6 消費生活と民具 26 ア 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 太田博太郎・伊藤鄭爾・大河直躬日本民家史研究入門 1 ~ 5 ( 『地方史研究』 34 , 36 , 37 , 39 , 40 ) 1958 ~ 59 民家研究の展望ー成果と課題ー ( 『人文地理』 12 ー 6 ) 198 ( 339 に再 録 ) 『日本民家の研究』ミネルヴァ書房 1969 『日本民家史』刀江書院 1967 『民家論』 ( 今和次郎集 2 ) ドメス出版 1971 『民家採集』 ( 今和次郎集 3 ) ドメス出版 1971 『民家帖』古今書院 1955 民家の構造と周圏論 ( 『日本民俗学会報』 29 ) 1963 民家形式の系譜試論 ( 『日本民俗学会報』 57 ) 1968 家屋敷の出入口 ( 柳田国男編『山村生活の研究』民間伝承の会 ) 1938 住居 ( 柳田国男編『山村生活の研究』民間伝承の会 ) 1938 住居 ( 柳田国男編『海村生活の研究』日本民俗学会 ) 1949 若狭民家の系譜 ( 和歌森太郎編『若狭の民俗』吉川弘文館 ) 1966 『東北の民家』相模書房 1955 『北海道の民家』明玄書房 1969 今和次郎 今和次郎 藤田元春 杉本尚次 杉本尚次 蔵田 小野 小川 杉浦 山口 宮本 市原 小倉 小寺 周忠 重朗 徹 健一 貞夫 常一 輝士 強 平吉 小野芳次郎 小林昌人 丹生谷章 杉本尚次 鶴藤鹿忠 鶴藤鹿忠 鶴藤鹿忠 杉本尚次 『東北地方の民家』 『関東地方の民家』 『中部地方の民家』 『近畿地方の民家』 『中国地方の民家』 『四国地方の民家』 『琉球地方の民家』 明玄書房 明玄書房 明玄書房 明玄書房 明玄書房 明玄書房 明玄書房 1968 1971 1968 1969 1966 1968 1972 『日本民家探訪ー民俗・地理学的考察ー』創元社 1974 最近は民家への民俗学からの調査研究はあまり多くない。それに対し建築学や地理学か らの調査研究は多くなってきている。特に建築学からの調査研究の進展は注目すべきもの であるが , その民家調査の方法を簡単に知るには 334 がよい。比較的よくエ夫されて書か れており , 専門的知識がなくてもある程度調査ができるようになっている。本書の民家の 項と合わせて利用するとよいであろう。また 337 も親切な解説文となっている。地方ごと の民家の調査研究は大変な数になるが , 334 の巻末の参考文献リストによって建築学方面 の , 339 によって地理学方面の文献を知ることができる。なお , 19 年以降 , 文化庁の企 画によって , 各県の教育委員会が民家緊急調査を実施しており , 各県でその報告書が刊行 されている。いずれも建築学的な調査であるが , 今後の民家研究に大きく貢献するもので あり , 調査の参考にもなる。その入手については各県の教育委員会の文化財担当の課に問 合せのこと。 民俗学の住居についての調査研究は , その構造よりも , その利用方法に主眼をおいてき たが , その内容については 346 ~ 348 を参照されたい。また 303 には , 住居の変遷 ( 今和次 郎 ) , 屋敷・間取り ( 竹内芳太郎 ) , 家づくり ( 蔵田周忠 ) , くらその他 ( 本多修 ) , 建築儀 礼 ( 牧田茂 ) , 小屋 ( 牧田 ) , 井戸と水 ( 宮本常一 ) などが収録されている。
3 生業 13 表漁村の社会体系 大出版会 , 195 の , 潮見 俊隆は , 明治漁業法に おいて制定された漁 業権の種類によって , ( 1 ) 専用漁業権の村 , ( 2 ) 特別漁業権の村 , ( 3 ) 定 置漁業権の村 , ( 4 ) 区画 漁業権の村の四つのタ イプに分け ( 『漁村の構 造』岩波書店 , 1954 ) , 斎藤兵市は漁業協同組 合構造によって , ( 1 ) 地 先部落 , ( 2 ) 市街地部落 の二つに分類し ( 「漁 村社会学の課題」 1 ・ 2 『社会学評論』 19 ・ 20 , 1955 ) , 山岡栄市 は , ( 1 ) 砂浜漁村 , ( 2 ) 漁 港漁村 , ( 3 ) 廻船漁村の ム 陸 上 上 〔注〕 漁村の社会体系 漁民の価値観 人生儀礼・年中行事 地縁的組織・血縁的組織 ↓ 土地所有形態 漁業協同組合ー市場 ↓ 漁撈組織 ~ 漁場 漁撈技術体系 ↑ ( 漁具・漁法 ) 魚類 ↑ 自然的生態的条件 ( 海流・潮流・底質 ) ←印は規制の方向を示す。 備 考 生産形態 分配機構 経済伝承 60 民俗学の 対象領域 信仰伝承 儀礼伝承 社会伝承 三つの暫定的分類を提出している ( 『漁村社会学の研究』大明堂 , 1965 ) 。 また羽原又吉は藩政期における海村を生業形態によって , ( 1 ) 地方一 ( a ) 地方 = 純農 , ( b ) 海辺地方 = 主農従漁 , ( 2 ) 浦方一 ( c ) 端浦 = 半農半漁 , (d) 本 ( 立 ) 浦 = 純 漁の四つに分けている ( 『日本漁業経済史』上巻 , 岩波書店 , 1952 ) 。いずれに してもこれらの類型は長短両面がありいまだ決定的なものを見ない。これら以 外のもので , きわめて示唆多いものに , 西村朝日太郎による , ( 1 ) 干潟地帯漁撈 文化複合 , ( 2 ) 干瀬地帯漁撈文化複合の漁撈文化系統論がある ( 「沖繩における 原始漁法」蒲生・大林・村武編『文化人類学』角川書店 , 196 の。これは , わ が国をとり囲こむ海洋学的条件と漁具の相関から漁撈技術体系を中核とする漁 撈文化の南方系統説を展開したものである。 管見によれば , 今日までの漁村研究は , あまりにも漁村生活の陸上面にのみ 引きつけて考察せられた観が強い。漁民の生活は , 農民のそれと異なり , 海陸 両界にまたがり , その生活観・世界観もかなり農民と異なっている点が指摘さ れている。昨今 , 村落社会学の分野から漁村社会をプロバーに扱おうとする漁 村社会学が独立しつつある。この分野では , 竹内利美・斎藤兵市・山岡栄市ら
08 Ⅲ民俗調査の方法と基礎知識 6 民 家 同し民家を扱う学問として , おもに民俗学・人文地理学・建築学などが上げら れるが , そのアプローチの方法はそれぞれ異なる。ごく大雑把にいえば , 人文 地理学では屋根および平面形式・材料などの分類と分布を , 民俗学では民家の 中で営まれる生活を , 建築学では構造および歴史的変遷をその得意のテーマと してきた。したがって調査方法も異なっていた。しかし肝心の民家があまりに も急速に取り壊わされていく現在 , 属する学問分野を問わず研究者が同し民家 と接触する機会はごく限られている。価値の高い民家を調査する際に , 分野を 異にする研究者がチームを構成できれば理想的だが , 実際には時間的余裕がな い方が普通だ。それゆえ , 民家に関心を持つものとして他の学問研究の方法を 修得することが必要になる。民家研究史をみれば明らかなように , 分野の中で は建築学的調査の出発が遅れたこともあって , 民俗学・人文地理学の民家研究法 を述べた本 , 建築デザイナーの素養的な本の流布に比して , 現在建築学の分野 でとられている調査方法そのものはなかなか一般的理解をえられない。したが って本節では他の分野の調査法を参考にしながらも , おもに建築学的調査法を 説明したい。 建築学的調査のもっとも大きな特色は , 復元的調査法にある。その目的はこ うである。日本の民家は , 木材・草・土・紙というきわめて腐朽・破損しやす い素材でできているから , 100 年以上も建設当初の姿を保つことは , まったく 不可能であり生活様式の変化もまたそれを許さない。だから私たちが目にする 民家の現状は , 何回もの改造の手を加えた結果だといえる。たとえば , 平面形式。 古くは広間型であったものを生活の変化に伴い間仕切りを入れて 2 部屋に改造 する例は多い。そうした現状をもとにして民家平面の分類・分布を論ずるのは , はたして妥当だろうか。囲炉裏は電気ゴタッに変わり , 真暗な寝部屋は明るく 改造された。その中で古い民俗がどのように理解できるのか。すなわち , 古い 民家とはどのような姿をしていたのか , それが建築学における民家調査の目的 である。以下順を追って説明しよう。 ( イ ) 調査の実際的方法および留意点 調査対象民家の選定どのムラに行ってもお年寄に「古い家は ? 」と尋ね れば即座に数軒の名前が上がるだろう。家柄の古さと建物自体の古さはかなら ずしも一致しない点に留意すれば , この方法はすこぶる有効だ。そのなかに建設 年代のはっきりした民家があれば , それを第一候補にする。次にもっと古いと いわれている民家を調査する。また新しそうな家も対象になる。ーっのムラで
7 人生儀礼 700 偶者の選択 ( 若者宿・ヨバイ・見合い・下仲人・恋愛結婚・望ましい嫁・聟な どについての規範・通婚圏など ) , 婚約 ( 酒入れ・結納 ) , 婚姻成立式 ( 嫁入 式・聟入式・披露・嫁の荷物など ) , その後の慣行 ( 里帰り , 仲人とのつきあ いなど ) と , 順を追ってできるだけ伝承者の話の流れに乗って聞いてゆく方が よい。調査者の先入観念で誘導することは厳に慎むべきである。この場合 , 伝承者の生活範囲に注意を要する。つまり伝承者の語る慣行の範囲は , 伝承者 の生活経験の範囲によって必ずしも調査対象地の範囲内であるとは限らないか らである。また伝承者の使う民俗語彙に注意するとともに , 仲人の役割・資格 , 儀式に参加する人々の関係 , 披露宴に集まる人々および手伝いに来る人々の関 係などを明確にする必要がある。 次に婚姻慣行は歴史的・階層的な差異が比較的はっきりしている場合が多い から , 現住既婚者およびその兄弟姉妹くらいの範囲から , 三世代くらいの実例 を , 婚姻当時の階層にしたがって要点のみでも聞いておくことが望ましい。 の場合 , 長男と次三男 , 嫁とりと婚出などの場合の差異にも注意を要する。 れらの場合に , 婚姻慣行にまつわる諸規範も世代別・階層別に調査しておく。 とくに , 標準的な儀礼を欠いた場合はどうかという質問は有効であろう。 世帯調査票による調査さきの実例の調査はこれと並行して行なうのが便 利であるが , 世帯調査票の調査項目の中に , 仲人・親方・下仲人との地位関係 および贈答・交際 , 通婚圏 , 夫婦年齢差 , 初婚年齢などを加えて調査する。対 象範囲は , さきにも述べた現住既婚者とその兄弟姉妹である。 調査結果の整理聞書きによる部分は , 民俗語彙を中心にして項目別にカ ード化しておく。大項目は , 婚姻儀礼の諸段階 , 仲人 , 通婚圏の概略 , 世代 別・階層別の実例などである。世帯票による部分は , 世代別・階層別に集計し ておく。その他 , 世帯によって特別の事例が聞かれた場合も別なカードに記入 しておくとよい。 ( ロ ) 調査上の留意点 時期と階層を明確にすること伝承者の語っている内容が , 何時ごろの , どの階層を標準としたものかを常に注意することである。婚姻儀礼の簡素化に 影響を与えたものには , 地方改良運動・経済更生運動・新生活運動などがあり , 若者仲間に関しては , 明治中期以降の教育制度の変化や官製青年団運動などが ある。これらの運動が実際に調査地ではどのように , 何時ごろ行なわれたかに 注意し , これと関連して , 伝承者の年齢・階層および簡単なライフヒストリー は聞いておくようにするとよい。 関連する諸慣行への配慮婚姻は , 人生儀礼の面から見れば , 「一人前」
11 民 1 一 1 一口 ( ロ ) 調査上の留意点 民謡とは何か「民謡」という語に対するわれわれの感覚は , どうかする と音楽的な意味合いから三味線や尺八の伴奏にのせて歌われるヨナ抜き旋法 , つまり西洋音階でいう F と H を使用しない曲節を持った歌曲という具合に結び つけやすい。ところが民俗調査の対象として考える民謡は , これでは充分とは いえない。民謡という語が学術用語として使われたのは明治 39 年 ( 1906 ) ノじ、 田義秀の『日本民謡概論』が最初である。それ以前は俚謡・俗謡・巷謡・俚 歌・巷歌など , さまざまな名称で呼ばれていた。それ以後も決して統一を見た わけではなく依然として種々の名をもって呼ばれてきたけれども , 最近に至 って概ね民謡という語にまとまったのである。その後柳田国男が昭和 11 年 ( 1936 ) に『民謡覚書』の中で民謡の分類案を示した。歌う場所と仕事の内容 または目的の違いによって十種類に分類したのである。下にそれを記せば , ( 1 ) 田唄 , ( 2 ) 庭唄 , ( 3 ) 山唄 , ( 4 ) 海唄 , ( 5 ) 業唄 , ( 6 ) 道唄 , ( 7 ) 祝唄 , ( 8 ) 祭唄 , ⑨遊 唄 , ⑩童唄 , である。これは民俗学の対象として分類したものであるが , それまで民謡を技 巧的な創作歌との区別さえ混沌としていたものが , この分類案によって具体的 になった。『民謡覚書』によれば , ようするに民謡とは「作者のない歌 , さがし ても作者のわかる筈もない歌」と規定したのである。作者のはっきりしない歌 を , 庶民たちは生活の中にとり入れながら伝承してきたわけで , これを民謡と 名づけることになったのである。長きにわたる口頭伝承を経過するうちに育ま れた民謡は , 庶民の生活感情の発露であり生活真意が内在している。こういう 民俗性を根幹としている民謡を , 臼田甚五郎は「民謡歌謡」と呼称した。これ は技巧的作創歌をば歌われる場所や目的から「職芸歌謡」と名づけたが , これ に対立せる立場による命名であったのである。「民俗歌謡」と「職芸歌謡」は , このように両極に位置するものであり両者の性質・形態は異なるが , 発生的に は交流の要素が充分に認められる。その多くは民俗歌謡が巷に流れて「流行歌 謡」となり職芸歌謡へと定着して行く相だが , 各地を巡遊した職業芸能者など の手を経て逆に民俗歌謡のなかに組み込まれて行ったものもまた数多いのであ る。要するに近世における歌謡の流動は「流行歌謡」へとクッションをおいて 行なわれている場合が多いのである。 ( ハ ) 基礎知識 参考資料近世に流行歌謡を含めてどのような民謡があったかを知るため には『延享五年小歌しゃうが集』寛延元年 ( 1748 ) 刊 , 『山家鳥虫歌』安永元 年 ( 1772 ) 刊 , 菅江真澄の記した『ひなの一ふし』文化六年 ( 1809 ) 刊などがある。
1 村方文書の扱い方 20 ! 金融・工業などの経済活動関係の帳簿や証文である。個々の農家の経営を知る ことができる史料は , 地主経営をのぞけばあまり多くない。農業日記が発見で きれば , 耕作に要した労働力や作物の種類・播種量・収穫高 , 投入肥料 , 農作 業の経過などを知ることができる。地主経営の場合には , 小作料収納帳・小作 入付帳によって , 小作人の状況や小作料の納入状態をつかむことができる。ま た土地売買 ( 譲渡 ) 証文・質地証文を集計することによって , どの時期にどう いう形で土地が集積されたかを明らかにしうる。小作証文の検討からも , 小作 の形態や小作人・小作料の状況をつかむことができる。 近世後期には , 農民的商品生産・流通の発展に伴い , 地主・上層農民のなか から , 農村で商業・金融・工業経営を行なうものが現われる。彼らはふつう豪 農とか在郷 ( 在方 ) 商人とよばれているが , その経営活動の内容は , 金銭出入 帳・店卸帳・大福帳などの帳簿類からっかむことができる。質屋などの金融業 , 酒造・絞油・製糸などの工業についても , 関連の帳簿によってその内容を明ら かにできる。商品の仕切状 , 金銭の請取証 , 借金証文なども , 経営の状況を知 るうえで見逃せない史料である。商売仲間の規約や仲間名前の書き上げ , 取り 引き相手と取り交わした書簡なども重要である。また労働力の雇傭に関しては , 奉公人請状を検討する必要がある。 村の生活近世の農村生活を復元するには , 公的性格をもつ各種の村方文 書よりは , 農民相互間で取り交わされたり , 書き留められたりする私文書の方 が有用な場合が多い。たとえば庚申講・伊勢講をはしめ各種の信仰講のために 作成された帳簿類がある。講の集会の費用や代参の費用の徴収簿などを通して , たのもし 農民の講への参加の状況をつかむことができる。経済的な講としては , 頼母子 講・無尽講があり , この場合にも必ず帳簿が作成され , 参加者の出金高などが 記されている。 個人の家に関するものとしては , 系図や過去帳から家系を知ることができる。 祝儀・不祝儀に際して作成される祝儀帳や香奠帳からは , 行事の内容やその家 の交際範囲などを明らかにすることができる。私的な日記や旅行記 , 書簡など も , 書き手の階層を考慮する必要があるけれども , 当時の日常生活を知る上で 欠くことができない史料である。家計に関しては , 万覚帳・小遣帳によって検 討することができる。 ( ハ ) 文書写真の撮影 カメラ・三脚など調査期間が限られているか , 短時間に正確な筆写が困 難な場合には , 文書史料をカメラで撮影するのが有効である。景観などを撮影 するために持参したカメラやフィルム ( ネオパン S S など ) でも , 文書を写す
足入婚・・ アズキ飯・・・ 遊び・ 後産・・ 網元文書・・・ 綾踊・・ 綾竹・・ 家配置図・・・ 育児の方法・・ 衣食住・・・ 衣生活・・ 出雲流神楽・・ 板碑・・ 一人前・ 市場・・ 一門屋敷神・・ 稲作儀礼・・ 亥の子・・ 位牌・・ 衣服・・ 今様調・ 忌明け・・ 鋳物師・・・ 入会権・・・ いりは ( 入羽・入端 ) ・ 衣類の裁ち方・・・ イロリ 隠居・・・ 隠居調査票・・・ 姻戚関係・・ 300 ・・・ 3 イ , 780 ・・ 82 , 2 石 5 あ 字図・・ 字名改称変更取扱方・・ 字名変更の禁止・ アシイレ ( 足入れ ) ・ 索 行 ・・ 247 ・・ 700 ・・ 759 ・・ 70 , / 8 , 20 ・・ / 22 ・・ 49 ・・ 739 ・・ 223 ・・ 232 ・・ 85 ・・ 759 ・・ 79 ・・ 55 ・・ 778 ・・ 232 ・・ 7 イ 9 ・・ 229 ・・ 204 ・・ 758 ・・ 265 ・・ 5 / , 222 , 258 ・・ 703 , 〃 3 , 7 / 8 ・・ 225 , 20 / 産毛剃り・ 産土神・・ 埋墓・・ 閏月・ 閏年・・ 運搬方法・・ ェビス信仰・・・ 恵方・ 『沿海地方採集手帖』・・・ 縁談の成立・・ 延年 大字・・ 大正月・ 屋内神・・ 親分・子分関係・・ 親方・子方慣行・・ 親方取婚・・ 主屋現状断面図・・・ お歯黒・・ 夫のつわり・ お十夜・・ お七夜・・ 御師・・ オコワ・・ カゝ 海面官有宣言・・ 海村生活調査・・ 階層・・ 概説書・・ 改製原戸籍・・ 海図・・・ の展開過程・・・ 家族員の地位と役割・・ 仮装風流・・ 課税台帳・・・ 過去帳・・ 家系図・ 神楽・・ 下級宗教家・ 家格・・ 家屋現状平面図・・ 彳丁 印 氏 産 相・・ 神・・ 神・・ ・・ 708 ・・ 722 ・・ 205 ・・ 67 ・・ 70 ・・ 235 ・・ 7 イ 5 , 7 イ 6 / 59 ・・ 3 イ , 30 ・・ 80 ・・ 239 ・・ 2 イ 2 ・・ 63 ・・ 708 ・・ 738 ・・ 728 ・・ 223 , 259 ・・ 39 ・・ 22 / ・・ 759 ・・ 7 58 ・・ 32 , 37 , 255 ・・ 70 ・・ 32 , 37 , 255
202 Ⅵ民俗調査文献目録・解題 研究所紀要』 20 ) 1967 224 上井久義芋作と儀礼ー沖永良部島を中心として一 ( 『日本民俗学会報』 59 ) 1969 225 下野敏見田芋の栽培と儀礼 ( 『民俗学評論』 10 ) 1973 稲作に比して畑作は , その農業における比重の小さいことと , 多くが儀礼をともなわな いことによって , ほとんど調査研究は進められていない。最近になってようやく新しい視 点による研究が始められたばかりである。 223 はその代表である。また前掲の 210 も畑作 儀礼を扱い , 役に立つ。 焼畑耕作については , 226 倉田一郎焼畑 ( 柳田国男編『山村生活の研究』民間伝承の会 ) 1938 227 佐々木高明『日本の焼畑ーその地域比較研究ー』古今書院 1972 228 古島敏雄『近世日本農業の構造』東大出版会 1957 農器具については , 229 230 231 232 233 234 235 宮本常一 木下忠 潮田鉄雄 小野重朗 鋳方貞亮 小川徹 小川徹 民具試論 1 , 2 ( 日本常民文化研究所編『民具論集』 1 ・ 2 慶友社 ) 1969 ~ 70 おおあし一代踏み用田下駄の起源と機能ー ( 日本常民文化研究所編 『民具論集』 1 慶友社 ) 1969 田下駄の変遷 ( 日本常民文化研究所編『民具論集』 1 慶友社 ) 1969 二つの脱穀用具の変遷と分布 ( 日本常民文化研究所編『民具論集』 1 慶友社 ) 1969 『農具の歴史』至文堂 1965 埼玉県秩父郡大滝村に於ける農業と農具 ( 『民族学年報』 1 ) 1938 山村の農業生活と農具 ( 『民族学年報』 2 ) 1939 農具に間する全般的な知識を得るには 229 , 後掲の 305 がよい。農具の調査をするモデ ルとしては 234 , 235 がよいであろう。また歴史的に考えるために 228 , 233 をみるとよい。 漁業・漁村の民俗については , 内漁業 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 柳田国男編『海村生活の研究』日本民俗学会 1949 柳田国男・倉田一郎『分類漁村語彙』民間伝承の会 1938 小川博 宇野脩平 桜田勝徳 瀬川清子 牧田茂 最上孝敬 桜田勝徳 亀山慶一 亀山慶一 日本における漁撈民俗研究の動向 ( 『海事史研究』 15 ) 漁業 ( 『郷土研究講座』 4 角川書店 ) 1958 漁業 ( 『日本民俗学大系』 5 平凡社 ) 1959 『海女』未来社 1970 『海の民俗学』岩崎美術社 1954 『原始漁法の民俗』岩崎美術社 1968 『漁撈の伝統』岩崎美術社 1968 1970 三陸沿海漁村の同族団と漁撈組織 ( 『桐朋女子学園紀要』 1 ) 1951 漁撈文化の特色 ( 和歌森太郎編『陸前北部の民俗』吉川弘文館 ) 1969 文化庁文化財保護部編『八郎潟の漁撈習俗』平凡社 1970
Ⅱ民俗調査の基礎作業 日本民俗学が対象とするムラの概念にきわめて近いのであるが , 必ずしも一致 するとは限らない場合もあるので注意が必要である。このカードでは各農業集 落の農家数 , 人口 , 農業就業人口 , 耕地面積 , 種類別土地面積 , 農地改革前の 土地所有形態 , 集落形態 ( 散居村落・密居村落など ) , 各種の組合団体 , 共有 林野の有無 , 共用農用施設 , 出稼ぎ , 田植労賃 , 林野率など広範な情報が記入 されているので , 本調査の前にはぜひ一度見ておきたい。このカードは農林 省・地方農政局統計情報事務所 ( 各県庁所在地にある ) で , いつでも閲覧でき るし , また最近では全国の農業集落カードのマイクロフィルム版が市販されて いるので大きな図書館へ行けば閲覧できる。漁業センサスの最も新しい調査は 昭和 43 年に実施されている。漁業センサスの調査項目は漁業の種類 , 漁獲物の 種類 , 漁獲高 , 漁船 , 漁業従事者 , 漁期などにわたっているが経営体もしくは 市町村単位で集計されている点に注意が必要である。なお世界農林業センサス の農業集落カードにも漁家数が示されている。 4 調査項目と調査票の作成 調査項目の作成予備調査の結果と文献資料で得られた知識に基づいて , これからは具体的な本調査の準備にとりかかる。その第一は調査項目の作成で ある。一般的網羅的な民俗調査項目の主要な例としては , 山村生活調査・海村 生活調査・離島生活調査の調査項目 , 柳田国男・関敬吾『日本民俗学入門』 ( 1942 ) 大間知篤三ほか編『日本民俗学大系』 ( 198 ) の調査項目があり , 本 書でも髷査項目の文例 ( 「 v 民俗調査質問文例集」 217 ージ参照 ) を示し こでの民俗調査項目の作成はこのような一般的な調査項目の作成では ない。予備調査と文献資料の知識をふまえて , われわれがこれから調査しよう とするムラの実情に即した , より具体的な調査項目の作成である。したがって 重要でないと思われる部分は思い切って少なくするか削除し , 重要と思われる 部分についてはより詳細な調査項目の作成が必要である。 調査票の作成調査項目の作成と並行して調査票の作成を進めなければな らない。調査票には大別して質問紙形式のものと , 具体的な質問文を記入せず 記入部分を表化したものの二種があり , どちらにするかは調査の内容や目的に したがって決めればよい。概していえば質問紙形式では聞取り方法をある程度 均質化できるという利点があるが , 調査票の枚数がかなり多くなるのに対して , 表化した調査票ではコンパクトにまとめることが可能であるが , 聞取り方法を 均質化するには練習が必要となる。 2 図は昭和 45 年 ( 1970 ) 世界農林業セン サスの調査票で , これは質問紙形式の調査票の一例である。 3 図は家族・親族・ 72
7 く 1 〉産育 ( イ ) 調査の実際的方法 人生儀礼 人間の誕生から成年にいたるまでの儀礼は , 実に丹念になされてきた。誕生 は幽冥界から人間界へ , 子供の魂が引き上げられるプロセスであり , この間赤 子の霊魂はきわめて不安定な状態にある。したがってその生命を守るために大 人たちはさまざまな儀礼をとり行なうことになる。赤子が次第に成長する過程 でも , ほば 7 歳ぐらいまでは , まだ半人前の子供であり , 外敵に襲われる頻度 は高く , 成育の時期ごとに祝事を催し , 神々に守護を求めた。 こうした儀礼を調査するのに , まず必要なことは話者の選択である。他の項 目についてはあまり気にならないが , この際はどうしても女性にこだわるべき である。その調査地の生まれで , 家で出産した経験のある女性であることが第 一条件 , うまく行くと産婆をした経験がある女性に出あうこともある。調査者 の年代が若いと , とくに質問の内容すら不明な点も多い。したがってどういう ことを聞くべきなのか , あらかしめ質問項目をノートに記しておくとよい。最 近では辺びな土地へ行っても病院で出産する場合が多くなっている。そうする と , かって老婆たちが経験した出産の方式などは , 大変非衛生的なことで , 話 をするのが恥ずかしいと思う気持が話者の方に働く。実はその方の話がいかに 重要であるのか理解してもらえるように聞書きを進めるべきである。 調査項目の作成で留意すべきは , 産育儀礼が , その家だけのものか , ムラの 他の家々とどう結びついているのか , あるいは妊婦の実家とどう結びついてい るのか見きわめることである。おそらく 1 軒の家での子の誕生と成育が , 決し て 1 戸の家族内だけに限られた範囲に属する民俗でない点がはっきりするはず である。儀礼に含まれる呪法の面白さに気取られがちであるが , それを支えて いる社会生活の面に眼をおよばすことを意すべきである。 調査の結果は , 産育の過程にしたがって , まず出産前と後 , 出産のやり方 , うぶがみ 産神・産の忌・育児の過程とまとめるが , その際 , 前に述べたように儀礼とそ れを支える社会関係 , 儀礼そのものの以前と現在の変化を配慮したまとめ方を 伴う忌がムラのどの範囲までかかっているのか , 産育の諸儀礼が , 地域の社会関係と関連することを見て行く場合 , ( 1 ) 出産に ( ロ ) 調査上の留意点 することが必要である。 とりわけ漁村の場合の忌の強