爬虫類 - みる会図書館


検索対象: 日本の両生類・爬虫類
49件見つかりました。

1. 日本の両生類・爬虫類

両生類・爬虫類の観察 写真は、奥多摩で発見された新種のナガレタゴガェル。 両生類の体と構造・・・ 爬虫類の観察 両生類の観察・・・ 爬虫類の体と構造 も ー 38 ・ 136 い 2 ・ k30 くし わたしと両生類・爬虫類・・・ 日本産爬虫類の生態・・・ 日本産両生類の生態・・・ 129 ・一 40 ・ 145 ・一 50

2. 日本の両生類・爬虫類

たいりん ごしながらも , 物たりないことが は , 陽光を浴びて体鱗が輝き , コバ つありました。爬虫類がいないこと ルトプルーの尾があざやかに目に映 です。爬虫類館は望めないまでも , りました。これだ / 決めた・ せめて水族館をと , 提出した市長へ わたしはどんな苦労があっても生物 しようカ : い の案がパスし , 海水循環式のミニ水 を生涯の仕事にしようと , 決心した 族館が琵琶湖疎水を望む動物園の一 のです。 角に誕生しました。それにあきたら 爬虫類への道に進む直接の動機は , す , 休日には院外研究生として京大 この九条山のニホントカゲであった 動物学教室に通い , ひそかにフィ かもしれません。しかし間接的には , ルドワークを実施するチャンスをね 子どものころにくりかえし読んだ児 らっていたのです。 童百科事典の爬虫類のページ , 少年 ・初のフィールドワーワ 雑誌の「吼える密林」や「冒険ダン吉」 , 水族館ができた年の夏 , ひとりで 爬虫類はいなかったけれども動物園 奄美大島に出かける決心がつき , 地 の「サル温室」の熱帯的なムード ( 多 方公務員として異例の 1 か月休暇を くの人はただ、、クサイ / ' ' といいます 1954 年のことで , 前 申し出ました。 が ) など , 子ども心に見知らぬ熱帯 年末に本土に復帰した奄美でしたか , へのあこがれが , 爬虫類指向の下地 様子がまったくわからす , 神戸から となっていたのでしよう。 名瀬までの船旅は 50 時間もかかりま やっとの思いで京都市立動物園に した。好運にも知人の紹介で , 笠利 就職したわたしは , 楽しい毎日を過 写真⑨奄美の高倉 カ・さり ハプ 写真⑩ ( 153 )

3. 日本の両生類・爬虫類

爬虫類の観察 ・きらわれる爬虫類 的のんびりしており , 爬虫類では , もっとも親しまれている。のんびり 爬虫類はかっては , いわれもなく 陸で日光浴をするイシカ、、メでも , 野 冷遇され , きらわれてきた。近ごろ 生のものはけっこうすばしこく , 人 では , ペットとして , あるいは展示 杉を見るとすぐ水に落ちこむ。観察 会に出品しても人気があり , やっと ふつうの生物としての取りあっかい にはやはり双眼鏡がよく , 木立ちの かげからゆっくり見ることができる。 を受けるようになった 社寺や公園の池で飼われているカ 爬虫類をきらう原因の一つに , 「正 体のよくわからないもの」という要 メは人にもよく慣れているが , やは 素があるのかもしれない。 りそばまで近寄ると水中に逃げこむ。 彼等は森や草原でひっそりと生活し , クサガメはイシガメよりもおく病 ちらっと姿を垣間見せても , かき消 ではないカ { , スッポンは日中は砂泥 すようにいなくなる。足ーったて 質の水底にひそんで , 自然状態では これは彼等が平和主義者で , はとんど見られない てってい 無益な争いは徹底してさけることに ウミガメでは , アカウミカ、、メが九 / んかん 起因し , 危険にはきわめて敏感であ 十九里浜以南の太平洋沿岸の各地で リ , すぐに逃げさる。 産卵に上陸し , ウミがメの名所もあ ・カメ類の観察 る。小笠原と南西諸島ではアオウミ そんななかまのうち , カメは比較 ガメが産卵し , タイマイはダイバー 1 写真②クサガメの 日光浴

4. 日本の両生類・爬虫類

んが長いのを手にサトウキビ畑から の地史や気候風土の多彩さが , 改め 帰ってきました。ヒャンの出現には て認識されます。 いっしゅん しんちょう 一瞬息をのみましたが , 慎重にとら ・最良の友 , 両生類・爬虫類 えました。ヒャンの属するコプラ科 動物園から市衛生研究所 , 406 医学 の陸ヘビも , キノボリトカゲのグル 研究所 , 日本蛇族学術研究所 ( スネ ープであるアガマ科のトカゲも , 本 ークセンター ) , そして現在 , 群馬県 土にはまったく分布しないものです。 草津にある日本両棲爬虫類研究所に のんびりしたアオバトの眠気をさそ いたるまで , 希望どおり世界のさま うような鳴き声が聞こえる峠道では , ざまな爬虫類や両生類と生活を共に しようがい 小さなヒメアマカ、、エルやリュウキュ し , これからも生涯つきあいができ ウカジカガ工ルがとびはね , サンゴ ることは , 真に幸運であると感謝し 礁からは , 青年達が両手に太いエラ なければなりません。 プウミヘビやヒロオウミヘビをぶら 生きものは動物であれ , 植物であ さげて , 帰ってきます。まさに「東 れ何にでも興味があり , 人生が二度 洋のガラノヾゴス」の呼び名にふさわ いや三度でもくりかえされるならば , しい生物の宝庫であり , 学術的にも さまざまな分野にをつつこみたい 貴重な存在です。近ごろでは両生類・ 気もします。しかし , 結局は両生類 爬虫類の生息密度はかなり低くなり や爬虫類を選ぶことになるのではな ましたが , 生物地理上の新しい知見 いでしようか。 彼等とはどうしても や詳細な生態もどしどし調べられて 縁が切れそうにありません。 おり , 南北に長く連らなる日本列島 とうげみち 写真⑩ハプの採毒 をする著者 ( 155 )

5. 日本の両生類・爬虫類

わたしと両生類・爬虫類 ・アオタイショウとの出会い んでした。幼稚園の桜の木にいた大 「なぜ , 爬虫類がお好きなのですか きなケムシをいく匹もハンカチに包 ・ ? 」という質問を受けることが んで持ち帰ったり , 小学校時代は近 よくあります。「いつごろから・・ くの京都御所で , 昆虫採集やトンポ ? 」 ( 好きになったのです ) とも , 合わ 釣りに夢中になり , 賀茂川でドンコ せて問われますが , 生物のうち特に とりに時間を忘れましたが , トカゲ 爬虫類を好きになった理由とか , き を家で飼った記憶はありません。 っかけといったものはなく , いつの 毎年夏休みには , 舞鶴の海岸にあ まにかそのようになっていたようで る父の実家に出かけるのが楽しみで , す。物心ついたころにはすでに爬虫 一日中真っ黒に日焼けして魚釣りで 類に関心があったようで , 「石垣にト 過ごしたものの , 爬虫類との出会い カゲがいるヨ」と , 近所の子どもが はありません。ただーっ , 親類の海 呼びにきたのを覚えています。 軍大佐の家を訪ねたときに見たアオ わたしが生まれ育ったのは京都の 夕、、イショウが , 印象に残っています 街中で , トカゲの姿を見ることはあ 大佐の家は丘の中腹にあって , かな まりなく , ましてヘビは , 市街地で りの石段を登るのですが , 途中で一 ははとんど見かけることはありませ 目の前の茂みを 人休んでいるとき , 今 写真⑤ アオダイショウ ( 150 )

6. 日本の両生類・爬虫類

△オオサンショウウォ ( 特別天然記念物 ) 爬虫類の魅力を一言で表現すれは , か一点を見つめているような神秘的な 「孤独な森の住人」ということになりま 瞳でもありましよう。 しよう。ひっそりと暮らし , 自然界で 静かな爬虫類に比べ , 両生類のカエ は目だたない存在ですが , へピでもト ルは陽気です。顔つきも , しぐさもど カゲでも , それぞれ捨てがたい魅力を こかおかしくて , 愛さすにはいられな 秘めています。小さなカナへピでも , い人気者です。 きようりゆう よくながめると , 遠い祖先の恐竜達の 本書は , フィールドの日本産両生類・ よみドえ 姿がはうふっとして甦るようです。そ 爬虫類の魅力を探る初めての手引きと カ : や れはうろこの輝きであり , また , どこ して , 存分に役だっことと思います。 みりよく ひとみ 成澤哲夫 ( N E D ) ◆装丁 大高成元 とびら ( モリアオカエル )

7. 日本の両生類・爬虫類

めすらしい爬虫類 世界の爬虫類の大半は熱帯・亜熱帯 地方に分市し , めすらしい種類も熱帯 降雨林やサバンナに集中している。 行動ガヴはやく , ほとんどガ群れを なさない爬虫類を , ジャンワ、ルのな力、 で撮影ヴるのは至難のわざである。ひ びんかれ っそり生活し , 危険には敏感で言もな く姿をガくヴので、 , 珍種はど自然状態 での与真はきわめて少ない。したガっ て , いっぱんに目にふれる与真のはと んどは飼育下での姿である。それても 爬虫類の持つ魅力には変わりガない。 △ジャクソンカメレオン東アフリカ。全 長約 30cm 。雄には吻部に 3 本の骨質の角が はんしよ ( あり , 繁殖期のなわばり争いに用いる。指 は 2 本と 3 本の 2 束に分かれ , 枝をにぎる。 △マタマタ南アメリカ北東部。甲長約 40 cm 。よどんだ川や沼の水底で , じっとしてい る。全体が石のように見え , 魚が近づくと , 急に大きな口を開けて水とともに吸いこむ。 △アラ / くマチズガメアメリカ合衆国のメ キシコ湾沿岸地方。甲長に ~ 18cm , 雌は大 きく 30cm 近くに達する。幼体では背甲中央 の隆起が目だっ。頭頸部に美しいはん紋。 △工リマキトカケオーストラリア北部・ ニューギニア南部。全長 60 ~ 90cm 。頸部に かざ は舌骨に支えられた大きなえり飾りがある。 威嚇などのディスプレーのときに広げる。 126

8. 日本の両生類・爬虫類

の積さんという方にお世話になるこ かっていても , 島に着くまでは , 美 とか・でき , すばらしいサンゴ礁や , しい毒蛇ヒャンや , 5 本指の珍種オ 島の美しい景観や人情にすっかり魅 短期間の滞在 ットンガ工ルなどに せられてしまいました。南西諸島に で果たしてお目にかかれるかどうか はそれからも単独あるいは調査団の ? という不安がありました。毒蛇ノ、 プですら数が少ないのでは ? という メンバーとしてしばしば訪れ , 本格 かさり 的に爬虫類・両生類の研究に取りく 疑いも持っていました。笠利の集落 きゅう に到着した翌日 , 杞憂はふっとび , むことになりました 群島は南西諸島のなかでも調 ールドに足をふみだした直後か フィ 査の余地が残されていた地域で , 戦 ら , 各種の両生類や爬虫類が視野に 前はほとんどが沖縄や台湾が調査の とびこんできました。サンゴ礁を積 対象となっていました。奄美大島の みあげた集落の石垣には , ニホント 北側に連なる吐囈喇諸島では , 宝島 カゲより一回り大きなオオシマトカ しゆっぱっ 付近が生物地理上の境界線となり , ゲか出没し , ガジュマルやアコウの 北と南とではまったく生物相が異な 防風林には , キノボリトカゲがとは、 けた顔でこちらを見ています。 っています。しかも同し南方系とい 午後には真夏の太陽が照りつける っても , 南西諸島の複雑な地史は , バナナの葉で , ゆうゆうと昼寝をし 両生類・爬虫類相を地域特有のもの ているアマミアオカ、、エルをながめて に進化させてきました。 いると「ハプがおりましたよ」と積さ 生息する種のおおまかなことはわ 写真⑩へゴの樹 . 嫐ィツ、 た 0 ・らじま い第を 写真@ 採集したエラプウミ ヘビを持つ著者 1 ( 154 )

9. 日本の両生類・爬虫類

爬虫類 △ヤモリの尾は自切しやすく , ほとんどの個体は自切し再生した尾を持つ。 本種は , 人の居住区にもすみつく日 なうろこでおおわれる。瞳孔は縦長の だ円形で , 明るい場所では細く閉して , 本産爬虫類の一つで , 特に西日本では 数個の小孔が縦に並ぶ。 町でふつうに見られる。そして吐臈喇 体背面は灰かっ色で不規則な暗色は 海峡をまたいで , 北と南に広く分布し ん紋をそなえるが , 体色・はん紋とも ている。しかし本土産の個体群と南西 に環境の明暗に応して濃淡が変化する。 諸島産の個体群とでは系統が異なり , 四肢の各指趾の裏側には微細な毛状突 別種または別亜種にされることもある。 起が密生し , 枝分かれした先端はそれ 頭部は比較的大きくて扁平。尾長は ぞれ吸盤となる。そのためガラス窓や はは、頭胴長と等しいが , 自切して再生 天井を自由に走ることができる。夜行 した尾を持っ個体が多い。上下のまぶ とうめい 性で , 電灯の周りに虫を求めて集まる。 たは固着して動かす , 目は 1 枚の透明 ( 75 ) ※自衛手段として , 自ら尾を切りはなすこと てんじよう

10. 日本の両生類・爬虫類

日本の爬虫類 . ミ梦ゲ、尹ツ謇 日本産爬虫類で現在までに知られ 側では東洋区系の要素が見られる。 るものは , 帰化種をふくめ陸生カメ 船舶の往来など人為的に分布を広げ たものに , 住家性のヤモリ類がある 類 7 種 , ウミガメ類 5 種 , トカゲ類 29 が , メクラへビのような地中性のヘ 種 , 陸生へビ類 30 種 , ウミヘビ類 9 ビは , 植物の根について移動するこ 種である。亜種を加えるとタクソン ( 単位 ) 数は , トカゲ類 33 種 , 陸生へビ ともある。 類 35 種となる。これらのうち , ミシシ 陸生カメ類は種類が少ないが , リ ュウキュウヤマカ、、メは沖縄諸島で固 ッピーアカミミガメと父島のアノー 有の亜種に分化しており , 近縁種は ルトカゲとが帰化種で , またウミガ 南アジアに分布する。ウミガメ類で メ類とウミヘビ類とはすべて海洋性。 本屮 FI に上陸して産卵するのはアカウ 両生類と同様に日本に分布する爬 虫類は , 嗣列島の宝島付近を境 ミガメ 1 種だけで , アオウミガメは 小笠原諸島と南西諸島とで産卵する。 界線として , 北側では旧北区系 , 南 60