多年草 - みる会図書館


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1. カラー植物百科

アンスリウ り渡来し栽培された。全国的に分市し ているが , 主産地は長野。 3 月下旬 , スモモよりやや大きな紅紫色の花を枝 いつばいにつける。果実は 7 月に収穫。 生食用品種は少なく , 多くは加工用品 種。種子は薬用 ( 杏仁う水 , 鎮咳薬 ) 。 アプリコットともいう。 アンスリウム熱帯アメリカ原産の サトイモ科の一属 Anthurium の多年草。 花のように美しい仏炎包が喜ばれ , 観 葉植物として温室内で栽培される。繁 殖は実生 , 株分けによる。 A. アンド レアナム ( オオペニウチワ ) は白 , 赤 , 桃色の包が大きく革質で , 造花のよう に見え , 切花 , 鉢植に向く。 A. シェル ツェリアナム ( べニウチワ ) は肉穂花序 がねじれたものが多く , 包は前者より 細長く小さい。 アンセミス欧州 ~ 西アジア原産の キク科の一属 Anthemis で , 一年草ま たは多年草。ふつう栽培されるのは A. チンクトリア ( ローマカルミレ ) と A. ノ ビリス ( コウャカルミレ ) で , 切花向き には前者の変種のタイリンカルミレや , A. ケルウェイがよい。花は夏咲き , 黄 色か白色 , 心の頭状花は濃黄色。葉は 細かく 2 ~ 3 回羽状に深裂。 アンゼリカ欧州アルプス地方原産 のセリ科の多年草で , 鎮静通経の薬草。 根や種子をリキュールなどの香味つけ に用い , 柔らかい茎や葉柄を砂糖漬に して菓子材料とする。あざやかな緑色 なので特にデコレーションケーキの飾 りとする。 アンペラマライシアを中心、に熱帯 各地に自生するカヤツリグサ科の多年 草。沼沢地に生じ , 中国南部では水田 に栽培する。茎は長さ 2 続に達するが , 葉は退化して鱗片状となり , 茎の基部 を包む。茎は編んでむしろにしたり , 砂糖などの包装袋を造る。 イ ( 藺 ) トウシンソウとも。イグサ 科の多年草で , 日本全上 , 中国に分 / ⅱ。 原野の湿地にはえる。根茎は地中をは い , 茎は円柱状で高さ 30 ~ 60 享ン , 葉は 鱗片状になり茎の基部に数個っく。 8 アンスリウム上は A. アンドレアナム , 下は A. シェルツェリアナム アンセミス A . ケルウェイ 7 24

2. カラー植物百科

シ ラ チ カ亠 チシマギキョウ チガヤ があり , 線形の 2 枚の葉を根生。高さ 円錐形で , 小穂の基部から出た白い長 10 ~ 15 の花茎の先に , 3 ~ 4 月 , 総 軟毛に包まれる。若い花穂はツバナと 状に径 1.5 第くらいの花を 4 ~ 12 個つけ いい , 甘味があり , 食べられる。地下 る。花被片は濃青色で 6 枚。分球でふ 茎は薬用 ( 茅根 ) とする。 やす。ロックガーデンや小鉢植に向く。 チカラシバイネ科の多年草。本州 地下茎地下にある茎の総称。柱 ~ 九州の日当りのよい路傍や野原に普 状で横走し , 根のように見える根茎 ( ワ 通にはえる。葉は根生し長い。高さ 30 ラビ , ワサビ ) , 塊状で多くの芽をもっ ~ 60 享ノ。 8 ~ 9 月 , 茎頂に円柱状の花 塊茎 ( ジャガイモ , ショウガ ) , 球状で 穂をつける。花穂には小穂の下から出 大きな頂芽をもっ球茎 ( クワイ , コン た多数の紫褐 ~ 緑色の剛毛が密生する。 ニヤク ) , 短縮した茎に肥大した鱗片 チークインド ~ 東南アジアに野生 するクマッヅラ科の落葉高木。高さ 30 葉がついて球状となった鱗茎 ( タマネ ギ , ュリ ) などがある。デンプンなどの ~ 45 , 直径 2 ~ 3 続に達する。葉は 養分を多量に貯蔵しているため , 食用 卵形で対生し , 白色で小形の筒状花を とされるものが多い。 つける。果実は球形で 4 室に分かれる。 チガャイネ科の多年草。日本全土 材は伐採時は暗黄色で , やがて暗褐色 の野原や堤防に普通にはえる。長い地 となる。堅く , 狂いが少なく , 船舶 , 下茎から束生する茎は高さ 30 ~ 70 で , 車両 , 建材 , 家具材などに重用される。 節には白毛がある。春に開花。花穂は チゴュリ日本全土の丘陵などの林 内にはえるユリ科の多年草。茎は高さ 15 ~ 40 享ン , 長さ 5 ~ 7 の狭長楕円形 の葉を数個つける。花は春 , 茎頂に 1 ~ 2 個 , 下向きに咲き , 径約 3 , 白 色で淡緑色を帯びる。 6 枚の花被片は 先がとがる。果実は球形の液果で黒熟。 チコリーキクニガナとも。キク科 の多年生野菜。高さ 60 ~ 15 ン。欧州 ~ 中央アジアの原産という。葉は互生 し羽状複葉で多毛。淡紅 ~ 白・青色の 花をつける。初夏に播種し秋に伏せ込 チオノドクサ 238

3. カラー植物百科

ソウの類 , スペリヒュ , リュウゼッラン など , 茎が多肉化したものにアッケシ ソウ , サポテンなどがあり , 葉は退化 するものが多い。多肉化した組織には 夜間有機酸がたまり , 昼は消失すると いう特別な代謝がある。観賞用とされ るものが多い。 タニグワ→フサザクラ タニワタシ→ナンテンハギ タヌキマメマメ科の一年草。本州 ~ 九州の日当りのよい草地にはえる。 高さ 50 享ン内外 , 葉は広線形で柄がなく , 長さ 5 ~ 1 ン。夏 , 茎頂に花穂を出し , 青紫色の蝶形花を開く。がくは褐色 の長軟毛におおわれ , 果実時には膨大 して長さ 15 ミリに達する。果実の中には 多数の種子を生じる。 タヌキモタヌキモ科の水生食虫植 物。日本全土に分布する。柔らかい草 本で , 葉は糸状の裂片に細かく分かれ , 所々に小さい捕虫袋をつけ , 茎につい たところは全体がタヌキの尾のように 見える。夏 ~ 秋 , 水上に直立する花茎 をたて , 上半に数個の花をまはらにつ ける。花は黄色で仮面状をなし , 径 1.5 , 短い距がつく。同属にコタヌキモ , ヒメタヌキモ , ノタヌキモ , フサタヌ キモなどがある。 たね→種子 タネッケバナアプラナ科の一 年草。日本全土の水田や川岸に多い。 高さ 10 ~ 3 ン , 葉は羽状に全裂する。 タッナミソウ タビビトノ 春 , 枝先に総状花序を出し , 白色 , 4 弁で径 3 ~ 4 内外の花をつける。後 に長さ約 2 享ンのナタネに似た果実を結 ぶ。果実は熟すと裂開し , 果皮がそり 返って種子をとばす。 多年草ん多年生草本とも。草本植 物のうち 2 年以上にわたって生存する 性質をもつもの。地上部は秋に枯れて も地下器官が冬を越して生存し , 春に なるとそこから再び地上に芽を出す。 なお , ユキノシタ , シュンランなどの ように , 地下器官だけでなく地上の葉 も生きて冬を越す常緑多年草もある。 タバコ熱帯アメリカ原産のナス科 の多年草。しかし温帯では一年草。高 さ 1 ~ 2.5 , 葉は卵形で互生し , 長さ 30 ~ 4 時ン , 夏 , 漏斗形の淡紅 ~ 白色の 花を総状につける。高温の地を好むが 温床の利用により温帯北部でも栽培さ れる。普通 , 早春に播種 , 苗を移植し , 夏収穫。乾燥させた葉は樽をにつめら れ 1 ~ 2 年堆積 , 発酵を促し , のら工 場で発酵 , 加熱 , 加香などして味付け される。主成分はニコチン。葉を重ね 巻いた葉巻 ( シガー ) , 細かく刻み , 煙 管翳やパイプで吸う刻みタバコなども あるが紙巻 ( シガレット ) が一般的。 タビビトナカセ→ッノゴマ タビビトノキオウギバショウ , ラ べナラとも。マダガスカル島原産のバ ショウ科の木本植物。葉はバショウに 似ているが , 高さ 5 ~ 30 続の幹の先に タヌキマメ 233

4. カラー植物百科

ウエマッソ 、ヘ ウォーターポピー 複散形花序をなして多数の黄色小花を 開く。果実を乾燥したものは芳香が強 く , 茴香うといい , 健胃・去痰薬とし , 果実から得られるウイキョウ油は酒や 石の香料に使用。秋 , 苗を定植し , 翌年の夏 ~ 秋に収護。 ウエマッソウ→ホンゴウソウ ウォータークレス→クレソン ウォーターポピープラジル原産の ハナイ科の多年生水草。細長い根茎が あり , 楕円状心臓形で表面のなめらか な葉を水面に浮かべる。夏 ~ 初秋 , 花 柄を水面に出して , 1 花をつけ , 黄色い 3 弁の径 5 をほどの花を毎日開く。池 や水槽で栽培するが , 冬は 5 ℃前後 に保護が必要。さし芽でふやす。 ウキクサウキクサ科の多年生水草。 日本全土 , アジア , 豪州 , 欧州 , アフ リカに分市。植物体は倒卵形で平たく , 水面に浮かび , 表面はなめらかで緑色 , 紫色を帯びた裏面の中央から川本内外 の細長い根がたれる。夏 , まれに体の 裏面に白色の小花が咲く。晩秋 , 冬芽 をつくり , 水底で越冬する。近縁のア オウキクサは植物体は卵状楕円形 , 裏 面から 1 本の根をたれる。 ウキツリボク→アプチロン ウキャガラ水辺にはえるカヤツリ グサ科の多年草。日本全土 , 東アジア に分市。茎は三角形で高さ約 1 続 , 下 方に幅 5 ~ 1 舮リの細長い葉を数個つけ る。花穂は夏 ~ 秋 , 茎頂に出 , 1 回分枝して , 長楕円形で濃褐色の小穂 を 10 個内外つける。枯れた茎を矢幹 ウキクサ小さい葉はアオウキクサ ウキャガラ 1 ウグイスカグラ 42

5. カラー植物百科

ガガプタ カリ肥料 , 窒素肥料 , リン酸肥料 , 複 合肥料 , 石灰肥料 , ケイ酸肥料 , 苦上を 肥料 , およびマンガン , ホウ素などの 微量要素成分肥料に分けられる。一般 に運搬 , 貯蔵 , 施肥などの取扱いに便 利で , 速効性のものが多く , 有効成分量 当りの単価も安いなどの利点をもつ。 しかし有効成分以外の化合物が土中に 残留して作物の生育を阻害することも 少なくない。これに対しては堆・厩肥 などとの併用や何回かに分けて施肥す ることによって , その害を防ぐことが できる。→肥料 ガガブタリンドウ科の多年生水草。 本州 ~ 九州 , 東アジア , 豪州に分布。 地中にひげ根があり , 葉は丸く , 水面 に浮かぶ。夏 , 葉柄の基部に多数の花 柄をつけ自花を開く。花冠は 5 裂し , 裂片の縁は糸状になる。種子には毛が ない。アサザに似るが花の色が異なる。 カガリビソウ→クチナシグサ カキ ( 柿 ) 本州 ~ 九州 , 中国に自生 し , また古くから栽培されるカキノキ 科の果樹。甘ガキと渋ガキに大別され , 幼果期にはともに渋いが , 前者は成熟 期に渋が抜ける。甘ガキは関東以西に 良品を産し , 富有 , 次郎 , 御所などが 代表的品種。渋ガキは比較的広く分市 し , 代表的品種は西条 , 平核無をなど。 おもに干しガキとする。渋抜きには , 果実全体にアルコールを噴霧し密封す る方法が一般的。普通 5 月に開花し川 月に成熟。主産地は山形 , 福島 , 和歌 山 , 岐阜。 カキッパタ日本 , 朝鮮 , 満州 , 東 シベリアの沼沢地に自生するアヤメ科 の多年草。観賞用に庭の池辺にも植え られる。葉に中央脈がなく , 花茎は分 枝せす , 50 ~ 7 時ン。花は濃紫色で 5 ~ 6 月に開き , 大きくたれ下がった外花 被片は下部の中央が黄色い。日当りの 良い水中で栽培。園芸品種もある。 カキドオシシソ科の多年草。日本 全土 , 東アジアに分市し , 道ばたや野 原にはえる。茎は高さ 10 ~ 2 ン , 葉は 対生し長い柄があり , 腎円形で縁には カキ 上は西条 , 下は富有 76

6. カラー植物百科

トウガン 来 , 乾燥粉末にし , 香辛料として用い る。甘味種には大果系 ( →ビーマン ) と 小果系とがある。 トウガン ( 冬瓜 ) トウガとも。熱帯 アジア原産のウリ科の一年生野菜。葉 は掌状で茎は長くはい , 巻きひげがあ る。花は黄色。果実は円形 ~ 楕円形で , 径 30 ~ 50 , 重さ 7 ~ 十数キロに及ぶ。 高温性で , 日本へは古く中国から渡来 しおもに関東以西の暖地で栽培。夏に 果実を収穫し , 吸物 , 煮付などにする。 道管えん導管とも記。道管細胞が縦 に連なった管で被子植物の木部の主要 素。水分の通路となる。道管細胞は円 柱状または多角柱状で , 上下両端の壁 に穴があき , 側壁はリグニンを蓄積し て肥厚し , 環紋 , らせん紋 , 網紋など の模様をもつ。原形質は木化に従って 消失。裸「植物とシダ植物はこれを欠 き , 代りに→仮道管をもつ。→維管東 トウキセリ科の多年草。山地に自 生し , また各地で栽培。高さ 40 ~ 8 嘘ー 8 ~ 9 月 , 複散形花序を出し , 多数の 白色小花を開く。根を湯通しして乾燥 したものを当帰いといい , 鎮静・通経 剤とする。奈良県 , 北海道などで栽培。 トウキビ→モロコシ トウグミ→グミ トウゲシバシダ植物ヒカゲノカズ ラ科の多年草。亜寒帯 ~ 熱帯の林下に はえる。茎はやや直立して高さ 10 ~ 20 , 2 ~ 3 回二叉分枝する。葉は茎の 周囲に密生 , やや開いてつき , 長さ 1 ~ 2 で皮針形 , 幅はやや広いもの , こ、く狭いものなど多様 , へりに鋸帳こ がある。特別な胞子葉穂を作らない。 トウゴクミッパッツシ→ミッパッ トウゴマヒマ , カラエとも。アフ リカ原産のトウダイグサ科の植物。温 帯では一年生で高さは 2 ~ 3 続 , 熱帯 では多年生で 10 続近くになる。葉は大 形の掌状葉。果実は蒴き果で , とげのあ るものとないものとがあり , 完熟した 種子は蓖麻子ビまと呼ばれ蓖麻子油を製 する。 4 月ころ播種 , 8 ~ 1 1 月に収穫。 ドウダンツッジ サラサドウダン 258

7. カラー植物百科

ホトトギス ポトス上はポトス・オーレア , 下はマープルクイン ボタンヅル まー , 淡紅色で , 5 ~ 6 月 , 1 ン内外の花 に茎を抱く。 4 ~ 5 月 , 上部の葉腋に , 茎の頂に横向きに咲く。花被片は狭皮 筒部の長い紫紅色の唇え形花を開く。な 針形で先がとがり唇弁は袋状となる。 お , 春の七草のホトケノザは→タビラ ホドホドイモとも。日本全土の山 コのこと。 野にはえるマメ科のつる性多年草。地 ポトスオウゴンカズラとも。ソロ 下に塊根があり , 茎は細く , 葉は長卵 モン諸島原産のサトイモ科の常緑多年 形の小葉 3 ~ 5 枚からなる羽状複葉。 生のつる植物。観葉植物として温室内 夏 , 葉腋から長い花穂を出し , 長さ約 で栽培。茎の節に生じる気根で他物に リの緑黄色の蝶をよ形花をつける。塊 よじ登り繁茂する。卵状ハート形の葉 根は食用となる。近縁の北米産のアメ に黄色の不規則な斑紋が人る。 10 ℃前 リカホドは花がチョコレート色で観賞 後で越冬。さし芽でふやす。全体に小 用に植えられる。 形で , つり鉢向きの変種のマープルク ホトケノザシソ科の一 ~ 二年草。 インは斑ふの色が白い。 日本全土 , ューラシア大陸に広く分布 ホトトギス本州 ~ 九州の山中のや し , 路傍や畑地にはえる。茎は高さ 10 ぶなどにはえるユリ科の多年草。茎は ~ 3 時ン , 葉は対生し円形で , 下部の葉 高さ 80 享ン内外 , 長い粗毛がある。葉は は柄が長いが , 上部の葉は無柄で互い 狭長楕円形で長さ 8 ~ 15 , 基部は柄 ホトケノザ ホティアオイ 353

8. カラー植物百科

ハショウ ハシリドコロ ハゼノキ紅葉 バショワバショウ科の大形多年草。 葉腋に暗紫色の花を単生。花冠は鐘形 中国原産で古く日本に渡来し , 関東以 で長さ約 2 享ン , 先は 5 裂する。塊茎 , 南の暖地に観葉植物として広く栽培さ 葉には猛毒があるが , かわかしたもの れている。根茎は大形塊状。葉は大き をロート葉 , ロート根といい , ロート く広楕円形で , 基部の鞘は互いに抱き エキスを作り , 鎮痙・鎮痛剤 , ァト 合い茎のようになる。夏 , 葉心から花 ロヒ。ンの原料などとする。 ハス ( 蓮 ) 熱帯アジア原産のスイレ 穂を出し , 大きな包葉の内部に 15 個内 外の花をつけ , 上部に雄花 , 下部に雌 ン科の多年生水生植物。水底の泥の中 をはう地下茎の節から長い柄をのばし , 花を開く。花冠は黄白色で , 先が唇え形。 径 50 内外のほほ丸く楯を形をした葉 果実はバナナ状となるが , 食べられな を水面上に出す。夏の朝 , 水の上につ い。なお漢名の芭蕉はこの類の総称。 き出る太い花茎上に 1 花を開く。花は ハシリドコロナス科の多年草。本 径 10 ~ 25 享ンで , 芳香があり , 花弁は 20 州 ~ 九州の湿った谷間にはえる。地下 数枚 , 花色は淡紅 , 紅 , 白。花托はハ には太い塊茎があり , 茎は高さ 30 ~ 60 チの巣状をなし , その穴の中にできた , 葉は互生し楕円形で柔らかい。春 , 果実は堅い暗黒色の果皮で種子を包ん でいる。種子の寿命はきわめて長く , 泥炭層にあって , 1 , 000 年以上発芽力を 失わないといわれる。種子は食用にな る。また秋の末に地下茎の先端の肥大 したものが蓮根で , これを野菜とし て収穫するために各地の池や沼 , 水田 で栽培される。蓮根の主成分はデンプ ンで , 酢の物 , あえ物 , すし種 , 煮物 , 精進揚の種などにする。 ハゼノキウルシ科の落葉高木。本 州 ( 関東以西 ) ~ 九州の暖地に自生する が , 果実から木蝋 ( ロウソク , 石鹸など の材料に使用 ) をとるため栽培もされる。 葉は大形の羽状複葉で , 広皮針形の小 葉 9 ~ 15 枚からなり , 枝先に集まる。 秋には美しく紅葉。雌雄異株。 5 月 , 黄緑色 5 弁の花を多数 , 円錐状に 開く。果実は楕円形で 10 ~ 11 月 , 白色 バショウ 第 ↓ 1 ″い 1 み 、ン 298

9. カラー植物百科

ハクサンフウロ 二年生の野菜。冷凉な気候を好む。中国 で古くから栽培・改良され , 日本へは明 治以後導人された。淡黄緑色 , 倒卵形の 大形根出葉を多数出す。春 , 花茎を出し 先端に淡黄色の小花をつける。葉には 結球性 , 半結球性 , 不結球性のものが あるが , ふつう結球性のものをハクサ イと呼ぶ。葉は繊維が少なく , 冬の漬 物に重用されるほか生食 , 煮食する。 ハクサンイチゲ本州中部以北の高 山の草地にはえるキンボウゲ科の多年 草。全体に白毛を疎生する。根生葉は柄 があって掌状に裂ける。夏 , 高さ 20 ~ 40 の花茎を出し , 頂の総包葉の中心 から , 小柄のある数個の白い花を開く。 がく片は 5 ~ 6 枚で , 長さ 12 ~ 15 ミ 花弁状となり , 花弁はない。 ハクサンオミナェシ→キンレイカ ハクサンコサクラナンキンコザク ラとも。本州の高山の湿った草地に群 生するサクラソウ科の多年草。葉は少 し多肉で長さ 3 ~ 8 享ン , 上半に鋭鋸歯こよ がある。夏 , 高さ 5 ~ 20 享ンの花茎を出 し上端に 1 ~ 10 個の花をつける。花は 淡紅色で径 2 , 花冠は 5 裂し , 裂片 は 2 裂する。北海道にはえるェゾコザ クラは全体に小形で葉の鋸歯も少ない。 ヒナザクラは東北地方にはえ , 小形で 花は白い。 ハクサンシャクナゲ→シャクナゲ ハクサンチドリ本州中部以北の高 山の草原にはえるラン科の多年草。茎 は高さ 10 ~ 40 ~ 6 個の皮針形の 3 295 ハワチノキ ハクサンイチゲ 葉をつける。初夏 , 茎頂に紅紫色で , 径約 1.5 の花を数個穂状に開く。花被 片は広皮針形で長さ約 12 ミリ , 先はとが り , 唇え弁は 3 裂し , 後方に筒形の距が ある。 ハクサンフウロ本州中北部の高山 の草地にはえるフウロソウ科の多年草。 全体に白毛があり , 茎は高さ 5 時ン内外。 葉は掌状に裂け , 根生葉には長い柄が ある。夏 , 茎頂に花柄を出し , 径 2.5 内 外の淡紅色の 5 弁花を 1 ~ 3 個つける。 バクチノキビランジュとも。関東 以西の暖地にはえるバラ科の常緑高木。 樹皮が鱗片となって大きくはげ落ち , そのあと幹肌が赤黄色になるのを , 博 奕發で負けて着物をはぐのにたとえ , この名がある。葉は長さ 10 ~ 20 学ンに達 して , 鋭鋸歯こよがあり , 葉柄の上半に 1 対の腺をつける。花は径 6 ~ ハクサンチドリ 7 ミリの

10. カラー植物百科

ホカケソウ ホクロ→シュンラン ポケ ( 木瓜 ) 中国原産のバラ科の落 葉低木。庭木や盆栽 , 切花用に栽植さ れる。高さ 1 ~ 2 になり , よく分枝 し , 短枝はとげ状になる。葉は長楕円 ~ 卵形で , 細かい鋸歯こよがある。春 , 短い柄のある径 3 享ンほどの花を開く。 園芸品種が多く , 花色には鮮紅 , 淡紅 , 自 , 紅白の咲き分けや絞りがある。果 実は西洋ナシ形で 11 月に黄熟 , 香気が あるが , 食べられない。さし木 , 取り 木 , 株分けでふやす。 ホコリタケ→キツネノチャプクロ ホダイジュ花 ホサキシモッケ→シモッケ から赤い種子を出す。材を器具 , ホザキノフサモ→キンギョモ 下駄 の歯などとし , 樹を庭木とする。 ホースラディッシュワサビダイコ ホカケソウ→カリガネソウ ンとも。東欧原産のアプラナ科の多年 ホクシャ→フクシア 草。根出葉は有柄で大きく , 鋸歯リの 牧草も茎葉を家畜の飼料にする目 ある長楕円形。花茎は 40 ~ 90 , 春 , 的で草地栽培される草本。家畜の好む 自い小花を多数つける。根はゴボウに 野草を品種改良してできたイネ科 , マ 似て太く , ワサビに似た辛みがあり , メ科のものが多い。一般に多年生牧草 粉ワサビや焼肉にかけるホースラディ は放牧地 , 採草地に , 一年生牧草は畑 ッシュソースの原料 , 肉および魚介料 作や水田裏作に適する。また放牧に適 理の添え物などにする。 ポダイジュ ( 菩提樹 ) シナノキ科の した放牧型と乾草に適した刈取型とに 大別。イネ科牧草にはスーダングラス , 落葉高木。中国原産で古く日本に渡来 , 各地の寺院などに植えられている。葉 ライグラス類 , オーチャードグラス , は三角形状卵形で先はとがり , 葉柄や チモシー , プロムグラス類 , 裏面には灰白色の細毛が密生 , 縁には ーダグラス , ケンタッキープルーグラ 鋭鋸歯リがある。 6 ~ 7 月 , 葉腋から スなど , マメ科牧草にはクローバ , レ 集散花序を出し , 淡黄色 5 弁で芳香の ッドクローバ , ツメクサ , アルファル ある小花を多数開く。花序の柄は長く , ファ , ゲンゲなどがある。 基部に 1 枚のヘら状の包葉をつける。 果実は球形で 9 ~ 11 月に褐色に熟し , 細毛を密生。近縁のオオバボダイジュ は本州中部 ~ 北海道の山地にはえ , 葉 は円形で大きく , 裏面は白毛を密生し て白い。 6 ~ 8 月 , 淡黄色の 5 弁花を 開く。材を建築 , 器具などとする。イ ンドで釈迦がその下で悟りをひらいた という菩提樹はクワ科のインドボダイ ジュ ( テンジクボダイジ、とも ) で , 日 本ではまれに温室に栽培される。 ホタルイ日本全土の水辺にはえる カヤツリグサ科の多年草。茎は細くて 丸く , 緑色で高さ 15 ~ 60 , 短い根茎 3 ポケ 350