A コースまったい松之山シャトルバス 中型 ( 5 人乗 ) 3150 円、大型 ( 9 人乗 ) 4150 円 まつだい駅・農舞台前 A2 キョロロ・美人林 A3 黎の家・坂下集落入口 A4 塩田千春作品・下鰕池集落 A5 最後の教室・旧東川小 A6 松之山温泉入口 A7 松之山温泉源泉・夢の家入口 A6 松之山温泉入口 A8 ナステビュウ湯の山 A9 大棟山美術博物館 A10 三省ハウス入口 A11 松代フィールドミュージアム入口 まつだい駅・農舞台前 停留所 AI AI 17 : 28 17 : 10 17 : 34 17 : 38 17 : 42 17 : 57 に 18 : 01 18 : 04 18 : 07 18 : 20 18 : 25 C コース棚田乗合タクシー DI 星峠棚田入口 運行間隔約 10 ~ 20 分に 1 本。 停留所 始発 10 : 05 9 : 00 9 : 20 9 : 01 9 : 04 9 : 11 9 : 07 9 : 25 行 約 30 60 分 本 9 : 40 9 : 58 10 : 04 1 圓 8 10 : 12 10 : 27 10 : 31 隔 10 : 34 に 10 : 41 10 : 37 10 : 50 10 : 55 D コース十日町川西シャトルバス 行 約 10 : 30 18 : 00 60 本 B コース星峠棚田シャトルバス DI 十日町駅西口 停留所 D4 旧東下組小学校 ( 復路 ) うぶすなの家 ( 発 ) うぶすなの家 ( 着 ) D4 旧東下組小学校 ( 往路 ) D3 神明水辺公園 ( 往路 ) D2 妻有田中文男文庫 / 上新田集落 D6 D5 D5 DI 十日町駅西口 D10 十日町市博物館 キナーレ・クロス 10 D8 千手温泉千年の湯 D7 ナカゴグリーンパーク・光の館 みよしの湯 D3 神明水辺公園 ( 復路 ) D9 10 : 10 11 : 04 始発 9 : 55 10 : 15 10 : 22 10 : 27 10 : 37 10 : 49 10 : 42 10 : 53 11 : 10 11 : 18 11 : 24 最終 16 : 30 18 : 14 18 : 08 18 : 00 17 : 54 17 : 43 17 : 32 に 分 団 17 : 39 約 行 17 : 27 16 : 45 最終 BI まつだい駅・農舞台前 停留所 B3 脱皮する家・星峠棚田入口 ( 発 ) B3 脱皮する家・星峠棚田入口 ( 着 ) B2 大谷俊一作品・室野集落 タクシー BI まつだい駅・農舞台前 B2 大谷俊一作品・室野集落 9 : 52 9 : 59 10 : 04 10 : 11 始発 9 : 35 10 : 28 運 行 隔 約 分 に 本 17 : 12 17 : 19 17 : 24 17 : 31 最終 16 : 55 17 : 40 時間で区切り、仲間を集って貸し切りで周遊するのも一つの方法。 さまざまな鑑賞モデルコースが用意されているので、お問い合わせを。 十日町交通 十日町タクシー 明石交通 昭和交通 十日町タクシー田沢営業所 TEL= 025-752-3146 TEL= 025-752-3184 TEL= 025-757-3360 TEL= 025-768-2237 TEL= 025-763-2366 津南タクシー大割野営業所 東部タクシー 森宮交通 苗場タクシー TEL= 025-765-2075 TEL= 025-765-5200 TEL= 025-766-2949 TEL= 025-597-2254 貸切料金 = 30 分ごとに、小型 ( 4 人乗 ) 2950 円、
2003 年 まつだい 松代 185 184 豊福亮 2009 年 まつだいしよう 松代城 土屋公雄 KimiO Tsuchiya [ Japan ] 創作の庭 日 yo Toyofuku [ Japan ] 4 年を経て完成した巨大な花壇 松代 ( 金 ) 城 に、地域内外から集まった約 150 人の手で約 1 万 2000 株の花が 山頂にある松代城。一歩足を踏み入れると、外観からは想像もつかな 植えられた。棚田を連想させる い、一面過剰な装飾、黄金の世界に包まれる。 こを通り抜けた先に 螺旋状の花壇を中心までたどる 展望室から眺める風景は、どう映るだろう。 と、 360 度に花が広がる。 協賛 = 千葉美術予備校 ァ 中越大震災の 2004 年 10 月 23 日の夕刻、私はまつだい レ 「農舞台」にいた。この日は、多くのサポーターが越後妻 ク 有にかけつけていた。農舞台でオープンする田島征三さ はタ なー んの個展、松之山の「森の学校」キョロロでの里山学会、 集落で行われている里山かくれんばなどに参加していた。 その数約 18 人。キョロロでは水槽が割れてヘビや魚 たちを掴まえるのに大変だったし、普通はなかなか水を 感じられない、遠藤利克氏の地下水層の作品がチャプン 大 チャプンと音を立てていた。その夜は松代の役場前で炊 震 き出しをし、翌日、間道を伝って皆で東京へ移動した。 災 問題はそれからである。大地の芸術祭の準備をストップ と し、 2 年間「大地の手伝い」に徹した。集落を訪ね、困っ 大 ていることの「ご用聞き」をし、週末には多くのサポー 地 ターが手伝いに来た。崩落した家の片付け、清掃、お話 の し相手。大地の芸術祭を通して培われたこへび隊の信 手 用が生きて、家のなかに入ってお手伝いができた。この 伝 い 震災ボランティアを契機に、社会人こへびが大挙参加し た。もちろん、在京の人々の応援も大きかった。義援金 から物資の手配まで、これらの人々の好意がその後の大 地の芸術祭のバックポーンになっている。 松代エリア MATSUDAI AREA 中越大震災でひび割れた道 に 5
の明かりを我り戻す 集落の人たちとの会話も、芸術祭の楽 しみの一つだ。例えば《繭の家ー養蚕 プロジェクト》の空家では、お母さんた ちが養蚕の経験談をしみじみと語って くれる。タ闇迫る頃、集落を後にして振 り返ると、ばつり、ばつり、家々に取りつ けられた山笠に明かりが灯りはじめる。 それは生きている人々の証。自分の心 のなかにも明かりが灯りはじめる。 よもぎひら 蓬平 上ーーマーリア・ヴィルッカラ《ファウンド・一 ア・メンタル・コレクション 3 全ての場所 が世界の真ん中》 2003 年。集落全体が作 Photo ANZAI 蛉作品番号 193 ー P130 ロロに 下一一古巻和芳十夜閒工房の作品のある 空家で、集落の人たちとおしゃべり 作品番号 192 ー P. 130 ツの、当 リチャード・ディーコン《マウンテン》 2006 年 Photo T. Kobayashi 作品番号 199 ー P. 131 行けども行けども作品が見つからない。 もう引き返そうかと思う頃、黒姫山を バックに、リチャード・ティーコンの作 品が現れる。一見クールで機械的と思 いきや、肉体のラインのような有機的 なフォルムを備えて、私たちを迎えてく れる。この桐山集落、大注目のフラン ス人作家、クロード・レヴェック、横浜 のアートスペース BankART1929 が 拠点をつくるなど、見所アートが目白押 し。遠路はるばる足を運んだ労苦も、 一瞬にして吹き飛ぶかも ! ? ての果てイ、 ある風景 ) 桐山 BankA 日 T1929 が建築家・みかんぐみと組んだ 《 BankART 妻有》 2006 年 Ph0t0YuukaWatanabe 作品番号 201 ー P. 132
・開・ 2009 年 しみす まつだい 清水・松代生涯学習センター ( 旧清水小学校 ) 2006 年 きりやま 桐山 199 198 川俣正 リチャード・ティーコン Richa 「 d Deacon[ UK] Tadashi Kawamata [ Japan / France ] マウンテン インターローカルアートネットワークセンター 整備された山腹の道路に残さ 山間部の集落にある旧小学校が、アートプロジェクトに携わる人々の拠 れた空き地。黒姫山が臨め、山 点として生まれ変わる。大地の芸術祭をはじめとする世界中の事例を に沈むタ陽は格別な美しさ。そ 収集するアーカイヴ、現場に従事する人を招いての公開研究会、これら こに、一見クールだが有機的な の活動で蓄積された情報の公開が事業の柱となる。作家やプロジェク ティーコンの彫刻が置かれてい トスタッフが会期中センターに滞在し、運営にあたる。さまざまな来訪 る。まるで大きな身体を休めて 者との交流の中から新たなネットワークが広がるだろう。 いるかのよう。 詳細は HP 参照。 www.interlocalization.net/ phot0 T. K0bayashi 年山参考イメージ Claude LévéqueADAGP 2009 0 200 つ 大地の芸術祭で作品の舞台となるのは、集落や個人の敷 はま 地、家々。他者の土地に作品を手がける作家は、住民と しの 対話・協働し、時には寝食をともにする。最初は遠巻き に眺めている地域の人々も徐々に作家との絆を深めてい く。イギリス中部の湖水地方に拠点をもつグライズデー 絆 ル・アーツは、 2006 年、星峠集落に 1 か月以上滞在して を 作品に取り組んだ。作家は集落の将来について住民と一 つ 緒に考え、集落の米や産物を販売するネットショップを立 な ち上げた。「注文がたくさんきちゃったらどうしよ」と集落 ぐ ア の人々はドキドキ。会期終了後、星峠の人々は作家に招か クロード・レヴェック れ、イギリスを訪問した。アー トを通して培われた作家と集 イ ス 落の絆は、大地の芸術祭の ト 枠を越えて広がっている。作 と 家は 12 年の大地の芸術 集 祭に向け、星峠集落を舞台に 落 した作品を準備中。 ネットショップ「峠村ショップ」 www.sevensamurai.jp/shop」 p/ index. htm 松代エリア MATSUDAI AREA CIaude Lévéque [ France ] 静寂あるいは喧騒の中で 今年のヴェネッィア・ビエンナー レのフランス代表作家。山奥の 空家に、家に残されたものや光 と音を用いて、集合的記憶を想起 させるような空間をインスタレー ションを展開する。 助成 = カルチャー・フランス、フランス大使館 ・つを・り一第豊・けー
8 9 12 ( 水 ) 1 3 ( 木 ) 14 ( 金 ) 15 ( 土 ) 1 6 ( 日 ) 1 7 ( 月 ) 18 ( 火 ) 20 ( 木 ) 22 ( 土 ) 2 3 ( 日 ) 25 ( 火 ) 26 ( 水 ) 27 ( 木 ) 28 ( 金 ) 29 ( 土 ) 3 0 ( 日 ) 12 ( 土 ) 1 3 ( 日 ) 5 ( 土 ) 6 ( 日 ) ・日本大学芸術学部 ( NAP ) 「風」村松真衣十洋舞コース有志 ( 洋舞 ) ( 脱皮する家、コロッケハウス周辺 ) ・川治地区美術展 ( 川治公民館 ) ~ 8 / 18 ■中津地区盆踊り大会 ( 津南町立中津小学校敷地内 ) ・サーカスシアター「カンポジア、ばくらの村で」 ( まつだい「農舞台」 ) ~ 8 / 16 ・日本大学芸術学部 (NAP) 十星峠集落「峠の運動会・峠の盆踊り」 ( 星峠 ) 8 / 15 ・田島征三「絵の中の僕の村」上映会 ( 鉢 ) ・芹川智ー「カレー祭り・梵字体験」 ( 下条 ) ~ 8 / 15 ・下条花火 ( 下条地 区 ) ・枯木又盆踊り ( 枯木又 ) ■竜神の里盆踊り ( 竜ケ窪温泉「竜神の館」 ) ・白羽毛・お盆の集い ( 白羽毛 ) ~ 8 / 16 ・日本大学芸術学部 (NAP) 「貼りマル☆パ Z00 ル」 ( 室野 ) ■真夏の雪まつり ( 大厳寺高原 ) ・芹川智ー「インド音楽ライブ」 ( 下条 ) ・渡辺泰幸「永田砂知子音具演奏会」 ( 土市 ) ・枯木又コンサート ' 09 夏 ( 枯 木又 ) ・東下組盆踊り ( 東下組 ) ・小泉などで盆踊り大会 ( 小泉集落など ) ・瀧澤潔「 saitama City B 訓 et 公演」 ( 美 雪町 ) ~ 8 / 16 ■なじよもん盆踊り大会 ( なじよもん ) ー清田山自然運動公園まつり ( 清田山自然運動公園 ) ・清津 川・川っぺり音楽祭 ( 清津川フレッシュバーク ) ・日比野克彦「ヒビノウィーク」 ~ 8 / 23 ■莇平集落盆踊り ( 莇平 ) ・日本大学芸術学部 (NAP) 「峠の運動会・峠の盆踊り」 ( 星峠 ) ・中里繪魯州、酒井敦ほか「舞踏たまさか」 ( 黒創・留山ダムまつり ( 天水越 ) ーなかさと盆おどり ( ショッピングセンターユーモール ) ・中村敬「伊沢創作和紙であかりをつくろう」 ( 大伏 ) ・日本大学芸術学部 (NAP) シンポジウム「自然の力と芸術の力」、ワークショップ「針穴写真機で風景を撮ろう」 ( 室野、 奴奈川小学校 ) ・日比野克彦「アサッテカップ」 ( 莇平 ) ・岡孝博「詩の朗読と機械音」 ( 松之山 ) ■反里ロ集落秋季祭礼 ( 反里ロ ) ~ 8 / 18 ・日比野克彦日替わり物産展「明後日市」 ( 莇平 ) ~ 8 / 23 ■赤沢集落秋季祭礼 ( 赤沢 ) ~ 8 / 19 ・日比野克彦「ヒビノサミット」 ( 莇平 ) ~ 8 / 23 ・田中学校井山武司レクチャー「雪国における環境型住宅の可能性」 ( 上新田、妻有田中文男文庫 ) ・ベルナティオ夏 まつり ( 当間高原リゾート「ベルナティ羽 ) ・通り山の祭り ( 通り山 ) ~ 8 / 23 ■桂のお祭り ( 桂 ) ~ 8 / 23 ・東田尻の 祭り ( 東田尻 ) ~ 8 / 23 ■重地の祭り ( 重地 ) ~ 8 / 23 ・鬼太鼓座、自然生クラカハナンほか「 BEAT アジア」 ( まつだ い「農舞台」 ) ・ BankART1929 「バタフライドリーム」出演 = 梅若猶彦十村田烽紀十 A 田 CA 十大野慶人十廣田あっ子他 ( バタフライバビリ オン ) ・関口恒男「原始未来レイヴ」 ( 節黒城跡キャンプ場 ) ・ F の会「蓬平 / いけばなの家いけばな里山学校」 ( 蓬平 ) ・岩井亜希子 x 大場陽子「コンサートこだまする風景 / 里山の夏 2009 」鈴木広志 ( サクソフォン ) ( まつだい「農舞台」周辺 ) ・十日町おおまつり ( 十日町市街地 ) ~ 8 / 27 ・白髭神社祭礼 ( 六箇山谷 ) ~ 8 / 27 ■北新田祭り ( 北新田 ) ~ 8 / 27 ・吉田神社大祭 ( 山谷 ) ~ 8 / 27 ■上野しちんちまつり ( 上野 ) ~ 8 / 27 ■大割野・熊野三社まつり ( 大割野 ) ~ 8 / 27 ■芋川行者様祭り ( 芋川 ) ・チャールズ・ビラード「スペースギタ - オーケストラ」ガイドッアー & ライブ ( まつだい「農舞台」 ) ・大野美穂甫「花を届ける」 ( 松代商店街 ) ~ 9 / 6 ・田島征三絵本と木の実の音楽祭「生きものの目覚め ~ 江尻南美ピアノリサイタル ~ 」 ( 鉢 ) ・芝山昌也「仁田版・万 灯火 ( まとび ) 」 ( 仁田 ) ■上新田秋まつり ( 上新田 ) ・伊達集落秋季祭礼 ( 伊達 ) ~ 8 / 30 ・水沢集落秋祭り ( 水沢 ) ~ 8 / 30 ・吉田地区の各集落秋祭り ( 吉田地区 ) ~ 8 / 30 ・山崎まつり ( 山崎 ) ~ 8 / 30 ■芋沢の祭り ( 芋沢 ) ~ 8 / 30 ■荒屋の祭り ( 荒屋 ) ~ 8 / 30 ■宮中の祭り ( 宮中 ) ~ 8 / 30 ・湯山大神楽祭 ( 湯山 ) ・不動様祭 ( 天水越 ) ・小白倉もみじ引き ( 小白創■上山の祭り ( 上山 ) ■芋川新田の祭り ( 芋川新田 ) ~ 8 / 31 ・吉田勘緑ほか「語り伝 へ唄い繋ぐ日本の心情 - UA ・人形浄瑠璃・能からの Peace 細 Message 」 ( まつだい「農舞台」 ) ・浦田地区芸能祭 ( 浦田 ) ・赤倉神楽 ( 赤倉 ) ■鉢の石仏まつり ( 鉢 ) ~ 9 / 6 ■太田島秋祭り ( 大田島 ) ~ 9 / 6 ・姿秋祭り ( 姿 ) ~ 9 / 6 ・土市 秋祭り ( 土市 ) ~ 9 / 6 ■馬場白山姫神社秋季礼祭 ( 馬場 ) ~ 9 / 6 ・渡辺正範 & A 日 TNET かわにし「大地の宴」 ( ナカゴ グリーンパーク ~ 節黒城跡 ) ■千手神社秋季大祭 ( 千手 ) ~ 9 / 6 ・村上華子「キンシーズ ! 」 ( まつだい「農舞台」 ) ・天水島秋祭り ( 天水島 ) ■松之山まつり ( 松之山 ) ~ 9 / 6 ・岩野風まつり ( 岩野 ) ・法政大学国際文化学部稲垣立男研究室シンポジウム「地域コミュニティとアート」 ( 干溝 ) ・モモンガ・コンプレックス、大杉哲也十伊藤友隆 / popuptokyo 「こたっ x こたっ」 ( まつだい「農舞台」 ) ・田島征三絵本と木の実の音楽祭「かくれんぼうや、出ておいで ! ~ 2009 ファイナルライブ ~ 」 ( 鉢 ) ■あてまの森フォーラム ( 当間高原リゾート「ベルナティオ」 ) ・滝沢達史「やまもじ送り」 ( マウンテンパーク津南 ) ・芋川の祭り ( 芋川 ) ~ 9 / 13 ・本家・南山座、里山ダンス事務所ほか「松之山・舞踏能披露「精霊の王」」 ( 山の上の能楽堂 ) 〇閉会式・ F の会「蓬平 / いけばなの家クロージングイベント」 ( 蓬平 )
空家。プロジェクト 空家や廃校を美術館として再生し、オーナーを募集して継続的に運営する空家・廃校プロジェクト。 こたけでしか味わえない空間と妻有びとの声を紹介します。 日本の根っこを思わせる木の民家。その内部には、アー ティストが「場」に潜む力を引き出し、普遍性や懐かし さを覚えるような空間が待ち受ける。 過疎化や中越大震災などによって増加した空家や廃校 をアート作品として再生する「空家・廃校プロジェクト」 は、 1000 年を超える里山の景観を維持し、記憶や知恵 を未来へとつなぐものだ。第 3 回の 2006 年には、約 ェ 60 軒もの空家・廃校を作品化し、《うぶすなの家》《名 妻有田中文男文庫。 家 ケ山写真館》など、恒久設置となった作品もある。 作品番号 10 ー P. 59 プ 2009 年は、国内外の作家の個展空間をはじめ、古巻 和芳十夜閒工房 [ 作品番号 192 一円砌のような地場産 ロ 業とアートの融合、みかんぐみ十 BankART1929 [ 作 、ノ 品番号 201 ー p. 13 幻のようなセミナーハウスのほか、大学の 研究室が実践の場としたり、オーストラリアの作家がレジ 工 デンス施設に利用したり [ 作品番号 256 ー p. 15 田と活用法 ク も広がっている。 ト 作品ガイドの 新をチェック 記憶を再生する 1 薗国、 物囹回 第国 倉谷拓朴《名ケ山写真館》 2006 年 Photo H. Kuratani 引乍品番号 36 ー P65 オーナー = 東京綜合写真専門学校 妻有ひとの声 うぶすなの家 「こんげ山んなかでも 作品番号 7 ー P. 56 人がきてくれて 茅葺き屋根、中門造りの《う ぶすなの家》 2006 年 Photo うれしい」 Hikaru Sasaki ( 左右とも ) オーナー = 福武總一郎 水落静子さん ( 願入集落 ) 「人と人ってつながっているんだなと思います」。《うぶすな 信するところでもあり、作品のことは自分たちの眼で見て の家》でレストランを切り盛りする集落の妥欒の一人、水 感情を込めないと、と思ってほかの空家作品も見に行っ 落静子さんは言う。 2006 年、入澤美時プロデューサー たんです。真っ暗だった家に、人の体温や空気みたいなも ライターの阿木香、建築家の安藤邦廣、 8 人の陶芸家とで のが蘇るのを感じます」。 再生した空家。家主の水落丑松さんは、震災後、家を離れ 女衆たちは 3 月、 2010 年に開催される「瀬戸内国際芸 術祭」の会場の一つ、を朝に招待され、島のおばあちゃん ざるを得なかった。女衆たちは、囲炉裏を囲むお客に、山 たちに「手を抜かずにつくられた家庭料理がいいんだよ」 菜など地元の食材を生かした料理を運ぶ。「こんげ山んな と、今年 3 月に急逝した入澤さんの言葉を伝えた。「楽し かでもレストランが成り立つなんてね」。地元の人もお客も みんなが喜んでくれるから頑張れるという。 かった、おいしかった、元気な母ちゃんたちがいたと言われ 「人が来てくれるのはアートだからかな。ここは情報を発 る家にしていきたいです」。 がんに物う 42
津南に誕生 ! アーティストとの協働を通じて、集落を元気に 009 年、アジアのアートの発信地として「北東ア 2 ジア芸術村構想」がスタートした。金九漢 ( キ ム・クーハン ) の《かささぎたちの家》や蔡國強 ( ツア うわの イ・グオチャン ) の《ドラゴン現代美術館》のある上野 集落を中心に、北東アジアのアーティストが滞在しな がら住民と作品を制作。集落の活性化とともに、北 東アジアの国々とのつながりを長期的に築いていく。 あなやまあしたき 今回の大地の芸術祭では、穴山、足滝集落までを結 んで作家を迎える。 ・ - 作品番号 93 ー P. 94 、 94 ー P. 95 レジデンスを目指して 滞在制作できる環境づくり 「アートで村を活性化させたい」。 2003 年のキム・ クーハンとの協働を契機に、海外作家や来訪者との 交流を通じて団結し結びつきを深め、盛り上がり始 めた上野集落。公民館を展示スペースに改装し、 回の芸術祭では、韓国の作家、田京子 ( チョン・キョ ンジャ ) の絵画を展示する。さらに今後も、制作ス タジオ兼宿泊施設を備えたレジデンス施設へのリノ べーションを進めていく。 作品番号 92 ー P. 94 北東アジアの作家が集結 ! 大地の芸術祭 2009 への参加 ほかにも、中国の馬文 ( ジェニファー・ウェン・マ ) が ドラゴン現代美術館で展示を行うのをはじめ、管懐 賓 ( グアン・ファイビン ) 、韓国の李在孝 ( イ・ジェヒョ ) は野外に大型インスタレーション作品を設置。香港 のイ五韶勁 ( キングスレー・ング ) は足滝の人々の協力 を得て手相を型取り、風鈴を鳴らす金属の枝をつくっ て音の作品へと変換していく。台湾のラグビーでも ヒーローだという林舜龍 ( リン・シュンロン ) は、穴山 0 上ーー東京藝術大学に留学していたことがあり、日本に親しみのあ るグアン・ファイビン。 2008 年夏のワークショップ「墨で絵を描く」 下左ーー視察中のジェニファー・ウェン・マ。ドラゴン現代美術館 に作品展示下右ーー - 新作に向け、住民の手相をスキャンするキ ングスレー・ング の一角に、水牛のいる台湾の農村生活を陶を使って 表現する。集落めぐりが楽しみだ。 ・作品番号 91 ー P. 94 、作品番号 94 ・ 95 ー P. 95 、作品 番号 102 ー P. 96 、作品番号 103 ー P. 97 アジアにおける 韓国のヘテ財団や香港の企業・財団などから支援を受け、香港大学、中国美術学院など の学生たちも制作に参加するなど連携を行う。 2012 年に向けて国際コンべを実施する 芸術村ムーブメント ( 蔡國強らが審査予定 ) など、日本にいる留学生を含め、若い世代にもチャンスを広げる。 現在アジアでは、北朝鮮との国境にほど近いソウル郊外の「ヘイリ芸術村」や北京、上 海の芸術区などが観光地としても人気だ。こうしたアジアの動きに連なり、越後妻有と 新潟市が連携して北東アジアの美術・文化の中心となり、レジデンスとギャラリー機能 を長期的に備えることをめざす。 92
2006 年 ~ 2009 年 よもぎひら 蓬平 9 2003 年 よもぎひら 蓬平 194 2009 年 あいさわ 会沢 192 マーリア・ヴィルッカラ アンティエ・グメルス Kazufusa Komaki 十 NocturnaI Studio Maaria Wirkkala [ FinIand ] Antje Gummels[ Germany/Japan ] [Japan] 繭の家ー養蚕プロジェクト 内なる旅 ファウンド・ア・メンタル・ コネクション 3 全ての場所が世界の真ん中 ブナ林に足を踏み入れると、周囲 2006 年、ジオラマなどの制作に 夕暮れになると集落の家々に掛 には自分を見つめる無数の目、人 あたり、集落で十数年ぶりに蚕 を育てた。その繭を用いた作品 の影。美しい森の緑に揺らめき、 けられた山笠にばつりばつりと に加え、今年は桑畑の整備や繭 明かりが灯る。燈龕のようなそ 木の幹に張り付いた目は、あなた グッズの開発が行われる。集落 の明かりに誘われ、里山の中の 自身の内なる目。迷い込むのは、 との協働が紡ぎだす新展開。 ひっそりとした集落を歩くと、違 人生の森。 う時代に迷い込んだ気分に 日没とともに順次、各家庭で点灯 古巻和芳十夜閒工房 2000 年 しはとうげ 芝峠温泉「雲海」 2000 年 しばとうげ 芝峠 196 195 2000 年 しばとうげ 芝峠 江上計太 フランシスコ・インファンテ Akira G0 [ Japan ] Francisco lnfante ー Russia ] Keita Egami [Japan ] 視点 ジャック・イン・ザ・ポックス 回廊・・・時の水脈 まつだいヴァーション 自然とアートが織りなす瞬間的 藤の木を内包する幾何学的な構 この地域を初めて訪れたときの 印象から生まれた。作家は「古 築物。人工的なものと自然との な情景を写真に撮る。レンズを 代の石器のように尖った形」と 通し、正方形が無数に吊られたス 対立・共生について思いを巡らせ 表現する。津南町の山中で産出 クリーンを透かして風景を見るこ てほしいという願いが込められて される安山岩のオブジェは、縄文 とで、自然と人工物がつくり出す いる。歳月を経て、立派な藤棚 情景を体感できる。 に変貌していく作品。 時代からの時間を彷彿させる。 130
・。 2009 年 角間・旧清津峡小学校 127 128 130 2009 年 ひがしたしり 東田尻 2000 年 ひがしたしり 東田尻 きよっきよう かくま クリス・マシュース Chris Matthews [ UKJ TaekO Tomiyama [ Japan ] 中里かかしの庭 大地のグルグル アジアを抱いて一富山妙子 の全仕事展 1950 ~ 2009 2009t0mat0 「田尻の河原」は、長年、川の氾 2006 年作品《大地のグルグル》 炭鉱、第三世界、戦争責任などを 濫の影響を受けてきた土地。地 を通して、芝裕子と集落の有志 テーマに、創作活動を続ける画 滑りで消えた集落との言い伝え の間に深い絆が生まれた。今回 家の、 60 年にわたる仕事を紹介。 もあるほどだ。伝統的な鹿子模 は、地域の人々の要望で新たな 廃校を舞台にした同展で、日本の 様を連想させるカラフルなかかし 《大地のグルグル》を制作。自然 近代・戦後の意味を問いかける。 18 体が点在する。 と人が集う交流の場となる。 8 月 8 日 ( 土 ) コンサート。詳細は 263 ー P155 8 月 9 日 ( 日 ) 12 : 30 ~ 17 : 00 セミナー「富山 さんと富山妙子を語る時間」料金 1000 円 協賛 = カゴメ株式会社 助成 = 財団法人芸術文化振興基金 芝裕子 富山妙子 Yuk0 Shiba [ Japan ] 中里エリア 0 ・ 2009 年 小出 131 ディレクターの はなし NAKASATOAREA 楽しく茅刈り作業をする 「おおへび」サポーター 「こへび」というのは、越後妻有の芸術祭をサポート している人々の総称で、そこには組織も法則もない。 さ ま 2000 年の第 1 回目に参加した学生たちは、今や「中へ ざ び」と言われている。若さや未熟さを含む「こへび」の な 名前でくくられることに抵抗を感じる大人は「毒へび」 と自称したり、照れながら「おおへび」と言ったりもして へ いる。開会式や閉会式、あるいは重要な会の司会に び 加わって下さる真野響子さんは美しい「おおへび」。第 た 3 回目からプロデューサーをされている福武總一郎さん ち も立派な「おおへび」だ。旧 M を退職されて以来、現場 へ赴きながら若者をまとめてくださっている市橋福雄さ んは、学生こへびと一緒に登壇して現地の人に新鮮な 驚きを与えている。いまや社会人の方が多くなっている こへび隊。海外からの参加も増えつつある。彼らはガ ラガラへビ、コブラとなって威風を払っている。 東京電機大学山本空間 デザイン研究室 十共立女子大学堀ゼミ T0kyo Denki University Yamamot0 Space Design Lab. 十 Kyoritsu Women's University Hori Lab. [Japan ] うっすいえ 井出創太郎十高浜利也による 2006 年作品「小出の家」を、学 生たちがセミナーハウスにつくり 変える。天井から降り注ぐ無数 の星が、時を床に映し込む。 2009 年文化庁「文化・芸術による創造のま ち」支援事業 協力 = 朝倉健吾、ヤマギワ株式会社 95
・、 2009 年 なかせんだ 中仙田・旧仙田小学校 86 克雪ダイナモ・ アートプロジェクト 東京藝術大学 ConqueringSnow Dynamo T0kyo University ofthe Arts [Japan ] 克雪ダイナモ・ アートプロジェクト 今春、閉校した仙田小学校を拠 点に、東京藝術大学のコアメン バーを中心に他の教育研究機関 と連携、藝大の作家 / 研究者・学 生・卒業生・地域住民が協働す るプロジェクト。制作・展示・活 動を行う 7 つのグループ「 CAP (CrystaI Art Project) 」が新た な交流を生み、芸術による文化創 造を地域に展開する。 Hirotoshi Sakaguchi cap [Japan ] 暖かい風景のために 0samu Kidocap [Japan] 川西エリア 保科豊巳 CAP たほりつこ CA P RitsukoTahocap [Japan ] 夏ふゆる雪 山本浩ニ CAP KojiYamamotocap[Japan] フロギストン 公開セミナー・ワークショップ・展示・ライブ 熊倉純子・毛利嘉孝・吉見俊哉 CAP 7 月 27 日 ( 月 ) ~ 28 ( 火 ) 「将来を考える : 地域における芸術・文化創造」 「音楽映画越後妻有」 ( 安野太郎ワークショップ & ライブ ) ほか 久保田徹十本間直 CAP 8 月 5 日 ( 水 ) 「哲学力フェ」 ( 地域住民との対話 ) 、 8 月 6 日 ( 木 ) 「映像ワークショップⅥ団 0 ROMANT ℃ A 」 オープニング / ラウンド・テーブル / 意見交換会 7 月 26 日 ( 日 ) 14 : 00 ~ 20 : 00 助成・協賛 = 東京藝術大学、文化庁芸術団体人材育成支援事業 88 Toyomi Hoshina cap [Japan] 家を飛ばす KAWANIS エ一 AREA 2009 年 たかくら 高意 2009 年 小脇 こわき カ五山加藤カ・渡辺五大・山崎真一 Rikigosan Riki Kat0 / G0dai Watanabe / Shinichi Yamazaki [Japan ] Manabu Hashimot0 [ Japan ] 再生・海そして川から VoI.2 2006 年発表の作品を発展させ 還るところ る。その際に使用した流木を炭 高原の過疎集落に点在する家屋の傍らに浮かぶ赤いバルーン、家々の に変えて制作した造形で、「海」 壁面には若き日の住人を描いたペインティング内外が銀色に輝く「銀河 と「川」そして「山」のつながりを 表現する。集落との交流を基盤 荘」。 3 つの視点が重なるとき、私たちの来し方行く末を考えさせられる。 銀河荘では漆黒の闇と満点の星空のもと、夜のアート体験もできる。 に人々の集う場を演出。 アート体験施設「銀河荘」での夜間アート体験は要予約。 TEL = 080-2068-0815 協賛 = 魚沼炭工房 協賛 = 小嶋屋総本店、社団法人アルミニウム協会、株式会社ニトムズ