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検索対象: 月刊 みんなねっと 通巻第132号 2018年4月号
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1. 月刊 みんなねっと 通巻第132号 2018年4月号

の立場はなかなか入り込むこと ができていませんでした。みん号 なねっとでは、平成四年度に全 年 配偶者・パートナーの 国家族会調査を実施し、全国の 会員から 3126 件の回答が寄 と 立場からみえること っ せられました。しかし配偶者の ね 杏林大学保健学部作業療法学科 苅田直 立場からの回答は 125 件、全 精神に障害がある人の配偶者・パートナーの支援を考える会目 み 体の % に過ぎません ( 表 1 ) 。 3 9 2 万人を数えるようにな なぜ配偶者は家族会の輪の中 家族会の輪に入れない り、「配偶者」の立場にあたるに入ることができないのでしょ 配偶者 人の数は—oo 万人を超えてい うか。配偶者は家族の中で唯一 精神に疾病をかかえていてると推測されます。 「血のつながり」がありません。 当事者と生活を共にする家族家族会に参加した配偶者は、次 も、恋愛や結婚、子育てをする には、様々な困難が生じているのような言葉をしばしばかけら ことは、あたり前の時代になり つつあります。 ことが広く知られています。家れます。「病気の症状で生活は 平成年の厚生労働省の調族は家族会を結成し、互いに手大変でしよう。それなのに、ど 査によると、精神障害者のうを取り合いながら問題解決の道うして一緒に暮らしているので ち結婚をしている人の割合はを探ってきました。しかし、こすか ? 」質問をした家族に、決 ・ 6 % でした。精神障害者はれまでその輪の中に「配偶者」して悪気があるわけではありま せん。それでも、それを受けためられたという配偶者の方もい めに、平成年 6 月に「精神に 配偶者は「暗に離婚を勧められます。「夫婦円満に暮らせるよ障害がある人の配偶者・パート ている」と感じてしまうかもしうになりたい」という小さな希ナーの支援を考える会 ( 以下、 れません。 望は、親の立場の方の「うちの配偶者の会 ) 」を立ち上げまし 実際に家族会の場で離婚を勧子は結婚なんて絶対無理だか た。みんなねっととの共催で、 ら。そういう病気にかかってし同年 9 月より「配偶者の集い」 0 0 4 亠寺工 まったのだから」という悲哀のを開催しています。平成年 1 中に埋没してしまいます。特別月までに計 9 回の集いが開催さ なことを言われなくても、「家れ、延べ 158 人の方が参加さ 族会はあるものの、当事者がおれました。 る 子さんのケースがほとんどなの 参加者の年齢は、代—代 み であまり話がかみ合わない印象が中心です。この世代の配偶者 旧物 を受けた」という配偶者の人は は、育児をしている人もたくさ立 少なくありません。 んいます。「小さな子どもを家に ナ おいて、家族会に参加できない」 配偶者・パートナーの会 そんな声もあがります。そこで者 の立ち上げ 配 配偶者の会では、子連れの参加 配偶者の立場で集まれる場を者のために保育ボランティアを特 作りたい。そんな声に応えるた用意しました。保育ボランティ 表 1 みんなねっと家族会全国調査配偶者の個人属性 人数比率 ( % ) 平均標準偏差 特集 性別 男性 女性 年齢 男性 女性 家族の中に複数の当事者を抱えている人 男性 19 23 , 4 女性 13 29.5 64.8 35.2 1 4 8 4 64.0 61.6

2. 月刊 みんなねっと 通巻第132号 2018年4月号

「みんなねっと」の ホームページをご覧ください ☆メルマガ会員募集中 ( 無料 ) ☆ 「みんなねっと」で検索 ! http://seishinhoken.jp/ LINE 公式アカウント【@ minnanet 】 公式ツィッター【@ minnanet 】 2018 LINE@ = 、 = 【表紙の絵】織田信生 0 みんなっと 知っておきたい精神保健福祉の動き 2 お知らせしますみんなねっとの活動 3 特集配偶者・バートナーの立場からみえること 前田直 杏林大学保健学部作業療法学科・精神に障害がある人の配偶者・パートナーの支援を考える会 6 語りあおう、つながろう、町の中で、日常の中で ~ オープンダイアローグに学ぶ日々の中で気づいたこと ~ ( 第 1 回 ) 三ツ井直子 14 続・事例からみる精神障害者の障害年金の実際 《 1 》日常生活活動能力の判定及び程度について ( 白石美佐子 ) 18 多事彩「家族もさまさま」 ( 野村忠良 ) 22 街の診療所からのお便り【連載 131 】 ( 増本茂樹 ) ・・町の精神科医は気軽な相談者になりたい・・・ 知ることは生きること ( 連載 28 回 ) 40 年間容らしているこの地域て日々のドラマを楽し 《自らの人生の主人公としての家族の暮らし特集⑦》 ( 青木聖久 ) 28 真澄こと葉のつれづれ日記 ( 第 85 回 ) 34 みんなのわー - 一読者のページ・地域の話題 36 0 、朝第、画に・・をを物 - をを第いを ん 44 プに 第第イベント物第 ー友だち追加の方法 ・フォローの方法 回 回 ① Q R コードから Twitter ページより LINE アプリを起動し 「@minnanet 」で検索 「その他」→ →プロフィールページへ行き、 「友だち追加」→ プロフィール画像のすぐ下に 「 QR コード」から QR コードを ある「フォローする」をタップ 読み取り「追加」をタップ ② ID 検索から LINE アプリを起動し ご登録 ! 「公式アカウント」→虫眼鏡マー お待ちしています ク→みんなねっとと検索し「追加」を タップ 「みんなねっと」電話相談のご案内 TEL : 03 ー 6907-9212 受付時間 : 水曜日 IO 時 ~ 15 時 ※祝日と重なった場合はお休みです。※お昼 ( 12 時 ~ 13 時 ) はお休みをいただきます。 みんなねっとのホームページではメールマガジンを発行しています ( 無 料 ) 。当会の活動だけでなく、各都道府県連の情報なども随時お知らせす るメルマガになっています。ぜひ、ご登録ください。詳しくはホームペー ジをご覧ください ( 「みんなねっと」で検索ください ) 。 0 24 感想・意見・投稿を募集しています メールでの原稿募集を始めました。 アドレス : minnanet.seishinhoken@outlookjp ・「みんなのわ」コーナー ( 300 ~ 350 字程度 ) ・「地域の話題」コーナーへ皆様の原稿をお寄 せ下さい ! ( 1000 ~ 1200 字程度 )

3. 月刊 みんなねっと 通巻第132号 2018年4月号

かぞ 訪問看護ステーションせないということも、オープンとはどんなことなのか。そして、 00 ( 詳しくは本誌 2 月号特集ダイアローグ「に」学び始めてこの先どんな風になったらいい 参照 ) には、個性的でユニークから強く実感しているので、エなとお考えなのか。そんな思い な人の仲間がいる。職種は看夫の日々を共に暮らしている。をご本人、ご家族、おひとりお 護師、作業療法士、心理士、事相手の話を聞ききること、そしひとりにお聞かせいただく。語 られていくことばや世界を感じ 務と専門分野は様々だが、ひとてことばとして語られていない りひとり、得意なこと、好きな思いがあることを常に意識し取りながら対話を重ねていく。 こと、大切に考えることなどのて、ありのままの自分でいられことばの奥に語られていない思 で 中 いがあることも意識しながら。 の 強みがある一方で、苦手なこと、 る余白を大切に考えている。 常 オープンダイアローグの歴史日 嫌いなこと、逃げ出したいこと 他者とは常に自分の理解を をひも解くと、精神医療の現で などの弱みを抱えている。 越えたもの の 場で 19 6 0 年代からフィン 私たちは、強みと弱み、どち 町 ランドで実践されて 19 8 0 らからもつながりながら、お互 私たちは訪問看護を通じて、 ろ カ いの得意技を存分に発揮できる精神の病を抱えたご本人やご家年代に国策となった Need ・ 亠な ように、弱みとして、語ってく族と出逢いのときを重ねてい AdaptedT 「 eatment の考え方をつ 一れることについては、お互いをる。私たちと出逢ってくださっ基礎の一つとしていることがわお 補う形で働けることを大切にしたそのときまでに、どんな日々かる。これは、精神の病を抱え 五ロ ニ一一口 る人に対して、その病状や症状 ている。弱みを安心して語れるを送られてきたのか。私たちに、 場や関係性は、即席では作り出今、期待してくださっているこをきいて診断をするプロセスを 語りあおう、 つながろう、 日常の中で 訪問看護ステーション Y<N 〇 u 看護師 三ッ井直子 町の中で、 5 オープンダイアローグに学ぶ 日々のなかで気づいたこと 5 tÉROPlJbAS 一緒に写っているのは、フィン ランドのトルニオで、オープン「 ダイアローグのトレーニング コースの講師をやっている精神 科医の KariVaItanen さん 第—回 ありのままの自分でいられ 号 ることを大切に 月 年 朝、急な階段を駆け上がると、 仲間はすでに出勤し、それぞれ と っ の仕事を開始していて、決まっ ね て一番最後に登場する私に「おな み はよう」と声を掛けてくれる。 そんな一日の始まりに、毎朝私 は安心する。私は、朝が苦手だ 子供のころはよく遅刻をした。 時間を逆算して行動することが 苦手だった。それは、今も変わ らずで、何分あれば、間に合う なということを布団の中で毎日 考えてしまう。毎日のルーチン は変わるわけではないのに、性 懲りもなく数分間の眠りの時間 をひねり出そうともがくのだ。

4. 月刊 みんなねっと 通巻第132号 2018年4月号

まず、「 3 級になるだろう」きであることは一言うまでもあり物事に対して今の考えに固執せ と考えて、今後の行動をとられません。 ず柔軟に考えることが、今後の たほうが懸命だと思います。 病気などで就労が難しくなつ人生の景色を変える第一歩にな 障害年金は、生きていくためた時、これからの人生を生き抜ることになるのではないかと私 の大切な経済的基盤です。 くための経済的基盤として、どは考えます。 障害年金 2 級を例に挙げるこから生活費を捻出するのか は、その人その人の判断になる と、 5 年、障害基礎年金を受け 取った場合、万円弱になと思いますが、障害年金という 制度があるということを思い出 ります。 してほしい、忘れないでほしい また、子供が 1 人いた場合は、 と思います。周囲で困っている 万円を超えてきます。 初診日が厚生年金に加入して人がいたら、声をかけ皆で支え いる場合は、給与の額にもよりあう社会であってほしいと願い ますが、 5 年、単身で万ます。 どんな医師であったとして 円 5 7 0 0 万円、ご家族がい らっしやる場合は、 1 千万円をも、患者を治したいという気持 ちで治療を行っているのは確か 超える方もいます。 だと思います。その気持ちに対 病院、医師等を選択する時に、 もちろん、治療を優先させるべしての感謝を忘れず、そして、 等級表 判定平均 3.5 以ヒ 3.0 以上 3.5 未満 1 級又は 2 級 2.5 以上 3.0 未満 2.0 以上 2.5 未満 ( 3 ) ( 4 ) 1 級又は 2 級 2 級 2 級 2 級 級 2 級 2 級又は 3 級 2 級又は 3 級 かかったとしても判断がぶれ 生活活動の判定と程度に が異なるという一つのることのない診断書を作成し、 例に過ぎません。 使用するべきですが、精神障害 当 当当 こ , ついったことは、 は、検査数値も測定値も記載し 、よ 、ま 該該 2 該 又 又 ・ 7 夛 . ョグ 書よくあることです。そないことから、その様なフォー 級級級 っっ 0 断 の原因は、医師個々のマットの診断書を作成すること 一三ロ 診断書の内容に対するが難しいのだと感じています。 この診断書の方は、無事に障 判断基準が異なるため だからです。 害年金 2 級が継続されました。 おそらく、最初に書いていただ どちらの医師が悪い いた医師の診断書を提出してい とか良いとか一一一口ってい るのではありません。 れば、障害年金は 3 級へ等級落 それぞれの医師の考ちしていたと思います。 等級表の 2 級又は 3 級と書か えによって、判断がぶ れてしまう診断書を使れた部分に該当しているから、 書用している国の方針が就労もしていないことから「 2 悪いとしか一『ロいようが 級に該当するだろう」という安 一三ロ 易な判断はされないほうが良い ないと思います。 どの病院、どの医師でしよう。 1.5 以ト . 2.0 未満 1.5 未満 3 級非該当 感想・意見・投稿をお寄せください メールでの投稿を始めました。 アドレス : minnanet.seishinhoken@outlookjp ・「みんなのわ」コーナー ( 300 ~ 350 字程度 ) ・「地域の話題」コーナーへ皆様の原稿をお寄 せ下さい ! ( 1000 ~ 1200 字程度 ) みんなねっと 2018 年 4 月号 20 21 続・事例からみる精神障害者の障害年金の実際

5. 月刊 みんなねっと 通巻第132号 2018年4月号

ました。精神障害のある方が複 点以上の得点を示していました。 病状が悪化したときの状態 特に女性配偶者は「親」や「兄数いる場合、該当する全てを回 と配偶者が経験する暴力 答してもらいました。配偶者の 弟姉妺」、「子ども」など他の立 場に比べて、最も高い割合を示立場 125 名中、家族の中に複本人の病状が悪化してしまっ たとき、夫、妻ともに多くの人 数の精神障害がある人は引名に していました ( 表 3 ) 。 配偶者の集いでも、「自分も上りました。そのうち、「子ども」が「意思の疎通がうまくとれな に障害があるという人が最も多くなる」「家族に対する暴言や 精神的にまいってしまい 2 度う つ病を発症し、その後転職した」く、名でした。配偶者のケア暴力」「飲食をとらない、眠ら 「頑張っても頑張ってもむくわに加えて、子育て、さらには発ない」「部屋に閉じこもる」な れない」「今後は不安だらけ。病した子どもの世話など、ダブどの状況を経験しています ( 表 る 4 ) 加えて、夫の立場の・ ルケア・トリプルケアに悩む配 み 毎日気力のみでがんばってケア 3 % 、妻の立場の引・ % が「 ( 本 をしている」といった内容が話偶者の姿が浮かび上がりました。 配偶者の集いでも、「娘も病人が ) 自殺を試みようとする」 の し合われています。 ことを経験していることは、驚ナ 気になり、私は 4 年くらい東京 ダブルケア、トリプルケア から一歩も出ていない。旅もしくべき実態です。 に悩む配偶者 ていないので、自分を上手くい 多くの配偶者が、何かしらの賭 かせる、ストレスから少しでも暴力を経験しています ( 表 5 ) 。 みんなねっと家族調査では、 集 特 回答者からみて精神障害のある離れる工夫をしている」と話す「暴力の経験がない」と答えた 配偶者は、夫で・ 4 % 、妻 人はどの続柄にあたるかを調べ女性がいました。 アを利用した子どもたちは、こ 偶者の会では参加者の 6 割強がであれば、うつ病や不安障害の 可能性が高いと言われています。 女性です ( 表 2 ) 。 れまでに延べ人に上ります。 この調査で、男性配偶者の 「同じ立場の人たちで集まる」 精神的に追い詰められてい 5 % 、女性配偶者の間・ 7 % が 5 「保育ボランティアを用意する」 る配偶者 環境を整えることで、配偶者の 会は既存の家族会と比べて参加 みんなねっとの調査では、家 者の構成に変化がみられまし族の精神的健康度を調べるため た。みんなねっとの家族会調査に日本語版という尺度を使 では、配偶者の立場は男性が 6 用しました。過去日の間に「神 割以上を占めていましたが、配経過敏に感じましたか」など 6 凵広 0 つ」 ( 0 つ」 ( 0 LO っ ) つの質問項目を、 ( 0 ( 0 4 ・ 4 ・ LD 0 ′一 O ( 0 つ」 CO ( 0 0 朝 4 ・ 全くない、少しだ け、ときどき、た あ 0 4 ・ の 〕 5 6 2 3 者数 回 ししいつもの 人 5 つの選択肢から 名 の 選んでもらいます。 代 患症害 不 選択肢に応じて点 以答の失性病他 性弋代代代代回者合極つの数がつけられ、合 一「 ~ っそ 表女齡新未事統又 計点数が 5 点以上 58 1 00 4 ー 4 ・ 4 ー CD 4 ・ CO LI¯) 0 ′一つ」 表 3 K6 平均点と合計得点 5 点以上の人の割合 標準偏差 5 点以上の人の割合 * 平均 5 3 60.4 % 6.8 きようたい 6 0 55.3 % 6.1 60.5 % 7 , 1 6 4 70.7 % 子ども 6 0 63 円 % 7.2 * K6 合計得点が 5 点以上は、うつ病や不安障害の可能性が高い。 立 みんなねっと 2018 年 4 月号 8

6. 月刊 みんなねっと 通巻第132号 2018年4月号

【再掲】平成 30 年 4 月号からの編集方針について ( 検討結果のご報告 ) 月刊みんなねっと編集委員会より 《編集理念の刷新について》 たちなのです。わずかな数の人でしかありません。 昨年の 11 月 13 日に開かれた本誌の編集会議 一方で、家族会を支えてきた多くの古参の会員 では、平成 29 年度事業計画に基づいて平成 30 たちは、高齢となり動けなくなって毎年抜けてゆ 年 4 月からの本誌の編集のあり方についての検討 きます。その結果、各地で家族会の解散が見られ がなされました。 るようになりました。 ◆編集委員会の構成員 このことが、いま、月刊誌の購読者数に大きく影 現在の編集委員会は、谷安正氏 ( 編集業者 ) 、 響しています。高齢のために読めなくなったという 飯塚壽美理事、小幡事務局長をはじめとするみん 理由での購読中止の連絡が、たくさん来ています。 なねっと事務局の職員、それに編集長の役をいた ◆新しい月刊誌のあり方 だいている理事野村忠良で構成されています。 みんなねっとでは、この時節を捉えて月刊誌の いまのところ、このメンバーで月々の編集内容 役割の転向を図ることが大切と考え編集員会を中 を決めていますが、今後、様々な視点を取り入れ 心に検討した結果、次のような方向が提案され、 るために、陣容を充実させてゆく予定です。 取り組むことになりました。 ◆月刊誌みんなねっとの現状 ①一般市民の日常の精神保健・福祉状況のなか ①家族会の機関誌として に暮らす、一市民の立場にも立つ視点で編集する これまでの月刊誌は、家族会につながった統合 ように努めます。そして、精神障害の当事者の家 失調ゃうつ病などの重い精神疾患をもつ当事者の 族の実態も良く知っている実体験のある市民とし 方々を支えているご家族を主な対象にして、精神 ての立場から、②精神保健・福祉の面で、すべて 保健医療福祉の情報を伝えたり、ご家族や当事者 の市民にとってのより良い社会の実現に向けて有 の方々が置かれている実態を手記にして掲載した 益な情報を提供します。 りという編集をしてきました。家族会内部の機関 例えば新年度では、 誌という存在でした。 * 家族とひとくくりにせず、多様な立場の状況を ②発行部数の減少 伝える 近年、問題となってきたのは本誌の発行部数の * 統合失調症圏のみならず、双極性や発達障害な 減少です。「みんなねっと」誌は現在 1 万 2 千部 ど広義の精神障害にもスポットを当てていく あまりで、この部数は月刊誌の発行をはじめ、み * 就労などの働くことについての現状などにも目 んなねっとの安定した運営を維持する生命線に をむけます なっています。 * 声を発することが難しい児童生徒等の教育につ 減少傾向には、全国の家族会の衰退傾向が大き いて考える く影響しています。高齢化した役員が引退し、新 ◆リニューアルした月刊みんなねっと誌編集委員 しい家族の入会が少ない間題にもつながっている 会の今後の使命 のです。 編集委員会では、今後の使命を次のように考え ③基盤としての家族会の衰退 ています。 家族会は、 50 年くらい前に、重い統合失調症 ①社会の「偏見の除去」をはじめとする諸課題の などの精神障害を有する方々の家族が、精神科病 改善を進めるために、一般市民の立場に立つ 院や地域で集まって立ち上げ発展してきました ②社会の精神保健・福祉の課題を、一般市民自身 が、現在では社会の様子が当時とはすっかり変 の課題として理解しやすく伝える わっています。家族会に入らなくてもインター ③読者と賛助会員を一般市民の精神保健・福祉に ネットの普及で知識が自宅で簡単に得られるよう 関心のある人々の間にも拡大する になり、地域に精神科クリニックも増え、入院す ④この月刊誌を、日本の社会の精神保健・福祉面 る患者数も日数も少なくなりました。 での改革のために欠くことのできない重要な情報 そのために、いまどき家族会に入会する人は、 源の一つとし、改革の意欲と関心のある人々に愛 孤独感、不安感、家族の精神症状などのストレス される刊行物となるように努める に耐えられない人や、診療のあり方等に疑間があ るのに、どこに相談しても納得がいかなくて、よ 月刊みんなねっと誌が一人でも多くの市民に届 うやく家族会にたどり着いて安堵した人たち、し けられ、より良い社会の実現に貢献できますよう、 かも地域の精神障害者の家族会という世間の偏見 ご購読と読者の拡大にご協力くださいますよう、 の対象となる団体であっても入会を必要とする人 お願いいたします。 円 ) レる、 むさ ■ 3 月に開催された「みんなコミ = ニケーションの合成わ 0 含た 2 のドれれい ) がとても重要だった」 ねっとフォーラム 2 017 」 よアさ三さ と発言されています。もちんノ稿くた価譴せ 66 ・ に参加しました。 定冓円 貝 c ムロビ 4 み一投入く テーマは、「地域の中で共ろん対話がすべてではない O いチ 5 二一一口 費 6 問グ一 ジの・ に暮らす」で、講演、シンボと思いますが、本誌月号 会 3 お リ 7 一生 一稿。こお ジウム共に、とても内容のの特集でも、山本先生は、「コ ホ 8 ペ信旧 ペ投す沌を 号費間間 3 9 ム田 濃いお話を聴くことができミュニケーションができる 月会年年 の。で他ム 1 3 ホ織 ました。 と、人の心や関係は変わる」者た扣の一 4 助人一 読しそネ年賛個団 C.O っ 0 「 / ( 耘 このフォーラムを聴きなとおっしやっています。 4 C ・ 1 の 】ま、ン 昨今、注目されているアす 1 人。 がら感じることがありまし - 3 紙 会 8 表 た。それは「ミ = = ケーシウトリーチやオープンダイま本 に @ 族方 ョン ( 対話 ) の大切さです。アローグも、時間をかけた 号 ~ ム池 1 3 でう 5 家る こより、当事者との信 とても興味深い講演をさ対話 : 祉東 1 一社 よれ 福区 2 会 投 0 れた長野先生は、「障害者が頼関係を積み重ねながら、 る別さ 健島 9 一式 地域の人たちと飲み会など障害者の地域生活をつくり き性稿第呆豊一 o 株 ) で、投巻都 7 3 硼 で普通に語り合うことを通出してきています。 一。齢 で通日精和京 1 財義東 9 敷 じて分け隔てなくい 0 しょ考えてみれば、現在でもメレ年ム 廉 3 6 〈 月全イ に地域を盛り上げていくこ短時間の外来診療や施設で こ 4 人本田一 っ 法 9 3 替本 とができた」と言われましの隔離という方法でおこなわメ住ネ 年 ね 8 烱長間 o 振製 た。さいたま市の岡田さんわれている日本の精神科医のが、ン 巐事 1 便 な稿ⅲ名ペ 2 公理〒旺郵刷 は、地域を耕す活動として療を思うと、もっともっと ん ん投紙 <0+ などを立ち上げなが対話の力を取り入れていくみのはは扠研日者 げへス方な ことが必要だなあと感じい ら、「ネットワークづくりに、 月発発 ノミニケーション ( 飲むとったフォーラムでした。 ( 谷 ) 編集後記

7. 月刊 みんなねっと 通巻第132号 2018年4月号

っホ圄を 0 0 ☆第移第 8 。回 一人でポケーツと してたら後者のストレス はぬけていく でも最近 気付いた い 5 いス ストレスには 色々あるけど よいじ 一つは自分の中 から生まれる 病気のストレス 前者のストレスは 誰かと一緒にいる ことで少し楽 、 9 し 1 气 ーへで土し 一つは人と関わる中で ( コ ミュニケーションの中で ) 生まれるストレス とちし 3 7 ースしない乞い・ 一レノ fl 35 真澄こと葉のつれづれ日記 みんなねっと 2018 年 4 月号 34

8. 月刊 みんなねっと 通巻第132号 2018年4月号

月 5 日の定期総会で、精神障害 せてやる等、おどして来たり、鼻水と涙とすすり込んで 者を運賃割引の対象から除外し 〇父の妹もしよせん父側の ( 兄かき込んだ里の味 号 ている不条理な制度の解消に向月 の為 ) 味方の口調で嫌になりま温かさが瞬間 わ おおった親の温かさ した。 け、全国の家族が力を合わせて年 取り組むことを決めました。あ よもう一年も前の事になりますほおばる角に福きたる れから、すでに 4 年が経過しま と んので、当時の主治医はいません。みちくさにて っ す。この間の取り組みや実現し みただまた ( 再度 ) 入院させられ ね なっかしさ た成果を振り返り、今後の取り 〇ています。つまらない不安な ん 安心して食べられる食の場所 組みを皆さんと共に考えていけ 〇日々です。 み ればと思います。 〇イラつく事や不公平に感じる安心して話せる人の憩う場所 それはかけがえのないもの 2014 年川月、国土交通大 〇事が多々有るんです。 臣や厚生労働大臣、衆参国会議 〇柄な為か、拘東に良い様に厳しさやしがらみから 員団政策責任者、民鉄協などへ やっ当たり道具の様に当たられ少しおやすみ 〇 さあまたかけてゆく の要望を行いました。この年Ⅱ た気もしています。 月から、全国の家族と当事者を 〇両親にも不信感を抱いてしまみちくさにて 対象に交通運賃に関するアンケ ート調査を実施、 2015 年 3 月、所得が低くバスや電車の利 ◆交通運賃のこれまでの取り組用を控えている実態を発表しま みとこれから した。このアンケート結果も活 ◆兵庫県酒井かずよ 等交通運賃割引推進プロジェクト 用して全国の家族が国会請願署 里の味 チーム座長奥田和男名に取り組み、 2016 年 5 月 雪の降る日 みんなねっとは 2014 年 6 万筆の署名を衆参両院議長に 急いでかけ寄った故郷 いる。精神に拡大することによ各地での交通事業者との協議 提出、結果は保留の会派があり は始まったばかりです。西鉄と 請願の採択には至りませんでしるこれ以上の負担は困難、福祉 た。また、各プロックで交通事制度として行政の公的助成があ九州プロック・福精連の協議は 業者への要望・協議や意見書のれば適用拡大についても検討すこれからの各地での協議に生か していきたいと思います。 る」という趣旨の回答でした。 採択にも取り組みました。 5 月に開催する今年度のみん このように、各社が申し合わ 私たちの取り組みをとおし て、鹿児島県や岩手県などでバ せたような大手私鉄の中で、西なねっと定期総会の翌日には、 スの割引適用が進み、公営交通鉄が英断してくれました。それこれまでの交通運賃についての でも名古屋市営交通と福岡市営は、九州プロックと福精連 ( 福報告集会が準備されています。 交通で市外に居住する精神障岡県連 ) のねばり強い協議の積この集会を契機に取り組みの一 層の強化を図りましよう。 害者への適用が実現しました。み重ねが実を結んだのではない 2017 年 4 月から大手私鉄のでしようか。英断にいたる前の 西鉄がバスも鉄道も合わせて精協議では「所得が低く家族に負 神障害者への割引の適用に踏み担をかけないために外出を控え ている実態にあること。運賃割 切ってくれました。 引が適用されれば利用を控えて このように一歩一歩ではあり いる当事者が利用するようにな ますが、全国の家族の力を合わ せた取り組みによって成果は表り減収よりも増収になる」との れてきています。 当事者や家族の訴えに、西鉄が 特にと大手私鉄は、精神アンケート調査内容を作り、福 障害者からの質問に対して「身精連が調査を実施しました。そ 体・知的の割引による負担分して、精神障害者への適用が決 は、他の客の負担により賄ってまりました。 - 〇〇〇〇〇〇〇〇〇みんなのわ〇〇 39 読者のページ ( みんなのわ )

9. 月刊 みんなねっと 通巻第132号 2018年4月号

月刊みんなねっと 2018 年 4 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承認 精神疾患がある人や家族に役立つ出版物 A 4 判・ 112 頁 定価 1 OOO 円 ( 別途送料 ) 家族相談の活動は家族会の原点です , 、 = 。 = 好評発売中 ! ! 本書は、全国から寄せられた家族による相談事例の中から 32 事例を掲載しま した。事例を、日常生活、医療、家族会、家族依存、地域連携、親亡き後、制度の七 つに分類し、それにコメントを加えた初めての家族相談事例集です。同じ家族 としての立場から相談にのり、情報を伝え、家族会につなげていく活動は家族 会の原点ともいえます。みなさんの活動に役立てていただければと思います。 を凸凸 凸龠凸 月刊みんなねっと ( 毎月 1 回 1 日発行 ) 通巻 132 号 2018 年 4 月 1 日発行 2007 年 7 月 24 日第三種郵便物承認 ・特集・ 配偶者・パートナーの立場からみえること ( 前田直 ) ・新連載語りあおう、つながろう、町の中で、日常の中で ~ オープンダイアローグに学ぶ日々のなかで気づいたこと ~ 第 1 回 ( 三ツ井直子 ) ■続・事例からみる精神障害者の障害年金の実際 ( 白石美佐子 ) 「日常生活活動能力の判定について」 ■知ることは生きること ( 胃木聖久 ) 連載 28 ロ《自らの人生の主人公としての家族の暮らし特集⑦》 40 年間暮らしているこの地域で日々のドラマを楽しむ 精神勒ミい者相談事爍 神がい者家族 相談事例集 0 2018 社会資源ハンドック 精神がい者と家川こ役立つ 社会資源ハンドブック B 5 判・ 180 頁・定価 1 4 0 0 円 ( 送料込 ) 【内容】医療に関する制度 / 地域で生活するための支援 / 日中活動の 場、就労や復学の支援 / 経済的な支援を受けたいとき / 財産の活用 や保護、法的な支援など / 家族が情報を得る、相談できるところ 家族会員・支援者のための 。☆家族会運営のてびき A4 判・ 18 頁・定価 800 円 ( 送料込 ) 会からの ) 蚊は 1 冊 600 円に割引します 家族会の設置から運営の仕方まで家族会の活性化に役立つ「てびき」ができま した ! 会報や案内パンフなどの見本の資料ページもあり、家族会とつながり のある支援機関でもせひご活用を ! 【内容】精神障がい者家族会とは / 家族会 活動をおこなおう / 運営・活動費 ( 財政基盤 ) について / 家族会の組織強化をし よう / 地域にとけこむ活動への積極的参加 / 新しい家族を家族会につなげよ う / 新しく家族会を立ち上げよう / 支援者・関係者の方々へ / 資料編 ☆家族相談ハンドブック A4 判・ 76 頁・定価 700 円 ( 送料込 ) 目談のテキストができました ! 家族会からの注文は 1 刪 500 円に割引 納容】家族による家族支 / 精神障がい者のル / 精神障がい者家族の見 / 家族相談の 意義と特徴 / 家族相談の目標 / 家族相談の留意 / 相談実習の進め方 / 家族相談の方法 / 新しく家桝目談事業を立ち一 E げたいときは / 家桝目談員の養成 , / 家族相談の事例 問い合わせ先 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 ( みんなねっと ) te103 ー 6907 ー 9211 fax 03 ー 3987 ー 5466 ホームへージ http://www.seishinhoken.jp ま第をに 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 家相談 ハンドブック

10. 月刊 みんなねっと 通巻第132号 2018年4月号

心の在り方を変える絶好の機会存じます。」として、関係閣僚 号 知っておきたい ' ~ 一であります。この機会を契機とからの取り組み状況の説明がな 月 して、全国のユニバーサルデされました。 年 精神保健福祉の動ぎ一一 ザインの取組を推進していく これを受け、みんなねっとか ため、関係府省庁と障害者団ら次の趣旨を表明をしました。 0 ュニバーサルデザイン 202 と 「ちょうど 10 0 年前に、精っ 体の皆様等の熱心な議論を経 o 関係閣僚会議 ( 第 2 回 ) な 1 月日、首相官邸にてユニて、昨年 2 月日、本会議にお神病者監護法による私宅監置の ん み いて、『ュニバ 1 サルデザイン 悲惨さを実態調査した呉秀三の ーサルデザイン関係 閣僚会議 ( 第 2 回 ) が開催され行動計画』を安倍総政府への報告書が提出されてお ました。審議内は、これまでの理、障害者団体の皆様の出席をります。精神科医療は地域移行 経緯と開催趣旨に始まり、加速得て決定いたしました。行動計へ向け、大きく踏み出していま 化のための具体的な取り組みに画の決定からおよそ 1 年が経過す。この行動計画と共に私たち ついてでした。これに合わせてし、関係府省庁において、共生が心のバリアフリーについて理 当会を含むⅡの障害者団体から社会の実現に向けて様々な施策解を深め、差別・偏見のない社 が積極的に進められております会を作ることを進めることが必 の意見表明がありました。 鈴木オリバラ担当大臣は「障ので、関係閣僚の皆様から取組要と考えています。しかし、昨 をご報告いただきたいと思いま年暮れの大阪寝屋川事件のよう 害のある選手たちが圧倒的なパ フォ 1 マンスを見せるす。また、本日は障害者団体のな現代版私宅監置ともいうべき 年東京パラリンピック大会は、皆様にもお越しいただいており状況も残念ながらございます。 共生社会の実現に向けて人々のますので、ご意見を賜りたいと呉秀三の報告から年、今 ている当事者が多く存在するこ 回の行動計画から年、先 」お知らせします とも大きな問題です。 を見越したまさにレガシーとい 重い精神障害を抱えながら地 えるような行動を私たち団体と みんなねっとの活動 域で暮らす当事者には、薬物療 共に、各障害者の正しい知識と 体感、体現的な継続性のある取■平成年診療報酬改定にかか法のほかに、生活支援、心理的 支援、リハビリテ 1 ションなど、 組を通じて、理解を深めていけわる要望書の提出について るような行動計画推進に期待し 平成年 2 月 5 日に <OE* 全さまざまな支援が必要であり、 ていきたいと思います。どうぞ国ネットワークからの申し入れまた、通院や通所がむずかしい を受け、当会との共同で次の要ことから、精神科医、看護師、 よろしくお願いいたします。」 作業療法士などの医療職に加え * 意見表明をしたⅡ団体Ⅱ全国望書を厚生労働大臣宛に提出い たしました。 て精神保健福祉士、あらたに設 精神保健福祉会連合会 ( みんな き けられた公認心理師を含む多職動 ねっと ) 、日本盲人会連合、全 種によるアウトリーチ・チーム祉 国脊髄損傷者連合会、日本難病・ 日本の精神医療において、地による訪問支援が有用です。こ 疾病団体協議会、全国手をつな 保 ぐ育成会連合会、日本発達障害域移行を待っ入院当事者が未だれは当事者・家族から非常に望 ネットワーク、全国重症心身障多くいることは課題でありますまれているサービスでもありま こ き が、医療中断や未受診のまま、す。 害児 ( 者 ) を守る会、全日本ろう お < 0 E-* 全国ネットワークでて あ連盟、日本会議、日本地域で種々のサービスをうけら れない、ひきこもりの状態にあは、添付に示すように、現在「在知 身体障害者団体連合会、日本バ ラリンピアンズ協会 り、高齢者の親などが抱え続け宅時医学総合管理料」の枠組み 要望書