柿本人麿 - みる会図書館


検索対象: 萬葉秀歌 上巻
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1. 萬葉秀歌 上巻

卷第三 〔一一三五〕おほきみは・かみにしませば ( 柿本人窘 ) : 〔一一三六〕いなといへど・しふるしひのが ( 持統天皇 ) : 〔一一三七〕いなといへど・かたれかたれと ( 志斐嫗 ).. 〔一一三 0 おほみやの・うちまできこゅ ( 長意吉廠呂 ) : 〔一一四一一〕たぎのうへの・みふねのやまに ( 弓削皇子 ) : 〔一一五 0 〕たまもかる・みぬめをすぎて ( 柿本人窘 ).. 〔一一五三〕いなびぬも・ゆきすぎがてに ( 柿本人窘 ) : 〔一一五四」ともしびの・あかしおほとに ( 柿本人麿 ) : 〔一会〕ひむがしの・たぎのみかどに ( 日並皇子宮の舍人 )••・ 〔一へ九〕あさひてる・しまのみかどに ( 日並皇子宮の舍人 )••・ 〔一九五〕しきたへの・そでかへしきみ ( 柿本人窘 )••・ 〔一 6 三〕ふるゆきは・あはになふりそ ( 穗積皇子 ) ・ : 〔一 60 あきやまの・もみちをしげみ ( 柿本人麿 ) : 〔三 0 ささなみの・しがつのこらが ( 柿本人音 ) : 〔一三こつまもあらば・つみてたげまし ( 柿本人麿ノ・ 〔一三三〕かもやまの いはねしまける ( 柿本人窘 ) :

2. 萬葉秀歌 上巻

〔一三〕かはかみの・ゆっいはむらに ( 吹黄刀自 ) ・ : 〔二四〕らっせみの いのちををしみ ( 麻續王 ) 〔天〕はるすぎて・なっきたるらし ( 持統天皇 )••・ 〔き〕ささなみの・しがのからさき ( 柿本人麿 )••・ 〔三〕ささなみの・しがのおほわだ ( 柿本人窘 ) ・ : 〔三一一〕いにしへの・ひとにわれあれや ( 高市古人 )••・ 〔え〕やまかはも。よりてつかふる ( 柿本人麿 ) ・ : 〔岩〕あどのうらに・ふなのりすらむ ( 柿本人習 ) ・ : 〔四一一〕しほさゐに・いらどのしまべ ( 柿本人膏 )••・ 〔四三〕わがせこは・いづくゆくらむ ( 常廠麿の妻 ) : 〔四六」あきのぬに・やどるたびびと ( 柿本人麿 )••・ 〔四へ〕ひむがしの・ぬにかぎろひの ( 柿本人窘 ) ・ : 〔四九〕ひなみしの・みこのみことの ( 柿本人 ) ・ : 〔五一〕うねめの・そでふきかへす ( 志貴皇子 ) ・ : 〔発〕ひくまぬに・にほふはりはら ( 長奧 )••・ ( 大〕いづくにか・ふなはてすらむ ( 高市黒人 ) : ・ 〔六三〕いざこども・はやくやまとへ ( 山上憶良 )••・ 〔六四〕あしべゆく・かものはがひに ( 志貴皇子ソ : ・三七 : ・四 0 : ・画四 : ・五六

3. 萬葉秀歌 上巻

口一五凸あまざかる・ひなのながちゅ ( 柿本人窘 )••・ 〔一一六一一〕やつりやま・こだちもみえず ( 柿本人麿 )••・ 〔二癶四〕もののふの・やそうちがはの ( 柿本人麿 )••・ 〔一一六五」くるしくも・ふりくるあめか ( 長奥麻呂 ) : 〔一一六六〕あふみのうみ・ゅふなみちどり ( 柿本人麿 )••・ 「一一六七」むささびは・こぬれもとむと ( 志貴皇子 ) ・ : 〔一一七 0 〕たびにして・ものこほしきに ( 高市黒人 ) : 〔一三〕さくらだへ・たづなきわたる ( 高市黒人 ) : 〔一一七五〕いづくにか・われはやどらむ ( 高市黒人 ) : ・ 〔一一七〕とくきても・みてましものを ( 高市黒人 )••・ 〔二全〕ここにして いへやもいづく ( 石上卿 ) ・ : 〔一一発〕ひるみれど・あかぬたごのうら ( 田口益人 ) : 〔一一一一 0 たどのうらゆ・うちいでてみれば ( 山部赤人 )•• 〔一三 0 あをによし・ならのみやこは ( 小野老 ) : ロ三〕わがさかり・またをちめやも ( 大伴族人 ) : 〔壷一一〕わがいのちも・つねにあらぬか ( 大伴旅人 ) : 〔三実〕しらぬひ・つくしのわたは ( 沙彌滿誓 ) ・ : 〔三毛〕おくららは ・いまはまからむ ( 山憶良 ) : ・一五四

4. 萬葉秀歌 上巻

〔一一六一一〕まとかたの・みなとのすどり ( 作者不詳 ) ・ : 〔一一六五〕ゅふなぎに・あさりするたづ ( 作者不詳 ) : ・ 〔二大〕いなみぬは・ゆきすぎぬらし ( 作者不詳 ) : ・ 〔一二六一一〕あしひきの・やまつばきさく ( 作者不詳 ) : ・ 〔三穴〕こらがてを・まきむくやまは ( 柿本人麿歌集 ) : 〔一三〕あすかがは・ななせのよどに ( 作者不詳 〔四一一六 0 〕おほきみは・かみにしませば ( 大伴御行 ) : ・ 拾麒抄 : 代匠記・ 僻案抄 : ・ 槻落葉 : ・ 略解、 參照註釋書略表 ・仙覺「萬葉集抄」 ・北村季吟「萬葉拾穗抄」 : ・契沖「萬葉代匠記」 ・ : 荷田春滿「萬葉集僻案抄」 ・ : 賀茂眞淵「萬葉考」 ・ : 荒木田久老「萬葉考槻蘒葉」 ・桶千陵「萬葉集略解」

5. 萬葉秀歌 上巻

〔三三 0 しるしなき・ものをおもはずは ( 大伴旅人 ) ・ ロ五 0 むこのうらを・こぎたむをぶね ( 山部赤人 )•• 〔三七五〕よしぬなる・なつみのかはの ( 湯原王 ) : 〔一元 0 〕かるのいけの・うらみゆきめぐる ( 紀皇女 ) 〔三突〕みちのくの・まぬのかやはら ( 笠女郎 ) : ・ 〔四一六〕ももったふ・いはれのいけに ( 大津皇子 )••・ 〔四一 0 とよくにの・かがみのやまの ( 手持女王 ) : ・ 〔四一九〕いはとわる・たちからもがも ( 手持女王 )••・ 〔四一 6 〕やくもさす・いづものこらが ( 柿本人麿 ) : 〔四一一三〕われもみつ・ひとにもっげむ ( 山部赤人 ) : 〔四異〕わぎもこが・みしとものうらの ( 大伴旅人 ) : ・ 〔四四九〕いもとこし・みぬめのさきを ( 大伴旅人 ) : ・ 〔四五二〕いもとして・ふたりつくりし ( 大俘旅ん ) : 〔四を〕あしひきの・やまさへひかり ( 大伴家持 )•• 卷第四 〔哭六〕やまのはに・あちむらさわぎ ( 舒明天皇 ) : ・ 〔哭 0 きみまっと・わがこひをれば ( 額田王 ) : ・ 一六 0 一六四 ・一六五 ・一セ五

6. 萬葉秀歌 上巻

〔三岩〕たまくしげ・みもろとやまを ( 作者不詳 ) ・ 〔三六三〕あかときと・よがらすなけど ( 作者不詳 ) : 〔三六九〕まきむくの・やまべとよみて ( 柿本人詈歌集 )••・ 〔三〕はるひすら・たにたちつかる ( 柿本人麿歌集 ) ・ : 〔一三三六〕ふゅどもり・はるのおほぬを ( 作者不詳 ) ・ : 〔一岩六〕あきっぬに・あさゐるくもの ( 作者不詳 ) : ・ 〔一四一一〕さきはひの いかなるひとか ( 作者不詳 ) ・ 〔一四三〕わがせこを・ いづくゆかめと ( 作者不詳 )••・ 從屬選出歌 〔乙」きみがよも・わがよもしらむ ( 中皇命 ) ・ 〔一一三〕うちそを・をみのおほきみ ( 作者不詳 ) : 〔〕ながらふる・つまふくかぜの ( 譽謝女王 )•• 〔六九〕くさまくら・たびゆくきみと ( 淸江娘子 ) ・ 〔七〕わがおほきみ・ものなおもほし ( 御名部皇女 )••・ 〔会〕きみがゆき・けながくなりぬ ( 磐姫皇・ 〔会〕かくばか町・こひつつあらずは ( 姫皇 〔分」ありつつも・きみをばまたむ ( 磐姫皇后 ) ・ こ一四 0

7. 萬葉秀歌 上巻

〔き四〕おほきみの・とほのみかどと ( 柿本人麿 )•• 〔三 c 五〕かくゆゑに・みじといふものを ( 高市黒人 )•• 〔三一六〕むかしみし・きさのをがはを ( 大伴旅人 ) ・ : 〔三一 6 〕ふじのねに・ふりおけるゆきは ( 作者不詳 ) : 〔一一元〕さけのなを・ひじりとおほせし ( 大伴旅ん ) : ・ 〔三岩〕いにしへの・ななのさかしき ( 大伴旅人 ) : 〔三四一〕さかしみと・ものいふよりは ( 大伴旅人 ) : 〔一一一四一 D いはむすべ・せむすべしらに ( 大伴旅人 )••・ 〔三四三〕なかなかに・ひととあらずは ( 大伴族人 ) : 〔羇四〕あなみに く・さかしらをすと ( 大作旅人 )•• 「三四五〕あたひなき・たからといふとも ( 大件族人 ) : 〔三四六〕よるひかる・たまといふとも ( 大伴旅人 ) : 〔三〕よのなかの・あそびのみちに ( 大伴旅人 )•• 〔三犬〕このよにし・たぬしくあらは ( 大作旅人 ) : 「三四凸いけるもの・つひにもしぬる ( 大作族人 ) : 〔三台〕もだをりて・さかしらするは ( 大仆旅人 ) : ・ 〔三五一〕よのなかを・なににたとへむ ( 沙彌滿誓 ) : 〔煢となはのうらゆ・そがひにみゆる ( 山部赤人 ) ・ : ・一五四 V い

8. 萬葉秀歌 上巻

〔今〕たまくしげ・おほふをやすみ ( 鏡王女 )••・ 〔一尺〕あをまっと・きみがぬれけむ ( 石川郎女 )••・ 「二二〕いにしへに・こふらむとりは ( 額田王 )•• 「二四〕あきのたの・ほむきのよれる ( 但馬皇女 ) : 〔一一毛〕あきやまに・おつるもみちば ( 柿本人營」 : 〔一蝨〕みまくほり・わがするきみも ( 大來皇女 ) : 〔一七〕あさひてる・さだのをかべに ( 日並皇子宮の舍人 )•• 〔一へ一〕みたちせし・しまのありそを ( 日並皇子宮の舍人 ) ・ : 〔ズ 0 あさぐもり・ひのいりぬれば ( 日並皇子宮の舍人 ) : 〔三一〕こぞみてし・あきのつくよは ( 柿本人窘 ) : 〔三二〕ふすまちを・ひきてのやまに ( 柿本人麿 ) ・ 〔二業〕けひのうみの・にはよくあらし ( 柿本人窘 ) ・ 〔二三一〕しはつやま・うちこえみれば ( 高市黒人 ) : 〔を三〕いそのさき・こぎたみゆけば ( 高市黒人 ) : 〔一石四〕わがふねは・ひらのみなとに ( 高市黒人 ) : ・ 〔一石六〕いももわれも・ひとつなれかも ( 高市黒人 ) : 〔元六〕いほはらの・きよみがさきの ( 田口益人 ) : 〔三 C こなぐはしき・ いなみのうみの ( 柿本人 )•• / 、一ヒフナぐ 一三四

9. 萬葉秀歌 上巻

べし』と云ったのは、穿ち過ぎた解釋で甚だ惡いものである。かういふ態度で古歌に對する ならは、一首といへども正しい鑑賞は出來ない。 からさきさき おほみやびとふね ささなみの志賀の辛崎幸くあれど大宮人の船 柿本人 待ちかねっ〔卷一・三 0 〕 柿本人麿が、近江の宮 ( 天智天皇大津宮 ) 址の荒れたのを見て作った長歌の反歌である。大 津宮 ( 志賀宮 ) の址は、現在の大津市南滋賀町あたりだらうといふ詭が有力で、近江の都の範 圍は、共處から南へも延び、西は比叡山麓、東は湖畔迄至ってゐたもののやうである。此歌 は持統三年頃、人麿二十七歳ぐらゐの作と想像してゐる。『ささなみ』 ( 樂浪 ) は近江滋賀郡 から高島郡にかけ湖西一帶の地をひろく稱した地名であるが、この頃には既に形式化せられ てゐる。 ささなみ 一首は、樂浪の志賀の辛崎は元の如く何の變はないが、大宮所も荒れ果てたし、むかし船 遊をした大宮人も居なくなった。それゆゑ、志賀の辛崎が、大宮人の船を幾ら待ってゐても 待ち甲斐が無い、といふのである。

10. 萬葉秀歌 上巻

『君がありと云はなくに』は文字どほりにいへば、『一般の人々が此世に君が生きて居ら れるとは云はぬ』といふことで、人詈の歌などにも、『人のいへば』云々とあるのと同じく、 一般にさういはれてゐるから、それが本當であると強めた云ひ方にもなり、兎に角さういふ にく 云ひ方をしてゐるのである。馬醉木については、『山もせに喰ける馬醉木の惡からぬ君をい っしか往きてはや見む』 ( 卷八・一四二八 ) 、『馬醉木なす榮えし君が掘りし井の』 ( 卷七・一一一一 八 ) 等があり、自生して人の好み賞した花である。 この二首は、前の御歌等に較べて、稍しっとりと底深くなってゐるやうにおもへる。『何 しか來けむ』といふやうな強い激越の調がなくなって、『現身の人なる吾や』といって、諦 念の如き心境に入ったもののいひぶりであるが、併し二つとも優れてゐる。 ひ よわた あかねさす日は照らせれどぬばたまの夜渡る つきかく 月の隱らくしも「卷二・一六九〕柿本人屆 ひなみしのみこのみこと 日並皇子の殯宮の時、柿本人麿の作った長歌の反歌である。皇子なと書くのは皇太子だ 9 からである。日並皇子な ( 草壁皇子 ) は持統三年に薨ぜられた。