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検索対象: 日本の自然史博物館
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1. 日本の自然史博物館

212 第 5 章博物館の未来像 礼 , 食物 , 道 , 水などである . ほんとうにテーマになるか , うまく博物館とし て構成できるか疑問のあるものまである . 人文系の学生が主なので , 自然系の ものは少ない . また , このように並べただけでは , 内容について紹介できない のでおもしろさは伝わらないだろうが , 発想はじつに自由でユニークなものが あった . 地域志向型についてはすでに論述が多数ある ( たとえば伊藤 , 1991 ) . また地 こでは一般的なテーマ 域のテーマは一般化しにくい側面をもっているので , のものを取り上げることにする . 生物学分野 ( 1 ) ヒトの博物館 生物としてのヒトをテーマにする . ヒトの歴史 , ヒトとしての成立の理由 , ヒトと類人猿の違い , 人種 , ヒトと環境 , ヒトの移動 , ヒトと食物など事項は 多い . ヒトそのもの , そして自然とのかかわりから見たヒトに焦点をしばる . 人類学 , 考古学 , 医学 , 生物学 , 古生物学 , 食物学など多様な分野にわたる内 容である . たとえば目玉は , 上田 ( 1989 ) のいう人体を 200 倍にしてガラス張り にし , 中がすべて見られる模型にしたらどうだろうか . 多面的な自然史的ヒト 研究を同時に研究部門としても考えたい . ヒト全体では大きすぎる , テーマが収斂しないなどの懸念があるなら区切っ てもよい . たとえば文部省の重点領域研究のテーマとなっている「モンゴロイ ド」はどうだろうか ( 図 5.19 ) . この研究プロジェクトは , 日本人を含めてモ ンゴロイドの起源とひろがりに多方面からアプローチしている . アジアだけで なく , アメリカを含めたグローバルなテーマである . その成果をそのまま博物 館の材料としてはどうか . もちろん研究は継続され , 資料は収蔵・保管される . また「住居とヒト」というテーマも考えられる . 年代を区切って , あるいは 地域を限って住居の変遷を取り上げるのである . できれば野外博物館にして住 居を復元したい . このテーマは拡げれば限りなく大きくなるから , どこかに重 点を置く . 時間的・空間的な変化をとらえること , 自然とのかかわりを明らか にすることが必要である . 材料としては石があり , 木があり , またマンモスの 化石骨まで登場するだろう .

2. 日本の自然史博物館

ろうか . 210 第 5 章博物館の未来像 自然史博物館の大テーマはなにか . 「自然と人」である . たんに自然だけを 対象とするのでなく , 人とのかかわりの中での自殀人と対置した形での自然 を取り上げたい . 小テーマはいろいろである . 具体的に次節で述べよう . どんな「かたち」が望ましいか . たくさんある中で , 21 世紀を迎えるこれ からの時代にユニークでありたい . そして , 新しいものでありたい . テーマお よび技術ともにである . 切ロはどうか . 館の姿勢はいうに及ばず , 展示やその他の活動にも通じるな にかを選びたい . これまでに述べたことの復習も含めて具体的にあげてみると , まず工コミュージアムがある . 人と自然のかかわりをテーマに , 地域一人を結 びつけた形で展開したこの発想はユニークである . フランスはもとより , 日本 を含めての事例には理解しにくい面もあるが , さらに解析し構築して , 未来の 博物館の 1 っとしたい . たとえばソノラ砂漠博物館はエコミュージアムに通ずる性格をもっている . 竹内 ( 1990 ) によれば , アメリカのアリゾナ , ツーソンの近くにあるこの博物館 は国立公園に隣接し , 「ソノラ砂漠の動物と植物」をテーマとしている . 生息 環境に近い状態で生物を飼育・展示し , 環境の一部として土壌や地球も取り込 んでいる . 屋外が主で , 歩道があり展示を見てまわる . 猫のいる洞穴 , 平原 , カワウソとビーバー , 巨大な鳥かご , 植物 , 地球の歴史などがあり , その多く は生きた生態展示である . この博物館は , 人間が砂漠とつきあうオリエンテー ションルームの役割を果たしている . 日本の森林 , あるいは草原 , 海岸などで 同様な発想で想定することは不可能だろうか . また橋の博物館の発想は応用できる . 「環境言語」で体験すること , それに ともなって参加型であること , プレイランド的発想は展示中心の館を考えたと き効果的である . 博物館が遊びの要素をもっていることは , 来館者に遊びをす る気をおこさせ , そして実際に遊びをさせる . この自由な発想は高く評価でき る . オランダのハーグのムゼオン ( Museon ) はその展示の切口にユニークなもの があった ( 図 5.18 ) . すでに述べた ( 154 ページ参照 ) ので改めて説明しないが , モザイク , それもジグザク模様をつくる構成は , 展示だけでなく博物館そのも

3. 日本の自然史博物館

213 5.7 っくってみたい博物館 ( 2 ) 進化ーー一生命の歴史の博物館 物第、 ~ 、′・一・物第いは社ーをキを第 モンゴロイド この博物館のアイデアはすでに述べた ( 糸 魚川 , 1982 ) . 生物学・古生物学の大きな命 先史モンゴロイドの拡散を探る 題「進化」をテーマとする . 分子生物学の側 面も加えて , 進化はいまや多方面からアプ ローチされている重要なテーマである . そし て , まだわからないことの多い分野でもある . 以前考えたことを基礎に , もう一度整理して 展示の基本計画を考えてみる . A. オリエンテーション : アウトラインの 説明 . B. 生命のはじまり : 生命の起原 . 生化 学・地質学の分野 . 図 5.19 研究連絡紙「モンゴロイド」 c. 生命の歴史 : 化石の証拠 . 古生物学の 分野 . D. 多様性に富む生物 : 生物の多様性 . 系統分類学・形態学の分野 . E. 変異する生物 : 遺伝学の分野 . F. 分子レベルの進化 : 分子生物学の分野 . G. 生物を変える : 遺伝子工学の分野 . H. 生物の生活 : 生態学の分野 . 生物の分布 : 生物地理学の分野 . I. J. 進化論の歴史 : 科学史の分野 . K. 未来へ向けて : 総合・未来展望 . これらの項目は同時に進化に関する研究分野のテーマでもある . 研究部門も 設置し , 世界的な進化の研究施設 , 教育施設としたい . 21 世紀へ向けて最適 である . この館についても , 規模が少々大きすぎる場合はいくつかに分けることも可 能である . 展示は総合的なものとして , 研究分野をフィールドサイエンスとそ うでないものとに分けることが考えられる . ただここで求められることは , 総 合科学としての「進化」をテーマとすることである . その意味では社会学的な 文第・物物ミ物第ドー 0 ・当日ミー

4. 日本の自然史博物館

26 第 2 章自然史系博物館のすがた のテーマについての投稿を中心としている . 研究活動の現状からみて , 研究報 告を充実してゆくことはなかなかむずかしいが , 継続してゆくことが必要であ る . そのための方策として投稿者の枠を拡げることがある . ただし , テーマと して地域の問題 , 館のテーマなどに内容をしばる必要がある . さらに博物館に ついてのテーマ , 理念や機能 , 活動 , 博物館史なども取り入れることが必要で ある . 博物館における研究は , そこの対象とする「もの」についてだけでなく , 博物館そのものについてもありうると思われる . 展示室のスペースにはゆとりがあり , 最初構成されたときには , 広すぎる感 があった . 開館後 , 多くの手直しがされている . 1 つは新しく入手した資料を ふさわしいスペースに設置したことである . テイラノサウルス頭骨 ( レプリカ ) , マチカネワニ ( レプリカ ) , 日本の化石人骨 ( レプリカ ) などがその例である . 他 の 1 つは展示の充実で , 中生代展示室 ( 図 2.7 ) の照明演出システム , イントロ ホールの「ふれて楽しむ化石壁」などである . 前者は静的な展示に動きを与え る点で効果があるが , その内容をどの程度にするかについて議論があった . の館では入口にテイラノサウルスの鳴き声の出る動刻 ( 図 2.8 ) がある . 入口に 置いたのは , 歓迎の挨拶をさせるということで , 展示と区別したのである . の場合は十分な議論のうえで , 遊び・ショー的側面を抑えてつくられた . 後者 ( 化石壁 ) は結果として効果のある展示となった . 視覚的に魅力的である こと , 「さわる」という人間の本性に訴える演出であることが成功した . この館の展示の特徴の 1 っとして , 屋外の恐竜模型がある ( 図 2.9 ) . 恐竜ラ ンドとして計画され , 3 体の実物大模型と 1 つの恐竜をイメージしたスペリ台 がある . 登ることができ , 開館以来子どもたちの大人気となった . 「遊び」の 要素として , これからの博物館に欠くことのできないものである . さらに 1989 年度に 7 体の増設が行われた . 最大のプラキオサウルスは全長 23m で , 遠くからも見え , 展示の効果十分である . 展示一般についていえることは , スペース , もの , 経費に余裕があって , 増 設が行われているが , 最初に計画された展示と大きくはすれないことが , 追加 にとって必要なことである . すなわちバランスをくずさないことが望まれるの である . 教育・普及のうち特別展は年 1 回で , 特別展用の部屋がないため , 図書コー

5. 日本の自然史博物館

2.8 計画中・建設中の博物館 のはどうか . ④ [ 展示のテーマ ] 新しいねらいであるが , 消化されているか . 113 ねらいは新しく , 多くの専門スタッフを集めて着実に作業が進められている ようである . ただ , 最近報ぜられたように , 研究機関としての役割りにウェイ トが置かれることになると , 展示 , 収集 , 普及・教育など本来の博物館として の機能に欠けるところができはしないかと , 少々気にかかるところである . 県立琵琶湖博物館 ( 仮称 ) 滋賀県草津市下物町烏丸 琵琶湖をテーマに 1995 年開館を予定している館である . 湖と人との共存関 2 △計 24000m2 で , 琵琶湖に 係を追究する . 本館 19500 m2, 水族館 4500m , ロロ 面して立つ予定である . 総予算 230 億円 ( 建物 150 億円 , 展示 50 億円 , 資料収 集 30 億円 ) である . 現在のスタッフは 15 名である . この館は「琵琶湖と人」のテーマのもと , 基本的な性格として次の 4 つをも っ . ( 1 ) テーマ博物館 , ( 2 ) 参加型博物館 , ( 3 ) 知識・情報収集型博物館 , ④ア ミューズメント博物館である . 事業として①交流・サービス , ( 2 ) 調査・研究 , ( 3 ) 情報 , ④収集・保管 , ( 5 ) 展示があげられている . 従来のものと違。た新 しい発想・ねらいをもち , それに沿った活動を目指している . 展示は 4 つに分かれている . メインは総合展示で 3 つのプロックからなる . ①琵琶湖の自然史 , ( 2 ) 琵琶湖の歴史と民俗 , ( 3 ) 琵琶湖の環境であり , 地史 から始まり生物部門と人文部門をからみあわせて湖と人間の新しい共存関係を 明らかにしようとしている . 第 2 は水族館で , 魚類と水鳥を飼育する . 琵琶湖 をはじめ周辺の川にすむものから , 世界中のものを含み , 保護・増殖の意味合 いももっている . この他 , 屋外展示として ( 1 ) 化石の森ーー現代の森 , ( 2 ) ムラ , ( 3 ) 環境水路 があり , 総合展示の 3 つのプロックに対応する . 屋内一屋外の動線は自由であ る . もう 1 つのエピローグ展示は総合展示の一部で , 情報提示 , 対話交流型の 展示である . 管理・運営について , 県立・県営 , 学芸員・技術スタッフの充実 , 参加型ー 館外の協力 , 弾力的体制・運営をあげている .

6. 日本の自然史博物館

19 2.1 瑞浪市化石博物館 図 2.3 展示室 ( 瑞浪市化石博物館 ) 〇〇 ⑦◎ 〇⑥①① ⑨⑧ 図 2.4 展示室の配置 ( 瑞浪市化石博物館 ) . メイン・テーマ : ①瑞浪の地層と化石 , ④地質柱状模型 , ⑥デスモスチルスとパレオパラドキシア , ④地質と地形模型 , ④ そのころの生物 ( 海の生物 , 陸の生物 ) , ④日本のサメ・世界のサメ , ②まわりの様 子 ( 岩村と可児 ) , ③そのころの海と陸 ( 古環境・古景観・古地理 ) , ④古瀬戸内海 , ⑤新生代の日本 , ⑥瀬戸湖と古木曽川 , ⑦コハクと昆虫の世界 , ⑧地のめぐみ , ⑨ 瑞浪の自然 . サブ・テーマ : ⑦瑞浪化石の分類 , 〇岐阜県の地質と化石 , 〇古生物 の生活 , 〇化石のいろいろ , ①瀬戸内海 , ④学習ひろば . 図 2.5 野外学習地 ( 瑞浪市化石博物館 )

7. 日本の自然史博物館

50 第 2 章自然史系博物館のすがた 2 階の学習室では化石のクリーニング ( 整形 ) などの実習も行われているとの こと , このような活動を続けてほしいものである . 規模の小さい行政体のつくる小さい博物館では , 時間が経過するとしばしば 活動が停滞し , 来館者が減ってくる場合がある . こうなると悪循環が始まって どうにもならなくなる . この館は化石および博物館の専門の方が関係されてい るようなのでそんなことはないと思うが , 2 階展示室の問題の解決とともに これからの課題としてそうならないよう取り組んでほしい . 長野市立博物館茶臼山自然史館 長野市茶臼山 長野市には 1981 年 9 月に完成した市立博物館があり , 自然・歴史・民俗か らなっている . これとは別に動物園 , 植物園 , 恐竜公園が市内の茶臼山地域に あり , 1985 年にこの近くに自然史館が誕生した . 面積 650m2 で , 地球の歴史 をテーマにしている . コンパクトな展示スペース ( 242 (2) をもち , 入館者年間 7000 人 ( 1988 年 ) ほどの小さい館である . 職員は 4 名である . 本館での自然の展示は , 全体の導入部にある「自然」と , 最後の「自然とと もに」の両方にある . 前者では自然の生い立ちと地震・火山・災害 ( 洪水や地 すべり ) がテーマになっており , 「自然とともに」の部分とともに自然と人間の かかわりを強く打ち出している . この本館にも自然担当の学芸員が 1 名いる . 茶臼山自然史館は地球の歴史をテーマとしているので , 本館と直接関係がな いといえばそれまでだが , やはり共通することはあるようである . 本館と自然 史館がそれぞれ別であると考えないで , 連携しての活動があったほうがよいと 思われる . 両方を担当される専門主事がおられるので杞憂にすぎないかもしれ ないが , 両館を見たかぎりでは , 雰囲気は少々違うように感じられた . この館の近くにある恐竜公園は , この種の野外恐竜模型 ( 強化プラスチック 製 ) のはしりで , 数も多い ( 図 2.22 ) . 早い時期につくられたせいか造形はベス トとはいかないが , 数も多くバラエティに富み , おもしろい . 地すべり地茶臼 山は土地の利用がしにくいため思いっくことができたとのことであるが , 現在 の恐竜プームをはからずも先取りしたことになる . 篠ノ井駅前には恐竜の模型があり , 「恐竜公園へおいで」と案内している .

8. 日本の自然史博物館

第 2 章自然史系博物館のすがた 表 2.1 入館者数の推移 ( 瑞浪市化石博物館 ) 年度 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 合計 個人 57530 41736 31538 28567 26637 28055 27406 25164 23842 20736 20820 22450 26330 24333 20055 21581 25971 472751 般 団体 10915 12770 12433 13488 12085 12058 10318 9033 9626 9958 8691 7253 7015 7010 5561 5853 5506 159573 小中学生 個人 24054 18213 13644 12174 11967 13998 13398 11720 11177 9060 9373 8858 10387 10403 8205 8356 10308 205295 団体 10326 20139 23520 21669 20987 21973 25117 27229 25182 28510 27588 24792 23046 20271 19021 13428 16999 369797 合計 102825 92858 81135 75898 71676 76084 76239 73146 69827 68264 66472 63353 66778 62017 52842 49218 58784 1207416 え , 資料を増やし , テーマを整理した . 移動・再構成によるもので , 最小の手 数・費用 ( 約 1100 万円 ) である . これにより展示点数は約 2 倍となった . 1987 年 , ややスペースのあった中央部分に 2 つの新しい展示コーナーをつ くった . サプテーマに属するもので , 「化石のいろいろ ( 古生物の分類 ) 」 , 「古 生物の生活」である . これから先の展示室増設にも役立つ内容である . 館の入口近くにある化石の洞くつ , 向いにあるヘソ山の観察路では地層・化 石の観察ができる . 歩いて 15 分 , 土岐川の川岸には野外学習地 ( 図 2.5 ) があ り , 観察・採集ができる . このような野外の施設は室内と異なった展示として の意味をもち , 同時に普及・教育にも役立っている . 教育・普及活動は次のように整理される . ( 1 ) 特別展 年 2 回行われ , 1 回はテーマ展で「地球の歴史」シリーズである . 原則とし て館蔵標本を中心とし , 他館・友の会会員の標本を借用することもある . 最初 レクチャールームを使っていて手狭であったが , 現在は産業展示館を借用して

9. 日本の自然史博物館

第 2 章自然史系博物館のすがた 性・国際性を維持し , 資料の収集・保存 , さらに研究をどう進めてゆくかこれ 74 宇都宮市睦町 栃木県立博物館 からが山場である . 専門分野の調査 , ( 2 ) 企画展の準備のための調査 , ( 3 ) 各地域の総合調査である . 年度の自然系の調査テーマは大きく 3 つに分けられる . すなわち①学芸員の この館の活動の特徴の 1 つに研究調査がある . 青島 ( 1991 ) によると , 1990 ふれてあってもよいという感じはある . とによるのであろうか . 全体を通じて人と自然のかかわりについて , もう少し し , 部門別展示のテーマがはっきりしていて , 地域の主題を中心としているこ . 総合展示が「地球の歴史」といった一般的なことを主体としているのに対 総合展示と部門別展示に分かれていることは , この館ではあまり気にならな 見やすい ( 図 2.36 ) . ユニークな構造である . 最後には山頂に達する . いくつかのジオラマが含まれていて , ひろがりがあり が構成されている . 高く上がるにつれ , 自然景観もそれに従って変わってゆき , 示はエントランスホールから総合展示に至るらせん状のスロープに沿って展示 合展示の導入部 ( 太陽系の誕生 , 地球の歴史 ) , 部門別展示である . スロープ展 自然系の展示は 3 つに分かれる . スロープ展示 ( 日光地方生物垂直分布 ) , 総 型の 1 つであるといえよう . 職員数 , 入館者数 , そして博物館活動の現況から見て , 県立の総合博物館の典 1987 年には約 23 万人 , 1989 年には約 17 万人である ( 青島 , 1991 ) . 大きさ , 3 , 植物 3 , 地学 2 ) , 嘱託 4 名 ( 動物 2 , 植物 1 , 地学 1 ) である . 年間利用者は である . 職員数は 59 名 ( そのうち常勤 25 名 ) で , 自然系の学芸員は 8 名 ( 動物 野をそなえた総合博物館である . 延床面積約 1000m2 , 建設経費は約 65 億円 「栃木県の自然と文化」をテーマとして 1982 年に開館した自然・人文の両分 これらの調査ですでに完了したもの ( 八溝山地 , 足尾山地 ) は企画展として成 が終了している . 調査は学芸員だけでなく , 調査研究協力員 ( 自然系で 30 名ほ このうち総合調査は 1 つの地域につき 3 ー 4 年かけて行われ , すでに 3 つの地域 ど ) と協力して行われている .

10. 日本の自然史博物館

2.9 自然史博物館の周辺 タ PI 休靼 天文台 P2 室 125 8 気資継学など新固 ーミクロのー新 5 戦一人しくみー匝 ーゆなくヨノー匝固 2 環境ーあすのー固 二小ランール新固て 事務室出入口 B2 サイール固 生命館 1 3 6 9 8 7 6 5 4 3 2 Bl B2 気象と防災 電気とエネ儿キ - 放送と通信 光と音 機機と動力 物質と材料 と自動車 飛行機と船 科学の広場 理工館 機室 休を室発店て ☆ 。方ネダ ) ) ム 匯 出口 連発通路 食堂 3 ☆ 1 特別展示室固 2 字と天文 天文学習室行 B2 事務室会一室 機室 天文館 図 2.65 名古屋市科学館配置図 1981 ー 82 年に基本構想がっくられ , 約 7 年かけて完成した . テーマとした 3 命 , 生活 , 環境がテーマである . 地下 1 階地上 6 階で , そのうち展示は 4 階で , 床面積約 2200m2 を占める . 生 る . 1989 年に生命館がつくられて , 新しい側面を加えた ( 図 2.65 ) . 生命館は 工館 ) がつくられた . 年間 50 万人をこす入館者のある規模の大きい科学館であ 名古屋市科学館は 1962 年 ( 昭和 37 年 ) 天文館 , 2 年遅れて 1964 年に本館 ( 理 名古屋市中区栄 2 丁目 名古屋市科学館生命館 となるのだろう . うか . 「自然と人」の大テーマで自然史博物館を考えるとき , おもしろい内容 問題もいくつかある . そのあたりに焦点をあてた展示は考えられないものだろ を受けている . しかし , 有限の資源で近い将来に枯渇する . また環境がらみの 組み立てたらどうだろうか . 石油は人間生活と関連が深く , 誰でもがその恩恵 よい . 常設では , 大谷資料館と同様に石油の科学 ( 自然史・工学 ) と産業史とで うがよい . 2 階の特別展示室は常設の拡充と石油に関連した特別展にあてると 庭園も同様である . 美術館と庭園を 1 セットとし , 石油の世界館は別にしたほ やはり別な施設をもつべきだろう . その点では 3000 本のカエデをもつ中野家