監督するのも必要です。さん ことになります。さんはうっとを思い返して決着を付けるこ は重症の精神病ではありません 病そのものではなく、医者にもとができていないので、これか 原因がある処方薬依存症なのでらの人生を考えられないのだとが、新たな人生に立ち向かう勇 す。 思います。精神病院の閉鎖病棟気が持てず、自殺の考えを表明 も彼女にとって居心地が良い場して、精神病棟に依存していま 〈病院への依存〉 所なのでしよう。さんの治療す。こういう状況で、精神科医 精神病院への長期入院も、病では、まず、勝手に自殺してし療の側が完全に自殺を予防しょ 気を治すためと言うよりも、病まった夫や彼女を責める夫の兄うと思えば、退院をさせること ができなくなります。 院への依存になっている場合が弟への怒りの感情を認め、怒り クリニックの外来でも「先生 あります。さん ( 代女性 ) を自分に向けないようにするこ の顔を見るとほっとした気分に は 2 年前に夫を自殺で亡くしたとが必要です。 後、自分も自殺しようとするた設当■一一当なる」と言う人があります。言 〈自立が目標〉 われた精神科医は気持ちが良い め、ずっと閉鎖病棟へ入院して います。 重症の精神病では思い通りにのですが、これも依存の一種でお の ならない現実を受け入れる能力す。精神科医は、精神科医なし ら 彼女は夫を止められなかった カ 自分を責め、「退院したら自殺が十分ではありませんから、本で生きて行ける方向で応援しな 一所 人や周囲がより良い人生を求めければいけません。 する」と言い続けます。 の 街 私は、さんは過去の自分と過ぎると、妄想や幻聴が悪化す 夫や夫の家族との間であったこるようです。一時的に保護して ころはデパスとトリフタノール 煙になって、目の前からタバコ を昼間でなく、夜飲むことにし が消えてしまったら、彼らは喫号 ましょ , つ。 煙していたことを自然に忘れて 2 年 しました。 〈減量したい〉 と 〈処方薬依存症〉 さんは渋々、ハルシオンを っ ね 2 錠でやってみることになりま な ところが、薬が手に入る状況 ん したが、効果をすぐ感じられる み では、例えば、睡眠薬を飲まな タイプの抗不安薬や睡眠薬は一 いでやってみると、川分もする 度多量になってしまうと、減量 と反って目が冴えて「もう朝ま が難しいのです。抗うつ薬の場 で眠れない」という気になるよ 合も、飲んでイライラしているく言われますが、やりようはあうです。そのため、睡眠薬がな のに、止めたがらない人もあり ります。例えば、ニコチン依存いと眠れない、と自分で決めて ます。でも、処方薬は医者が処では、タバコは割りと早くに止しまう。そんな気持ちも依存に 方しなければ手に入りませんかめられます。ある精神科病院のなります。人間は一人では生き ら、決められた最大量を超さな例ですが、以前は、入院患者さて行けないので何かに頼るもの いようにするのはできることなんたちからの『タバコの本数をですが、「〇〇なしでは生きて のです。 増やしてくれ』という要求が多行けない」とあまり考える場合 薬の依存症は止めにくいとよくあ「たものです。近年全館禁は、依存が強過ぎる病気という 二一一口
: 自分の意思で生きて行くの、 科治療のなのですが : 書 -0 連載回 診察室では「先生、紹介状はド ~ 、。〔いドい一【 〈薬を出してくれ〉 〈いったい何病 ? 〉 持ってきたから薬を出してくれ 青いジャージの上下を着た よ」と言われます。都会の病院 初診時には、これまでの生活 歳代の、ちょっと突っぱってるからの紹介状もありましたが、歴と、今誰と暮らしていてどん 風のお兄さん、さんが初診さ『うつ病で数年間通院している。 な仕事をしているかを聞きま れています。受付で、安定剤と薬は定期的に服薬している。こす。そして、今困っていること 睡眠薬を出してくれるかどうかの度貴地に転居するのでよろしと、精神科医に何を期待してい 聞いています。大きな声で何回くお願いする』という内容でるかを聞かなければいけませ も聞くので、受付の職員も、「そす。薬については書いてありまん。その後、その困難について れはね、先生に聞いてください。 せん。 精神科医がどう考えたかを伝 私には分かりませんから」と少 え、患者さんが納得すれば、ど し大きな声になっています。 ういう方向で努力して行くかを 話し合い、効く薬があればそれていたりするものだけど ? を 1 日に頓服を合わせて合計 7 を提案する、という流れになる 「薬が切れるとそうなるから、錠は抗不安薬として大量です。 ものです。 薬を取りに来たのよ」とちょっ いずれ減らさないといけませ さんは健康保険証を持ってと強く言われます。そして、こん。でもハルシオン (o ・ ) おられまして、生活は「水商売、 れまで飲んでいた薬の名前を書 5 錠は絶対に多過ぎです。依存 症になっているだけです。それ 一人暮らし」と言われるのみで いた紙を出されます。 した。都会で仕事を失い、知り に、健康保険でお金を出してく ・セルシン ( 2 ) 、デパス ( ) 、 合いを頼って郷里へ帰って来た トリプタノール ( 川 ) 各 1 錠れません。 とい , っことでした。 を 3 食後 「保険がダメなら自費でもい いです」と強硬です。 ・ハルシオン (c ・ ) 5 錠、 〈困っていることは ? 〉 コントミン ( ・ 5 ) 1 錠 さんが依存症になっている のなら、それは治さなければい うつ病ということですが、今、 を寝る前 どんなことに困っているの ? ・コントミン ( ・ 5 ) 、 けません。前の医者がハルシオ ンをこんなに多量に処方した理 「薬がもうなくなってて、困っ セルシン ( 2 ) 各 1 錠 ている。薬を飲まんと、元気が をイライラの時頓服 由は分かりませんが、ここでは 処方できません。減らして何と なくなって、やる気が出ん」と と書いてあります。 大きな声で言われます。 かなるように考えましよう。今 〈処方薬の依存症〉 うつ病で元気が出ない人はも の処方では昼間眠くてイライラ う少し声が小さくて、下を向い セルシン ( 2 ) とデパス ( ) する人もいますから、今日のと ましもと しげき 増本クリニック院長 みんなねっと 2017 年 2 月号 24 増本茂樹 25 街の診療所からのお便り
それからもう一つ、医学的要えている当事者の方を、精神科看護師がいます。車の運転がう 因として、症状が薬だけではな医だけが薬のカで、医療の力だまい人や、そういった、医療だ 号 月 かなかコントロールできない状けで支えることは難しいです。けじゃないところでの生活のス 年 冖 / 態になっている。薬を一生懸命そして医者は大概、世間知らずキルを持っていたり、あるいは 飲んでいますが、幻聴や妄想が取なことが多いです。いろいろな医師だけではわからないような と っ ネットワークを知っていたり、 り切れなくて、時々幻聴に作用さ生活場面では、スキルが低かっ ね 亠な れて動いてしまう。その中で衝動たりします。やはりスキルが高行政の方とも顔がつながってい ん いのは、ソーシャルワーカーのたり、そういう多職種の力を入み 的な行動をしたり、危険な行動を れないと、在宅の支援やアウト して、ご本人がそれを望んでいる方です。例えば、近隣のスー ーチ支援は完成できません。 は何が宀女いとか、色が宀女いとこ わけではないのに、そこに通りか かった人をポカッと殴ったり暴ろ、野菜が安いところや、どこ当然、医療的なモデルの考え方 パーは何曜日が特売日とと生活者モデルの考え方で、信 力行動に出て、警察に介入されるのスー というパターンです。こういった か、医者はほとんど知りません。念の対立が起きることがありま 大きな困難を抱えているためにそういうことに詳しい 0•-&')3 のす。そういう時こそ、医者がノ 再発、再入院になり、ますます社方がいます。わたしも一人暮らコノコ出て行って、まあまあ一 会から遠ざかってしまう。かっ治しをした時、その方のいろいろ緒にやりましよう、という役割 療抵抗性の状態が繰り返されてなアナウンスで大変助かりましをするほうが、医者が前面に出 しことがあるのでは た。それから、電気器具が壊れるよりはい、 いきます。 ないか、というのが私の実感で このような複合的な困難を抱た時に、ささっと直せるような す。精神科アウトリーチは多職支援を必要としているのに自ら います。ただ最近は、特に都市 種で取り組むことを非常に大事求めることができない方・求め部では、積極的に、自分がこう に考えているのです。 ようとしない方・求めても既存 いうことをしたいので手伝って の支援システムには届かない方ほしいという場合があり、例え ◆アウトリーチの対象者 に、その方たちの生活の場に出ば、学校に不安で行けなくなっ アウトリ 1 チとはなにか、と向いて支援や助一一一一口を提供するとた方が、学校に戻るための準備 いうことをおさらいしますと、 いうことが定義の一つになってをしたいので、付き添って学校 の正門まで入って行くとか、次が 交の自よすは教室まで入って行くとか、目 繰き を をて , 性そのに供 る院か困 る向は手働提的がしつかりした支援を、当事 切 い入と員 人助達 す方初相協を 大 いや人るてなこ・ な援 いつ意る備一念く施双最は・ス者の方が手を挙げてやってほし づ実な 、に有ピ か支るて陥本け不 っ・ 基て等し的共一 なしに不受境 いと依頼するケースも出てきて チ と来態ずを環通に場対頼終・サ に向 を状かス・ 共ズのに 信最示な いるといいます。少しアウト 人ム出象障り、 を 開的 ビ足の一活側 チ 支もく一不 亠・メ ウ - にこまサ報チ一一生る力が報括 のなス場 リーチの範囲が広がってきてい の るきシの 活きう政情了ののけのる情包 て 人人受人すの で人援活チ生引が行・ にりル るる るをると」るかとは思います。 はてがい支生 お サけ側け割え域用 ウしとなのの 丿達めな一祉ト 科 対象となる方たちというのは ウ受供受役支領活 アチとこし存ち 人たにロる福 ( 要ると既に 神 の難トい・るア ~ をを提をすを門を 一必めうも人とウる状困ンて療い スススス出立専果精神症状のために生活に支障を精 を求よてのこ な定がコし医て ア ビビヒるヒき自る効 と神出状返らい ト援らめめそる 集 象精外症り自な ウ支自求求、す 一一あ一引やな乗来たしている方、外出が困難に サササがサを性異相 亠メ ア A ①②③に供 ①②③流④力発⑤るるなり引きこもり状態に陥ってい
異なる専門領域との協働を行う◆訪問時の家族への配慮 ます。それから、白衣を着て行 相乗効果を活用しましよう。そ アウトリーチには、ご家族のくことはとんでもないことで して包括的なサービスを提供す方への配慮がどうしても必要です。だからといってジャージで ることが大切です。 す。どかどかとその家の中に踏 行っていいのかとい , っと、難し み込み過ぎないということも大 し題ですが、そういう服装に 切です。例えば、病院の名前も気をつける必要があります。 が入った訪問車がありますが、 所 関設所業所 澳体 「その訪間車では来ないでくだ◆近隣住民との関係 機業事談 事援一相 談支童 さい」と言われることもありま り域近療祉 地域に対しては、様々な連携 医 ( 福相労児 す。当然です。その地域の中で、先を考えています。近隣住民の の どんな思いをしながら生活をし方に直接入ってもらうことはほ ているのか、他のご近隣との付 とんどありませんが、ご家族や き合いをされているのか、そこ ご本人が望んだ場合は、そうい ト族 ウ家 に細心の配慮を払わなければな う調整をすることもあります。 ア 種 りません。その中で、病院の名特にご本人にとって仲のいい近 職摂一用 多包一利援援 = 援援援前が入った訪問自動車が入って隣の方がいる場合は、入っても 度支支看支支支 行ったら、どのように思うでらうこともあります。これは最 者制活護 ~ 住動一労 事的生介医居活就 しようか。私たちにはそういう近非常に大きな関心を集めてい 当公 ところにも配慮する必要がありますが、ご本人の調子が悪い時 る方、症状のコントロ 1 ルがうチは、サービスを受ける方が来サービスを受ける方の元々持っ 号 まくいかなくて不本意な入院をてほしいと依頼しないと入るこている復元力、粘り強さやしな 月 やかさを信頼して、最初はその 繰り返してしまう方、自ら様々とができません。 年 そしてサービスを受ける方の力を引き出す役割をしますが、 なサービスを受けることができ ないでいる方たちです。こうい 生活の場で実施するということ最終的にはサービスを提供する と っ 相手の自発性や自立を少し後ろ うところに病院、診療所、独立です。今の制度ですと、ご自宅に ね の訪問看護ステ 1 ション、企業行かないと診療報酬が算定できに回って支えるということでな み のアウトリーチの方たちが手伝ません。本当は就労する方だっす。ですから、サービスを受け たら、職場に行ってそこで直接ていて慣れてくるととても便利 いに入っています。 しいと思いますですが、ずっとそのパターンで 支援できると ) いくと、ご本人が自主的に社会 が、今のところはご自宅に出向 ◆アウトリーチの共通理念 生活を切り拓いていく力が、む くことが原則になっています。 アウトリーチの共通理念とい それから双方向性の交流があしろ弱まってしまうことを危惧 うのがあります。サービスを受 ける方のニーズに基づき、勝手る。これはサービスを提供するして、少しずつサ 1 ビスを引い に押しかけてできないというの側、受ける側でいろいろ相談していきます。これをステップダ ながらサ 1 ビスの内容を決めてウンと言いますが、難しいです が一つあります。強制的な訪問 がとても大事と考えられていま いく、あるいはその評価を検討 は、検討しなければいけない場 していくとい , っことです。 す。これは認知行動療法のスタ 面もありますが、医療で行う、 そして四番目が大事です。ンスと全く同じです。それから、 特に医療機関が行うアウトリー 休息 家族 SST 健康増進 家計相談 13 特集精神科においてアウトリーチはなぜ大切か、どう進めたらいいか①
き詰まり矛盾も激化しています。 もう一つの方策は、認知症のの現状は、国が病床減策を積 そのため新たな対応が必要に人たちを精神科病院に大量に収極的に講じなくても在院患者号 月 なっています。今後予想される容する構想です。すでにこの構減の進行によって、精神科病院 年 三つのケースを考えてみます。 想は、 2015 年 1 月に新オレの自壊は避けられない事態に陥 ンジプランで、認知症の人たちっています。精神疾患は全在院 と っ ①新たな在院患者を探す道 への循環型支援など精神科病院患者の % を占めていますが、 ね 亠な 第 1 のケースは、在院患者のの介入によって、精神科病院へ精神科医療費は国民医療費の 5 ん み 減少による経営危機を、新しい の本格的収容の道がひらかれま % です。そのため今までは、 患者確保によって危機打開を図した。この構想では、高まる精精神科医療費は医療費削減の対 るケースです。その方策の一つ神科医療の社会的役割が果たせ象にはなりませんでした。しか ません。先進諸国の認知症施策しこれからは、社会保障費の一 は、精神科病院の病棟を改修し、 グループホームなどの居住系施や国内でも地域ケアで積極的に層の削減のため精神科医療費 設に収容し、長期入院者を長期取り組んでいる方向と正反対では、決して聖域ではなく削減の 施設収容者に切り換える構想です。そのため厳しい批判の声が対象になっています。 す。最近の代表例は「病棟転換高まり、いずれは破綻の運命で 残念ながらその事態はすでに す。 始まっています。精神科入院医 型居住系施設」の構想です。 療費は、ピーク時比 1173 億 この構想は、 2016 年月 円の減少、精神科医療費全体で 末現在実施「ゼロ」という状態②精神科医療費削減の道 第 2 のケースは、精神科病院は 780 億円と大幅減少となっ にあり、破綻の運命です。 ています。一方精神障害者が地神科差別を基本とする精神医療神医療の社会的役割を果たし、 域で暮らすための精神障害者の政策の破綻です。そのため現状精神医療の新たな展望を切り拓 福祉費は一向に増えていませを打開するためには、精神医療く道でもあります。 ん。地域で、医療支援と生活支政策を今日の社会に適切に対応 今後の行方の " カギ ~ 援体制の構築がないまま、精神できる政策に切り換えることが 上記のどの道に進むか、それ 病床だけを削減することは、先必要です。 進諸国のように地域で、医療支精神科病院は治療的役割に徹を決する要因は、一つは精神医 援と生活支援で精神障害者を支し、治療機関としての機能強化療の現状を憂い改革を望む人た 援する地域精神医療の構築はでを図る。そして住む場所などのちの取り組みがどう進むのかに きません。 福祉的役割は、地域に移し福祉あります。 もう一つは政治の動向です。 施設に任せることが必要です。 「精神科特例」と「精神科差別」政治が " 個人の尊厳 ~ を大切に ③精神医療改革の道 第 3 のケースは、精神医療政など差別的扱いを解消し、一般する政治に変われるか、です。 次回 ( 3 月号 ) は最終回です。 策の " 要 ~ の役割を担ってきた病院と同水準の医療体制にする 「改革の展望を示す新しい動き 精神科病院が、経営は行き詰まことです。当たり前のことを普 り破綻が始まっています。この通に行なえる精神医療政策へ政が起きている」でみてみます。 ( うじいえのりあき ) 事態は、戦後数年間続けてき策転換することです。この道こ た精神科病院への入院中心の隔そ、当事者や家族そして国民の 離・収容政策で精神科特例と精期待に応える唯一の道です。精 21 精神科医療の現状と改革の展望
い , 合は支給の対象にならなかった り、支給額が減額されたりする ことがあります。 それでは、合川さん ( 仮名 ) ご家族を例に ( 次頁 ) 手当の利 用について考えてみましよう。 【児童扶養手当】 み ( 糴懿風間朋子 合川さんは、児童手当の受取 人の変更のために市役所に向か これまで、精神障害者の経済手当 ( 社会手当 ) は、老齢年いました。以前、児童手当の手続 的支援として、「扶養する親に金のような事前の保険料納付もきを行った課の窓口で、先月に 対してや、親亡きあとの制度」生活保護制度のような資産 ( 土離婚したことを伝えると、職員 ( Ⅱ月号 ) 、「精神障害者保健福地、家屋、預貯金など ) 調査もさんは必要な手続きについて丁 祉手帳」 ( 月号 ) 、「障害年金」なく、一定の要件を満たせば支寧に説明してくれました。さら ( 1 月号 ) などの制度やサービ給を受けることができる所得保に、「児童扶養手当」というひと スについて解説してきました。 障制度です。ただし、支給を受り親等を対象とした手当につい 今回はこれに引き続き、「手当」ける人等の所得に制限が設けらても紹介してくれました。 を取り上げます。 れており、一定の所得以上の場 児童扶養手当は児童手当と同 ■ ( 事例 ) 合川さん家の場合 合川さん ( 鮖歳、女性 ) は、娘の衿子さん行歳、通信制高校 1 年生、統合失調症、精神障害 者保健福祉手帳 2 級 ) 、息子の修くん行歳、中学 3 年生 ) と 3 人暮らしです。 衿子さんは、高校進学後すぐに体調を崩し、 1 年生の 2 学期には学校に通えなくなリました。衿 子さんの強い希望もあり、高校を退学することになりました。その後、衿子さんは統合失調症と診 断され、精神障害者保健福祉手帳 ( 2 級 ) を取得しました。現在では、治療を続けながら通信制高校 で高校卒業を目指しています。修くんは受験を控えた中学 3 年生です。第一志望の高校を目指して 毎日勉強に励んでいます。衿子さんと修くんの父親とは先月、離婚することになりました。 離婚のこと、衿子さんの病気のこと、修くんの受験のこと、合川さんは何から手を付けていい のかわからないほど不安でいつばいです。合川さんは誰かにこの不安な気持ちを分かって欲しく て、以前、衿子さんが通院するクリ一一ックで紹介された家族会に参加してみることにしました。 家族会のメンバーは合川さんを受け入れ、温かく話を聞いてくれました。そのような経験を通し て、合川さんは自分の生活を見つめ直す勇気がわいてきました。そうなると、まず、考えなけれ ばならないのは、生活に必要なお金のことです。 合川さんは、すぐに修くんの児童手当を何とかしなければいけないことに気付きました。現在、 修くんは月額 1 万円の児童手当の支給を受けていますが、修くんの父親 ( 元夫 ) が手当の受取人 となっていたからです。 0 8 29 知ることは生きること みんなねっと 2017 年 2 月号 28
やっていけるように頑張ってい 〇ます。 〇私は福祉サービスと縁がなく なり、家事をこなすことで精い の てう車 つばいの毎日です。年老いた母 んに頼れないし、弟は引きこもり みです。友人、仲間もいません。 〇病院に通うことと、食事の買い ドモキきっ $ 〇物で外に出るだけです。 6 ん ~ ま % 火い 0 以 ) 寸」わド 考・ま、一 = の 〇母に「なんであんたってバカ 中キ諏 , マす念ぐ 〇なん ? 」と言われても反抗でき 喜は体上 〇ません。どんどん家がかたむい てゆきますが、私が守っていこ 〇 うと思っています。 〇 んしたあいぞすし瀘ャ 〇 地域の話題 い」が、龍谷大学響都ホール校学院医学系研究科保健学専攻准 ◆近畿プロック京都大会報告 京都精神保健福祉推進家族会連合会友会館アバンティにて、近教授蔭山正子先生による「家 理事森久子畿 2 府 4 県から、余名の族への暴力は精神障がい者から の」と題するご講演、第 参加の下に開催されました。 主催者挨拶、来賓挨拶などの 2 部 " 松本ハウスがやってきた ~ Ⅱ月日 ( 日 ) 、平成年度「と もいきで笑顔あふれる地域の集式典の後、第 1 部大阪大学大という松本キックさんとハウス 加賀谷さんの「コント & ト 1 クお笑い芸人らしく引き出してい る松本さん、お二人の信頼関係 ショー」がありました。 蔭山先生のご講演は、埼玉県は見事でした。会場からの加賀 の家族会 866 世帯へのアンケ谷さんへの質問にご自分の言葉 ート調査と親名のインタビュで真剣に対応される姿も印象に ー調査による研究結果に基づく残りました。 「社会的障壁で苦しむ精神障 お話しでした。精神障がい者か ら家族への暴力の特徴、家庭内がい者やその家族にも、法律の 暴力の経過、家族も本人も外に改正や条例の制定など、明るい つながることの大切さ、支援者、展望が開かれつつある。それを 家族個人、家族会ができること絵に描いた餅にするかどうかは などを話され、「精神障がい者私たちと関係者の努力にかかっ が、暴力によって追い詰められている。あきらめず勇気と希望 た結果、心中や障害者の死を選をもって、前進しましよう」と いう趣旨の京都アピ 1 ルが承認 択することを防ぐ」という先生 され、 3 時間半の集いは閉会し の究極の目的が伝わってくる石 ました。 分でした。 松本ハウスのコントとトーク では、精神障がいとともに生き る勇気と希望をいただきまし た。加賀谷さんの発病当時のこ と、今日に至るまでの苦しみや にがい経験、それをさりげなく、 イい、 4 ま贇コけ感り者 せーれ想まへ当 = ん作ナば等せの会ロル 原稿を募集しています の品ー幸はん直で者 。接は で等にい : はおで投内の本皆 メールでの原稿募集を始めました。 こ原送丈稿容お誌様 アドレス : minnanet.seishinhoken@outlookjp = 了則りとに取内 0 承といましつり容 ・「みんなのわ」コーナー ( 300 ~ 350 字程度 ) く、、したてい次に たてだおてぎつ ・「家族の手記」コーナーへ皆様の体験談を さおいみ寄のはい お寄せ下さい ! ( 2200 ~ 2500 字程度 ) り返たんせご致て し各ない意し 致種のた見て執 し文セだごお筆 ◆東京都ビクビク元代 ) - 〇〇〇〇〇〇〇〇〇みんなのわ〇〇一 39 読者のページ ( みんなのわ ) みんなねっと 2017 年 2 月号 38 メ第、症ツ
で精神障害者保健福祉手帳 2 級 【特別児童扶養手当】 を持っていることを伝え、他に 日寸 7 ー -. 0 9 ′っ 5 ′ 8 8 っ ) 4 ・ -0 フ / 8 以 食一口′っ〔ー ) 「 / 9 ′ 1 一つ 2 月 ′ 0 ′ 0 -0 ′ 0 フ / マ / 8 利用できる手当がないのか尋ね特別児童扶養手当とは、障害表夫 年 てみました。職員さんは、「特基礎年金 1 級、 2 級に相当する度 限及額 8 8 8 8 8 1 別児童扶養手当」という障害の障害のある歳未満の子どもを限者入 6 乙 2 っ ) っ ) \0 0 4 ・平 1 ・【う ) 8 0 っ ) 尸 ) ある子どもに対応する手当があ在宅で養育する父か母等に支給酬収 ることを教えてくれました。似される手当です。支給には所得 日哥 6 ′ -0 -. 0 -0 ′′ 0 た名前の手当を次々に紹介され制限があります ( 表 1 ) 。前年養 0 ノ「 / L-n っ 0 1 4 扶所 4 4 5 ) 5 ) ′ 0 ′ 0 るので合川さんは少し混乱して度の所得が表 1 の額以上の場合 児 本 しまいました。家に帰ったらもは、その年の 8 月から翌月 7 月 特 - 額 0 0 0 0. 0 0 , 「入 0 ' 2 ' 4 ' 7 9 ' 1 フ」′ .0 8 0 っ′」【 ) う一度、貰った資料を読み直すまで手当の支給はありません。 . 収 4 8 っ 0 7 , 1 5 , ′ 0 - ・ 0 フ / フ′ 8 8 表 必要がありそうです。 合川さんは特別児童扶養手当【特別児童扶養手当の支給額】 養数 と 扶見の 支給額は、子どもの障害の程 について詳しい説明を聞くため、 こ る 障害福祉課の窓口に案内されま度により異なります。 き した。それでは、みなさんも合川 Ⅱ月 ) の年 3 回、支給月の前月は と 1 級 ( 重度 ) 月額 5 万円 こ 分までがまとめて支給されま さんと一緒に障害福祉課の窓口 2 級 ( 中度 ) 月額 3 万 <rnoo 円 る す。特別児童扶養手当は、児童 知 で、障害児者に関わる手当の説明 毎年 4 月、 8 月、月 ( 又は手当、児童扶養手当とあわせて に耳を傾けてみましよう。 様に子どもを養育する親などに か確認してくれました。結果と 目 在 支給される手当ですが、児童扶して、合川さんは所得制限によ 人印人印っ 人に 月 養手当の場合は、ひとり親で子り児童扶養手当の対象とならな っ 4 2 人 円円 ( どもを養育している人や、父母 いことが分かりました。表で使年 0 円円円上 o ズ フ」 0 円 に代わって養育している人等にわれている一一一一口葉は馴染みのない 成っ《 ' っ《 4 Q 目 平 額額乙額 2 人网 支給されます。児童手当と同じもので、ひとりで確認すること 額月月 + = 月 + 3 6 ように児童扶養手当にも所得制は難しかっただろうなあと思い 支 の人人 ました。 限が設けられています。 当 2 手 また、児童手当の対象となる 養もも 【児童扶養手当の支給額】 どど のは、中学校修了までの子ども 子子 児 を養育する親等ですが、児童扶ちなみに、平成年月現在 養手当の対象となるのは歳にの支給額は下記のようになって います。児童扶養手当は、 4 月、 達する日以降の最初の 3 月引日 【衿子さんと手当】 までの間にある子どもや、中度 8 月、月の年 3 回、支給月前の 以上の障害がある歳未満の子 4 ヶ月分がまとめて支給されま 合川さんは、もしかしたら、 ども等です。 す。児童扶養手当は児童手当とあ障害のある子どもに配慮した手 職員さんは児童扶養手当の所わせて受け取ることができます。当が他にもあるのではないかと 得制限限度額表を示しながら、 考えました。そこで、職員さん 合川さんが支給の対象となるの に、自分の子どもが統合失調症 い口 0 1 2 3 4 5 子どもが 3 人以上 みんなねっと 2017 年 2 月号 30
月刊みんなねっと ( 毎月 1 回 1 日発行 ) 通巻 118 号 2017 年 2 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承認 月翡を軋の家族と家族会をつなぐ機誌 月刊みんなねっと 2017 年 2 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承認 みんなねっとフォーラム 2016 家族それぞれの自立をめざして ~ 親あるうちに ~ = 000 、 00000 = 00 ~ 0000 △場 : 帝京平成大学冲永記念ホール ( 東京・池袋 ) 参加費 : 無料 ( 事前申込が必要です。詳しくは本誌の裏表紙、チラシ、ホームページをご覧ください く午前の部〉 【講演】 それぞれの自立をめさして一本人・家族・医療者が、共に考えられる社会へ 夏苅有子氏 ( 医療法人社団峻凌会・やきつべの径診療所理事児童精神科医 ) 0 講師 く午後の部〉 【シンポジウム】 ( 仮 ) それぞれの自立 ~ 開かれた対話 ~ 当事者とその支援者、当事者の家族とその支援者という 2 組に、それぞれの立場から、訪 間型・対話型の支援が入ったことでどう変化したのかについてお話をしていただきます。 0 シンポジスト ・訪問看護を利用している当事者とその支援者 ・訪問看護を利用している当事者の家族とその支援者 ロ助言者 夏苅有子氏 ( 医療法人社団峻凌会・やきつべの径診療所理事児童精神科医 ) 0 コーディネーター Supported by 大塚淳子氏 ( 帝京平成大学健康メディカル学部教授 ) THE NIPPON FOUNDATION ※詳細が決まり次第、月刊「みんなねっと」や当会ホームページ、チラシ 等でご案内いたします。多くの方々のご参加をお待ちしています。 主催・問合先 : 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 ( みんなねっと ) tel 03 ー 6907 ー 9211 / fax 03 ー 3987 ー 5466 / http://www.seishinhoken.jp 170 ー 0013 東京都豊島区東池袋 1 -46 ー 13 ホリグチビル 602 2017 ・特集・ 精神科においてアウトリーチはなせ大切か、とう進めたらいいか① ( 渡避博 ■精神科医療の現状と改革の展望 ( 氏家憲章 ) 連載第材回「日本に精神医療改の展望はあるか」 ■知ることは生きること ( 風間朋子 ) 連載回 手当 ( 経済的支援特集⑧ ) : ↓ 0 4 《当事者 ( 男性 ) と三ツ井直子氏 ( 訪問看護ステーション kazoc 看護師 ) 》 ( 東京都 ) 《当事者の家族 ( 母親 ) と佐藤晋氏 ( たるまさんクリニック psw) 》 ( 埼玉県 ) 0 0 全国精神保健福祉会連合会 公益社団法人
2017 【表紙の絵】織田信生 知っておきたい精神保健福祉の動き 2 特集 精神科においてアウトリーチはなぜ大切か、 どう進めたらいいか① ( 渡邉博幸 ) 精神科医療の現状と改革の展望 【連載第 11 回】日本に精神医療改革の展望はあるか ( 氏家憲章 ) 私と家族の手記「病気の子と共に」 ( 幸いを願う親 ) 22 街の診療所からのお便り【連載 117 】 ( 増本茂樹 ) 18 6 24 ・・自分の意思で生きて行くのが精神科治療の目標なのですが・・ 知ることは生きること ( 連載 1 4 回 ) 手当《経済的支援特集⑧》 ( 風間朋子 ) 28 真澄こと葉のつれづれ日記 ( 第 71 回 ) 34 みんなのわーー一読者のページ・地域の話題 36 知っておきたい精神保健福祉の動き / 特集 / ( 投稿 ) 私と家族の手記 / 連載 ①街の診療所からのお便り / 連載②精神科医療の現状と改革の展望 / 連載 ③知ることは生きること / 連載④真澄こと葉のつれづれ日記 / みんなのわ ( 読者のヘージ ) ほか 月刊みんなねっと ~ 毎月こんな内容でお届けします ~ ■ 2015 年・ 1 2 月号 : 「あなた病気の人、私治す人」から「私も家族の一人です」となって見えてきたこと 1 1 月号 : メンバーとスタッフが協働して運営するクラブハウス 10 月号 : 高齢化する精神障がい者にどんな支援が必要か ■ 2014 年・ ・「月刊みんなねっと」これまでの特集の紹介・ 12 月号 : 戦後 70 年と障害者権利条約 ( 藤井克徳 ) 11 月号 : 日本でも本人と家族をともに支援する家族支援の実現を 1 0 月号 : 精神障がい・精神保健の正しい教育を一世界の教科書比較 ( 山田浩雅 ) 【品切れ】 9 月号 : 全科が無料になる医療費助成一地域家族会のとリくみ 8 月号 : 家族をひろげ元気にする家族相談活動 - 愛知の経験から ( 木全義治 ) 7 月号 : グループホームの運営ってどうなっているの ? 6 月号 : 精神障がい者」にも交通運賃の割引を 5 月号 : 精神障がい者の「住まい」を考える一英国の居住支援から学ぶ ( 上野勝代 ) 4 月号 : 地域医療の発展をめざした「府中こころの診療所」を訪ねて 3 月号 : 精神障がい者の地域移行と地域生活を考える 2 月号 : 精神障がい者同士で結婚して 11 年目のわたしたち 1 月号 : 身体・知的障がい者と同等の交通運賃割引制度の実現を求めて ■ 2016 年一 12 月号 : 家族が求めていた訪問支援が実現するまで ( 岡田久実子・吉澤美樹 ) 11 月号 : 家族の思いから立ち上がった ACT のとりくみ ( 宮崎富夫・倉知延章 ) 10 月号 : 訪問看護が家庭内暴力とどう向き合うか ( 原子英樹 ) 9 月号 : メンタルヘルスと福祉教育をめざして ( 松本すみ子 ) 8 月号 : みんなねっと「政策委員会」の取り組み① ( 野村忠良 ) 7 月号 : みんなねっと「政策委員会」の取り組み① ( 野村忠良 ) 【品切れ】 6 月号 : 精神障がい者と家族ーそれぞれが自立し、ささえあうために① ( 白石弘巳 ) 5 月号 : 精神障がい者と家族ーそれぞれが自立し、ささえあうために① ( 白石弘巳 ) 【品切れ】 4 月号 : 家族だからできる家族支援『家族による家族学習会プログラム』 ( 岡田久実子 ) 3 月号 : 障害者総合支援法施行 3 年後の見直し ( 本條義和 ) 2 月号 : 精神障害者と差別解消法 ( 池原毅和 ) 1 月号 : 世界から見た我が国の精神保健医療福祉 ( 長谷川利夫 ) 1 月号 : 東京ソテリアにおけるイタリア交流事業のとりくみ ( 塚本さやか他 ) ー 2017 年・ FAX での申し込みもお受けします (FAX 番号 ()3-3987-5466 ) にお振り込みください ( この場合、振込手数料は自己負担願います ) 。 の振込用紙の場合、「 () 0 1 3 () ー () ー 3 3 8 3 1 7 みんなねっと」宛て さい。「通信欄」には、ご希望の号を記入してください。郵便局に備え付け 「 300 円 x 冊数十送料 80 円」の金額を巻末の振込用紙にてお振り込みくた ・『月刊みんなねっと」のバックナンバーのお申し込み方法 0 )