入れ物 - みる会図書館


検索対象: たねと果実のいとなみ
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1. たねと果実のいとなみ

花から実へ わせて、果実といったり、実といったりします。なかには、 をまもる入れ物になります。この入れ物と、中のたねをあ ねをつつんだ子房です。子房はどんどんふくらんで、たね しばう 花がちったあと、植物にとっていちばん大切なのは、た いきます。 おおいますし、うつくしい野の花も、だんだんと色あせて はすぐにちって、花びらが白いじゅうたんのように地面を けれども、花のいのちはあまり長くはありません。サクラ ョウがいそがしくとびまわって、受粉のてつだいをします。 しゅふん ミッパチやチ さまざまな色と形の花が、つぎつぎに咲き、 野原はいま、花のまっさかりです。春から夏にかけて、 ①セイヨウサクラソウ②ヒナゲシ③ムギセンノウ④ナズ ナ⑤セイヨウアプラナ⑥タンポポ⑦シャク⑧シプリペ ジウム⑨オルキス⑩オフリス⑩キンボウゲ @クサフジ ⑩コロニラ⑩セイヨウォダマキ⑩イヌサフラン⑩セイ ョウミザクラ⑩野バラ

2. たねと果実のいとなみ

ラン⑧⑨⑩のたねは、ちょっとかわっています。たねがとても 小さくて、胚がそだっていくための栄養がはいっていません。 そのため、たねは親からはなれたら、すぐにだれかにたすけて もらわなければなりません。ランのたねに栄養をあたえて、そ だててくれるのは、菌類です。でも、ランのたねが、うまく菌 類のところにとんでいくとはかぎりませんね。そこで、ランの なかまはたねをたくさんつくります。たとえば、オルキス⑨は ーっの花に田万個のたねがみのります。これなら、少なくと もいくつかのたねは、うまく菌類のところにたどりつけること でしよう。 野バラのように、花床 * と子房がいっしょになって、果実 になるものもあります。 花とおなじように、果実も、本当にいろいろな形をして います。野の花には、みごとなカプセルやさやをつくるも のがたくさんあります。風がカプセルやさやをゆすると、 中でみのったたねがさらさらと音をたてたり、からからと なったりします。そして、カプセルのふたやさやのつぎめ がひらいて、たねが外にこほ、れ出ていきます。 また、サクランボのように、たねが、しるのあるあまい 入れ物につつまれている実もあります。このような実は、 じゅくすと入れ物にはいったまま地面におちます。 * 花床・・・花びらやおしべやめしべをのせている台の部分

3. たねと果実のいとなみ

この本にのっていること タンポポはどのようにしてふえていくのだろう (). 6 ~ 7 ) 植物の親と、子どものたね / 種子植物はどのように ふえ、どの チューリップの花をのぞいてみたら (P. がはいっている マメとニワトリのたまご / たねの中には、小さな植物の子ども マメとたまごのはなし (). 8 ~ 9 ) ようにひろがっていくのだろう 1 0 ~ 1 1 ) たねは、どのようにしてできるのだろう / 植物のどの部分がた ねになるのだろう 植物のいのちがめざめる (). 12 ~ 13 ) ねむっているたねが目をさまし、発芽がはじまる 花から実へ (). 14 ~ 15 ) たねをつつむカプセルとさや / 入れ物からとびだすたね、 はいったままのたね 夏の果実 (). 16 ~ 17 ) 中に くだものと野菜の取り入れ / おもしろい形をしたたねの入れ物 森の果実 (). 20 ~ 21 ) 物を食べて生きている 穀物について / 穀物が栽培植物になるまで / 人間も動物も、 金色の穂とゆたかなみのり (). 18 ~ 19 ) / 果実の見わけ方 36 はいけない、毒のある果実について キイチゴやラズベリーなど、食べられる果実について / 食べて たねはさすらいの旅にでる (). 22 ~ 23 ) 水や風や動物は、たねをどのようにはこぶのだろう / 自分のカ でとんでいくたね 風にのって旅をする (). 24 ~ 25 ) 帆やらっかさんで空をとぶたね / 空とぶたねのみごとなしくみ 虫や動物にはこんでもらう (). 26 ~ 27 ) 人間や動物にはこばれて、旅をするたね / アリとたねとのたす けあい たねと実を食べる鳥 (). 28 ) たねや実を食べるのは、どんな鳥なのだろう / 植物がたねをた くさんつくるわけ 鳥をさそう (). 29 ) 鳥はどのようにして、じゅくした果実をみわけるのだろう / そ してどのように、たねをばらまくのだろう 小さなたねの大きなはたらき (). 3 0 ~ 3 1 ) 森の木の実は、森の生きものにとって大きないみを持っている / ドイットウヒの「なり年」について 木の実を食べたのはだれ ? (). 32 ~ 33 ) 秋の森で、木の実をあつめる動物たち / マッカサや木の実をし らべて、だれがたねを食べたかあててみよう 土の中のたからもの (). 34 ~ 35 ) 季節のうつりかわりとヒマワリの一生 / たねのじゅみよう / 土 にうまっているたくさんのたねについて

4. たねと果実のいとなみ

夏の果実 ぐⅵ、 / だものがそだち、みのる季節です。庭や畑のく やさい ①だものには、夏の力がみなぎりあふれています。野菜とく だものの取り入れがはじまり、取り入れは秋のおわりまで つづきます。くだものがじゅくすためには、暑い夏の日が、 いく日もなければなりません。じゅくした果肉は、やわら かく、みずみずしく、イチゴのようにあまい味や、レモン のようにすつばい味がします。そして、わたしたちの健康 に大切な、果糖や無機質やビタミンをふくんでいます。 にわはたけ けんこう かとう むきしっ たねをつつんでいる入れ物には、おもしろい形のものがあります。たとえば、 ホォズキ⑤は、小さな赤いちょうちんのようなさやの中に、丸い実が入ってい ます。ラシャカキグサ①、ギンセンソウ②、クロタネソウ④も、かわった形を していますね。どれも、かんたんにかわかせますから、かわかして、花たばに ませてみましよう。それから、とげのある緑のさやから、つやつやした顔をの ぞかせているマロニエの実③は、たぶん、みなさんもどこかでひろったことが あるでしよう。 16 わたしたちが食べる部分は、くだものや野菜によっ がいます。サクランポやフラムのように、果肉を食べて、 たねはすてるもの。イチゴやトマトのように、皮もたねも かしゅう いっしょに食べるもの。レモンやオレンジのように果汁を から しほ、るもの。木の実のように、かたい殻をわって、栄養の あるなかみを取り出すもの。くだものや野菜のたねがどこ にあるか、そして、どの部分がいちばんおいしいか、考え てみましよう。 暑い夏の日に食べるスイカ⑥は、かくべつのおいしさです。ただ、たねをとる のが、ちょっとめんどうですね。でも、たねがあるということは、スイカが果 実だというしようこです。たとえば、カリフラワー⑦は、わってみても、中に たねはみつかりません。それは、カリフラワーが果実ではないからです。畑の カリフラワーの取り入れをしないで、そのまま植えておくと、やがて花が咲い て、そのあとにカリフラワーの実ができます。

5. たねと果実のいとなみ

かわいたマメ マメのなかまは、水を吸うと、かわいている時のほほ、 2 倍の大 きさになります。ふくらむまでに時間はかかりますが、そのカ はしんじられないほどの強さです。まだ火薬がなかったころは、 この力をつかって岩をわったこともありました。岩のわれめに 工ンドウマメをつめて、上から水をそそぎます。そうすると、 マメがふくらんで、岩が 2 つにわれるのです。 水を吸ったマメ 植物のいのちがめざめる 春がきて、日ざしが強くなり、あたたかい雨がふるよう かつどう になると、植物の活動がはじまります。木々の芽やつばみ がふくらみ、土の中のたねも目をさまして、つぎつぎとそ だちはじめます。そのようすは、まるで庭や野原の地面が、 そっともちあがっていくようなかんじです。 冬のあいだ、たねはかわいて、かたくちぢこまり、死ん だようになっていました。 いま、たねは、水分をどんどん 吸いこんでふくれあがり、はじけそうになっています。あ たたかさとしめり気で、発芽がはじまったのです。たねの 呼吸もだんだんはげしくなってきました。発芽するために さんそ 空気中の酸素がたくさんいるからです。 しゅひ たねの種皮がはじけてわれると、子どもの根が下の方へ のびていきます。つぎに、子どもの茎が光の方へすすんで いきます。この時、ヒマワリやカエデなどは、子葉が地面 の外に出てきます。反対に、ペニバナインゲンのように 土の中の種皮の中に子葉がのこるものもあります。 やがて、子葉にたくわえられていた栄養が全部つかわれ ると、子葉はちぢんで、地面におちます。そのころにはも すいぶん はつが こきゅう 土がなくても、水が十分にあれば、たねは芽を出します。おさ らか何かに、コムギやダイズやダイコンのたねを入れて、水を やってごらんなさい。 2 、 3 日で、小さな芽が出てくるでしよ う。コショウソウ③は、葉が出たら、はさみで切りとって食べ てみましよう。わかい葉はおいしいし、体にもいいのです。 12