909909909303099093 ◆ 999309309993099934930930 い 9304 材 、しよ、つ . 0 グレゴリー法王 (Pope G 「 egory,c .540 ー 604 ) は、五九〇年から六〇四年までローマ法皇の 地位にあった秀れた人物で、聖オーガスティンをイギリス伝道に送ったのも、法王制度を確立 したのも彼でした。また本文にもあるように、異教的文化遺産を否定せず、それをキリスト教 に取り人れようとしたところからも、今日の年中行事にも古代からの人間の営みが生き続ける ことになったのでした。 聖オーガスティン (St. Augustine, ~ ー 604 ) は、ローマの修道院長でしたが、イギリス ( 渡り、六〇一年にはカンタベリーの初代の大司教になり、カンタベリーにクライスト・チャー チ修道院を建てました。 サー・ジョン・ 。ハストン (Sir John Paston) の手紙というのは、イギリスのノーフォーク の。ハストン家に保存されているジョン ・。ハストン卿が一四四二年から一五〇九年の間に書いた 書簡集のことですが、当時を知るのに貴重な資料とされています。 ばらの花弁占いは、 "He ( 0 「 0 ) 一 ov ワ me. = と一枚を取り、次に、 "He ( 0 「 she) loves me not. = と、次々に取っていって、最後に残ったものが "loves" の番に当るなら " 愛してい るそうでなければ " 愛していない。と答えを出すのですが、この形式の占いは、他の花に も用いられます。 トサマー・イヴは、シークスピアの喜劇『夏の夜の夢』 (Midsumme 「 Night's D 「 eam) に扱われています。 143 - ーー第 7 章の解説
第 093093093099930930 " 930 99093093093093 93093093 ぐ 930 " 9 「木々に乾杯」の箇所の歌の一節、「マス一杯に、マス一杯に」のマスはブッシェル (bushel) 、リットル・マスのことです。 のことですが、イギリスの穀物などを計るときの単位で、三十 ~ / ラムズ・ウール (Lamb's Wool) という飲物について、クラブ・アップル (crab apple) が ル出てきます。いわゆる山りんごですが、酸つばいので、そのままで食べるよりは、果汁とか、 焼いたり煮たりしたようです。乾杯用には、煮たものも、焼いたものも人れたそうです。 りんご酒 (apple cider) は、りんごのしぼり汁を醗酵させて作りますが、日本式のサイダ ーのような清涼飲料ではありません。この製法は後にイギリス人によってアメリカへ伝えられ、 アメリカの北東部では季節になると多量に作られています。 べツレヘムを訪れる東方からの三王は、生まれたばかりのキリストに、黄金と乳香 ( 「 rank 一 n ・ cense) とミルラ (myrrh) と呼ばれる没薬を贈ったとあります。 乳香は、かんらん科ゃうるし科などの木の樹皮を傷つけて、そこから出た樹脂を乾燥させた もの。ミルラも、かんらん科の木で、樹脂を取って、香料や没薬として用いられたそうです。 第 2 章の解説 - ーー 58
3093 ◆ 99399 茎 99 993099 ◆ 99 “ 909993096 聖ジョージ (St. Geo 「 (e) は二七〇年頃から三〇一二年頃に生存したローマの軍人で、迫害に あって殉教者となり、後に聖人に叙せられました。イギリスの守護聖人、ドラゴン退治の英雄、 また赤色十字旗でも有名です。 第 8 章の解説ーーー 152
ぐ 93099 ◆ 93093093099093 99 93093 99 930990 " 99 99 4M9 96 世紀から行なわれ、おごそかな行列と浮れ騒ぎが知られていました。 「聖クリスピンの日」、または「クリスピン王の日」は、十月二十五日です。 イギリス人にとっては、一四一五年の「聖クリスピンの日」 ( 十月二十五日金曜日 ) は、百 年戦争中のアジャンクール (Azincourt) で大戦をおさめたことからも、その日は殊に忘れ難 いものとなりました。 185 ーー第 11 章の解説
繧◆ 999309099999093090930999999999309309309 気 りますが、甲冑の発達で騎士の顔がわからなくなったことと、楯に個人のしるしを表現しなけ ればならなくなったことは、無関係ではありません。起源は十一世紀と考えられていますが、 後には紋章は世襲となりました。いっ世襲になったかは、決めるのは難しいのですが、アーサ ー王と円卓の騎士の物語を最初に集大成した十二世紀のフランス人作家、クレチアン・ド・ト ロワ (Chrétien de Troyes) の描くアーサー王世界の騎士たちの楯の装飾は、世襲ではありま せんでした。 紋章はフランスからイギリスに伝えられたために、フランス語が多く使用されています。基 本的な色は、赤 (gules) 、青 (azure) 、黒 (sable) 、緑 (vert) 、紫 (purpure) 、金 (or) 、銀 (argent) で、本文とほとんど一致しています。金も銀もフランス語ですが、金は黄色も、銀 は白も含みました。 楯の形は本文の挿絵通りですが、平面の分け方には種々の規則がありました。 本文のチュニックを作る箇所で、左右違った色分けを使う提案がありましたが、これなども モダンなファッションではなく、紋章学にのっとったものなのです。″色分け〃には、 m ぎ a 三ごという単語を使っていますが、これもフランス語の紋章学用語で二等分、つまり左 右別な模様や色をもっ二分楯紋を意味します。英語ではぎ a ュ y ごで、四つに分けたのは 'quarterly"0 今の二分割は左右でしたが、上下にしたり、斜めにしたり、もっと複雑にと、 分け方にもそれぞれの専門用語があります。 衿の作り方に出てくる王冠 (coronal) にしても、 > の字型の山形模様 (chevron) にしても、 胸壁の逆さま (dagging) にしても、紋章からヒントを得ています。 紋章の図形には、色分けをする分割型と、幾何模様をあしらったもの、そして具体的な物を 描いたものの三種類があります。フランスの紋章によく用いられるのは百合の花、イギリスで 第 14 章の解説ーー 242
? 60e 0e6 ” 0e6 ” 0e60e6 ””” 0e6 68 ドい 0e6 ” 0 ド当あ 繧◆ 999993093433093 9993093 93093093093099093 93 全 9 第三章の解説 この章には、ヴァレンタインの饗宴に供されるごちそうが出てきます。その中には、今日で もイギリスの代表的な料理とされるロースト・ビーフもありますし、前にも出てきた、羽根を つけた雄孔雀の口から火を吐いているような仕掛をほどこした豪華なごちそう、雀の卵などと いう珍しいものもみられます。 ローズウォーター (rosewater) は、ばらの花びらを煮出すだけで、私たちでも作ることが できますが、そこへハープの砕いたのを浮すことで、さぞすばらしい芳香が漂ってくることで 1 しょっ 0 ・ ヘイ・リーフ (bay leaves) は月桂樹の葉で、日本でも手に人るようになりました。 マヨナラも、マジョラム (mar 」 oram) として売られている、野原に自生する多年生の紫色の 花をつける植物からとられた香料です。ャロウ (yarrow) は、葉がのこぎりのように鋭いと ころから名付けられたのこぎり草のことで、キク科の多年生植物です。白かうすい赤色の小さ な花がかたまって咲き、匂いのよいところから香料としても用いられますが、本文にも出てく 草るように、占いとしても用いられます。 ぎ古いイギリスの・ハラードに、「のこぎり草の堤で」 (The Bank OYa 「「 ow ) という決闘と愛 の詩がありますが、″のこぎり草の堤で : : : 〃が、各節にくり返されています。 ハープの話が出たついでに、サラダに用いられているハープには、前に出てきたヘンルーダ の他に、フェンネルのういきよう ( fennel) とチコリ (chicory) があります。ういきようは、 夏に黄色の小さな花をつける多年生の植物ですが、実は香料、薬、油の材料としても使われま す。チコリは、キク科の多年草で、たんぼぼに似た花をつけます。葉をサラダにしたり、根を 乾燥させ粉末にして使いました。 81 ーー第 3 章の解説
調 ? 6 " みい 0e6 ”れト 6 ” 0e6 ” 0e6 ” 0e6 ド 0 月” 0e6 ” 0e60 6 い 0eE0660e 内い 0e5 0 9 5 930 い 93 93 4 309 5 9 ペ 5099 93093 930934 い 93 9309 50 い 9 ストの四十日後の昇天、「聖霊降臨祭」 (Pentecost) は聖霊が使徒たちの上に降ったのを記念 する日です。 さて、こうした「復活祭」を祝うにあたっての三つの特色ですが、まずべイス・エッギング (pace egging) の彩色卵です。 ィースターはキリストの復活を祝うキリスト教的行事ではありますが、異教的要素も人って おり、春の訪れを祝う再生の時期でもあります。この卵の彩色は、生命の存続、多産を願う行 事で、イギリス人によりアメリカ ( も伝えられました。今日ではヨーロッパでもアメリカでも、 ・ウサギ (Easter Hare) が持ってくると信じられていますが、これは 彩色卵はイースター もっと後になってからの話かもしれません。うさぎ自身は繁殖力も旺盛で、古くから多産の象 徴でした。 モリス・ダンス ()o 「「 isDance) は、本文にもあるように、アフリカ北西部やスペインに 住むアラブとの混血種であるムーア人 ( M00 「形容詞は Moorish) の間の戦陣舞踊であっ たと伝えられています。それがスペインを通っていつイギリスに人ってきたかは、十三世紀、 十四世期中頃、それ以後と諸説があり、主に五月祭のダンスとされていますが、ここでは復活 祭に特有なものとなっています。タップのついた靴に鈴、ひいらぎの輪飾りとスカーフをつけ た棒がここで描かれている彼らのいでたちですが、グル 1 プの踊りであること、布を振り鈴を つける、膝をあまり曲げずにステップを踏み、軽くまたは高くジャンプするのが特色だったよ うです。 シェークスピアの『ヘンリー六世・第二部』の第三幕第一場でも、ジャック・ケイドという 第 4 章の解説ーー 94
ローマの道の物語人間劇場ロンドン一 藤原武著古代ローマ帝国時代の道づ ピーター・ブッシェル著 / 成田成寿・玉 くりをモチーフに、多数の写真と図版と 井東助訳古代から現代までロンドンを ともにローマ世界の歴史と文化を語った 舞台に繰り広げられる、人生の達人たち 興味尽きない物語。 <IO 変型 2500 円 による多彩な人生模様予価 2800 円 。建築のウィリアム・フレイク 中世の職人 ' ーヴェー著 / 森岡敬一郎訳 ■芸術と思想・並河亮著種々の神秘 高名な建築家であり、自身が職人の系譜 思想との比較分析を通して、イギリス文 につながる著者が、広汎な資料をもとに 学史上に特異な光芒を放っ詩人画家プレ イクの画期的な像を構築。 3600 円 描く、中世文化の一断面。各 2800 円 ワーズワースとラスキン 時間の歴史 ジャック・アタリ著 / 蔵持不三也訳日 ■湖畔地方とヴェニスの石■並河亮著 時計からクオーツ時計まで、時間と人間 イギリス湖畔地方が生んだ二人の文人の の歴史を広い視野と鋭い洞察力で描いた 思想をたどり、近代知識人共通の苦悩を 4 4 0 0 円 時間のエンサイクロべディア 3 80 0 円 浮き彫りにした労作。 都市地図の旅神殿と神話 正井泰夫著メインストリートも路地裏 渡辺豊和著建築の発生と建築家の誕生 も、摩天楼もバザールも居ながらにして について、古建築を題材に、気鋭の建築 彷彿とする、円熟した地理学者の眼がキ 家が繰りひろげる飛翔するイメージのか ラリと光る楽しい都市めぐり 2200 円 すかす。魅力あふれる評論集 1600 円
この本は、マドレーヌ・ベルナー・コズマン (Madeleine pelne 「 Cosman) による MedievaI Holidays Festivals(Susan p. U 「 stadt lnc•' New YO 「 k. 一 98 一 ) を訳した ものです。 この本には、二つの特色があります。 一つには、主にイギリスにおける中世を中心とした祝祭典を忠実に、しかも生き生き と描こうとしていることです。こうすることによって、人びとは知らず知らずのうちに 今日も行なっている習慣の起源を知り、 " 古えの世界に想いをはせ、そこに憩う。気分 になるでしよう。 二つ目の特色は、その中世の世界を、今日の実生活の中に再現しようというのです。 それも、高価な品物によってではなく、フェルトを切り抜いて旗飾りを作ったり、 ノ一フの。ハンを焼いたりと、著者の提案は実 ちょっとした工夫で中世風衣裳を作ったり、ヾ 際的です。 つまり、部屋の装飾から、衣裳から、そして料理から、すべての点で中世風な生活を 再現してみようーーそのための具体的なアドヴァイスなのです。 はじめに i—・はじめに
なくとも一品は″カッコー足のエーレ、、、 ノ〃カついてこなくてはなりません。このジンジャ囲 ーやア = スやバジルで香りづけされた炭酸飲料は、カッ「ー鳥を讃えるためのものです。 イカ , 「ーの歌は、春や夏の季節のや 0 てきた確かな証拠なのです。楽人たちが、カ , 「 ーの鳴声を縦笛のリ「ーダーやトランペットで真似ますと、客人たちは彼らの杯をあげ、 カッコーや、自然の復活と再生の季節の到来に乾杯します。 カッコーの歌 " カッ「ー足のエール。は、 " 夏は来ぬ ~ と呼ばれる " カッ「ーの歌。の生き生きと した響きにはうってつけの飲み物です。楽人や客人たちは広く親しまれているこの歌を 輪唱しますが、これは最も古いイギリスの歌の中の一つです。歌いながら人びとは、夏 の季節を五感で感じて楽しむのです。 夏は来ぬ。 ~ 局らかに歌えよ、カッコー / 種は成長し、 牧野は息吹き、 森は芽をふく。 歌えよ、カッコー /