つを併せ持っています。 経済的支援の全体像 5 そのニ 年 そのことから、前月号でお伝え ( 経済的支援特集④ ) したように、医療保障としての 日本福祉大学 青木聖久 医療保険や、医療費助成の必要っ みんなねっと理事 性が高まります。ただし、重要な なこととして、本人にとって医み 前月号では、精神障がいのあます。そして、改めて知ること療の必要性は、精神科に限らな る本人 ( 以下、本人 ) や家族にの大切さを、読者の皆さんと一 いということです。そのため本 とって、経済的支援の制度や緒に考える機会になれば幸いで人は、自治体独自の医療費助成 サービスがどのように位置づくす。 によって、医療機関で支払う自 かの全体像 ( その一 ) をお伝え 己負担額が不要なことを事前に しました。今月号では、その一一ストレス回避と障がい者としてわかっていれば、早目に歯科や として、前月号からの続編の生の制度やサービスを使う前段階内科等にかかることができま 活保障、さらには、実際に生活としての医療保障 す。そのことは同時に、医療機 困窮状態になった時にどのよう 前月号 ( 2016 年 9 月号 ) 関の受診の際の出費を心配する な制度やサービスが利用できの引ページの図 2 ( 精神障害者あまり「我慢して受診しない」 るのかについて述べることにしに対する生活保障の諸制度 ) をというストレス回避にもつなが 0 0
知っておきたい精神保健福祉の動き 特集 2 訪問看護が家庭内暴力とどう向き合うか ( 原子英樹 ) 精神科医療の現状と改革の展望 【連載第 7 回】病院存亡の危機を迎えた精神科病院 ( 氏家憲章 ) 私と家族の手記「家族が元気になるために」 (Y ・ M) 20 街の診療所からのお便り【連載 113 】 ( 増本茂樹 ) 2016 一【表紙の絵】織田信生 28 24 10 月号通巻第 114 号 5 16 ・・自助グループの体験談は批刊は無しの言いつばなし、です・・ 知ることは生きること ( 連載 1 0 回 ) 経済的支援の全体像 ~ そのニ ( 経済的支援特集④ ) ( 青木聖久 ) 真澄こと葉のつれづれ日記 ( 第 67 回 ) 34 みんなのわー一読者のページ・地域の話題 36 【お詫び】 した。正しくは、松本いく子→松本すみ子です。訂正してお詫び申し上げます。 * なお、 9 月号の表紙にも訂正があります。特集の執筆者名にまちがいがありま いたします。ご助言をありがとうございました。 ( 野村 ) 道府県 ( 政令指定都市 ) 』知事の権限と役割により強制的に病院に運ぶ」と訂正 行目から 5 行目です。「保健所が強制的に精神科病院に運ぶ」とあるところを、「『都 きました。次のように訂正いたします。訂正箇所は、 6 ページ、 2 段目の本文 3 * 8 月号の記事に、説明が不十分な箇所があり、専門家の方からご助言をいただ 知っておきたい精神保健福祉の動き / 特集 / ( 投稿 ) 私と家族の手記 / 連載 ①街の診療所からのお便り / 連載②精神科医療の現状と改革の展望 / 連載 ③知ることは生きること / 連載④真澄こと葉のつれづれ日記 / みんなのわ ( 読者のヘージ ) ほか 月刊みんなねっと ~ 毎月こんな内容でお届けします ~ ■ 2015 年一 1 2 月号 : 「あなた病気の人、私治す人」から「私も家族の一人です」となって見えてきたこと 1 1 月号 : メンバーとスタッフが協働して運営するクラブハウス 10 月号 : 高齢化する精神障がい者にどんな支援が必要か 9 月号 : 障害者差別をなくす地方条例をつくろう 8 月号 : いきいき家族会 7 月号 : 奈良県で福祉医療制度が実現 6 月号 : 本人・家族をともに支える訪問家族支援【その②】 5 月号 : 本人・家族をともに支える訪問家族支援【その①】 ・ 2014 年■ ・「月刊みんなねらと」これまでの特集の紹介・ 1 2 月号 : 戦後 70 年と障害者権利条約 ( 藤井克徳 ) 11 月号 : 日本でも本人と家族をともに支援する家族支援の実現を 1 0 月号 : 精神障がい・精神保健の正しい教育を一世界の教科書比較 ( 山田浩雅 ) 【品切れ】 9 月号 : 全科が無料になる医療費助成一地域家族会のとリくみ 8 月号 : 家族をひろげ元気にする家族相談活動ー愛知の経験から ( 木全義治 ) 7 月号 : グループホームの運営ってどうなっているの ? 6 月号 : 精神障がい者」にも交通運賃の割引を 5 月号 : 精神障がい者の「住まい」を考える一英国の居住支援から学ぶ ( 上野勝代 ) 4 月号 : 地域医療の発展をめざした「府中こころの診療所」を訪ねて 3 月号 : 精神障がい者の地域移行と地域生活を考える 2 月号 : 精神障がい者同士で結婚して 11 年目のわたしたち 1 月号 : 身体・知的障がい者と同等の交通運賃割引制度の実現を求めて ・ 2016 年・ 9 月号 : メンタルヘルスと福祉教育をめざして ( 松本すみ子 ) 8 月号 : みんなねっと「政策委員会」の取リ組み① ( 野村忠良 ) 7 月号 : みんなねっと「政策委員会」の取リ組み① ( 野村忠良 ) 【品切れ】 6 月号 : 精神障がい者と家族ーそれぞれが自立し、ささえあうために① ( 白石弘巳 ) 5 月号 : 精神障がい者と家族ーそれぞれが自立し、ささえあうために① ( 白石弘巳 ) 【品切れ】 4 月号 : 家族たからできる家族支援『家族による家族学習会プログラム』 ( 岡田久実子 ) 3 月号 : 障害者総合支援法施行 3 年後の見直し ( 本條義和 ) 2 月号 : 精神障害者と差別解消法 ( 池原毅和 ) 1 月号 : 世界から見た我が国の精神保健医療福祉 ( 長谷川利夫 ) FAX での申し込みもお受けします (FAX 番号 03 ー 3987 ー 5466 ) にお振り込みください ( この場合、振込手数料は自己負担願います ) 。 の振込用紙の場合、「 () () 1 3 0 ー 0 ー 3 3 8 3 1 7 みんなねっと」宛て さい。「通信欄」には、ご希望の号を記入してください。郵便局に備え付け 「 300 円 x 冊数十送料 80 円」の金額を巻末の振込用紙にてお振り込みくだ ・「月刊みんなねっと」のヾックナンバーのお申し込み方法・
第後記 2016 みんなねっと三駄会主なスケジュール予定 , 1 日目 受付※当日は、事業所の授産製品の即売会も予定。 9 : ~ 受付 オープニングセレモニ 9 : 30 第①「広けようアウトリーチ」 1 1 : 15 ~ ~ 地域てくらす本人、家族によりそって ~ 1 1 : 30 開会式 1 2 : ・ ☆コーディネーター鈴鹿医療科学大学教授貴島日出見 第②「元気な家族会に ! ー 基調講演 1 3 : ~ ・ ☆コーディネーター日本福祉大学教授青木聖久 「誰でもわかる認知行動療法」 一般社団法人認知行動療法研修開発センター理事長 第③「安心してくらせる社会を目指して」 / 大野裕氏 ~ 差別解消法これからを対話しよう ~ ☆コーティネーター三重大学教授片岡三佳 みんなねっと活動報告 14 : 20'V みんなねっと理事長 / 本條義和 第④「はじめよう ! 若者への啓発を」 行政報告 ☆コーティネーター聖隷クリストファー大学准教授大場義貴 厚生労働省より ( 予定 ) 第⑤「ピアカフェ」 記念講演 15 : 40æ ~ みんなてしゃへろう ~ 「精神科アウトリーチ」 ☆ケスト松本ハウス ※定員 IOO 名 : 当事者限定 ( 不安な方は家族同伴可 ~ 入院に依らない精神医療の実現のために 千葉大学医学研究院特任教授 / 渡邉博幸氏 閉会式 分科会報告大会アヒール採択次期開催県あいさつ 1 7 : 終了※懇親会参加者はハスて移動 1 2 : 40 閉会 ( 予定 ) 懇親会 1 8 : 30æ 津センターハレス ( 都ホテル ) 『ビアサミット』 10 / 28 ( 金 ) 13 : 30 ~ 15 : 30 三重県総合文化センター中ホール お笑い芸人松本一、ウスさん来たる ! 住催 : ビアサポートみえ〈入場無料》 ) ◆申込先 F 猷 059 ー 225 ー 7633 ◆ E-Mail*tsu@mwt.co.jp 「参加証」なとの送付・連絡先 ( 勤務先・自宅 ) 10 月 27 日 ( 木 ) 2 日目 ■事務局では一日のほと休むことは大切だな、 んどの時間、パソコンをと身をもって実感してい る。 使って仕事をしている。 パソコン画面に集中す るあまり、仕事中はほと今月 ( 川月 ) はみんな んど体を動かさない。そねっとの全国大会が三重 のせいか肩こりと、最近県で開催される。 毎年事務局の私たちも では片頭痛が始まってし まった。肩こりについて参加しているが、事務局 を離れ、全国の家族の方々 は、先生に「肩がパキバ キだね」と言われてしまと交流できる貴重な機会 うほど凝り固まっている。である。大変な状況を乗 これ以上ひどくなる前り越えようと必死に頑張 に何か策を講じなければって来られた家族の方々 と、気が付いた時に少しとお会いすることで、 つも「事務局として自分 休憩を人るようにしてい る。体のあちこちをひねにももっとできることが ってストレッチしてみたある ! 」と、パワーをも り、お茶を飲んでほっとらっている。 今年の全国大会も大盛 一息ついてみたりと、ほ んの数分の休憩だけでも会となりますように : ( 齋藤 ) だいぶ体が楽になり、仕 10 月 28 日 ( 金 ) 分科会 1 1 : 45 ~ 編集後記 【「みんなのわ」へメールで投稿できます】読者のページ ( みんなのわ ) への投稿がメールでできるようになりました。投稿のメールアドレ スは minnanet.seishinhoken@outlook.jp です。※投稿される 方は、氏名、住所、年齢、性別、 ( 家族、本人、その他 ) をご記入ください。 なお、ペンネームで投稿される方はペンネームをお書きください。 月刊みんなねっこ通巻第 114 号 ( 2016 年 10 月号 ) 定価 300 円 発行日 2016 年 10 月 1 日 賛助会費 ( 会費に購読料含む ) 発行者公益社団法人全国精神保健福祉会連合会個人・年間 3 6 0 0 円 団体・年間 ( お問い合わせください ) 理事長本條義和 〒 170-0013 東京都豊島区東池袋 1 ー 4 6 ー 1 3 ホリグチビル 602 TEL 0 3 ー 6 9 0 7 ー 9 2 1 1 FAX () 3 ー 3 9 8 7 ー 5 4 6 6 郵便振替 O () 1 3 0 ー O ー 3 3 8 3 1 7 ホームページ www.seishinhoken.jp 印刷・製本 / 倉敷印刷株式会社表紙の絵 / 織田信生 参加申込書 ( 宿泊なし用 ) 都道府県 所属団体 申し込み ( ふりかな ) 代表者 電話 FAX 参加種別・家族・医療福祉支参加希望する分科会懇親会お昼の弁当注文 性年援者、 - 般円 ふりがな ( 2 日目 9 : 309 7 , ) 円 1 食 1 ,OOO 円 氏名別齢当事者 58 円 第 1 第 2 第 3 1 日目 1 日目 2 日目 学生 1 ,OOO 円 希望希望希望 みえたろう ①② ( 3 ) 〇 例三重太郎男 55 家族 〇 〇 備考 12,000 円 ※宿泊のお申込みが必要な方は、別紙「大会案内パンフレット」にある「参加申込書 ( 宿泊用 ) 」にてお申込み下さい。 ※お申込みはéAX ・メールもしくは郵送にてお申込みくたさい。 ( トラブル防止のため、電話でのお申込みはお受けしておりません。 ) ※申込み・問い合わせは、『名鉄観光サーピス株津支店』電話 : 059 ー 225 ー 7676 FAX : 059 ー 225 ー 7633 〒 514 ー (XD4 三重県津市栄町 3 ー 141 ー 1 モアピル 5 階 E メール : tsu@mwt.co.jp 担当 : 鉞田 ( おのだ ) , 田口