生きもの - みる会図書館


検索対象: 地球のいとなみ 植物・動物とともに わたしたちの地球の1年
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1. 地球のいとなみ 植物・動物とともに わたしたちの地球の1年

ほうほう す方法を知っています。野原でツグミがびよんびよんはねる ふんにはたいせつな無機質がふくまれているので、 ミズの おうさま ミズは雨のばらっく音だとかんちがいして、あなから と、 いる上は栄養たつぶりです。「動物の王様はライオンではな ゆうめい でてきます。そこをッグミがばっとつかまえて、じぶんやひ 。、ミズだ ! 」といった、有名な学者もいました。 森の土には、はたらきものがとくにたくさんいます。落ち なのえさにします。ハリネズミ⑥やヒキガェル⑦、ホシムク こうぶ、つ 葉をそっとめくってみると、光によわい小さな虫たちが見つ ドリ⑧、キンイロオサムシ⑨も、 ミズが好物です。土の中 くら かるでしよう。あわててにげだすオサムシ⑩や、暗い土の中 でも、モグラ⑩やトガリネズミ⑩がミミズをねらっています。 にもぐろうとするハサミムシ⑩。アリ⑩やッチムカデ⑩、ワ ミズは、土をほってはすすみ、ほってはすすみ、つかれ ラジムシ⑩、イシムカデ⑩もいます。まるまって、死んだふ ることを知りません。、ミズがとおると、土はやわらかくほ りをしているのはムカデ⑩です。小さなたまごをたくさんせ ぐれ、水と空気が植物の根まではいりこみます。そのうえ、 14 2 15 16 1 おったコモリグモ⑩がいることもあります。虫めがねで見る と、トビムシ⑩やダニ⑩など、もっと小さな生きものも見つ きんるい もるい かります。また、目には見えない生きもの⑩、菌類や藻類、 たんさいぼうせいぶつ バクテリア、単細胞生物も、何百万といます。 土の中には、かぞえきれないはどたくさんの生きものがす けいさん んでいます。ある人の計算によると、ひとにぎりの森の土の 中には、地球上の人間より多くの生きものがいるということ です。植物がすくすくそだつのも、上にすむたくさんのはた らきものたちのおかげです。 ①ミミズのふん ②たまごをかかえたミミズ ③ミミズのたまご ( かくだい図 ) ④えさをたべているミミズ ⑤ッグミとそのひな ⑥ハリネズミ ⑦ヒキガェル ⑧ホシムクドリ ⑨キンイロオサムシ ⑩モグラ ⑩トガリネズミ ⑩オサムシ ⑩ハサミムシ ⑩アリ ⑩ッチムカデ ⑩ワラジムシ ⑩イシムカデ ⑩ムカデ ⑩たまごをせおったコモリグモ ⑩トビムシ ⑩目に見えない生きもの 21

2. 地球のいとなみ 植物・動物とともに わたしたちの地球の1年

せまい場所をわけあう は わたしたちの上にひろがる空。晴れた夜には、大気をとおして、宇宙のは るかな星まで見わたせます。足もとにひろがるのは地球。地球の中心は、何 きんぞく 千キロもふかい地面の下にあります。そこでは、石と金属がとけてできた、 ねばりのあるまっかなかたまりが、にえたぎっています。このまっかなあっ いかたまりは、まるでやきリンゴのように、しわだらけのかたい皮につつま ちかく れています。この皮のことを、地殻といいます。地殼は、石でできています。 ぶん へいやかいてい そして、地殻のしわの部分が、山脈や谷や平野や海底になっているのです。 ところで、生きものは地球のどこにすんでいるのでしようか。まわりをち よっと見てみましよう。陸の上、水の中、そして空。生きものはあちこちに います。しかし、三千メートルをこえる高い山では、きびしいさむさのため、 動物や植物はあまり見られません。また、空をとぶ鳥もいません。たまに かふん 花粉が風にのってとんでいくだけです。空のもっと高いところでは、生きも のではなく、ひこうきが、 ごうおんをあげ、大陸から大陸へととんでいます。 よる たいき かわ とり 海の中はどうでしよう。生きものがすんでいるのは、だいたいふかさ 150 メートルまでです。それよりふかいところは、太陽の光がとどかないので、 しんかいかいようがくしやちょうさ まっくらです。深海海洋学者が調査をしたところ、ふかい海の中には、きみよ うな生きものが、 ごくわすかいることがわかりました。 ちひょう このように、生きものの多くは、地表に近いところでくらしています。地 にんげん おくにん 球にすむ生きもののうち、人間だけでも 40 億人以上、そのほかに、動物や、 しゆるい なんおく 鳥や、魚や、虫や、さまざまな種類の生きものが、何億もすんでいます。そ くさ はな れだけではありません。植物も、いろんな種類の木や草がしげり、花をさか せています。たいていの生きものは、ほどよい光とあたたかさがなければ、 生きていけません。しかし、そのような場所は、地球上でもかぎられていま す。ですから、すむ場所をみんなでわけあわなければなりません。右の絵を 見てみましよう。あなたのよく知っている虫や動物がいるかどうか、さがし てごらんなさい。みな、地球にすむ、わたしたちのなかまです。 さかな むし ー 0

3. 地球のいとなみ 植物・動物とともに わたしたちの地球の1年

単細胞生物が落ち葉をくさらせて、やわらかくし、それをワ ラジムシ⑤やムカデ⑥やミミズ⑦がたべます。 しがいや、くさったものをたべるなんて、きもちがわるい、 こうした生きものがいなか と思うかもしれません。しかし、 ったら、わたしたちはとっくに、しがいやごみの山にうもれ て、ちっそくしていたことでしよう。この小さな生きものは、 くろ かれたものや死んだものをたべて、黒くてばろばろした土に ふしよくど かえます。こうして、腐植土とよばれる、養分の多い、新し い土がうまれるのです。腐植上は、かれた植物と台所のなま えんげい たいひ ごみをあわせた、堆肥の山からっくることもできます。園芸 家は、みなこのようにして、栄養分をたつぶりふくんだ腐植 上をつくっています。 上にすむ生きものは、自然のいとなみの中で、たいせつな んかいしや 役わりをはたしています。この生きもののことを、分解者と よんでいます。なぜかというと、死んだものをたべて、こま かく分解していくからです。無機質も、分解者によって分解 されたもののひとつです。この絵の中では、無機質を黄色い 光であらわしてみました。いま、黄色い光は、土の中でじっ とまっています。いったいなにをまっているのでしようか。 こたえは、つぎのページにでています。 だいどころ

4. 地球のいとなみ 植物・動物とともに わたしたちの地球の1年

ミズがとおると、土はやわらかくほぐれ、水と空気が植物の根まではいりこみます。そのうえ、 ミズのいる土は栄養たつぶりです。 ふんには、たいせつな無機質がふくまれているので、 ミズだ ! 」といった、有名な学者もいました。 「動物の王様はライオンではない。 土の中には、かぞえきれないほどたくさんの生きものがすんでいます。ある人の計算による と、ひとにぎりの森の土の中には、地球上の人間より多くの生きものがいるということです。 植物がすくすくそだつのも、土にすむたくさんのはたらきものたちのおかげです。 既刊 たねと果実の 花のいとなみ いとなみ 花と虫たちの一年 文と絵ウナ・ヤーコプス 文と絵ウナ・ヤーコプス 訳塚原真里子 訳塚原真里子 工 S B N 4 ー 9 0 0 6 2 1 ー 0 2 ー 1 C 8 0 9 7 p 1 7 0 0 E あむすく / 定価 1700 円 ( 本体 1650 円 )

5. 地球のいとなみ 植物・動物とともに わたしたちの地球の1年

えいえん 永遠にめぐるもの しかし、たいていの植物は、動物にたべらることなく、そ このページでも、植物にとってたいせつな養分、無機質を、 のままかれて、ちよくせつ、分解者の手にわたります。右の 黄色い光①であらわすことにしましよう。無機質は、長いこ 絵の、内がわの輪⑦を見てください。これが、そのとき、無 あまみず 機質がたどる道すじです。無機質は、上から生きものの中に と、上の中にひそんでいました。ある日のこと、雨水が、無 機質を、ブナの木の根もとにおしながします。さあ、旅のは はいり、ふたたび上にもどります。そして、なんどもくりか えし、つかわれます。そうでなければ、無機質は、もうとっ じまりです ! わたしたちもついていきましよう。 じゅ 無機質は、水といっしょにブナの根にすいあげられ②、樹 くにつかいはたされていたことでしよう。このように、何百 えき みき 万年もまえから、おなじ無機質が、いのちのあいだをいった 液とともに幹の中をのばります。そして、枝のさきから、種 子の中にはいりこみます③。秋になると、地面に落ちたブナ りきたりしてきました。あなたのからだの中の無機質も、い きようりゆう ぜんは、花や鳥や恐竜の中にあったかもしれませんね。 の種子をモリネズミがたべ④、無機質はモリネズミのからだ でも、この黄色い光を毒、つまり生きもののいのちに害を にはいります。そのモリネズミを、こんどはテンがつかまえ てたべます⑤。やがてテンが死ぬと、分解者⑥が死んだテン あたえるものと考えたら、どうでしよう。そうすると、有害 な物質が、風にのってとおくまで運ばれたり、水にとけて上 を分解し、 - 上にかえします。こうして上の中にもどった無機 にはいりこむことになります。毒は、植物にすいあげられ、 質は、またいっか、植物にとりこまれるのです。 植物からほかの生きもののからだにはいり、またふたたび上 にかえります。くだものや野菜や肉をとおして、わたしたち のからだにも、有害な成分がはいりこみます。ですから、わ たしたちはよく気をつけて、土を有害物質でよごしたりしな いよう、しつかりまもらなければなりません。 がし、 32

6. 地球のいとなみ 植物・動物とともに わたしたちの地球の1年

新しい土かできる 秋がおわるころ、まだあたたかい日ざしの中で、ブナの葉 きんいろ が金色にかがやきながら、ゆっくりとまいおりてきます。落 ち葉の中をさんばしてみましよう。かわいた落ち葉を、かさ かさいわせながらあるくのは、たのしいものです。でも、も えだ うじきほんとうにさむくなって、つめたい風が、枝からさい ごの葉をふきとばしてしまうでしよう。 秋になると、落ち葉とかれた植物が、地面に山のようにつ もります。また、動物たちも、やがて死んでゆき、さし絵の カワラヒワ①のように、地面によこたわります。 いったい、死んだものたちはどうなるのでしよう。じつは、 きれいにたべられてしまうのです。植物がかれたり、動物が どじよう 死んだりすると、上壌動物とよばれる小さな生きものが、何 百万とやってきます。もういちど、 21 ヘージの絵を見てくだ さい。そこにでているのが上壌動物です。みな、しがいをた べる生きものですが、たべるものは、それぞれちがいます。 シデムシ②やキンバエ③のウジがたべるのは、動物のしがい です。クロラッパタケ④などの菌類は、くさった落ち葉やか れ木から、栄養をとっています。小さなバクテリアや藻類や 30

7. 地球のいとなみ 植物・動物とともに わたしたちの地球の1年

っち 土はわたしたちのたからもの みなさんは、畑や花だんで、 - 上いじりをしたことがありま すか。こげ茶色で、ばろばろした上の中には、小石や根っこ がたくさん見つかったことでしよう。上は、地球のたいせっ な一部分です。いまから、この土について、おはなししてい きましよう。 色がきれいな石や、ひかる石をひろったことはありません こう : つ か。石は、さまざまな鉱物がくみあわさってできています。 ひだりうえ 左上の絵を見てください。この石は、長い年月、太陽の光や 雨や風にさらされて、あたためられたり、ひやされたりして しぜん きました。この石のように、どんなにかたい石でも、自然の 力にはかないません。やがて小さなわれめができて、水がし みこみます。さむさがきびしくなると、しみこんだ水はこお ってふくらみ、石はばちんとわれてしまいます。 石の上に、コケがはえてきました①。コケは、生きていく ひつようえいようぶん のに必要な栄養分を、石からじかにすいあげるので、石はま すますもろくなります。やがて、コケが石のわれめをおおい、 ほかの植物もはえてきます②。 かたい石は、雨や風にさらされて、何千年ものあいだに ねんど 小石や砂や、もっとつぶの小さい粘上にかわります。石や石 むきしつ がくだけたものを無機質といいますが、上は、この無機質に あな かれた植物がまじってできたものです。上の中の小さな穴や すきまには、水や空気もはいりこんでいます。また、土にす む小さな生きもの③のことも、わすれてはなりません。 せいしつ 上の性質は、いろんなもののまじりぐあいによって、ちか ってきます。たとえば、ロームという土は、かれた植物と粘 上と砂からできていて、栄養があり、植物がよくそだちます。 このように、上は、生きものにとってなくてはならないも すう のです。数センチから数メートルのあっさで、まるでひふの ように、地球をおおっています。もっとも、岩だらけの山や、 みずうみ 海や湖には、上はありません。 はたけ いろ くうき いわ

8. 地球のいとなみ 植物・動物とともに わたしたちの地球の1年

ちきゅうたび 地球の旅 かいてん うちゅうたび 地球は回転しながら宇宙を旅して いる / まるい地球の上に、なぜま っすぐ立っことができるのか 太陽の光と ひ まるい地球にあたる日ざし / 気候 をつくるもの せまい場所をわけあう 地球の中心はどうなっているか / 地球のしわだらけの皮について / すむ場所はかぎられている / せま い地球をわけあう生きものたち ひょうがじだいふゆ 氷河時代ー冬の時代 おおむかし、氷河が陸をおおい、 ちけい いまの地形のもとをつくった やま そだっ山きえる山 みずちから 水の力について / 地球の表面は へんか たえす変化している っち 土はわたしたちのたからもの いしふうか かたい石が風化して、やわらかな 土になる / 土にはいろんなものが まじっている たいようひかり ひょうめん ほん この本にのっていること 土の中をのそいてみる ちそう 表層土のこと、そのほかの地層 ちかすい のこと / 地下水のこと / 土と水を ゆうがいぶつしつ よごす有害物質のこと 土の中のいとなみ しよくぶつどうぶっ 植物と動物がめざめる春 / ブナ、 アネモネ、スノードロップの芽ば ちか 地下の子ども部屋 春は子そだての季節 / カワセミは ふる あな 上手の中 / 古いネズミの穴に、マ す ルハナバチが巣をつくる / ウサギ の巣はまんいん 土にすむはたらきもの ミズがいると、よい土ができる / 土にすむたいせつな生きものの なっはな 夏の花かおしえてくれること とち じめじめした土地、日かげの土地、 ぐんらく 日なたの - 上地 / なぜ植物は群落を つくるのか ひょうそうど はる め 大地はみんなのもの 動物も植物も、じぶんの場所をも っている / みんながいっしょにく らすには / 動物はどのようになわ ばりをまもっているか だいち こうしん 動物たちの行進 とんだり、はねたり、 たり、走ったり 大地のめぐみ はいまわっ しゅうかく たねいもからじゃがいもの収穫 りよう まで / 人間は土をどのように利用 してきたか あたら 新しい土ができる 植物がかれ、動物が死ぬと、分解 者がやってくる / 分解者がつくる、 くろ 黒くてやわらかな上のこと えいえん 永遠にめぐるもの なんびやくまんねん 何百万年ものむかしから、いの ちのあいだをめぐりつづけるたい せつなもの ねむりにつく大地 モグラ、 ミズ、ヤマネ、アナグ ゆき とうみん マは、雪の下で、どのように冬眠 しているのだろう し ぶんかい

9. 地球のいとなみ 植物・動物とともに わたしたちの地球の1年

うに、ふかく穴をほり、穴のかべにべとべとしたしるをぬっ て、小さくまるまったまま、さむい季節をすごします。 かれ葉の下でまるくなっているのはヤマネ③です。ヤマネ たいおん は、体温をさげ、なにもたべずにじっとして、春まで何か月 もねむりつづけます。秋のうちに、ヤマネは木の実をたくさ とうみんちゅう んたべて、からだにしばうをたくわえておきました。冬眠中 は、そのしばうをエネルギーにかえて、生きのびます。 アナグマ④は、地面のふかいところに巣をつくって、冬眠 します。ごくたまに、たべものを手にいれるために、外のさ むい雪の中にでていきますが、あとは、はし草をしいたあた たかいねどこで、うつらうつらとしています。 地球の長い 1 年が、ようやくひとめぐりしました。冬の大 地は、まるでねむっているように見えます。けれども、春に はまた、大地に、新しくいのちが芽ばえることでしよう。地 球は、うつくしいだけではありません。植物や動物、またわ たしたち人間にとって、かけがえのないものです。すべての 生きもののいのちをはぐくみ、まもってくれる、たったひと つのたいせつなたからものなのです。 35

10. 地球のいとなみ 植物・動物とともに わたしたちの地球の1年

土にすむはたらきもの をおえると、どのミミズも、やがて小さなたまごをたくさん すいじようき 太陽にてらされて、しめった土から水蒸気がたちのばる うみます。たまごはねばねばしたふくろにつつまれていて③、 しゅうかん と、上の表面近くにすむ生きものが、うごきはじめます。 3 、 4 週間後に、赤ちゃんミミズがうまれます。 ますは、 ミズのしごとぶりを見てみましよう。上をほっ ミズにも、にがてなものがあります。それは、太陽の光 てすすむミミズの力は、おどろくほどのつよさです。、、 です。太陽がてっているとき、上の外にでると、 ミズはか は、しごとをしながら土をたべます。上の中のくさった植物 らだがかわいて死んでしまいます。ミミズには目がありませ しようか ミズのごちそうなのです。消化できないものは、みな んから、目で光を見ることはできません。そのかわり、から ふんになって、上の上につもっていきます①。 だに光をかんじる部分があります。そして、光をかんじると、 ミズには、オスとメスのくべつがありません。おなじ 1 ミズはさっと土の中にかくれてしまいます。元気なミミズ しゅうどう びきが、オスでもあり、メスでもあるのです。これを雌雄同 のすがたが雨の日にしか見られないのは、そのためです。 こうび てんき 体といいます。オスとメスのくべつがありませんから、交尾 でも、ツグミ⑤は、天気のいい日に、ミズを外にさそいだ 20