水 - みる会図書館


検索対象: 土の中の動物を調べよう
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1. 土の中の動物を調べよう

落ちてしまうので注意しましよう。土が水をすって減ってしまい , 土が水の上に出てくることがありますから , このときは少し水をた してやりましよう。 このまま一日 , そっとおいておきます。これにも電灯をつけ , 光 らゆうしゆっ と熱を加えると , よく抽出できるようです。 ピンチコックの少し上を手でおさえ , ピンチコックをひらいて , ざら 少しだけ水を受け皿に落とします。いっしょに少し土が入っている かもしれませんが , その中に動くものがたくさんいるはすです。 じったいけんびきよう これを , 実体顕微鏡でみてみましよう。 とうめい ミズによく似ていますが , すっと小さくてほとんど透明なヒメ かいちゅう せんちゅう ミズ , 回虫そっくりの線虫 , 池の水の中でもみられるクマムシ , ミジンコ ( コペポ 〔 lmm 〕 線虫 クマムシ 〔 0.5mm 〕 ワムシ 〔 0.1 ~ (). 5mm 〕 〔 0.5 ~ 2mm 〕 23

2. 土の中の動物を調べよう

土のとりかたは , まえに述べたツルグレン装置の場合と同しです。 ろうとの先にゴム管をつけ , この下のほうをピンチコックで水がも きつくしめます。そして , とってきた土を塩化ビニ りから注ぎます。土に直接水をかけると , 土がくすれ , ガーゼから こうして準備ができたら , 土がしすむまで , 水をゆっくり , まわ じゅんび おきます。 ールバイプやカンから出してガーゼにつつみ , ろうとの中に静かに ・ろうと れないように そうち さいしゅう ☆べールマン装置をつくって採集 ( 抽出 ) する ーゴム管 らゆうしゆっ 〔用意するもの〕 ・支え台 または , シャーレ ) ・ゴム管 ・ピンチコック ・受け皿 ( ビ ざら お ・折れ尺 の じったいけんびきよう ・実体顕微鏡 そうち 水 22 リップでとめてもよい。 ゴム管を 2 回まげて , ク ピンチコックのかわりに 支え台 電灯 (20W) 20cm が一ゼ ろうと 受け皿 ゴム管をまげたすぐ上の水 5 cm ぐらいのところに 虫がしすんでいるんだ を O @

3. 土の中の動物を調べよう

とくちょう どじよう 3 . 土壌動物の特徴 、ミズやャスデなどの大きな動物のはかに , 線虫 , 土の中には , トビムシといった小さな動物がたくさんいるこ ヒメミミズ , タ。ニ けんびきよう ばいりつ とがわかりました。ところが , 倍率の大きな顕微鏡でみればわかる のですが , 土の中には , もっと小さな動物 , アメーバや , ミドリム シなどもたくさんいるのです。これらは , 池や湖の水の中に生きて いるものとまったく同じもので , その大きさは , 数ミクロンから 100 ミクロン ( 1 ミクロンは 1 の千分の 1 ) にすぎません。この小 さな動物は , 土の中の小さなすきまにたまっている水や , 土のつぶ のまわりについている水の中に住んでいるのです。 ドリムシ〔 0. lmm 〕 0 アメーバ〔 0.1 mm 29

4. 土の中の動物を調べよう

やくわり 6 . 土壌動物の役割・はたらき ☆自然のしくみと土壌動物 きゅうしゅう 葉から吸収した空気中の炭 緑色の葉をもつ植物は , 太陽の光と , きゅうしゅう にさんかたんそ さん 酸ガス ( 二酸化炭素 ) , そして , 根から吸収した水とわすかの養分 ' を大きくします。これを晃合 で , でんぶんをつくり , 植物のからた 根がのびたり , 花や実をつけ 成といいますが , 新しい葉が出たり , たんさん るのも , もとは , その作用によるのです。水と空気 ( 炭酸ガス ) と ゆうきぶつ むきぶつ わすかの養分 ( 無機物 ) から , 植物のからだ ( 有機物 ) をつくりだ せるのは , 緑色の葉をもつ植物だけなのです。このため , 緑色の葉 をもつ植物を , 生産者といいます。 どじよう どじよう たん せい とんかたんそ ニ酸化炭素 緑の葉をもっ植物だけが 自分で栄養をつくれる きんん 光合 5 ノ

5. 土の中の動物を調べよう

どじよう か 5 . 土壌動物を飼ってみよう しいく ☆オカダンゴムシ , ワラジムシ , ヒメフナムシの飼育 しいく オカダンゴムシ , ワラジムシ , ヒメフナムシの飼育はあんがいか んたんです。 ふかざら しいく 深皿シャーレや飼育びんに土をつめ , 落ち葉をあたえ , かくれる わ 場所として , 小石や割れた植木ばちのかけらなどを入れ , これにダ ンゴムシ , ワラジムシ , ヒメフナムシを入れます。水はあまりやり すぎると , カビがはえたりしますので , ときどき , ようすをみてや るだけでだいしようぶです。ちがった種類の植物の落ち葉をえさと してあたえ , どの落ち葉は一番すきなのか , 調べてみるのもおもし ろいテーマです。 ダンゴムシに , コナラ , アラカシ , ツバキ , ダイズなどの葉をいっしょに一まいすっ入れ、 のかを調べてみたことがあります。そのとき , ズの葉を一番はしめに食べ , つぎに , コナラ , らくようじゅ オニグルミ , ポプラ , どれを最初に食べる ダンゴムシは , ダイ ポプラ , オニグルミ などの落葉樹の落ち葉を食べ , これらが全部なくなると , やっと , うす じようりよくじゅ 常緑樹のアラカシやツバキを食べはしめました。葉の薄いものをこ あっ あっ のみ , 葉の厚いものはきらいだったようですが , かたさ , 厚さ , 水 分などとともに , 葉にふくまれているいろんな成分が , すき・きら 46

6. 土の中の動物を調べよう

☆農業でのはたらき 土の中の動物は , 食べものを求めたり , 寒さをさけたりして , 土 の中を上下にも , 水平にもトンネルを掘って動いています。とくに こんちゅう 、ミズなどは , 地表から昆虫の死体や落ち葉など アリ , シロアリ , を地中深くへ運び , 反対に , 地中深くの土を地表へ運びだしていま す。これは , 土をひっくりかえし , 土と落ち葉をませあわせている ことになります。 これによって , 土の中深くまでトンネルが掘られ , すきまがたく さんでき , ここに空気や水が入ります。自分でトンネルを掘れない 動物も住めるようになります。より土がやわらかくなり , 深くまで 空気が入り , そこに水もたくわえられるということになるのです。 これによって , 植物はより深くまで , 根をはることができ , 養分を せいしつ きゅうしゅう 吸収できるのです。つまり , 土の中の動物が , 土の性質を , 植物や 作物が育ちやすいように , 改良してくれているともいえるわけです。 こんちゅう また , 地表の落ち葉や , 昆虫の死体などを , 土の中深くに運びこん でくれますので , 肥えた土にもなっています。 ひりよう これは , 土をたがやしていること , 肥料をやっていることといっ きゅうしゅう しょです。植物や作物は , より深くまで根をはり , 養分を吸収して , しゅうかく 生育がよくなり , 作物の収穫もあがるということになります。 この土の中の動物のはたらきに注目して , オーストラリアではミ 58

7. 土の中の動物を調べよう

はじめに 都会では , どこもたくさんの建物がたち , 道路はアスファルトで ほそう 舗装されて , 土の出ているところが少なくなりましたが , それでも かだん がいろじゅ 庭や公園 , 学校の花壇 , そして , 街路樹のまわりには土があります。 陸上の生物 , 動物も植物も , みんな土の上で生活しています。土な しでのわたしたちの生活はとうてい考えられません。 ふとうめい 土の中は , 水や空気とちがい不透明で , わたしたちの目ではまっ びつくりするよう たくのぞけない世界です。でも , その土の中に な動物 , みたこともない , へんてこな動物が , たくさん住んでいる のです。 都会ではすいぶん 土が少なくなったけど こんな土の中にも 動物が住んでるんだ Ⅷ″Ⅷ川 4

8. 土の中の動物を調べよう

あな あな ②移植ゴテでカンを掘 りだし , そのままビ ールぶくろに移す。 ①ます穴を掘り , 穴の 側面にカンを木づち で打ちこむ。 ③表面の土や落ち葉は 20cm 四方集めて , ビ ールぶくろに入れ かんさん る。 ( 1 m2 に換算す るときは , 出てきた 動物の数を 25 倍する ) 〔かんたんなツルグレン装置〕 そうち サランネットと いうのは , あみ戸に 使うあみのことだ ど 電灯 ( 20W ) い、サランネット または金あみ 20cm O O 水またはアルコ ーノレ 75

9. 土の中の動物を調べよう

のであれば , 注意して掘れば , みつけることはできるでしよう。し バッタやコオロギ , コガネムシやコメッキムシなど , たくさ んの動物が土の中に産んだ卵を全部みつけることは , とてもできな いはすです。 どじよう 土壌動物のやさなぎなどのように , 自分自身で動けないものは そうち ちゅうしゆっ ツルグレン装置やべールマン装置を使っても , 抽出することができ さいしゅう ません。もし , これらを採集してみたいのなら , 土を水や塩水につ ひじゅう け , 比重の差を利用して , ごみといっしょに浮いてくる卵やさなぎ さいしゅう を採集する方法がありますが , それでも , 全体の数からみると , さいしゅう くわすかしか採集できないようです。 そうち ゴミといっしょに 卵やさなぎが うかんでくるんだ ス′イ / 28

10. 土の中の動物を調べよう

しいく ☆ミミズの飼育 ふかざら 、ミズも深皿シャーレや植木ばちなどに , 土と落ち葉をまぜたも しいく のを入れ , そのなかに ミズをはなして飼育することができます。 植木ばちの場合は , 底の穴からにげださないように , ふたをしてお く必要があります。水をかけすぎたりすると , 上からもにげてしま うことがありますので , ふたをしておきましよう。 、ミズはすぐに土の中にもぐって , すがたをみせてくれないのは ざんねんですが , シャーレなら , 土の中にいるかいないかは , 外か らみてもわかると思います。 らんほう 土を掘っているときに 、ミズの卵包がみつかったり , 小さなミ ようたい しいく ミズの幼体がみつかったりしたら , これを飼育して , ときどき , 体 長や体重をはかり , その成長のしかたを調べてみることもできます。 あな サクラミミズ〔 5()—l()()mm 〕 49