胚珠 - みる会図書館


検索対象: 花のいとなみ 花と虫たちの1年
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1. 花のいとなみ 花と虫たちの1年

( 1 人問にはこう見える キジムシロの花 ミッパチが見ると・・ はいしゅ 胚珠をまもり、虫をさそう ばしよ 草花を見たときに なかには、蜜の場所がわかるように、めじるしをつけて ばっと目につくのは、葉や茎よりも、 みつひょう 色あざやかな花の部分です。花は、色がきれいなだけでな いる花もあります。このめじるしを、蜜標といいます。ワ スレナグサの花⑥を見ると、まんなかが黄色くなっている く、ビロードのようにやわらかく、 いいかおりがしたり、 かたち のがわかりますね。これが蜜標です。また、キジムシロの いやなにおいをだしたりします。花の形もいろいろです。 ほそなが 空を見上げている花、うつむいている花、細長い花。スズ 花のように、人間の目には見えない蜜標もあります。 すず ランの花は、鈴の形をしていますし、バンジーは、なんと 花は、胚珠をまもりながら、虫をよびよせます。そのし くみには、おどろくばかりです。それにしても、花はなぜ、 なく人の顔のように見えます。 どの花も、色や形はさまざまですが、しくみはおなじで こんなにけんめいに、虫をさそっているのでしようか。 す。たとえていうなら、花は、とおくからよく見える、丘 きれいな花の色や、あまいかおりにさそわれて、ミッパ ねったいちほう の上のおしろのようなものです。 チやチョウが、花にとんできました。熱帯地方では、虫の おしろのへいにあたるのが、ふつうは緑色の、かたいが 小鳥やコウモリもやってきます。花のおくには、 ほかに みつ くへんです。おしろのかべは、花びらです。花びらは、や 虫たちの好きなあまい蜜があります。虫は、あまいかおり ねのようになっていることもあります。 をたどって、おしべをかきわけ、蜜をさがします。そのと ふとはしら かふん おしろのまんなかにある太い柱は、めしべです。めしべ き、おしべのてっぺんにある葯から花粉がこばれて、虫の ちゅうとう のてっぺんの、しわがよっている部分を、柱頭といいま からだにくつつきます。 しぼう ね へや す。めしべの根もとには、子房とよばれる小さな部屋があ ります。あついかべにまもられた、この部屋の中には、あ ①クチベニズイセン ⑩マッムシソウ ②リンゴ ( ② / ヾン、ン一 - とでたねになる胚珠がはいっています。植物は、たねによ ③スノードロップ ⑩チューリップ しそん ④フランスギク ()マンテマ って子孫をのこし、なかまをふやしていきますから、胚珠 ⑤ハナウド ⑩ヒナゲシ ⑥ワスレナグサ ⑩ノウゼンハレン は、花にとって、なによりも大切なものです。そこで、花 ⑦アヤメ ⑩マリーゴールド は、だいじな胚珠をまもるため、雨やさむさが、中にはい ⑧キキョウのなかま ⑩タンポポ ⑨チコリ ⑩セイヨウサクラソウ ってこないようにしています。 ⑩キランソウ ⑩ハゴロモグサ いろ ④ュリ 2 ) スズラン @ ミッパチ @カミキリムシのなかま ④ハナアプ ④テントウムシ @マルハナバチ @オオモンシロチョウ 10

2. 花のいとなみ 花と虫たちの1年

ミッパチは、花から 蜜と花粉をもらって、 なかまのえさにする 花は、 ミッパチに受粉 をてつだってもらい、 たねをつくって、なか まをふやす くして、カプセルのような実からこばれおちます。 たがいにたすけあう ミッパチにはこばれた花粉が、めしべの柱頭につくと、 花粉をはこんだミッパチは、おれいに、花から蜜とあま なにがおこるのでしようか。 った花粉をもらいます。そして、巣にもどると、のんだ蜜 まず、めしべの柱頭についた花粉から、細い管がのびて をはきだして、ほかのなかまに食べさせたり、冬にそなえ はいしゅ いちぶ きます。管が子房の中にある胚珠にとどくと、花粉の一部 て、巣の中にためたりします。これが、ハチミツです。 らんさいぼう じゅせい が、胚珠の中の卵細胞と、とけあいます。これを、受精と みなさんも、もう気がついたことでしよう。花とミッパ ひつよう いいます。このとき、花粉は男のやくわりを、卵細胞は女 チは、おたがいを必要とし、たすけあう、なかのいい友だ せいぶつがく ちです。このような、なかよしのかんけいを、生物学のこ のやくわりをしています。受精した卵細胞は、やがて胚に きようせい から そだちます。胚は、親から養分とかたい殻をもらって、た とばで、共生といっています。 ねになります。なかには、胚のまわりの子房がふくらんで 花とミッパチのかんけいは、自然の中でたいへん大きな はたらきをしています。毎年、花がさき、たねがみのるの いくものもあります。この部分は、たねがじゅくすころ、 くだものになります。 も、花とミッパチがなかよしだからです。そして、この友 じよう ヒナゲシの子房の中には、胚珠がたくさんありますから、 情のおかげで、わたしたちも、おいしいくだものやハチミ たねもたくさんできます。たねは、夏のおわりごろ、じゅ ツを食べることができるのです。 はい 柱頭 つばみ ヒナゲシの実 ナゲシを受粉させるミ ツノヾチ ヒナケ、、 たね

3. 花のいとなみ 花と虫たちの1年

花びら , こに花粉が はいっている 花糸 おしべ 6 、 めしべ 子房 このなかに胚珠がある がくへん

4. 花のいとなみ 花と虫たちの1年

この本にのっていること 花と動物たち ているか、また、ちがうところは 植物と動物は、どんなところがに 春のめざめ きゅうこん はいしゅ う / ミッパチが花からもらうもの の受粉をてつだっているのだろ じゅふん ミッパチは、どのようにして、花 花粉をはこぶもの かふん ついて り / 虫のための小さな道しるべに くみと、それぞれの部分のやくわ ぶぶん 花の色とかおりについて / 花のし 胚珠をまもり、虫をさそう して春がきたことを知るのだろう が芽を出す / 球根は、どのように 春がくると、チューリップの球根 つ のようにたすけあっているのだろ 花と虫はなかよし / 花と虫は、 たがいにたすけあう そのとくちょう 風に花粉をはこんでもらう花と、 風にのってとぶ ど みつす 花の蜜を吸う ふんかん 虫の吻管の長さと、花の形のかん けい / 蜜の場所をおしえてくれる しんせつな花 / 蜜どろばうのこと 野生のサルビアのくふう 野生のサルビアの、おしべとめし べのはたらき / じようぶなたねを つくるために つかまったり、だまされたり アラムの花は、なぜ、いやなにお いをだすのだろう / 虫をだまして、 生きのびるために つかまえる植物 間のせいで、ほろびかけている植 ら身をまもっているのだろう / 人 植物は、どのようにして、動物か 花時計 物について / 花の上で、えものをねらうクモ 花には、いろんな虫がすんでいる 花の家 は、なぜか さいている時間がきまっているの 花がさく時間、しばむ時間 / 花が 花にまつわる話 花の歴史と物語 / 花の名前がつい せかいきようつう たわけ / 世界共通の名前について 花をぶんるいする 花にもしんせきがある / 花をぶん ほうほうひょうほん るいする方法 / 標本のつくりか たについて 人形づくりと花びらの絵 つんでいい花と、とってはいけな い花 / 花びらや実で、いろんなも のをつくってみよう あたらしい花をつくる そ バンジーができるまで / 野生の祖 せん 先について 花がしおれていく季節 花がちり、虫が死んでいく秋 / じ ゆくしたたねが、風や動物にはこ ばれて、あちこちにちらばってい く やせい きせつ 冬のたのしみ ドライフラワーのつくりかた / 花 のかおりをたのしむ / あたたかい 部屋の中で、花をそだてるには