カラテア いるミカン科の落葉低木。枝には緑色 の強大で鈍いとげがある。葉は 3 枚の 小葉からなる複葉。春 , 葉の出る前に , 小枝のとげの付根に 5 弁の白花を開く。 果実は球形で , 秋に黄熟する。芳香が あるが食べられない。樹は生垣 , 柑橘 類のつぎ木台木とする。 カラテア熱帯アメリカに原産する クズウコン科の一属 Calathea の多年草。 ンイい 細い葉柄をもった根生葉を束生し , そ の葉に美しい模様があるので , 多くの 種類が観葉植物として温室内で栽培さ 果実 カラマッ れている。全体が波うっ剣状の葉にあ らい模様のある C. インシグニス , 長楕 円形の葉の緑地に濃色の矢羽根模様の ある C. ゼプリナ , 黄色の地に緑の細か い刷毛警目のある C. ムサイカ , 楕円葉 の細かい網目地に太い毛筆で描いたよ うな斑紋のある C. マコヤナなどがある。 高温多湿だと生育よく , 冬でも 10 ℃以 上の温度が必要。 カラハッタケ→ハッタケ カラマッ ( 唐松 , 落葉松 ) 本州の亜 高山帯の日当りのよい山地にはえるマ ッ科の落葉高木。葉は針状で柔らかく , 長い若枝では互生し , 短枝上では 20 ~ 30 枚が菊座状に群生。落葉時には黄色 くなる。雌雄同株。春 , 開花。球果は広卵 形で鱗片の先はそりかえる。材は建築 , 上木船 バルプ , 樹は庭木 , 盆栽と 4 カランコ工アカバナベンケイ カラマッソウ左 はカラマッソウ , 右はアキカラマッ 94
ユキャナギ ユーカリノキフトモモ科ューカリ 属植物の総称である場合と , ューカリ ノキ ( ューカリプタス・グロプルス ) 一 種をさす場合とがある。ューカリ属は 常緑高木 , まれに低木。豪州原産で約 300 種ある。葉は若枝では対生 , 老樹 では互生し , 円形 , 皮針形 , 鎌形など の単葉で硬く平滑 , 羽状脈をなす。花 は白 ~ 黄色まれに赤色で芳香があり , 花弁は 4 枚で花時には脱落。雄しべ多 数。果実は内に多数の種子がある。ュ ーカリノキは常緑高木で高さ 90 続に達 し , 明治初期に渡来。葉は皮針形でや や湾曲し自つほく樟脳うのかおりが ある。夏 , 葉腋に緑白色の花を 1 個っ ける。果実は倒卵形で白っぱく堅い。 庭木とする。このほか日本には葉が皮 針形のヤナギバューカリ , 葉が円形の マルバューカリなど十数種が輸人され ている。なお本属の葉から水蒸気蒸留 によってユーカリ油をとる。ューカリ 油はシネオールを主成分とし , 防・ 刺激作用があり , 医療用 , リキュール や石鹸の香料などとされる。 ユキササ日本全土の山地の林には えるユリ科の多年草。茎は高さ 20 ~ 50 5 ~ 10 個の葉を左右 2 列につける。 葉は長楕円形で長さ 6 ~ 15 , 多少の 毛がある。 5 ~ 6 月 , 茎頂に白色で径 約 6 ミリの花を円錐状に開く。果実は赤 熟。近縁のミドリュキザサは深山には え , 全体に大きく , 花は淡緑色。 ユキッパキ→ッパキ ユキノシタユキノシタ科の多年草。 本州 ~ 九州の湿ったところにはえ , 庭 にもよく植えられる。全草に長い白毛 があり , 紅紫色の細い匍匐く枝を出し てふえる。葉は腎臓形で上面に白い斑 がある。 5 ~ 7 月 , 高さ 20 ~ 4 時ンの花 茎を出し多数の花を横向きに開く。花 弁は 5 枚 , 上の 3 枚は小形 , 下の 2 枚 は大きい。葉は食べられ , また民間薬 とされる。 ユキノハナ→スノードロップ ユキャナギバラ科の落葉小低木。 広く庭木として栽植され , 本州 ( 中部以 ユウガオ果実 果実 ユキザサ ユキャナギ ユーカリノキューカリプタス・グ ロプルスの花 ユ 0 405
マンネンク 工 マングロ マルメロ果実 はえる常緑低木・高木の一群。呼吸根 , マンサクマンサク科の落葉低木 ~ 支柱根を出すものが多く , 根や葉の浸 小高木。ほとんど日本全土の山地には 透圧は高い。ヒルギ科 , クマツ、ゾラ科 える。葉は菱形状楕円形で厚く , 縁に など種類は多い。 は波状の鋸歯こよがある。 2 ~ 4 月 , 葉 マンゴー熱帯アジア原産のウルシ の出る前に前年枝の節に数個の花を開 科の常緑高木。古くから果樹として栽 く。花弁は 4 枚 , 黄色で線形 , がく片 培。果実は卵形 ~ 長楕円形で , 種々の は 4 枚で内面暗紫色となる。果実は密 形があり熟すと黄色または赤褐色を呈 に毛があり秋に黄褐色に熟し , 2 裂し する。種子は大形で平たく , 表面に多 て黒色の種子を出す。庭木とする。 数の溝がある。果肉は特有のかおりが マンシュシャゲ→ヒガンバナ マンダラゲ→チョウセンアサガオ あり多汁で , 美味。 マンゴスチンマライ半島に野生す マンネングサオノマンネングサと べンケイソウ科の多年草で , 本州 るオトギリソウ科の常緑樹。高さ 10 ~ 九州の山地にはえ , また観賞用に庭 に達し , 葉は革質の長楕円形。果実は にも植えられる。花茎は高さ 10 ~ 20 第 球形 , 表面は紫黒色で , 果皮は厚く , 基部から横走する無花枝を出して繁殖。 内側は赤褐色を呈する。種子のまわり 葉は線形 , 緑色で , 3 枚ずっ輪生し , にミカンの房のように並んだ果肉状 , 自色の仮種皮があり , これを食べる。 長さ 2 ~ 2.5 享ン。晩春 , 花茎の先にまば 甘味と酸味があり , 熱帯果物の女王と らに多数の黄色 5 弁花を開く。全草多 肉でなかなか枯死しないのでこの名が 呼ばれる。 マンゴー 果実 365
は長く地をはい , 葉をつける。葉は長 い柄をもち , 上端に長さ 2 享ン内外の倒 卵形の小葉を 3 個つける。春 ~ 夏 , 葉 よりも長い花柄を出し , 上端に多数の 花を密に頭状につける。花は白色の蝶 3 よ形花で長さ 7 ~ 8 ミリ内外。類品のア カツメクサはムラサキツメクサともい い , 茎が斜上して 50 まン内外 , 頭状花序 には柄がなく , 紅色の花をつける。と もに飼料作物。 クロバイ→ハイノキ クロープ→チョウジ クロベネズコとも。本州 , 四国の 深山にはえるヒノキ科の常緑高木。樹 皮は赤褐色 , なめらかで薄くはげる。 葉は交互に対生し , 鱗片状で , ヒノキ の葉より大きくアスナロの葉より小さ い。雌雄同株。 5 月 , 藍色の花を開き , 果実は卵円形で , 10 月に黄褐色に熟す る。材は建材 , 器具 , 樹は庭木とする。 黒穂病び担子菌類クロボキン目に 属する菌類の寄生による植物の病気。 オオムギ , コムギ , カラスムギ , トウ モロコシなどを冒し , 多くは穂 , 時に 茎葉に黒色の病斑を生じる。なまぐさ 黒穂病 , 裸黒穂病 , 堅黒穂病 , 墨黒穂 病など種類が多い。防除は主として種 「消毒による。 クロマッ ( 黒松 ) オマツ。本州 ~ 九 州の沿海地にはえるマッ科の常緑高木。 樹皮は灰黒色 , 冬芽の鱗片は白い。葉 は剛直な針状で 2 個束生する。雌雄同 株。 4 ~ 5 月 , 開花し , 果実は卵状円 錐形で , 翌年秋に成熟。種子には長い 羽がある。材は建築 , 土木 , バルプに , 樹は庭木 , 盆栽 , 並木 , 防風林とする。 クロマメノキ北半球の寒帯に広く 分市し , 北海道 , 本州の亜高山帯以上 にはえるツッジ科の落葉低木。高さ 30 ~ 60 , よく分枝し , 葉は互生 , 倒卵 形で , 大きさは環境により変わる。夏 , 枝先に数個の花をつける。花冠は壺形 で , 白色からやや紅色を帯びる。果実 は丸い液果で , 紫黒色に熟し , 白粉を かぶる。生食したり , ジャムとする。 類品のクロウスゴはこれに似るが , 葉 133 ワロモジ クロマメノキ未熟の果実 スも・ ~ 当っ 花被片は 6 枚。果実は球形で , 9 —10 株。 3 ~ 4 月 , 淡黄緑色の花を開く。 うすく , 下面は白みを帯びる。雌雄異 する。葉は狭楕円形で両端がとがり , 黒い斑点があり , 折るとよいかおりが るクスノキ科の落葉低木。枝は暗緑色 , クロモジ本州 ~ 九州の山地にはえ 受精する。 花は子房が小柄状にのびて , 水面に出 , 花は母株から離れて水面に浮かび , 雌 やの中に , 白い 3 弁の小花を生じ , 雄 生する。雌雄異株。夏 ~ 秋 , 葉腋のさ して , 長さ約 60 既線形の葉を数枚輪 分布し , 水中に群生する。茎は枝分れ 草。日本全土 , アジア , 豪州 , 欧州に クロモトチカガミ科の多年生の水 色で , 果実の頂部にくぼみがある。 が楕円形で大きく , 花冠は白 ~ 淡黄緑 クロモ
マメ科の落葉高木。北米原産で日本に は 1878 年ころ渡来 , 庭木 , 街路樹など として各地に植えられている。葉は奇 数羽状複葉で , 小葉はやや薄く 9 ~ 19 枚 , 葉の基部には 1 対のとげがある。 初夏 , 葉腋から総状花序を下垂し , 白 色の蝶をよ形花を多数開く。豆果は平た く , 中に 4 ~ 7 個の種子がある。なお , 俗に本種をアカシアというが→アカシ アは別種。 ハリギリセンノキとも。ウコギ科 の落葉高木。日本全土の山地にはえる。 枝には鋭いとげがあり , 葉は枝先に集 まり , 掌状に 5 ~ 9 裂 , 裂片には鋸歯リ がある。 5 ~ 7 月 , 新枝の先に数本の 花茎を出し , 先端に黄緑色 4 ~ 5 弁の 花を球状に密につけ , 果実は 9 ~ 11 月 青黒色に熟す。材は器具 , 下駄に利用。 ハリノキ→ハンノキ ハリブキウコギ科の落葉低木。北 海道 , 本州 , 四国の亜高山帯の林下に はえる。茎 , 葉にはとげがあり , 茎は 褐色で高さ 60 ~ 90 。葉は茎の先に集 まってつき , 掌状に裂け , 裂片には鋭 い鋸歯こよがある。 6 ~ 7 月 , 茎頂に円 錐花序を出し , 緑自色の小花を開く。 果実は広楕円形で 8 ~ 9 月に赤熟。 バルサ熱帯アメリカ原産アオギリ 科の高木。高さ 15 内外となる。葉は 円形で 3 ~ 5 裂し , 径約 30 。大きな 黄自色の花を枝先につける。果実は線 形で長さ 30 内外 , 種了・には赤みを帯 びた綿毛がある。材は非常に軽く , 救 命具 , 浮標などとされ , 種子の毛は救 命袋の詰物とされる。 ハルジオンハルジョオンとも。キ ク科の二年草。北米原産の帰化植物で , 大正年間に渡来。茎は高さ 30 ~ 10 ンで やわらかく , 4 ~ 6 月黄色の筒状花と 自色の舌状花からなる頭花を散房状に 開く。全体に→ヒメジョオンによく似 るが , 葉の基部は茎を抱き , つほみは うなだれ , 舌状花は紅色を帯びる。 ハルシャギククジャクソウ , ジャ ノメソウとも。北米原産のキク科の一 年草で , 庭や花壇に栽植。草たけ 1 311 ハリブキ ハルシャギ 4 0 ハルシャキク園芸当占種 3 月夜 , 縞斑の近江。右下は花 , 寿 - ドは果 ハラン左から緑葉の旭葉蘭 , 星嬲の星 実と皹子
イヌガラシ イ イトスギ果実 形 ~ 狭円柱形をなす。葉は鱗片状で卵 形をなし , 十字形に対生する。球果は 卵形で径 2 ~ 3 。材は建築 , 家具 , 枕木とし , 樹は庭園に植える。 イトラン→ュッカ イヌエンジュマメ科の落葉高木。 北海道 ~ 本州中部の山地にはえる。葉 は互生し , 奇数羽状複葉をなし , 小葉 は対生 , 葉裏には細毛が密生する。 7 ~ 9 月小枝の先に数個の総状花序を出 し , 黄白色の蝶をよ形花を密につける。豆 果は長楕円形で扁平。材は建築 , 器具 , 薪炭 , 樹は庭木とする。 イヌガャイヌガヤ科の常緑低木 ~ 小高木。本州 ~ 九州 , 朝鮮 , 中国の暖 地の山地にはえる。葉は線形で柔らか く , 互生し , 裏面には縦に 2 条の白色 気孔腺がある。雌雄異株で , 雄花は黄 色 , 雌花は緑色。 3 ~ 4 月に開花する。 果実は楕円形で 10 月こ、ろ成熟する。材 は小細工物 , 薪炭に , 樹は庭木とする。 近縁のチョウセンマキは低木で , 葉は らせん状に配列し , 樹形はほうき状を なす。庭木 , 切花用に栽培される。 イヌガラシ各地の湿りけのある草 地にはえるアプラナ科の多年草。全体 無毛で高さ 20 ~ 4 時ンになる。葉は羽状 に裂ける。ほとんど一年中総状花序に 径 3 ~ 4 ミリの黄色い 4 弁花を多数つけ る。類品のミチバタガラシは都市に多 果実 イヌガヤ
サンショウ 山菜野菜に対して山野に自生す る食用になる草木をいう。救荒食品と して食用になる植物は多数あるが , 般には香味のよいものに限られ , 水中 や海辺の草 , キノコ類なども含めて呼 ばれる。栽培によるものもある。季節 感の豊かな特色を有するが , 採取期間 が短いので乾燥 , 塩蔵などで保存する。 料理は , ゆでて浸し物 , 酢の物 , あえ 物などにするが , 一般にあくの強いも のが多いのであく抜きが必要。おもな ものとして , ワラビ , ゼンマイ , タラ の芽 , ノビル , シオデ , コゴ , ュリ 根 , セリ , アシタバ , マタタビ , ヤマ ウド , ッワプキ , スズタケなど。 サンザシ中国 , モンゴル原産のバ ラ科の落葉低木。日本には享保年間に 薬用植物として朝鮮から渡来。茎はよ く分枝し , とけがある。葉は倒卵形で , 縁にはあらい鈍鋸歯こよがあり , 上部は 多くは 3 裂する。 4 ~ 5 月 , 枝先に白 色 5 弁の花を散房状につける。果実は 球形で , 8 ~ 9 月赤熟。食用 , 薬用と なる。欧州 , 北アフリカに自生するセ イヨウサンザシは葉が卵形で深く 3 ~ 5 裂。花は白色 5 弁で , 5 月こ、ろ開花 , 果実は 9 月に赤熟する。この変種に花 が紅色八重咲のアカバナサンザシがあ る。 3 種とも庭木とされる。 サンシキウッギ→ハコネウッギ サンシキカミツレ→ハナワギク サンシキスミレ→パンジ サンシュユ朝鮮 , 中国原産のミズ キ科の落葉高木。昔は薬用として栽培。 葉は対生し , 楕円形で先がとがり , 裏 には黄褐色の毛がある。 3 ~ 4 月 , 葉 の出る前に , 前年枝の先に散形花序を 出し , 黄色の 4 弁花を多数つける。果 実は球形で堅い核があり 8 ~ 9 月赤熟。 果実の核は薬用 , 樹は庭木とする。 サンショウ ( 山椒 ) ハジカミとも。 日本全土 , 中国の山地にはえ , 人家に も植えられるミカン科の落葉低木。枝 や葉の付根には 1 対のとげがあり , 葉 は奇数羽状複葉 , 独特の芳香がある。 雌雄異株。 4 ~ 5 月 , 新枝の先に緑黄 カ ン サ 169
ミネサワラ つ並ぶ。 ミッパ東アジアに分布するセリ科 の多年生の野菜。高さ 30 ~ 60 享ンで , 葉 は鋸歯こよのあるとがった卵形の 3 小葉 からなり , 互生する。夏 , 自色の小花 からなる複散形花序をつける。全草に 強い芳香があり , ふつう軟化栽培した 茎葉を食用。 ミッパアケビ→アケビ ミッパウッギミッパウッギ科の落 葉低木。日本全土の山地の樹下にはえ る。葉は対生し 3 出複葉 , 小葉は卵形 ミネザクラ で先はとがる。 5 ~ 6 月 , 枝先に集散 葉の出る前に紅紫色で径 3 ~ 4 享ンの花 花序を出し , 平開しない白色の 5 弁花 を開く。果実は平たく秋に熟し , 先は を開く。雄しべは 5 本で花柱とともに 浅く 2 裂する。材を箸ど , 木釘しなどと 毛がない。近縁のトウゴクミッパッツ し , 若葉を食用とする。 ジは下面の主脈上に褐色の毛があり , ミッパッチグリ日本全土の山地や 花柱の下部や子房には腺毛が多く , 雄 丘などの草地にはえるバラ科の多年草。 しべは 10 本。 葉は太くて短い根茎上に数個っき , 3 ミツマタジンチョウゲ科の落葉低 枚の小葉からなり , 小葉はやや薄く , 木。中国原産で古く日本に渡来 , 各地 長楕円形で縁には鋸歯こよがある。春 , に栽植される。枝は 3 本ずつに分かれ 高さ 15 ~ 25 の茎を出し , 少数の葉と 黄褐色。葉は薄く広皮針形で , 裏面に 径 10 ~ 15 ミリの黄色の 5 弁花を数個つけ は白みがある。 3 ~ 4 月 , 葉の出る前 る。雄しべ多数。 に枝先に黄色の頭花を下向きに開く。 ミッパッツジツッジ科の落葉低木。 がくは筒形で先が 4 裂 , 花弁はない。 関東 , 東海地方の山地にはえる。高さ 樹皮の繊維は強く , →コウゾとともに ~ 4 , 芽は鱗片に包まれ , 粘質と 和紙の原料とされる。主産地は高知。 2 なる。葉は 3 枚 , 枝先につき , 広卵形 ミネサクラタカネザクラとも。北 で上面には腺状の突起があり , 下面は 海道 , 本州の高山 ~ 深山にはえるバラ 科の落葉小高木または低木。サクラの 白色を帯び , 葉脈が著しい。 4 ~ 5 月 , ミツマタ花 ミッガシワ 371
にスメリスギタケがあり , 傘に鱗片が 著しい。なお , ェノキタケをナメコと いうこともある。 ナラ ( ) ブナ科のコナラ , ミズナ ラなどの総称。コナラは日本全土の山 野にはえる落葉高木。葉は倒卵形で先 はとがり , 下面は灰白色 , 縁には鋸帳リ がある。雌雄同株。 4 ~ 5 月開花。雄 花穂は新枝の下部から出て尾状にたれ 下がり , 多数の黄褐色の小花をつける。 雌花穂は新枝の上部の葉腋に数個っく。 果実は長楕円形のどんぐりで , 川月に 褐色に熟す。ミズナラは日本全上の山 地にはえる落葉高木。コナラに比べ葉 柄はきわめて短く , 鋸は大形で鋭く , 果実のどんぐりは大きい。ともに材を 建築材 , 器具 , 船舶用材 , 薪炭などと する。 ナラタケシメジ科のキノコ。世界 に広く分市し , 日本ではナラなどの広 葉樹の根元に群生する。傘 2 、は径数 , 丸い山形で , 黄褐色 , はじめ鱗片があ るが後に平滑となる。ひだは白色 , 柄 につばがある。食用菌であるが , 林木 を腐朽させる害菌でもある。菌糸の東 は黒色の針金状で , 若い時は発光する。 ナルコュリ日本全土 , 東アジア山 野の草地や林の縁にはえるユリ科の多 年草。茎は節のある根茎から出て高さ 50 ~ 80 。左右 2 列に 1 ( ) 個内外 , 皮針 形で長さ 8 ~ 13 の葉をつける。 5 ~ 6 月 , 葉腋に緑白色の筒形で長さ約 2 の花を数個すっ下垂して開く。 ナルトミカン淡路島原産の柑橘。 花は自色。果実は球形で 250 ~ 300 果皮はた・いだい黄色で小さい凹凸があ り , 厚いが手でむける。果肉は酸味が 多少強い。淡路島以外ではあまり普及 していない。 ナワシロイチゴ日本全上の岡や上 手などに多いバラ科の小低木。→キイ チゴの一種で , 茎は高さ 3 ン内外 , と げがある。葉は先が鈍く鋸歯リのある 3 小葉からなり , 下面は密綿毛があっ て白色となる。花は春 , 数個すつつき , 径約 1 , 花弁は淡紅色で小さく , 内 ナルコュリ ミズナラの果実 ナラ ナンテンハギ花 1 ナンキンハゼ 果実 274
コウョウ 緑高木。福島 ~ 九州の山地にはえる。 樹皮は赤褐色。葉は線形で厚く , 2 葉 が融合し , これが各節に多数輪生する。 雌雄同株。 3 ~ 4 月開花。果実は卵状 楕円形で直立し , 10 月ごろ褐色に熟す。 材は建材 , 器具 , 桶とし , 樹は庭木と する。 紅葉ェう気候の変化のため , 葉中に 生理的反応が起こって , 緑葉が赤 , 黄 , 褐色に変わること。カエデ科などで著 しい。これは秋 , 気温の低下につれ離 層 ( 葉 , 枝など古くなって脱落するとき , あらかじめ基部にできる細胞層 ) がで き , 物質の移動が困難となって糖類が 蓄積され , アントシアンなどの色素が 形成されるため。また落葉前葉緑体が 分解され , 葉が黄化することを黄葉と いい , 紅葉と同時に起こることが多い。 春の芽ばえ時にも過度の紫外線をさえ ぎるため紅葉するものがある。 コウョウザン ( 広葉杉 ) 台湾 , 中国 大陸南部原産で , 日本でも古くから植 栽されるスギ科の常緑高木。葉はかた く , 鎌状の皮針形で先端が鋭くとがる。 雌雄同株。 4 月に開花する。果実は卵 状球形で , 鱗片の先が鋭くとがり , 外 にそり返る。材を建材 , 器具とする。 広葉樹らしゅ濶葉樹 3 とも。針葉樹 の対。双子葉植物で , 葉が広くて平た く , あまりかたくない樹木をいう。落 葉性と常緑性とがあり , 北半球では熱 ~ 温帯に集中的に自生する。 コウリャン→モロコシ コウリンカ本州 , 朝鮮の温帯に分 布し , 日当りのよい山地の草原にはえ るキク科の多年草。茎は枝分れせず , 高さ 50 ~ 6 ン。葉は長楕円形でやや厚 く , 下部の葉には柄がある。 7 ~ 9 月 , 茎の先に , 長さ 2 享ー内外のだいだい色 の舌状花と筒状花からなる頭花を散房 状につける。花柄は長くて小包葉がな く , 先は太くならない。中部地方の高 山にはえるタカネコウリンカは , 舌状 花が短く , 長さ 1 享ン内外 , 花柄の先は 太くなり , 多数の小包葉がある。 コ工ビソウべロペロンとも。メキ 果実 コウョウザン コ工ビソウ 」を を コウリンカ 144