ケイタ - みる会図書館


検索対象: ひみつのケイタイ
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1. ひみつのケイタイ

「ふうん。」 はやはこ 「さ、早く運ば、つ。」 あしば つ、つろ ケイタのいうとおり、机とイスで足場をつくると、〈ひみつの通路〉 かんたん にもぐりこむのは簡単だった。 しかく て で 四角いフレームは、手でちょっとおしただけですぐひらき、その出 みかるどうさ 入り口から、ますケイタが身軽な動作でもぐり了む。そして、リュウ ひ かん つ、つろ とマリモは、ケイタに引っぱりあげられるような感じで通路に入った。 「なっ ? オレって、けっこうできるだろう ? 」 かお と、ケイタが得意そうな顔をする。 「バカみたい。」 ぐち つくえ 102

2. ひみつのケイタイ

みちあんない 「さっきのと「ろまで、オレが道案内しないでも行けるだろう ? 」 「うん」と、リュウがうなすく。 「「れ、持っていけよ。」 かいちゅうでんとう ケイタが懐中電灯をリュウに手わたす。 ヾこ、じようふ 「えっ ? ケイタくんは大丈夫なの ? 」 へいき くらやみ 「オレ、これぐらいの暗闇だったら平気なんだ。」 てんじよう、つら 「天井裏のチャンピオンだから ? 」 「そ、つい、つこと。」 て かいちゅうでんと , っ 「じゃあ」と、リュウが懐中電灯を手に持ち、動きだす。 「ケイタ、調子にのってケガしないでよ。」 て も 、つ」

3. ひみつのケイタイ

「わかりました。」 いそあしへや と、マッモトは急ぎ足で部屋を出ていく。 おも バカなやっ : : : と、マリモは思った。こんなことをして、無事にす おも むと思ってるのかしら。ケイタもいるしチェンさんもいる。すぐにつ かまってしま、つわよ : しんばい こえ 「リュウくん、大丈夫 ? 」と、心配になって声をかける。 「ありがとう。助かったよ。ケイタくんはどうしたかなあ。」 こえ 「そういえば、声が聞こえなくなったわね。」 てんじようみ マリモは天井を見あげ、よびかけてみた。 「ケイタ、どうしてる ? そこにまだいるの ? 」 ヾこゝじようふ たす 148

4. ひみつのケイタイ

しんばい と、マリモが心門そ、つにい、つ。 てんじよう、つら お 「オレ、天井裏のチャンピオンだぜ。あんなやっと追いかけっこして ま も負けるもんか。」 かいちゅうでんと , っ て じぶん か′、 A ) , っ」 ケイタは懐中電灯で自分を照らし、格闘技のファイターみたいな ふてきわら ポーズをとって不敵な笑いを見せた。 そうかもしれないな : : と、マリモもなっとくする。算数の授業や テストのときとはちがい、 こういうときのケイタは、生き生きしてた み のもしく見える。 「さあ、急げよ。」 と、ケイタがふたりをせきたてる。 み さんす、つじゅぎよう Ⅱ 6

5. ひみつのケイタイ

みみ じまん もっとも、了ういうところには慣れていると自するだけあって、 よ、つりよう 力し のぼぐち みちあんない ケイタの道案内は要領よく、じようすだった。三階への上り口もすぐ もんだい み へやてんじよううら に見つかり、わすか十分ほどで間題の部屋の天井裏にしのびこむこと ができた。 へや 「この部屋にも出入り口があるはすなんだけどなあ。」 て 力いちゅうでんとう と、ケイタが懐中電灯を照らしながらさがしまわる。 き ものおと その間、リュウとマリモは息をひそめ、何か物音が聞こえないかと 耳をすましていた。 「あった、これだな。」 ちか ケイタの声を聞き、リュウとマリモも近づいていく。 ぐち ぶん よこ 105

6. ひみつのケイタイ

と、その日、ケイタは朝からはりきっていた。 かんしゃ えんりよ いつばい食べて、感謝するの、 「食事のとき、遠慮するのよくない ちゅうヾこく れいぎ 中国の礼儀ね。マリモ、知ってるか ? 」 へん ケイタがちょっと変なしゃべり方をするのにはわけがあった。 チェンさんがマッモトをたおすのを見てから、ケイタはチェンさん ねつれつ の熱烈なファンになり、歩き方やしゃべり方までチェンさんのまねを するようになったのだ。 たいきよくけんしようりんじけんぼうおし 週三回、チェンさんから太極拳と少林寺拳法を教えてもらっていた ある まいにっ が、できればチェンさんの弟子になり、毎日ついて歩きたかったのか もしれない あさ 181

7. ひみつのケイタイ

おも 得意そうに胸をはるケイタを見て、チ、ンさんは思わすふきだしそ うになる 「バカねえ。」 と、マリモがケイタをたしなめる。 わるひと 「相手は大人よ。それに、マッモトさんのほかにも悪い人たちがいる かもしれないじゃない。かなうわけないわよ。」 けいさっ 「そうか。じゃあ、やつばり警察かな。」 「いや、それはむすかしいでしよう。」 チェンさんが首をかしげながらいう わる 「マッモトさんが悪いことした証拠、まだありません。リュウやマリ 0 しようこ 0

8. ひみつのケイタイ

2 おじいさんの銅像 すうじつご それから数日後、マリモはケイタや数人のクラスメートといっしょ に、リュウの家のビデオルームで『燃えよドラゴン』を見た。 ケイタをはじめ、男の子たちはみんな「アチョー ! 」でもりあがっ しどっじき おも えいか ていたが、正直いってマリモはそれほどおもしろい映画だとは思わな おお かった。なぐったりなぐられたりするシーンが多く、すごくいたそう かん たの な感じがして楽しめなかったのだ。 わとこ レ」、つ、、つ すうにん

9. ひみつのケイタイ

む り、ケイタと向かいあう。 じぶん 「なあんだ。子ネズミが自分からころがりこんできたのか。ちょうど こいっからかたづけよう。」 マッモトはケイタをつかまえようとして足をふみだした。そして、 手をのばしかけたとき、 「マッモトさん、そういうこと、よくないね。」 こえ という声がして、チェンさんが部屋に入ってきた。 「そうか、チェンさんもいっしよか。了うなったら、全部いっぺんに かたづけるしかないな。」 マッモトはナイフをとりだし、身がまえた。 み へやはい あし ぜんぶ 166

10. ひみつのケイタイ

だから。」 「あっ、ごめん。」 ケイタがあわててかけより、マリモをしばりあげていたロープをほ 「助けにくるのがおそすぎるわよ。」 おこ と、マリモがすごく怒っているようすを見せる。 ころ 「もうちょっとで、殺されちゃうところだったんだから。」 てんじよう、つら 「天井裏で、オレ、まよっちまったんだ。」 ケイタが恥すかしそうにいう。 かいちゅうでんと , っ 、ばくはってきひろ 「懐中電灯がなかったし、ここんち爆発的に広いだろう。」 たす 0 み 170